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Xファクター:プレインズウォーカー編
Xファクター:プレインズウォーカー編
Luis Scott-Vargas / Tr. Tetsuya Yabuki
2017年4月11日
今回のプレビュー・カードでは「X」が肝となる。そもそも、この新たなプレインズウォーカーの忠誠度がXなのだ。私たちもこれまでさまざまなプレインズウォーカーを目にしてきたが、コストに{X}を含むものは初めてだ。実に楽しみだね。3マナでも10マナでも唱えられるプレインズウォーカーの存在は、プレイにまったく新しい一面を与えてくれるだろう。彼女をどのマナ域として扱うかによって、劇的な変化が起こるはずだ。そう、「彼女」だ。本日紹介するのはニッサだからね。それでは、《自然に仕える者、ニッサ》をご覧あれ。
右上の小さな「X」が、これが通常のプレインズウォーカーと一線を画するものであることを実感させる。だがコストの分析をする前に、まずは各能力を見ていこう。
+2:占術2を行う。
この能力は《自然に仕える者、ニッサ》の忠誠度を飛躍的に上げ、結果的にプレイヤーへ有利をもたらす。ゲーム序盤の占術2はドロー呪文より優れているとは到底言えないものの、土地が足りない場合はかなり助かるし、デッキの安定性は劇的に良くなるだろう。強力な効果を持ちながら、ニッサ自身が危険域から脱することもできる優れた能力だ。
0:あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。それが土地・カードであるか、点数で見たマナ・コストが自然に仕える者、ニッサの上に置かれている忠誠カウンターの総数以下であるクリーチャー・カードであるなら、あなたはそのカードを戦場に出してもよい。
振れ幅の大きい能力と言えるだろう。注意すべきは、見たカードがクリーチャーでも土地でもなかったり、コストが重過ぎたりする場合は何も起こらない点だ。失敗はかなり痛いため、《自然に仕える者、ニッサ》の力を最大限に引き出したいなら相当数のクリーチャーをデッキに入れておきたい。また、クリーチャーのコストは重過ぎないのが望ましいだろう。
優れた点に目を向けると、土地を追加で置いたり3~4マナ域のクリーチャーをコストなしに繰り出したりできるのは大きな利点だ。また、この能力は《自然に仕える者、ニッサ》の忠誠度が高い状態で真の力を発揮し、[+2]能力との相性も良い。占術で土地やクリーチャーをライブラリーの上から2番目に置いてやれば、続くターンのドロー後に確実に当たりを引けるのは非常に優れていると言える。《自然に仕える者、ニッサ》をコントロールするプレイヤーから「両方上で」と言われたら、警戒するべきだろう。
-6:あなたがコントロールする土地最大2つを対象とし、それらをアンタップする。ターン終了時まで、それらは飛行と速攻を持つ5/5のエレメンタル・クリーチャーになる。それらは土地でもある。
《自然に仕える者、ニッサ》はマナが豊富なら即奥義を放つことも可能なため、《復讐のアジャニ》や《プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス》のような「撃てば勝ち」の奥義ではないだろうと私は予想した。それでも、これは極めて強力ではないだろうか。8マナで10点。《自然に仕える者、ニッサ》を使用するデッキは、これほどの決め手を持つことになるのだ。青が加わったことで得た「飛行」が、その輝きを一層高めている――他のどんな能力より恐ろしい。この奥義によって対戦相手のプレインズウォーカーもたやすく倒すことができ、《自然に仕える者、ニッサ》の印象は全体的に攻撃的なものになっている。これまでのニッサが生み出してきたエレメンタルと異なり、彼女を守ることはできないのだ。
エクセレントな性能
では《自然に仕える者、ニッサ》のコストの話に戻ろう。コストに{X}(と{G}{U})を含むため、このカードは他のプレインズウォーカーとまったく異なるプレイ感を持つ。
ゲーム序盤にプレイするなら、X=1、つまり3マナで繰り出してすぐに[+2]能力を起動するのが基本となるだろう。次のターンの[0]能力に向けた準備にもなるし(占術で見たカードが「両方上」なら言うことなしだ)、奥義への道を素早く駆け上がることもできる。
ゲーム後半なら、X=5~6で繰り出し、防御が必要ならすぐに[0]能力を起動しても良いだろう。ゲームが長引いたときに引き込んだ場合は、8マナ以上でプレイできるまで温存し、ここぞという時に即奥義を放つのもひとつの手だ。1枚のカードでこれほど多彩なプレイが生まれるのは、このカードのコストのおかげに他ならない。
「相当数のクリーチャーが必要」という大きな制限をデッキに課す《自然に仕える者、ニッサ》が、どのような形で使われるのか楽しみだ。マナ基盤がしっかりしていれば、このカードのコストはそれほど厳しいものではなく、[0]能力も大抵は当たりを引くだろう。選択肢は他にもたくさんある。《自然に仕える者、ニッサ》の力を引き出せるかどうかは、デッキ構築にかかっているのだ。
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