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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
アトラクションを楽しもう!4色コントロール(レガシー)
寒さもピークを越えた感があり、世の中的にも出歩きやすくなったので……どこかお出かけしたくなるってなもんだよね。テーマパークとかどうだろう。きらきらとした素敵な世界観、沢山のかわいいキャラクター、心温まるパレード……そして何よりスリル満点なアトラクション。アトラクション?そういえば昨年、アトラクションという新要素がマジックの世界にやってきたんだったな。
タイミングもなかったのでここでとりあげたことはまだなかったんだが、この面白カード群は、まさかまさかのエターナル環境で使用可能なのである。ジョークセットのアン・シリーズに名を連ねる『Unfinity』。これまでのセットが銀枠で通常のカードと混ぜて普通の構築フォーマットでは使用不可能だったのに対して、この宇宙のテーマパークを舞台としたセットはまさかの黒枠。どんぐりカードという一部のものを除いて、エターナル環境や統率者でデッキに入れることが出来る!これには驚いたね。
で、今回取り上げたいのはアトラクション。これは特殊なアーティファクトで、まずメンデッキおよびサイドボードには入れることは出来ない。アトラクションを10種以上含むアトラクション・デッキを別に用意しなければならないのだ。その上で、デッキ内の「アトラクションを開く」という処理を行うカードを用いて、アトラクション・デッキの一番上から直接戦場に出す……というマジックにこれまで存在しなかった領域を用いる。戦闘前メイン・フェイズの開始時にアトラクションをコントロールしていればサイコロを振って、カードに記されている数字が出ればそのアトラクションを観覧して、何らかの恩恵が受けられる。中にはそれだけでなく賞品ももらえるものがある。チリンチリ~ン見事全弾的中!ぬいぐるみプレゼント!みたいな感じだな。その斬新さと、盤面のワチャワチャ感がパーティーゲーム要素が増して楽しいね。
というわけで今回はアトラクションを使用したレガシーのデッキを紹介しよう!49名参加のレガシー大会で予選ラウンド1位抜け、TOP4入賞という好成績を残したリストだ。
4 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 1 《湿地の干潟》 2 《Tundra》 2 《Underground Sea》 1 《Scrubland》 1 《Badlands》 1 《Volcanic Island》 1 《カラカス》 2 《島》 1 《平地》 1 《沼》 -土地(21)- 4 《悪意の大梟》 4 《Deadbeat Attendant》 3 《瞬唱の魔道士》 3 《白羽山の冒険者》 -クリーチャー(14)- |
4 《渦まく知識》 4 《思案》 4 《剣を鍬に》 3 《虹色の終焉》 4 《意志の力》 1 《呪文貫き》 2 《思考囲い》 1 《時を解す者、テフェリー》 2 《Comet, Stellar Pup》 -呪文(25)- |
1 《Balloon Stand》 1 《Storybook Ride》 1 《Haunted House》 1 《Tunnel of Love》 1 《Trash Bin》 1 《Information Booth》 1 《Pick-a-Beeble》 1 《Clown Extruder》 1 《Bounce Chamber》 1 《Foam Weapons Kiosk》 -アトラクション(10)- 2 《疫病を仕組むもの》 2 《外科的摘出》 1 《封じ込める僧侶》 1 《思考囲い》 1 《否定の力》 1 《青霊破》 1 《水流破》 1 《赤霊破》 1 《紅蓮破》 1 《摩耗 // 損耗》 1 《敵対工作員》 1 《聖カトリーヌの凱旋》 1 《激しい叱責》 -サイドボード(15)- |
緑以外の4色を含むコントロールデッキだ。さらっと4色と言ってしまうが、そこはレガシー。《汚染された三角州》などのフェッチランドから基本土地だけでなく《Underground Sea》《Scrubland》などのデュアルランドを持ってくることで、必要な色マナを得やすい環境だ。なので、3色以上のデッキを組んで《虹色の終焉》を強く運用することなど朝飯前だ。
《渦まく知識》《思案》で必要なカードを引き込んで、《意志の力》などで打ち消して、終焉や《剣を鍬に》で捌いてと相手のゲームプランを妨害しつつ《悪意の大梟》《瞬唱の魔道士》でアドバンテージを獲得していく。
上記のようなコントロールならレガシーでも目にする機会は比較的多いものだが、このデッキが我が道をひた走っている感があるのがやはりアトラクション。このリストがアトラクションを開くための手段は《Deadbeat Attendant》!
この吸血鬼が戦場に出ればあなたはアトラクションを観覧するチャンスが得られる。このクリーチャーを《時を解す者、テフェリー》で手札に戻して出し直す、という動きは大梟や瞬唱を戻すのと同じくらい狙ってみたくなるアクションだ。これらのクリーチャーはいずれも2マナなので《Comet, Stellar Pup》の能力で墓地から手札に戻せる(かもしれない)。
コメット/Cometは能力自体がランダムなもので、いつでも望んだ結果をもたらすかはわからないが、だからこそハマった時の強さはピカイチ。何よりもかわいいよ、かわいいね。わんこ最高。
さて肝心かなめのアトラクション!その全貌を解明だ。アトラクション・デッキを形成する10枚は大きく分けると……
トークン生成:《Clown Extruder》《Balloon Stand》《Pick-a-Beeble》
アドバンテージ源:《Information Booth》《Trash Bin》《Haunted House》《Storybook Ride》
盤面干渉:《Bounce Chamber》《Foam Weapons Kiosk》《Tunnel of Love》
クリーチャーおよび宝物・トークンを生成する3つ、特に飛行持ちの風船を生成する《Balloon Stand》はノーリスクの《苦花》みたいなもんだ。
観覧できる当たり目は2つと少ないのはやむなしと言える。このようにゲームに与える影響が大きいアトラクションは当たり目が6と何か一つと、単純計算で3分の1であり期待値は低く設定されてはいる。これらを観覧できずにゲームが終わることもままかもしれないが、ハマった時には笑いが止まらないはずだ。《Information Booth》でカードを引きまくれたら最高だね。
特にこのデッキで真価を発揮するのは《Tunnel of Love》!愛のトンネルがもたらすのは……対戦相手のクリーチャーと一緒にアトラクションへいってらっしゃいと追放し、戦場に戻す。
これにより《Deadbeat Attendant》らクリーチャーを使いまわしてアドバンテージ獲得!《白羽山の冒険者》でイニシアチブを握り続けるのも良いね。対戦相手のクリーチャーも追放することで得するカードだったり、純粋に戦闘力に優れたデンジャラスな1枚だった場合は……一緒にトンネルに入ってもらうのは《悪意の大梟》にしよう。追放ではなく格闘!梟にフラれたら接死で相討ち共倒れ!このライブ感も戦場で繰り広げられると笑える(破壊された方は笑えないよ!)。
どうだろう、アトラクションを使ったデッキが気になってきたかな?レガシーの大会で上位に入賞したら取り上げようと思っていたのだが、2023年にいよいよその姿を見せてきたなと。今後のレガシーでこのサイコロころころ、運試しデッキが流行するか否か?カオスになればなるほど、楽しいってなもんだよな。今日はやっぱりまだまだ寒いな……お家でアトラクションしちゃうか!ってね。
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