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『異界月』 プレリリース入門
『異界月』プレリリース入門
Gavin Verhey
2016年7月11日
エムラクール、襲来。
《約束された終末、エムラクール》 アート:Jaime Jones |
イニストラード次元に広がる狂気の根源がついに姿を現した。エルドラージの母艦といえば、このエムラクールを置いて他にないだろう。
狂気の根源を打ち破れるかどうかは、ゲートウォッチ(とゾンビの大群)を助ける君たちの手にかかっている。では、状況を把握するために新たなカードの数々を手にするには、どうするのが最善だろうか? もちろん『異界月』プレリリースへ行くことだ!
プレリリースとは何か? なぜ数あるマジックのイベントの中でも、あらゆるタイプのプレイヤーに最高の体験をもたらすものとなっているのか? そこでは一体何が君たちを待ち受けているのだろう? ぜひこのまま読み進めてくれ!
プレリリースを我がものに
私はこれまでの人生の中で、その時々で世界中のどこにいても、近くで開催されるプレリリースに参加してきた。それはなぜかって? プレリリースはマジックを楽しむ最高の手段のひとつだからさ!
初めて訪れたプレリリースのことは、今でも鮮明に覚えているよ。当時11歳の私は、すぐにこのイベントこそが私の居場所であると直感したんだ。それから15年、私は今でも毎回プレリリースを心から楽しんでいるよ。
このイベントの素晴らしいところは、使われるセットがまったく新しいもので、参加者は初めてそのセットに触れることになるため、スタート地点が全員同じになる点だ。それから、心からリラックスした気持ちで新しいカードの探究を楽しめるのも最高だね。プレリリースは、ただたっぷりと楽しむものなんだ!マジックが始まったころから遊んでいるようなプレイヤーたちだって、プレリリースを毎回楽しみにしているぞ。
すでにシールドデッキの経験を積んでいる方は、次の項まで読み飛ばしてくれても構わない。そこでは、最寄りのお店で楽しめるであろう『異界月』ならではの特別なことについて語ろう。だがシールドデッキのお祭りが初めてだという方や、もうちょっとアドバイスが欲しいという方は、ぜひこのまま読み進めてくれ!
オーライ。それじゃあ、まずは一番大事なことからいこう。プレリリースを開催している場所を見つけるんだ! 何はともあれ、プレリリースへ行けなければ楽しめないからね。さてどうすればいいのだろう?
まず特に行きつけの店舗がないなら、店舗・イベント検索を使って、最寄りの店舗を探すのをお忘れなく! 店舗では事前登録も行なわれているかもしれない。プレリリースは私たちが提供するイベントでも最も人気のあるもののひとつなので、その店舗で参加するのに事前登録が必要かどうかを確かめておこう。イベントが満員だとわかるのが、会場を訪れてプレイできないことを知ってからというのでは全くもって遅すぎるので、先を見ておくに越したことはない。
参加できる店舗が見つかったようだね。素晴らしい!
そうしたら、次はイベントに備えよう。いたるところにエルドラージが潜んでいる今、どんなことが起きても対応できるように、しっかりと備えておきたいところだ! このイベントではその場で手に入れたカードを使ってデッキを組むことになるのだが、それだけではなく、やれることはたくさんある。
例えば、ラウンドの合間に遊ぶためのスタンダードのデッキや統率者戦のデッキ、ライフを記録するためのペンと紙、そして飲料水もあるといいかもしれない。また、勝利への飢えも満たしたいところだけれど、やっぱりマジックでいくら勝ってもお腹は満たせない。(リンゴやグラノーラ・バーのような)軽食を持っていくのもいいアイデアだね。それから、プレリリースの1回のイベントは約4~5時間を要するから、当日はイベントを最後まで楽しめるように、しっかり時間を確保しておこう。
うん、こんなところかな。行くべき店舗は見つけたし、エルドラージの襲撃に対する備えもすべて集まったね。最新の「Magic Story -未踏世界の物語-」も読んだだろうし、あとはマジックそのものの知識を更新しておくといいだろう。それからもちろん、『異界月』カードイメージギャラリーには目を通しておこう。
これで全部揃ったね!それじゃあ次は、実際にパックを開封しよう!
ゾンビ連合
プレリリース会場へ行き戦いの舞台に座ると、デッキ作成に必要なものがすべて入ったお洒落なデッキ・ボックスが手渡される。さっそく開けてみよう!
中にはプレリリースで遊ぶために必要なすべてが入っていて(基本土地は店舗から支給されるぞ)、ちょっとした特典もある。
例えば、この素敵な20面スピンダウン・ライフカウンター。
『異界月』のプレリリース・パックに入っているのはこれだけじゃないぞ。プレミアム・フォイル版両面印刷のカッコいいゾンビ・トークンも付いてくる。その勇姿をぜひ見てくれ。
特に注目してほしいのは、これらにフォイル加工が施されているところだ――なんと史上初のフォイル・トークンなのさ!きっと君たちも、すべてのゾンビ・トークンを集めようと走り回りたくなるだろうね。
ゾンビは『異界月』の中心的なテーマだ。もう気づいている人がいるかもしれないけれど、今回はこいつらが主役になる!
