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コラム

金子と塚本の「勝てる!マジック」

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第15回:リミテッドでのクリーチャーの質

金子と塚本の「勝てる!マジック」 第15回:リミテッドでのクリーチャーの質

by 金子 真実 & 塚本 樹詩

登場人物:

金子 真実

ウィザーズ・オブ・ザ・コーストの人。塚本に押しかけられ突然弟子をとることになった。
好きなパスタはペペロンチーノ。美味しいペペロンチーノを作るために、3食ペペロンチーノで過ごしたりしました。

塚本 樹詩

マジック初心者。マジックの大きな舞台での活躍を夢見て、 金子に弟子入りした。とにかく元気。
好きなパスタはスープパスタ全般!特にお勧めは家でも簡単に作れるコーンスープのパスタ!

前回の勝てマジ!

パックを開封して、初めてデッキを組んでリミテッドの試合をした塚本。
楽しさはわかってきたが、カードの強さがまだわかっていない塚本に、金子はまず、クリーチャーの強さから説明することに。


塚本「初めまして金子さん。"塚本"です。」

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金子「まさか、前回僕が話していた塚本さんは全部、塚本さんの中にいた別の人格!?
 って2週にまたがってまでやることですかそれ!!」

塚本「くっくっく......。金子さん、クリーチャーの強さ......それは何なのでしょうね?」

金子「哲学的な話ですか?」

塚本「いえ、リミテッドでのクリーチャーの強さとは何を指針にすればいいのか?です。」

金子「そうですね、大きく3つに分けて説明しましょうか。」

1.パワー、タフネスの基準値を知れ!

金子「リミテッドのプールでのパワーとタフネスの基準値を知ることが、はじめの一歩です。
 気をつけたほうが良いのは、この基準値というのは『セットによって変わるし、すべては相対的に評価されるべきもの』、ということですね。」

塚本「というと......?」

金子「極端な例を出しますが、セットに2マナ2/3や3マナ2/3だらけだったら、特に能力のない2/2クリーチャーは基本的に弱い、ということになりますよね?」

金子「逆に言えば、2/2のクリーチャーが多いセットだとわかれば、それ以上のサイズ、つまり2/3以上のサイズを持つクリーチャーは、セットで強いことがわかります。
 他にも環境にタフネス2までを除去できる呪文が多そうだったら、また同じようにタフネス3のクリーチャーは価値が高いですね。」

塚本「地道にカードプールを全部見るということですか?」

金子「もちろんです! 環境にどんなカードが存在するかを覚えるだけでも、リミテッドの強さというのはだいぶ変わります! クリーチャーの質や除去呪文の種類などで、大きくカードの評価は変わるのです。」

金子「大まかな基準としては、何の能力もない、いわゆる『バニラクリーチャー』なら2マナ2/2、4マナ3/3、5マナ4/4くらいのサイズが目安ですね。特に能力のない1マナ1/1は、どのクリーチャーと戦闘しても負けるので基本的に弱いです。その基準を踏まえて、セットごとの傾向を理解するといいですね。」

塚本「おおおお......覚えるぞ!! でも金子さん、もっと大雑把にクリーチャーのサイズで強さを測る基準がわかりましたよ!」

金子「おおおお?」

塚本「マナ・コストが低くてパワー/タフネスがすごく大きければ、強い!」

金子「小学生ですか!! いやまぁ、それは『マナ効率の良いクリーチャー』なので合ってはいますけどね......。」

塚本「でも、パワーとタフネスが同じ値の場合の基準は分かりましたが、パワーとタフネス、どっちが重要なんですか!? やっぱり力こそパワーなんですか!?」

金子「パワーが高い方が良さそうな気がするのもわかりますが、これはデッキによりますね。『リミテッド』でも『コントロール』デッキ・『ビートダウン』デッキの概念は存在します。」

  • 『ビートダウン』ならパワーの高いクリーチャーがほしいでしょう。
  • 『コントロール』デッキのときはタフネスの高いクリーチャーにもちゃんと『壁』としての役割があります。

金子「なので、一概にどっちが強いというのはないですね。」

塚本「自分のデッキタイプによってどっちが重要か変わるのですね!」

金子「瞬時に小学生から大人に!」


2.テキスト欄で精査せよ!

