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グランプリ・北京2015

観戦記事

第9回戦:チーム Wescoe/Hoaen/Hron vs. チーム Ding/Jia/Xu

By Masashi Koyama

 グランプリ・京都2013。伝統ある日本の街で行われたチームリミテッドによるグランプリ。数多の日本人強豪プレイヤーたちによるチームが栄光を勝ち取るべく参加した中、幕末の黒船のごとく現れ優勝を奪取したチームがあった。

 その3人はアレクサンダー・ヘイン/Alexander Hayne、リッチ・ホーエン/Rich Hoaen、マイク・フロン/Mike Hron。

 並み居るチームを退け栄冠を勝ち取ったリッチ・ホーエンとマイク・フロンが、北京の地で新たにプロツアー王者であるクレイグ・ウェスコー/Craig Wescoeをチームメイトに迎え、ここまで8勝0敗と驚異的な強さで進撃中だ。

 その唯一の全勝である彼らを止めるべく挑むのは、ここまで1敗のディン・イ/Ding Yi、ジャ・ビン/Jia Bin、シー・シー/Xu Suだ。

 最終戦を勝利で終え、グランプリ2日目という大海に勢いをつけて漕ぎだすのは、果たしてどちらのチームだろうか。

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ゲーム1

 ウェスコー-ディンのマッチはともにマリガンスタート。《コーの懲罰者》に対し、《ヴァラクートの発動者》で対抗する立ち上がり。

 ディンの土地が3枚で止まってしまうのを見て、ウェスコーはすかさず《とどろく雷鳴》で《炎套の魔道士》と《コーの懲罰者》を除去しようとする。

 ディンは《石術師の焦点》で《コーの懲罰者》を守るが、ウェスコーの手札から《グリフィンの急使》、さらに《真っ逆さま》が覚醒付きで飛び出し、一気に盤面が苦しくなる。

 だが、土地を引き始めると、手札の強いディンがダメージレースをひっくり返す。《幽霊の歩哨》《ヴァラクートの捕食者》と盤面を固め、続くターン《毅然たる刃の達人》を召喚し一気に14点のダメージを叩きだす。

 コツコツと《コーの懲罰者》でライフが13まで減らされていたウェスコーはこれを見て目を白黒させながら土地を畳んだのだった。


チーム Wescoe/Hoaen/Hron

イ 1-0 ウェスコー

 一方、フロンとシーの対戦では、フロンが窮地に立たされていた。緑多色を操るシーが《タジュールの重鎮》とトークンの群れでフロンを圧倒している。

 さらに《血統の解体者》まで追加されてしまい、フロンはブロッカーとして《破滅を導くもの》を召喚してみるものの、盤面は最早どうにもならないのだった。

シー 1-0 フロン

ゲーム2

 ウェスコーは《ヴァラクートの発動者》からスタートするが、《》のみで白マナが引けないままゲームが続く。その隙にイは《待ち伏せ隊長、ムンダ》《ヴァラクートの捕食者》と一気に畳み掛ける。


チーム Ding/Jia/Xu

 ようやくウェスコーは白マナを引き込み《グリフィンの急使》を引き込むがイは満を持してまたも《毅然たる刃の達人》!

 これがどうにもならないウェスコーは「Good Game」と静かにつぶやき手を差し伸べたのだった。

イ 2-0 ウェスコー

 一方、フロン-シーの対戦でも1ゲーム目のデジャビュのような光景が繰り広げられていた。

 序盤こそ《空中生成エルドラージ》《謎めいた巡行者》から覚醒つきの《沿岸の発見》で優位に試合を進めるものの、そこに立ちふさがったのはやはり《血統の解体者》!

 なんとかこれが機能しだす前に《逆境》を駆使して殴りきりたいフロンだったが、《目なしの見張り》のトークンの前に行く手を阻まれ続ける。

 結局、ほぼ全てのクリーチャーを失ったフロンは「明日もお互いに頑張ろう」と爽やかに握手を求めたのだった。

シー 2-0 フロン

 チームメイトの敗北を見届けたホーエンは、マッチの勝敗が決した後もプレイを続け、一矢を報い「明日も多分当たるね」と笑顔で対戦相手を祝福し、長い長い1日が終わった。

チーム Wescoe/Hoaen/Hron 1-2 チーム Ding/Jia/Xu

チーム Ding/Jia/Xu Win!
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