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『モダンホライゾン2』の伝説たち 新規編

Emily Teng
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2021年6月11日

 

 ここからは、『モダンホライゾン2』に収録される新入りの伝説全員の簡単なプロフィールになります。ここで新顔全員を確認し、昨日掲載の「再来編」もチェックをお忘れなく。


前駆軟泥、エーヴ
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 初めは、何も存在しませんでした。ただ泡立つ原初の淀みだけが……やがてそれを一本の稲妻が打ちました。エネルギーの炸裂こそ、この次元の最初の生命体であるエーヴの存在を活性化させるために必要な、まさにそのものでした。この次元の他の全ての生命は、この最初のよどんだ生命形態を起源とすると信じる者すらいます。

 最初の稲妻に打たれてから何億年という時が過ぎ、生命はあらゆる姿形となって変化し繁栄しています――それでもなお、エーヴは生き続けています。変化することなく、信じられないほどに古いままで。

リスの将軍、サワギバ
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 影森のリスたちは長く平和な生涯をずっと楽しんできました、近隣の瘤背山脈のドレイクたちが食料を求めて侵略し、彼ら全員を食らい尽くそうとするまでは。二つ前の夏の、有名なオークファイア戦役を経験した古参兵のサワギバは、戦闘リスの軍隊を率いてドレイクたちを追い返し、彼らが決して忘れないであろう教訓を叩き込みました。彼はみずから十体以上のドレイクを倒し、今やそれらの牙を身に着けています――戦利品として、そして侵略者となりうるあらゆる者への警告として。

大嵐の咆哮、スラスタ
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 スラスタは終わらない嵐に包囲された次元に棲んでいます。その嵐が最も荒れ狂う夜、スラスタは近隣でも最も高い場所を探し、稲妻に打たれます。その稲妻は消えません――代わりに、スラスタの表皮に音を立てて走り、この巨大な恐竜を刺激するのです。ひとたび嵐の力に満たされると、スラスタは同胞を探しに向かい、戦いを挑みます。その戦いは森を壊し大地そのものの基礎を揺るがします。スラスタの野望は、いつの日か全ての同胞を追い払い、森全体の頂点捕食者となることです。

収穫の手、サイシス
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 サイシスは元々、収穫と穀物の脱穀を見守るために、ケイラメトラによって創造されました。ですが時を経るにつれ、ケイラメトラは次第にサイシスに目をかけるようになり、やがてサイシスは神自身の助言者兼話し相手となりました。

 ケイラメトラはこのニンフへと、これまでの代行者の誰よりも多くの力を与え、しばしばサイシスを「娘」と呼んでいます。テーロス次元におけるケイラメトラの最強の代行者として、サイシスは今や大地を旅し、神の意志を世界に伝えています。

運命の炎、ユースリ
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 多くの人々がユースリを善か悪かに分別しますが、自分はどちらでもないと彼は即座にそう主張します。移り気で短気な彼は、よく言って変化というものの代理人と表現されます。その混沌とした性格は大抵、トラブルを引き起こします。ユースリの気まぐれな好意を得る最速の方法は、彼を楽しませることです。ユースリに対する最悪の犯罪は、彼を退屈させることです。彼が友人とみなす人々はしばしば、急速に多くの幸運に恵まれるのを楽しみます――生きてそれらを楽しめる限りは。

暗号動物学者、ローニス
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 幼い頃からローニスはいつも、このラヴニカには奇妙で神秘的な生物が、日常生活の見えないところに棲んでいると信じていました。毒イガ茸、フクロウサウルス、灯火蟹などです。長年の研究と調査は何の成果も得られていませんが、ローニスはへこたれませんでした。他の者たちは彼を馬鹿にし、その調査は冗談だと考えましたが、ラヴニカは未だ発見されない神秘を有しているのだとローニスにはわかるのです。自分の根気と辛抱が続く限り、いつの日か真実を発見できるとローニスは信じています。

飢餓の潮流、グリスト
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グリストの歌

 飢餓の潮流は大地に広がり、我らをまどろみから呼び覚ます。多くの口が食べ物を求めて叫び、大地よりひとつの羽音が上がる。無数の羽が空を覆い、飢饉という歯は世界の骨から肉をこそげ取る。させるがままに、そして更なる数が続く。我らの子らよ、その終わりなき饗宴をともにするのだ。

微光蜂、ザーバス
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 「ザーバス」はこの昆虫が空僻地の上空を飛ぶ際の音であり、その名が定着しました。それはミラディンを取り囲むエネルギーを食し、成長とともに狡猾さと賢さを、そして言うまでもなく好戦性を増大させています。ザーバスは噛みつきや引っ掻きを決してためらうことなく、苛立たせられた相手を縄張りから何マイルも先まで追跡し、攻撃する機会を狙い続けます。ザーバスと同じくらい険悪で攻撃的なものはチキックだけです。これは剃刀平原の刃の草むらに棲む、蟻に似た獰猛な存在です。

(Tr. Mayuko Wakatsuki / TSV Yohei Mori)

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