EVENT COVERAGE

グランプリ・シンガポール2018

観戦記事

第4回戦:行弘 賢(東京) vs. 藤井 元(大阪)

小山 和志
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行弘 賢(写真左) vs. 藤井 元(写真右)
 

 今年25周年を迎えるマジック。アニバーサリーイベントとして設定されたこのグランプリ・シンガポール2018には日本からも多くのプレイヤーが参加している。

 そんな中、不戦勝が明け全てのプレイヤーが出揃うこの4回戦に観戦記事をお届けするのはプラチナ・プロプレイヤーの行弘賢と大阪のレベル2ジャッジ、藤井元の日本勢対決だ。

 行弘についてはもはや紹介するまでもないだろうか。幾年もプロプレイヤーとして活躍を続け、今年のプロツアー『イクサランの相克』をはじめ4度のプロツアー決勝ラウンド進出を経験している世界屈指のトッププロだ。

 その行弘の緒戦の相手となった藤井は、上述の通り普段はジャッジとしてマジックのイベントを支えているが、このグランプリ・シンガポール2018ではプレイヤーとして出場している。実はプロツアー地域予選を突破してプロツアー参戦経験もあるプレイヤーでもあるのだ。

 「両天秤で裏目がない」とは藤井の言葉だが、ジャッジとプレイヤーという異なる楽しみ方ができるのもマジックならではだ。

 さて、この両者の対戦に話を戻すと、藤井は現在環境を支配していると言っていい赤系デッキから「赤単アグロ」をチョイスしている。序盤の《ボーマットの急使》《屑鉄場のたかり屋》から中終盤の《反逆の先導者、チャンドラ》《栄光をもたらすもの》までカードパワーが高いカードで溢れている隙の無い、まごうことなきTier1デッキだ。

 行弘の使用デッキは先日のプロツアー『ドミナリア』で使用していた「黒緑ランプ」をアップデートしたものだ(本イベントカバレージにて取材記事掲載予定)。豊富な除去で盤面をコントロールし《ウルザの後継、カーン》《アルゲールの断血》といったカードでアドバンテージを取っていくボードコントロールだ。

ゲーム1

 ダイスロールで先手は行弘。後手の藤井が《屑鉄場のたかり屋》《ゴブリンの鎖回し》と積極的な攻勢に出るのに対し、行弘は《楽園の贈り物》から《約束の刻》で土地を伸ばしつつブロッカーを立てる。

 一度マリガンをしており長期戦に持ち込みたくない藤井は《マグマのしぶき》でゾンビ・トークンを1体焼き、《地揺すりのケンラ》でもう1体をブロック不可にし8点のダメージを叩き込む。

 が、序盤に《楽園の贈り物》でライフを得ている行弘のライフはそれでも二桁の11と安全圏に保たれている。

 藤井がゾンビ・トークンの前では無力な《ボーマットの急使》しか追加できないのに対し、行弘は2枚目、3枚目の《約束の刻》で一気に盤面を固めつつ、次第に攻勢へと打って出る。

 藤井は《反逆の先導者、チャンドラ》からマナを出し《削剥》でゾンビを1体処理しつつこのプレインズウォーカーで粘りを見せようとする…のだが、《イフニルの死界》でブロッカーである《ボーマットの急使》を処理され、《ハシェプのオアシス》でパワーを上げたゾンビが《反逆の先導者、チャンドラ》を葬り去る。

 
藤井 元

 「昇殿」を達成し《オラーズカの拱門》まで機能し始めた行弘のデッキを前に、藤井は《屑鉄場のたかり屋》も《屍肉あさりの地》で封じられ、有効牌を引き込めず「負けました」と潔く負けを認めた。

行弘 1-0 藤井

 
ゲーム2

 2ゲーム目もやはり先手の藤井が積極的に序盤から行弘のライフを攻めていく。《地揺すりのケンラ》《アン一門の壊し屋》《地揺すりのケンラ》と3ターン連続で「速攻」クリーチャーをプレイし次々と行弘へ向けて攻撃を仕掛ける。

 が、行弘はそれらを全て2枚の《致命的な一押し》と《不帰+回帰》で除去し、5ターン目に悠々と《約束の刻》。藤井の《再燃するフェニックス》も《不帰+回帰》から《屍肉あさりの地》で処理し、盤面を固めつつへ攻撃へと向かい始める。

 こうなってしまうと藤井は厳しい。《熱烈の神ハゾレト》を出すも、手札に2枚のカードを抱えておりで攻撃に向かえずゾンビたちが着々とライフを蝕んでいく。

 
行弘 賢

 さらに行弘が《殺戮の暴君》をプレイすると、藤井は《ハシェプのオアシス》があるのを鑑み、1ゲーム目と同様に潔く「負けました」と宣言したのだった。

行弘 2-0 藤井

行弘 賢 Wins!
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