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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

セレズニア機械巨人:サーチ候補はFFのあのアイテム(スタンダード)

岩SHOW


 久しぶりに某ロボット映画を観た。タンカーを引きずって敵に向かっていくロボを見上げるシーン、何度目にしても興奮するカッコよさだ。スケールの大きなものはそれだけ人間をワクワクさせるものだと思う。マジックの多元宇宙にも巨大ロボが存在し、それらをカード化したカードがゲームで活躍している。

 

 機械巨人!過去にこの名を冠するアーティファクト・クリーチャーのサイクルは10種類作られており、その内の多色の5種類はスタンダード現役。それらの中でも特に《輝晶の機械巨人》はビジュアルも実用性も素晴らしい。イラストに描かれた機械巨人、陸橋的な足場にいる人物と比較するとその巨大さがよくわかる。ごつくて曲線と尖ってる部分とのコントラストがカッコイイ!

 マナ・コストは色マナが計4つ必要という拘束は強いものであるが、4マナで4/4先制攻撃&トランプルというナイススペック。そして戦場に出た時に1マナ以下のクリーチャー・エンチャント・アーティファクトを手札に加えられる……2枚も!たった1マナ以下であるとはいえされど手札が2枚増えるのは素晴らしいアドバンテージ。一体何のカードを持ってくるのか、構築センスが問われる。今回はこの《輝晶の機械巨人》を用いるスタンダードのデッキ「セレズニア(緑白)機械巨人」、そのリストをプロツアー『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』参加者使用デッキからピックアップ!

Josh Morton - 「Selesnya Gearhulk」
プロツアー『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』 / スタンダード(2025年6月20~22日)[MO] [ARENA]
4 《低木林地
3 《
4 《ハッシュウッドの境界
5 《平地
4 《剃刀境の茂み
2 《不穏な大草原
-土地(22)-

4 《輝晶の機械巨人
1 《機能不全ダニ
1 《勇敢な旅人、ケラン
4 《ひよっこ捜査員
4 《威厳あるバニコーン
4 《屑鉄撃ち
4 《名もなき都市の歩哨
4 《生歯の子ワーム
2 《内なる空の管理人
-クリーチャー(28)-
3 《薄暮薔薇の聖遺
4 《群れの家宝
1 《ゴバカーンへの侵攻
1 《フェニックスの尾
1 《魂標ランタン
-呪文(10)-
2 《領事の権限
1 《薄暮薔薇の聖遺
2 《除霊用掃除機
1 《機能不全ダニ
3 《ゴバカーンへの侵攻
1 《フェニックスの尾
1 《毒を選べ
2 《幽霊による庇護
2 《萎れ葉のしもべ
-サイドボード(15)-
 

 機械巨人からサーチしてこれるパーマネントの中で、クリーチャーとアーティファクトをフィーチャーしたのがこちらのリスト。《生歯の子ワーム》《内なる空の管理人》はそれぞれアーティファクトにより+1/+1カウンターを得て強化される。また《威厳あるバニコーン》はパーマネントが並ぶとサイズアップする。これらのクリーチャーを《ひよっこ捜査員》《名もなき都市の歩哨》らが生成するアーティファクト・トークンでスムーズに強化し、強固な盤面を作って戦闘で勝利する!シンプルで誰にでもプレイが可能というのがこの機械巨人デッキの最大の魅力かもしれない。《生歯の子ワーム》はライフ回復も出来るので、ひたすら高タフネスの壁を作って回復して……最終的に機械巨人からのアドバンテージで攻守を切り替えて、と上手くゲームプランがハマれば流行の各種アグロデッキ相手にも負けないぞと。

 

 クリーチャーではないアーティファクトには《薄暮薔薇の聖遺》。1マナで追加コストとしてパーマネントの生け贄を要求するが、それには手掛かりや地図のトークンや《ひよっこ捜査員》などを捧げて運用する。アーティファクトやクリーチャーを追放するため各種クリーチャーや厄介な置き物を潰せるナイス除去だ。これを機械巨人から持ってくれば後続を断ててかなり安心。

 また機械巨人サーチ候補にはもう1つ、新カードから《フェニックスの尾》!FFシリーズでは死亡している味方を復活させるアイテムでお馴染み、あれば安心な最高のお守りだ。またこの尾が秘める聖なる蘇生の魔法はアンデッドモンスターを葬り去る効果もある。この尾をマジックでは2つのモードを持つ起動型能力を持つアーティファクトとしてカード化。プレイヤーキャラの蘇生は、4マナ以下のクリーチャーを墓地から戦場に戻すという形で再現。そしてアンデッド対策の側面はスケルトン・スピリット・ゾンビを追放するという、種族を限定した除去としてうまく表現されている。この尾があれば、機械巨人が墓地に落ちてもこれで復活させられる。攻め手を途切れさせない、元ネタさながらの保険アイテムを上手く使って優位に立とう!

 

 《群れの家宝》も面白いチョイスだ。2マナのアーティファクトなので1ターン目子ワーム→2ターン目に家宝で強化を狙える。さらにその家宝からのマナで1マナクリーチャーを展開と流れるように動ければ……とデッキをスムーズに動かす潤滑油である。そしてこの家宝にはパワー4以上のクリーチャーにトランプルを持たせる能力もある。さらにそのクリーチャーが対戦相手に戦闘ダメージを叩き込むと、カードを1枚引けるというデカすぎるオマケ付きだ。機械巨人はもちろんこれの対象になるし、そもそもトランプルを持っていない子ワームやバニコーンにそれを持たせてデッキの貫通力を高められる。マナ拘束の大きな機械巨人を家宝から出撃させ、手数や速度の勝負にも負けずに打ち勝つデッキを目指そう!

 《フェニックスの尾》以外にも面白い1マナのアーティファクトは沢山あるので、カードリストとにらめっこして《輝晶の機械巨人》から引っ張ってくるラインナップを考えてみよう。もちろん今回はノータッチなエンチャントについて突き詰めていくのも面白い。カッコよくて強い巨大ロボ、マジックでも大活躍させて勝利を掴もう!

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