EVENT COVERAGE

マジックフェスト・京都2019

観戦記事

第4回戦:八十岡 翔太(東京) vs. 大島 慎平(東京) ~ヤソオカ・ショータイム~

Hiroshi Okubo

 グランプリは早くも第4回戦に突入し、いよいよ3不戦勝が明けたゴールドレベル以上のプロプレイヤーたちや、全世界でもわずかに32名のみが選出されているMPL(マジック・プロリーグ)プレイヤーたちが参戦することとなる。この第4回戦のマッチカバレージでは、ここまで3-0で勝ち上がってきた大島 慎平(東京)と、MPLプレイヤーの一人である八十岡 翔太(東京)のマッチアップをお届けしよう。

 大島は普段はレガシーをプレイしている関東の競技プレイヤーの一人だ。八十岡とも面識があり、対戦前には緊張した面持ちを浮かべながらも八十岡と言葉を交わしていた。いかに顔見知りとはいえ、眼前に座っているのは世界最高峰のプロプレイヤー。緊張するのも無理からぬことである。

 対する八十岡についてはもはや説明不要かもしれない。プロツアー『カラデシュ』での優勝経験もある彼は日本のみならず世界でも有数のデッキビルダーとして知られており、独自の理論に裏打ちされたオリジナルのコントロールデッキを愛好するプロプレイヤーだ。さらにプレイングは正確無比な上に速く、前述の通りMPLにも名を連ねるトッププレイヤーである。

 グランプリの舞台で相見える大島と八十岡。果たして勝利するのはどちらか?

r4_yasooka_ohshima.jpg
ゲーム1

 先攻の大島は第1ターンに《癒し手の鷹》をプレイし、続く第2ターンには《軍団の上陸》をプレイする滑り出し。どうやら大島の選択したデッキは環境を代表するウィニーデッキの一つ、「白単アグロ」のようだ。対する八十岡は《血の墓所》をタップインしながら第2ターンに《忘れられた神々の僧侶》をプレイする。

 大島は八十岡の盤面にあるラクドスカラーの土地をひと目確認したあと、「……はい」と一言。不敵に佇む、見るからに怪しげなシステムクリーチャー。《忘れられた神々の僧侶》を採用した赤と黒のデッキと言えば「マルドゥ・アリストクラッツ」が真っ先に思い浮かぶところだが、八十岡のマナ基盤に白のマナソースは見られない。まだプレイされていないだけだろうか? しかし相手が八十岡である以上、完全に未知のオリジナルデッキを持ち込んできているかもしれない。

 いずれにせよ、大島はデッキのエンジンとなっているであろう《忘れられた神々の僧侶》を《議事会の裁き》で除去し、八十岡のライフを削っていく。相手のデッキが分からない以上は、手元の情報をもとにマスト除去を類推していくしかない。

 
大島 慎平

 だが、対する八十岡は2枚目の《忘れられた神々の僧侶》をプレイしつつ《狂信的扇動者》。さらに続くターンに《災いの歌姫、ジュディス》を追加し、大島の盤面をコントロールしにかかる。

 大島にとって《災いの歌姫、ジュディス》の存在は脅威だ。盤面にいるクリーチャーはもちろんデッキに眠る多くのタフネス1のクリーチャーをその能力に睨まれてしまい、やむなしと大島は《ベナリア史》、《敬慕されるロクソドン》と戦線を補強し八十岡に迫っていく。

 だが、八十岡は《災いの歌姫、ジュディス》の登場によって生まれた隙を決した逃さない。《忘れられた神々の僧侶》によってクリーチャーを生け贄に捧げ「一旦」墓地に置くと、その能力によって得た2マナを利用しつつ《陰惨な生類》!

 これによって《災いの歌姫、ジュディス》と3枚目の《忘れられた神々の僧侶》、そして《狂信的扇動者》をリアニメイトして一気に盤面を掌握する。

 八十岡のデッキは……「赤黒アリストクラッツ」とでも呼ぶべきだろうか? 生け贄エンジンを用いて攻防一体のシナジーを軸に戦う一方で、失ったリソースを《陰惨な生類》で回復させるというトリッキーなデッキだ。ある意味、ラクドス教団がラヴニカ市民に提供している娯楽――命懸けのサーカスをこれ以上ないほど体現しているデッキかもしれない。

 無論、そのデッキ選択は大島が予想だにしないものだったこと(メタゲーム上に存在しないデッキである以上、予想できるわけがない)、そしてフィニッシャーである《陰惨な生類》の解決によって八十岡が大島を一気に突き放したのは確かだった。

 面食らった大島は《ベナリアの軍司令》で立て直しを図るが、八十岡はそれを許さない。2体の《軍勢の戦親分》をプレイし、《忘れられた神々の僧侶》の贄を追加。片端からクリーチャーを処理されてしまう大島はカードを畳むしかなかった。

八十岡 1-0 大島

ゲーム2

 八十岡の分からん殺しに翻弄された大島だったが、第2ゲームでは軽快に《軍団の上陸》や《短角獣の歩哨》を並べ、《ベナリアの軍司令》2枚を戦線に追加して八十岡に攻勢をかけていく。

 だが、八十岡も負けじと《狂信的扇動者》を吸血鬼・トークン1体と交換し、《脚光の悪鬼》をブロッカーとして立てながら《貪欲なチュパカブラ》で《ベナリアの軍司令》1体を処理。これによって大島の《ベナリアの軍司令》と《短角獣の歩哨》は足を止めざるを得なくなる。

 大島も負けじと八十岡の《再燃するフェニックス》に《議事会の裁き》、《真夜中の死神》にも《不可解な終焉》を合わせるが、ターンが進むにつれ八十岡は戦線を強化していく。

 追加の《脚光の悪鬼》に《災いの歌姫、ジュディス》を並べ、《リックス・マーディの歓楽者》で手札を整え《どぶ骨》で強固な盤面を築く。《災いの歌姫、ジュディス》の誘発型能力は第1ゲーム同様以前として強烈な支配力で「白単アグロ」に睨みを効かせ、大島は迂闊な攻撃はおろかブロックにさえ細心の注意を払うことを強いられてしまう。

 
八十岡 翔太

 やがて八十岡は硬直する大島を強烈に攻め立て、その残りライフを4まで減らすと……

八十岡「対消滅、誘発いいですか?」

 2枚目の《災いの歌姫、ジュディス》をプレイし、ルールによって片方が「対消滅」。これによって《災いの歌姫、ジュディス》の能力が2回誘発し、自らの《脚光の悪鬼》2体にダメージを割り振る。合計4点のダメージ――その対象の宣言は、八十岡の危険なショーの幕引きを意味していた。

八十岡 2-0 大島

  • この記事をシェアする

RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

RANKING

NEWEST

サイト内検索