普通、ゾンビといえば人間の脳を食おうと襲いかかる側だろう。(とはいえ分別がないわけじゃないよ。脳じゃなくて目玉を食べようとするやつはいないんだから。)でも今回のセットでは、やつらはゲートウォッチとともに輝くんだ。だからみんなもゾンビを応援しよう! ゾンビの格好をしたり、お気に入りのゾンビTシャツを着たり、あるいはゾンビの真似をしてよろよろと店内に入っていくのもいいだろう――何でもいいから、輝かしいゾンビの御旗を掲げるんだ。
店舗によっては、仮装コンテストやゾンビ・メイクができるスペースなど、ゾンビをテーマにした特別なイベントが開催されるかもしれない。詳しくは行きつけのお店に聞いてみてくれ!
さてもうひとつ、一番大切なことが残っているね――デッキ作成だ! では早速デッキ作成に移ろう。
プレリリース・パック・パンチ
プレリリース・パックの中身でも特に大きな鍵となるのは、シールドデッキを作成するために必要なカードを収めた6個のブースターパックと、輝かしいプレリリース特製カードだろう。(プレリリース特製カードは、このセットのすべてのレアと神話レアの中から選ばれるぞ!)
まず最初にすることは、パックの開封だ! そうすると、カードの束を手にすることになる。
さて......それから何をする?
もちろん、デッキを作成する時間だ!
シールドデッキは、普通のデッキ作成とは少し違うところがある。目の前にあるカードのみを使ってデッキを作成し、そこへ基本土地を好きなだけ加えて完成させるんだ。また、最少枚数が60枚である普通の構築デッキと異なり、デッキは40枚以上であればいい。
はじめに取り組みたいのは、使う色を見極めることだ。私からは2色で組むことをおすすめしよう。
使う色を決める基準としては、以下のようなものが挙げられるだろう。
- 心惹かれる本当に強力なレアがある
- 対戦相手のクリーチャーに対処できる、「除去」カードが多くある
- 優秀なカードがたくさんある
- 「マナ・カーブ」が優れている。つまり、様々なコストのクリーチャーが豊富にある
これら4つがすべて満たされていれば理想的だけれど、2つか3つでも十分だろう。
さて、方法は様々だが、いずれにしても使うカードは絞る必要がある。プレリリース中に困ったことがあったら、周りのプレイヤーに気軽に声をかけて教えてもらおう。(プレリリースでは周りのプレイヤーに教えてもらうことができるんだ――このイベントに参加しているプレイヤーは、みんなでイベントを楽しむために力を尽くしてくれるはずさ!)どうしても作るデッキに悩むなら、面白い決め方を教えてあげよう。イニストラードに存在するクリーチャー・タイプを選んで、その色に合わせるんだ。スピリットだったら白青、ゾンビなら青黒、吸血鬼は黒赤、狼男は赤緑、そして人間なら緑白、という風にね!
さて、どのような方法であれ使う色は決まった。では、すべてのカードを精査して、デッキに採用したい22~23枚のカードを決めるためにはどうしたらいいだろう?
デッキを絞り込む助けになる方法を伝授するぞ!
まずは、クリーチャーをマナ・コスト順に並べてやろう。こうすることで、ゲームのどの段階でそれぞれのクリーチャーを唱えることになるかが分かりやすくなる。(この時点では、必要なマナに届いたらすぐにプレイしたいようなカードでなければ、クリーチャーでないカードを並べないほうがいい――例えば、《墓の収穫》は通常1ターン目に唱えることになるが、《正気の欠片》は3ターン目の行動として優先されるものではないだろう)。
クリーチャーの良い「マナ・カーブ」は、うまく動くシールド・デッキを作るにあたって極めて重要なものだ。カーブの1か所に大量のカードが偏らないようにしよう。重要なことは、序盤で軽いものを、終盤で重いものをプレイできるような良い配合にすることだ。リミテッドのごく一般的な基準として、私は以下のようにクリーチャーを採用したいと考えている。
- 1マナ: 0~2枚
- 2マナ: 4~6枚
- 3マナ: 3~5枚
- 4マナ: 4枚
- 5マナ: 3枚
- 6マナ以上: 1~2枚
これが絶対というわけではないが、良い出発点にはなる。お気に入りを選んで、これらの数になるまでクリーチャーを絞り込もう。
さて、核となるクリーチャーの基盤を見定めたね。次は呪文を加えよう! 選んだ色からお気に入りのカードを抜き出し、デッキを22~23枚にしていく。これで、呪文の準備もばっちりだ。
数々の呪文の中でも、「除去呪文」と呼ばれるものは一番欲しいところだ。除去呪文とは、対戦相手のクリーチャーを恒久的に無力化するもののことだ。ダメージによって破壊するものでもいいし、タップし続けるものでもいいし、もちろん直接破壊するものでもいいぞ。マジックのシールドデッキの中心になるのは、やはりクリーチャーだ。だから、選んだ色に合うカードで対戦相手のクリーチャーに対処できるものは、ぜひ採用しよう。
もっとヒントが必要かな? 以下に、デッキ作成の際に心に留めておきたい事項をいくつか挙げておこう。
- 40枚を超えたデッキを使うこともできるが、可能な限り40枚ちょうどに強くこだわるべきだ。41枚目以降のすべてのカードは、デッキに入れた素晴らしいレアを引く確率を下げてしまうだろう!
