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グランプリ・静岡2015

観戦記事

第5回戦:三原 槙仁(千葉) vs. 山田 敏寛(千葉)

By Sugiki, Takafumi

 グランプリ・静岡初日も折り返しの第5回戦を迎える。ここでフィーチャー席に呼ばれたのは、昨年殿堂入りを果たした三原 槙仁(千葉)と、関東の草の根界隈では調子を上げているチーム豚小屋のメンバーである山田 敏寛(千葉)。山田はこれまで、主だった戦績は無いということだが、殿堂プレイヤーを倒す大金星を挙げることはできるだろうか。

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ゲーム1

 共にマリガンがなく、山田の先攻。山田が《岩だらけの高地》、三原が《平穏な入り江》と共に『タルキール覇王譚』ブロック・シールドデッキで鍵となる多色マナベースはしっかりと確保できているようだ。

 先攻の山田は、2ターン目に《》から遅れてやってきた《族樹の管理人》、3ターン目には《》を置き《凶暴な拳刃》をプレイ。いきなり強烈なクロックを三原に提示する。

 三原は、「先攻3ターン目の《凶暴な拳刃》はいかんよ、いかんよ......」とぼやきながら、変異クリーチャーを出す返しのターンとなった。

 山田は4ターン目《凶暴な拳刃》で攻撃をし、三原のライフは17。山田は《スゥルタイの剥ぎ取り》を戦場に追加してターンを終える。対しての三原は変異の2枚目を出し、《磨かれたやせ地》でライフを18に上げるのみでターンを終える。

 5ターン目、5マナが立った状態で山田は《凶暴な拳刃》と《スゥルタイの剥ぎ取り》で攻撃。三原はインスタントのコンバットトリックを警戒し、2体ともブロックをしないことを選択。三原のライフは18から11へと落ち込む。山田は追加のクリーチャーを戦場に出せずにターン終了。いよいよ時間の無くなってきた三原だが、5マナをオープンにしターンを返す。相手の次のターンの攻撃に合わせて、2体の変異のいずれかを表にすることで凌ぐ構えだ。

 少考の後、山田は《凶暴な拳刃》のみで2体の変異に向かって攻撃し、三原は変異2体でブロック。山田は《凶暴な拳刃》の+2/+2能力を使い、三原は1枚目の変異を《氷河の忍び寄り》に。互いにマナを使いながら相打ちをして、山田のライフが《スゥルタイの剥ぎ取り》の効果で25となる。

 《凶暴な拳刃》が退場したことで、三原は追加でクリーチャーを出せば変異と合わせて戦場を均衡に保てそうな局面ではあるが、手札に有効なクリーチャーが無いのか、ライフが少ないにもかかわらず変異を《グドゥルの嫌悪者》にして攻めに出る。これで山田のライフが22に対して、三原は残り11。しかも三原の戦場にはブロッカーがいない。

 山田は《族樹の管理人》、《スゥルタイの剥ぎ取り》で攻撃し三原のライフを7にする。《旋風の達人》を追加し、クロックを緩めない。

 三原は次のターンもライブラリーを掘り進めるために《グドゥルの嫌悪者》でさらなる攻撃を仕掛け、なんとか《スゥルタイのゴミあさり》、《ジェスカイの風物見》と2体のブロッカーを用意。盤面だけを見れはぎりぎり凌げている。

 しかし山田の手札からは、三原の希望を打ち砕く《弧状の稲妻》が。《スゥルタイのゴミあさり》を除去された三原はライフを保つためにチャンプブロックを余儀なくされる。そのまま1ゲーム目は山田が押し切った。

三原 0-1 山田

ゲーム2


山田 敏寛

 2ゲーム目は三原が先攻を選択し、ゲームスタート。三原、山田とも3ターン目、4ターン目に変異を出し攻撃をしない。

 ゲームが大きく動いたのは、三原の5ターン目。4ターン目に出した変異のみで攻撃し、山田はマナが立ってないこともありブロックをしない。三原がその変異をおもむろに表返すと、それは《サグのやっかいもの》。このゲームでは強烈なクロックを三原が山田へ突きつける。

 山田は返しのターンで攻撃をせず、変異の3枚目を戦場に出してターンを終える。次のターンもなかなかブロックに回しにくいため、ここでは攻撃をして不利ながらもダメージレースを仕掛けるほうが良かったのではないだろうか。

