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マジック・スポットライト:シークレッツ

戦略記事

「マジック・スポットライト:シークレッツ」メインイベント メタゲームブレイクダウン

富澤 洋平


 『ストリクスヘイヴンの秘密』発売後としては日本で最大級のスタンダードイベント、「マジック・スポットライト:シークレッツ」メインイベント(以下、マジック・スポットライト)が始まった。

 プロツアーや各地の地域チャンピオンシップを通じて、環境はどのような変遷を辿るのだろうか。マジック・スポットライトはオープンイベントということで誰もが参加可能であり、上位入賞者にはプロツアーへの参加権利が付与される。誰しもが気軽に、楽しく、そして真剣にスタンダードと向き合えるイベントである。

 それではさっそく、マジック・スポットライトのメタゲームブレイクダウンをお送りしていこう。
 

「マジック・スポットライト:シークレッツ」 メタゲームブレイクダウン

デッキタイプ 使用者数 割合
イゼット果敢 188 21.3%
4色コントロール 61 6.9%
イゼット・スペレメンタル 58 6.6%
緑単上陸 53 6.0%
マルドゥ・ディスカード 51 5.8%
ディミーア加虐者 48 5.4%
アゾリウス・モモ 34 3.9%
セレズニア上陸 31 3.5%
ジェスカイ・コントロール 23 2.6%
ディミーア欺瞞 23 2.6%
イゼット・エレメンタル 16 1.8%
イゼット講義 16 1.8%
ティムール全知 15 1.7%
ディミーア・ミッドレンジ 13 1.5%
アゾリウス・フラッシュ 13 1.5%
イゼット巨匠 12 1.4%
ゴルガリ・ミッドレンジ 12 1.4%
スゥルタイ・コントロール 11 1.2%
ボロス・アグロ 194 22.0%
使用者9名以下 882 %
合計 882 -

※アーキタイプはプレイヤーの申告を元に集計しており、実際の数字とズレがある可能性があります。ご了承ください。

 大方の予想通り、イゼット果敢が最大母数となった。その使用者割合は参加者の約2割にのぼる。

 一方で、2位以下のグループは大きな開きがなくダンゴ状態を形成している。大枠としてはイゼット果敢対その他といったメタゲームとなっているようだ。

 人気を集めているデッキを細かくみていこう。
 

イゼット系

 大まかにイゼット系といっても、大きく3つのタイプに分類される。ベースとして《選択》や《手練》といったキャントリップ、優秀な火力である《噴出の稲妻》は共通しつつも、細部は驚くほど異なる。

 

 その内比較的使用者の多い2つのデッキタイプをみていこう。

イゼット果敢
Denisevich - 「イゼット果敢」
Magic Online Standard Challenge 32 / スタンダード(2026年5月28日)[MO] [ARENA]
7 《島》
2 《マルチバースへの通り道》
3 《リバーパイアーの境界》
4 《尖塔断の運河》
4 《蒸気孔》
-土地(20)-

2 《彩嵐の雄馬》
2 《渦泥の蟹》
4 《神出鬼没のカワウソ》
4 《精鋭射手団の目立ちたがり》
-クリーチャー(12)-
4 《ブーメランの基礎》
1 《跳ね弾き》
4 《噴出の稲妻》
4 《没頭》
4 《選択》
1 《秘密の正体》
4 《手練》
1 《食糧補充》
4 《嵐追いの才能》
1 《咆哮する焼炉 // 蒸気サウナ》
-呪文(28)-
1 《舷側砲の一斉射撃》
2 《今のうちに出よう》
2 《除霊用掃除機》
1 《すべきでない悪ふざけ》
1 《咆哮する焼炉 // 蒸気サウナ》
1 《焼きつけ》
2 《金屑の嵐》
1 《魂標ランタン》
2 《呪文貫き》
2 《呪文嵌め》
-サイドボード(15)-
(MTGGoldfish より引用)