- 検討すべき土地の比率は、概ね土地17枚と、土地以外23枚にすべきだ。100%当てはまるものではないが、ほとんどのリミテッドのデッキはこの比率に収まり、大抵の場合、私もそうしている。
- 低コストのカードと高コストのカードを組み合わせよう。全部を軽く、小さいクリーチャーにした場合、たった1枚の大きなクリーチャーで止められてしまう。また全部を重く、大きなクリーチャーにした場合、それらを唱える前に勝負を決められてしまう恐れがある。2マナ、3マナ、4マナ、5マナのクリーチャーが含まれている構成にこだわろう。シールドデッキの勝ちゲームの多くは、第2~3ターンから毎ターン続けてクリーチャーを唱えることによって得られるのだ。
- 回避能力が重要だ! シールドデッキのゲームはしばしば膠着状態に陥り、両方のプレイヤーが大量のクリーチャーを持ちながらも、しかしどちらもうまく攻勢に出られない、ということが起きる。飛行のような能力を持つクリーチャーは、こうしたクリーチャーによる膠着状態を打破できるようにしてくれる。
双頭巨人戦
いくつかの店舗では、シールドデッキの中でも「双頭巨人戦」と呼ばれる形式を開催している(しばしば略して「2HG」とも)。これは2人のプレイヤーがチームを組んで、他のペアと対戦するものだ。各ペアは2個のプレリリース・パックを受け取り、そこからデッキを構築する。
どうやって作ればいいかって?
チームメイトと一緒に40枚のデッキをふたつ作るようにすれば、きっと楽にできるだろう。デッキ構築が終わったら、他のペアと1ゲーム先取の試合をする。
双頭巨人戦のゲームはどうやって進めればいいのかって? 難しいことはないよ。クリーチャーや土地はチーム内で共有されないけれど、ライフは30点を共有する。ターンはふたり同時に進めることになり、それから攻撃やブロックもチーム単位で行うんだ。双頭巨人戦の魅力は、勝つためにチームメイトとの協力が不可欠なところだ。
それから、双頭巨人戦でこそ強化されるカードを見つけるのも本当に楽しいぞ!例えば、《熱錬金術師》。
こいつは各対戦相手にそれぞれ1点のダメージを与えてくれる。つまり、プレイヤーふたりが30点のライフを共有する双頭巨人戦においては、タップひとつで合計2点のダメージを相手チームに与えることができるのだ! ドカーン!
双頭巨人戦について、もっと詳しく知りたい? ぜひこちらのページを読んでみてくれ。
オープンデュエル
一日中イベントでプレイするのは君のマジックの楽しみ方と合わなかったり、あるいは『異界月』のカードを使ったゲームを自分のペースで楽しみたかったりするなら、オープンデュエルに参加するという方法もあるぞ。
この併催イベントでは、すぐに対戦できるカード60枚入りのエントリーセットを受け取り、それを使って他のオープンデュエルの参加者や、次のラウンドを待っているメイン・イベントの参加者と対戦できるのだ! これは、プレリリースが自分に合うイベントかどうかわからないなら、ちょっと試してみるのにいい方法だ。あるいはプレリリース・イベントに5時間いられない場合にもおすすめだぞ。オープンデュエルは好きなときにプレイできる。これも楽しいよ!
お近くの店舗にプレリリースでオープン・デュエルを開催するかどうか確認して、戦いに備えよう!
異界のメカニズム
「現出」から「増呪」まで、『異界月』でも新たな能力が続々と登場する! ぜひメカニズム記事を読んで、そのすべてを把握しておいてくれ。
其は月にあらず
これまで一度でも「プレリリースに行ってみようかな」と考えたことがあるそこの君、今度こそ行くべきだ! 『異界月』は決して見逃せないセットになるだろう。一番いいゾンビ装備を揃え、もう一度カードイメージギャラリーを見て、お近くの店舗で事前予約をして、万全の準備で楽しもう!
さて、そろそろお別れの時間だ。ご紹介したヒントの数々が君たちの『異界月』プレリリースでの戦いに役立ち、エルドラージによる襲撃をゾンビとともに食い止める助けになれば幸いだ!
ご意見やご質問、それからいつもの他愛ない冗談を思いついたら、気軽に私まで送ってくれ!いつものようにツイートを送るかTumblrで質問してくれれば、お答えするよ。皆さんの質問に答えられるのは嬉しくて仕方ないからね。
それでは最高のプレリリースを――『異界月』を存分に楽しんでくれ!
Gavin / @GavinVerhey / GavInsight
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