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お知らせ

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2021年7月 マジック・イベント規定リリースノート

Scott Larabee, Toby Elliott
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2021年7月19日

 

 世界が対面での競技プレイへとゆっくり戻っていくにあたって、我々はマジック・イベント規定(MTR)の更新を行いました。『フォーゴトン・レルム探訪』はマジックのプレイにサポートが必要な創造的新要素をもたらしたので、いつものフォーマットごとの使用可能セットや発売日などの整備に加えて、今回は大きな変更が3つあります。しかしまずは整備からです。

  • 新セットに関する情報が追加されました。これらのセットが各種フォーマットで使用可能になる(そして古いセットがスタンダードからローテーションする)日付が追加されました。
  • ウィザーズ・イベント・レポーター(WER)が使用されなくなったことを説明するために1節の書式の一部が更新されました。
  • ほとんどのイベントはイベントリンクを使って管理と結果入力を行うようになります(これはDCI番号を使用しません)。少数のイベントは今後もWizards Large Tournament Reporter(WLTR)をイベントの管理に使用することがあります。WLTRを使うイベントのためのDCI番号の必要性を説明するため第1節の一部が更新されました。

 では、より肉厚な更新へいきましょう……


君は3つの扉を見つけた

 これが「恐怖の墓所」であったなら、3つのうち2つは多分君を即死させるものだろう。幸い、『フォーゴトン・レルム探訪』に選ばれたものはもう少しフレンドリーだ。

 ダンジョンは普通のものではない。理屈の上ではカードだが、あらゆる意味で人々が伝統的に扱ってきたカードではない。これはカードというより追加のゲーム盤に近い。ダンジョン探索をするときには現物のカードが必須というわけではない。Gathererから引っ張ってきたものや紙に描いたもの、果てはお気に入りのD&Dミニチュアで踏破する用の3Dプリンターで作ったものまで好きなものを使っことができる。使っていい場所と他のプレイヤーには気を付けてほしい。確かに、パーティの各役割を演じる役者を揃えたフルスケールでの再現物は見事なのだが、地元のゲーム屋の通路で実行するのは無理だろう。

 ダンジョンはカードであるから、それぞれ固有のオラクル・テキストを持っていることになり、虚偽を伝えることに関するルールは変わらず適用される。君のダンジョンは実際のダンジョンである必要があり、DMになってその10×10マスの部屋でアドリブをすることはできない!

 ダンジョンに関する新しいルールは3.3節(真正カード)にある。

サイコロ袋を取り出せ

 さて、ダイスロールが黒枠のマジックにやってきたので、それをサポートするルールが必要になった。その大部分は常識的なものだ。無作為な数値を出す手段が各数値において等しい確率である限り、実際に指定されたサイコロを振らなくても問題はない。12面のサイコロを6面のサイコロの代わりに使ってもいいし。乱数生成のアプリを使ってもいい。

 ダンジョンと同じく、使いたいサイコロを使ってもいいが、振った時にテーブルがへこむぐらい重すぎるやつや、出目を見るのに拡大鏡がいるぐらい小さいやつなどは、ジャッジが他の方法にするように言ってくるかもしれない。

 スピンダウン・ライフカウンターは禁止だ。カジュアルなプレイならば別に気にしないが、ルール適用度が競技のイベントにおいては出目が操作されるあらゆる可能性を減らすためにサイコロの目が適切に散らされていることが望まれる。出目操作の難易度については議論すべきだが、他にも乱数生成手段はたくさんあり、スピンダウンを使わせないことで不公正が起こる可能性が排除される。

 それと、無関係なサイコロを振る必要をなくすことでちょっとしたQOLの改善を追加した。サイコロを振って高いほうの目を使う場合、最初の出目が十分高い場合は(他に気にすることがないなら)2回目を振らなくてもいい。