 

 イゼットと聞いてまず思い浮かべるもっともオーソドックスなのがイゼット果敢である。《嵐追いの才能》のカワウソトークンや《精鋭射手団の目立ちたがり》などクリーチャーを展開し、呪文で強化して打点を伸ばしていく。軽く、早い、攻撃的な戦略である。

 

 秀逸なのは《嵐追いの才能》と《ブーメランの基礎》の組み合わせで、出し入れを繰り返していくだけでリソースに差が生まれていく。長期戦も戦えるパッケージを備えているのだ。

イゼット・スペレメンタル
HolaChico - 「イゼット・スペレメンタル」
Magic Online Standard Challenge 64 / スタンダード(2026年5月26日)[MO] [ARENA]
6 《島》
1 《マルチバースへの通り道》
4 《リバーパイアーの境界》
4 《尖塔断の運河》
4 《蒸気孔》
1 《嵐削りの海岸》
-土地(20)-

4 《渦泥の蟹》
4 《かまどの精》
4 《刻み群れ》
-クリーチャー(12)-
2 《噴出の稲妻》
3 《没頭》
2 《今のうちに出よう》
3 《すべきでない悪ふざけ》
4 《選択》
4 《プリズマリの魔除け》
4 《手練》
1 《呪文貫き》
1 《呪文嵌め》
2 《傷残す批評》
2 《冬夜の物語》
-呪文(28)-
2 《無効》
1 《舷側砲の一斉射撃》
3 《彩嵐の雄馬》
1 《軽蔑的な一撃》
2 《瞬間凍結》
1 《除霊用掃除機》
1 《液状の重罪犯、ハイドロマン》
1 《否認》
2 《轟く機知、ラル》
1 《金屑の嵐》
-サイドボード(15)-
(MTGGoldfish より引用)

 

 序盤を下準備に費やし、中盤以降に《渦泥の蟹》などボードに触れるカードパワーの高いクリーチャーで勝負するのがイゼット・スペレメンタルだ。墓地にインスタントとソーサリーをためて、《渦泥の蟹》や《かまどの精》を展開、サイズを生かして大きくダメージを刻んでいく。

 

 《渦泥の蟹》などを展開後、《刻み群れ》で対戦相手の盤面のみ一掃するなど奇襲性とボードコントロールの高さを併せ持っている。

 準備時間がかかる点、墓地対策に弱いなど明確な弱点もあるデッキである。
 

4色コントロール

Keiichiro Matsumoto - 「4色コントロール」
43Champions Cup Final Season 4 Round 3 / スタンダード(2026年5月9日)[MO] [ARENA]
1 《コーリ山の僧院》
2 《グルームレイクの境界》
1 《神無き祭殿》
4 《大図書棟の大ホール》
3 《神聖なる泉》
1 《行き届いた書庫》
2 《湧霧の村》
1 《マルチバースへの通り道》
1 《平地》
2 《聖なる鋳造所》
2 《砕かれた聖域》
4 《蒸気孔》
1 《嵐削りの海岸》
1 《サンビロウの境界》
1 《日没の道》
-土地(27)-
 
-クリーチャー(0)-
2 《星間航路の助言》
1 《審判の日》
1 《浸食作用》
1 《炎魔法》
2 《フラッシュバック》
1 《間の悪い爆発》
3 《不可避の敗北》
4 《ジェスカイの啓示》
2 《稲妻のらせん》
2 《喝破》
1 《紅蓮地獄》
2 《焼きつけ》
4 《食糧補充》
2 《リバイアサンの腹のなか》
4 《発見の石板》
1 《傷残す批評》
-呪文(33)-
1 《無効》
1 《軽蔑的な一撃》
2 《観念の名誉教授》
1 《浸食作用》
2 《瞬間凍結》
2 《真昼の決闘》
2 《紅蓮地獄》
2 《安らかなる眠り》
1 《古代魔法「アルテマ」》
1 《司書、ワン・シー・トン》
-サイドボード(15)-
(MTGGoldfish より引用)