 三原は次のターンもまずは《サグのやっかいもの》で攻撃し、山田にお伺いを立てる。山田は3枚目の変異でブロック、1マナで《僧院の群れ》にし《サグのやっかいもの》のトランプルダメージを抑えるといった本意ではない展開。三原は《スゥルタイの占い屋》を盤面に追加する。対して山田は何も動くこと無く2体の変異を立てたままでターンを返す。

 三原は《サグのやっかいもの》、《スゥルタイの占い屋》で攻撃をし、山田は2枚目の変異で《スゥルタイの占い屋》をブロック。変異の正体は《星霜の証人》で両者とも戦場に残る。《サグのやっかいもの》が通り、山田のライフは7とかなりの危険水域に落ち込む。三原はダメ押しとばかりに《族樹の発動》で6/6のトークンを追加。山田は《わめき騒ぐマンドリル》を戦場に出すも、三原が《漂流》をプレイしたところで投了を選択した。

三原 1-1 山田

ゲーム3


三原 槙仁

 ゲーム3は再度山田の先攻。しかし、戦場に先に出たのは三原の《ティムールの軍馬》。

 山田は3ターン目に変異をプレイしたが、三原の《ティムールの軍馬》をブロックはせず、ダメージレースを目指す構えだ。対する三原は《ラクシャーサの秘密》をプレイ。先攻の山田へ2枚のディスカードを突きつけ、こちらはアドバンテージ差で勝ちに行こうとする。

 山田は変異で攻撃をした後《マルドゥの心臓貫き》で《ティムールの軍馬》を除去、盤面が山田に傾く。三原が《ジェスカイの風物見》をプレイした返しで《凶暴な拳刃》を戦場に出し、完全に山田ペースの展開だ。

 三原は《ラクシャーサの大臣》を出すも、山田の《凶暴な拳刃》をブロックするわけにはいかず、甘んじてダメージを受ける。山田は更に《熊の仲間》をプレイし、プレッシャーを強める。三原はなんとか局面を収めようと《スゥルタイの占い屋》を戦場に出す。

 山田は少考の後、《凶暴な拳刃》、《マルドゥの心臓貫き》、《熊の仲間》と4/4熊・トークンで攻撃。三原は「きたかー」と呟いた後、《スゥルタイの占い屋》で《熊の仲間》、《ラクシャーサの大臣》で《マルドゥの心臓貫き》をブロック。ダメージを大きく受ける代わりに、盤面の維持を図るが、三原のライフは14から6へと一気に落ち込む。

 《わめき騒ぐマンドリル》を追加し、山田の戦場は《凶暴な拳刃》(タップ状態)、4/4熊・トークン(タップ状態)と合わせて3体。三原の盤面には《スゥルタイの占い屋》、《ラクシャーサの大臣》となる。

 三原は《凶暴な殴打》で《ラクシャーサの大臣》と《わめき騒ぐマンドリル》を格闘させ、盤面をイーブンに保つ。

 山田は、《凶暴な拳刃》と4/4熊・トークンで攻撃。三原は《凶暴な拳刃》を《ラクシャーサの大臣》と《スゥルタイの占い屋》でダブルブロックし、ライフが2に落ち込むことを飲んで《凶暴な拳刃》を確実に抑えこもうとする。山田は《凶暴な拳刃》を手札に戻す。それを再度戦場に出すかと思いきや、《》《》《》を立ててターンを終了する。これは怪しい。怪しすぎる。

 三原はかなり訝しみながらも、《賢いなりすまし》をプレイ。ここで、山田が手札から提示したのが《本質捕らえ》! 4/4熊トークンが6/6に成長する。

 山田は、次のターン《凶暴な拳刃》を出し速攻をつければ、三原にチャンプブロックを強要できるのだが、残念なことに《》が1枚しかなく、戦場に出すのみでターンを返すこととなる。ここからはしばらく均衡が続く。山田の6/6熊トークンが攻撃し、三原が《サグのやっかいもの》と相打ちとなった後、お互いに変異を並べ合う。

 山田が均衡を破るためにプレイした《宝船の巡航》は、三原の《軽蔑的な一撃》で打ち消される。そこから数ターンを経て、三原が《グドゥルの嫌悪者》を引き当て、クリーチャー数でも上回ったことにより攻撃を始める。

 三原の攻撃が続き、山田のライフが8まで落ち込んだところで、山田は前のターンに出した変異を表に。

 それは、三原の残りのライフを削り切るにピッタリの《氷羽のエイヴン》。

 三原は山田が《氷羽のエイヴン》をレッドゾーンに送り込むのを確認し、無念の投了となった。

三原 1-2 山田
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