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EVENT COVERAGE
グランプリ・静岡2018(レガシー)
第7回戦:松本 友樹(東京) vs. 篠宮 佑介(新潟)
松本 友樹(写真左) vs. 篠宮 佑介(写真右) |
魔境、レガシー。
今年25周年を迎えたマジックのほぼすべてのカードを使うことのできるレガシーでは、わずか1~2ターンで勝負を決めてしまい得るデッキが数多く存在している。
例えば、「ベルチャー」。
例えば、「ANT」。
例えば、「スニーク・ショウ」。
※参考:グランプリ・京都2015に向けて:第2回 レガシーの主要なデッキたち、グランプリ・京都2015に向けて:第3回 レガシー特有のデッキたち
もちろん、それらのデッキを抑制するレガシー特有の強力なカードがあるからこそ、絶妙なバランスを保っているのだが、ではそんな高速デッキ同士が対戦すればどうなるのか?
本記事ではそんな高速デッキを使い、ここまで6戦全勝としているプレイヤーたちのマッチアップをご紹介しよう。
2度のグランプリ王者、松本友樹が使用するのは「黒赤リアニメイト」。《納墓》や《信仰無き物あさり》で《グリセルブランド》などのクリーチャーを墓地に落とし、「釣り竿」=《再活性》や《動く死体》といった「墓地から戦場にクリーチャーを戻すカード」で巨大クリーチャーの高速展開を志向するデッキだ。
一方、新潟の上越で普段からレガシーを嗜む篠宮佑介が持ち込んだのは緑黒の「ダーク・デプス」=《暗黒の深部》デッキだ。これを《演劇の舞台》でコピーするか、《吸血鬼の呪詛術士》で氷カウンターを取り除き、最強生物「マリット・レイジ」を最速で誕生させるコンボを狙う。
ともに超高速のフィニッシュが見えるデッキ同士の決着はいかに?
ゲーム1
ともに笑顔に和気藹々と試合を進める両者だが、1ゲーム目の展開はそんなふたりの雰囲気とは程遠い、怒涛の展開となった。
後手の松本が1ターン目に《水蓮の花びら》を置いて、エンド。篠宮は2ターン目に《森の知》を置いたところで、松本はすかさず《納墓》をプレイ!
篠宮「グッドゲームじゃないですか~(笑)」
松本のデッキを認識した篠宮が思わず苦笑いしながら悲鳴をあげる。
それに笑顔で応じながら、松本は《グリセルブランド》を墓地に送り込み、《死体発掘》で釣り上げ、2度の能力起動で手札が一気に膨れ上がる。
そして松本は《水蓮の花びら》から赤マナを捻出し、《信仰無き物あさり》で《灰燼の乗り手》を墓地に送り込むと、さらに《水蓮の花びら》《暗黒の儀式》とマナをダンプし《動く死体》。《灰燼の乗り手》が戦場に降り立ち、篠宮のパーマネントを縛る。
さらに《陰謀団式療法》フラッシュバックで《灰燼の乗り手》を墓地に送り、続くターンに《再活性》で《灰燼の乗り手》を再度戦場に戻すと、篠宮は「もう無理」とばかりにやはり苦笑いをする他なかった。
松本 1-0 篠宮
ゲーム1を先取した松本友樹 |
サイドボード中もふたりは「サイドボード難しいですね(笑)」と朗らかに会話を交わす。
ゲーム2
篠宮は《外科的摘出》こそあるものの他が土地ばかりの手札を見て悩む。確かに仮に松本のデッキに対しては効果的なカードではあるのだが……一度しか対処できない上に勝ち筋が遠い手札をライブラリに戻し、新たな6枚を手にする。
その6枚にはその《外科的摘出》こそ無いものの、《思考囲い》があり、その《思考囲い》で松本の
という手札から《再活性》を墓地へ。
出鼻をくじかれた松本は《信仰無き物あさり》で土地2枚を捨て、《水蓮の花びら》を置いてエンド。
篠宮は《カラカス》を設置。対「スニーク・ショウ」ほどではないが《グリセルブランド》に対する牽制としてまずまずの抑止力として作用するカード……ではあるのだが、松本はそれに目もくれず《グリセルブランド》を《納墓》で送り込み、《動く死体》で巨大で強力なデーモンを釣り上げる。
もちろんこれは《カラカス》で手札に戻されるが、14枚のカードを手にしゲーム1の再現なるか……と思われたが手札に《水蓮の花びら》がなく、続く行動はなんとクリンナップ・ステップでのディスカード。とはいえここで大量のクリーチャーを捨てており、あとはこれらを釣り上げることができれば一気に優位に立てるだろう。
一方、篠宮は《暗黒の深部》を設置。《演劇の舞台》か《吸血鬼の呪詛術士》を引ければあわや逆転という盤面を作り出す。
ターンを返された松本は残りライフの都合上《再活性》が唱えられず、なんとターンエンドを宣言。
そして、篠宮は《森の占術》を引き込み、ついに《演劇の舞台》を設置!
一転、スローペースとなったゲーム2で逆転が見えてきた篠宮 |
一転、絶体絶命のピンチとなった松本は《暗黒の儀式》から《信仰無き物あさり》フラッシュバックを繋いでいき、なんとか《動く死体》を引き込み《灰燼の乗り手》を釣り上げる。
篠宮は「マリット・レイジ」トークンこそ生み出すのだが、こちらもこちらで《灰燼の乗り手》の前に身動きが取れない。
高速コンボ同士の対戦とは思えない展開が続いたが、先に有効牌を引き込んだのは松本だった。《死体発掘》で《潮吹きの暴君》を釣り上げ、《水蓮の花びら》をプレイ。《潮吹きの暴君》の能力により「マリット・レイジ」トークンは消滅してしまう。
そして、そこから連続で「釣り竿」を引き込み、松本が一気に篠宮を押し切ったのだった。
松本 2-0 篠宮
松本 友樹 Wins!
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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