 

 直近の大型イベントである「チャンピオンズカップファイナル シーズン4ラウンド3」を制したのが4色コントロール。多数のクリーチャー除去を使ってゲーム展開をスローダウンさせ、必殺技の《ジェスカイの啓示》でゲームの主導権を握る王道のコントロールだ。

 

 《不可避の敗北》は唯一の黒いカードであり、このデッキを4色たらしめている理由である。コストはやや重いもののカウンターすらもかいくぐる万能除去であり、長期戦を見据えているためライフドレインも嬉しいおまけとなっている。

 

 《発見の石板》は4色コントロールの発展に寄与した1枚であり、うまくいけば手札を消耗せずにマナ加速できる。しかも生成するマナが2マナと多く、ゴールラインである《ジェスカイの啓示》への到達ターンを2ターン縮めてくれる。

 《食糧補充》や《星間航路の助言》などドローソースも豊富に揃っており、消耗戦を得意としている。
 

緑単上陸

Searzist - 「緑単上陸」
Magic Online Standard Challenge 32 / スタンダード(2026年5月29日)[MO] [ARENA]
3 《バーシンセー》
2 《解体爆破場》
4 《脱出トンネル》
4 《寓話の小道》
13 《森》
-土地(26)-

4 《アナグマモグラの仔》
4 《氷耕しの探検家》
1 《鋭い目の管理者》
4 《ラノワールのエルフ》
3 《強靭形態の調和者》
4 《サッズのヒナチョコボ》
-クリーチャー(20)-
1 《大ドルイドの魔除け》
4 《土のベンダーの位に至る》
4 《幻獣との交わり》
1 《重厚な世界踏破車》
3 《溶かし歩きの消散》
1 《若木の生育場》
-呪文(14)-
2 《龍を狙い撃つ者》
1 《栄光ある腐朽》
1 《鋭い目の管理者》
1 《溶かし歩きの消散》
4 《苔生まれのハイドラ》
1 《脚当ての陣形》
2 《王のもてなし》
1 《若木の生育場》
2 《魂標ランタン》
-サイドボード(15)-
(MTGGoldfish より引用)

 

 緑単上陸はクリーチャーと土地を使って攻めていく非常にシンプルなデッキ。「上陸」を持つクリーチャーやパーマネントを並べて、毎ターン土地をプレイしって、これらを強化していく。《サッズのヒナチョコボ》はその代表格といえるだろう。

 

 序盤から《サッズのヒナチョコボ》を展開し、上陸でコツコツと育てていく。《土のベンダーの位に至る》は上陸を誘発させつつ、自身も上陸による恩恵を受けられる自己完結したカード。

 これらのパーマネントとフェッチランドと組み合わされば1ターンに複数回の上陸が誘発し、一気に強固なボードが完成する。

 

 《強靭形態の調和者》は上陸でパワーを倍化させるこのデッキのフィニッシャーである。《寓話の小道》や《氷耕しの探検家》で上陸を重ね、早期にワンショットを狙いたい。

 直近では《浸食作用》や《安らかなる眠り》をタッチしたセレズニア上陸が主流だったが、メタ要素を排除したシンプルな構築へと原点回帰している。


 メタゲームは予想通りにイゼット果敢が筆頭となり、開きがあって4色コントロール、イゼット・スペレメンタル、緑単上陸が追従するかたちとなっている。

 

 その他には直近の海外大会で好調なマルドゥ・ディスカード、コンボデッキであるディミーア加虐者、飛行クリーチャーを多用したアゾリウス・モモが存在感を示す。

 果たして、勝ち組となるのはどのアーキタイプか。熱戦が続く、マジック・スポットライト戦いの模様は、動画配信でご覧いただきたい。

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