金子「テキスト欄に書いてある能力が強かったら強い、というのは当たり前のことなのですが、まずどんな能力が強いのかわからないですよね。どんな能力が強いのか、ちょっと例をあげてみます。」

塚本「はい!お願いします!」

金子「まずは、『飛行』や『ブロックされない』などの、いわゆる『回避能力』ですね。」

金子「『リミテッド』では、通常クリーチャーによる戦闘ダメージで勝負がつきます。『回避能力』を持つクリーチャーはクリーチャー同士の戦闘で対処されにくいため強力です。『こちらは攻撃できるけど相手は攻撃できない』という状況を作りやすいんですね。ブロックされずダメージが通しやすいということで、『パワーが高く回避能力があるクリーチャー』というのは原則として強力です。

塚本「僕も『飛行』を身に付ければ......!」

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金子「......ふたつめ!『戦場に影響を与える能力』です。『自分のクリーチャーを強化する』『相手のクリーチャーに悪い影響を与える』などがあげられますね。パワー/タフネスが全然なくても試合を有利に運べる能力を持ったクリーチャーもいるので、それに注意してテキストを読むといいでしょう。」

金子「具体的には、『相手のクリーチャーを手札に戻したり、破壊したりする』『相手のクリーチャーをタップする』ような能力は強力ですよ。もちろん、単純に『クリーチャーのパワーやタフネスを修整する』というのも強いですね。」

塚本「相手にクリーチャーがいないときは攻撃して、相手にクリーチャーがいるなら他のクリーチャーの補助に回る、そんな存在に僕はなりたい。」

金子「そもそも塚本さんクリーチャーだったんですか!?まあ、クリーチャーっぽいですけど。」

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3.レアリティに騙されるな!

塚本「これは知っているパターンですよ!前回デッキを組む時に赤いレアが集中していたのに、デッキは白と緑になったので、それですよね!」

金子「はい、確かにレアや神話レアのカードは劇的に強いカードも多数あります。『レアを使え!』という格言もあるほどです。ですが、レアリティが高いカード=それが必ずリミテッドで強い、とはなりません。

構築ではエースだが......。

金子「カードのデザインの傾向として『構築向け』のカードと『リミテッド向け』のカードがあるので、それを読み取れるようになるのが大事ですね。もちろん、どのフォーマットでも活躍できる単純に強いカードがあることも忘れないようにしてください。」

塚本「もし『構築』で強いデッキの動きをそのままできるようなデッキが組めたら、すごく強いという認識で合っていますか?」

金子「おお!いい着眼点ですね! レアケースですが『構築』で活躍しているコンボが再現できたりしたら、それはとても強いですね。ですが本当にまれなことだと思うので、レアリティの高いカードが必ずしも強いとは限らないということだけは忘れないでください。」

塚本「他のことは全部忘れても、それだけは忘れません!」

金子「他のことも少しは頭の中に残る努力をしてくださいね!!」


  1. パワー、タフネスの基準値を知れ!
  2. テキスト欄で精査せよ!
  3. レアリティに騙されるな!

塚本「この3つでクリーチャーの強さについて、だいぶ自信が持てるようになったので、『シールド』はもちろん『ドラフト』でもちゃんと強いクリーチャーを選べます。なので金子さん、パックを剥く、いや、ドラフトをしましょう。」

金子「目的がずれていません? パック剥きたいだけではないのですか?」

塚本「それ以外の感情はありません。」

金子「何のためにたくさん教えたと思っているんですか!」

塚本「レアリティの高いカードが必ずしも強いとは限らないので、それを知るためにもパックを剥いて真実を証明しましょう!」

金子「本当に、最後に言ったことしか覚えてなさそう......。塚本さん、カードの種類はクリーチャーだけじゃないんですよ?」

塚本「『土地』ですよね! 2色以上のマナ、または2点以上のマナを無条件で出せる土地は強い! 何か能力を持った土地も強い! さ、パックを剥きましょう!」

金子「では『クリーチャー以外の呪文』では?」

塚本「レアリティの高いカードが必ずしも強いとは限らない。これで決まりですね。」

金子「できの悪いカセットかよ! 塚本さん、次は『クリーチャー以外の呪文』の質についてみっちり教えてあげましょう......。もし、事前に勉強してこなかったら......その場ではりつけにして教えます。」

塚本「はりつけ! 金子さん怖いです!」

金子「勉強してくれば、その分強くなれてパックも剥けるのでお得ですよ?」

塚本「勉強は嫌だ! 金子さんが教えてくださいよ!」

金子「でも覚えているのは?」

塚本「レアリティの高いカードが必ずしも強いとは限らない!キリっ。」

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続く。

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