 サイコロに関する新しいルールは新設された3.9節(サイコロを振ること)に書かれている。

ジョブズのマジックのアシスタントをキャスティングした

 スマートフォンはどんどん普及し、そしてマジックのゲームプレイをどんどん円滑にする助けになっていってる。上の両方の節でスマホの使用に言及していたことには気づいたかな? それに「Magic: The Gathering Companion」というトーナメント・プレイを支援するアプリの存在もあって、今が電子機器のルールを見直すいい機会だと感じた。

 何年か前、我々はルール適用度が一般のイベントにおいて電子機器の使用を許可し、そしてこれはかなりうまくいった。今回、我々は全てのルール適用度においてルールを統一した――公開された状態であれば電子機器をマッチ中に使用してもいい。これでGathererのオラクル・テキストの参照やサイコロを振るアプリが使用できるようになったが、外部情報の参照が起こる懸念は抑制される。

 ドラフト中とリミテッドのデッキ構築中は「公開されている」という意図が明確に適用されておらず、またこの時に使う理由もないので、引き続き電子機器の使用はできない。

 改訂された電子機器のルールは2.12節(電子機器)に書かれている。

IPGはどうなの?

 違反処置指針(IPG)はゲームに間違いが起きたときの取り扱い方法に関する情報が書かれている。「復元の項目にサイコロに関することが書かれているようにする」みたいな確認事項の長文メモがあったが、現在の文章でそれらが全て網羅されていることが分かった。

 これは過去1年間のメカニズムがイベント上の問題を提起しなかったということではない。変容は「人間でない」の一文のおかげでその他一般のゲームルール抵触行為マシーンになる可能性があった。相棒は照合に関する質問がたくさん起こった。モードを持つ両面カードはあらゆる種類のルール上の複雑さを抱えていた。しかしそれらは全て基本的な枠内に収まったので調整の必要はなかった。

 一番多く議論の元になったメカニズムは、予顕とその予顕したカードをゲーム終了時に公開し忘れたときのことだ。これは変異のように悪用を防ぐために特別なルールがあっただろうか? これは悪用がより難しく、そして不正にプレイされた変異のような盤面での存在感がない。予顕が有効なブラフとして機能する状況でも変異よりゲームへの影響が少ない。予顕したカードをゲーム終了時に公開しなければいけないのは変わらないし、特に怪しいと思われる状況なら、ジャッジはいつでも不正を探すための抜き打ち予顕検査を行う。故意ではない公開忘れは非公開カードに関する誤りとして扱われ警告が与えられ、それ以上は何もない。

 これからより多くの対面でのトーナメントが行われていく中で、我々は特別な扱いが必要な普通じゃない状況が発生することを楽しみにしている。紙での新しいプレイには探求すべきことがいっぱいだ。探訪を楽しんでくれ!


 マジック・イベント規定に関する疑問がある方は、以下の資料をご覧ください。

マジック・イベント規定
  • 最新の英語版はこちらでご覧いただけます。
  • 日本語版は、作業が完了次第、こちらでご覧いただけます。

 これは競技イベントを統括するための主なルール文書であり、以下のことが含まれています。

  • イベントの基本
  • 参加者の役割と責任
  • イベントの構造
  • イベント規定抵触行為
  • さまざまなイベントのフォーマット
  • 認定規定
違反処置指針
  • 最新の英語版はこちらでご覧いただけます。
  • 日本語版は、作業が完了次第、こちらでご覧いただけます。

 この文書では規定違反に対して推奨される懲罰と処置が定められています。


 トーナメント・レベルのマジックに興味のある方にはこれらの文書を読むことを推奨しています。これらはトーナメント進行のためのルールなので、これらに詳しくなることはあなたをより良いプレイヤーにする助けとなります。いくつかの場合、マジック・イベント規定がマジックのゲームのルールより優先されるので、これらのルールを知っていることはそれらの厄介な状況に陥ってしまうことを避ける助けとなります。またウィザーズ・オブ・ザ・コーストのゲーム・サポートにご連絡いただくこともできます。お問い合わせに関する情報はこちらでご覧になれます。

――スコット・ララビー&トビー・エリオット

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