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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:一家の長でデッキ構築(5)ファルコ・スパーラはあなたを守護する(ブロール)

岩SHOW

 今週もはじまるぞッ! クールなデッキを探求するCool Deckの時間だ!

 さて『ニューカペナの街角』。黄金時代のアメリカの発展した都市をモデルとした世界観、3色の一家ごとに異なるテーマを持ったカードたち……本当にクールなセットだよな。

 今週は各曜日でそれぞれにその一家の長を用いたデッキを紹介する企画を行っており、本日がシリーズ最終日。最後の1枚は《契約紡ぎ、ファルコ・スパーラ》!

 緑白青の3色、斡旋屋一家のリーダーである彼はニューカペナという街の起源を記憶する数少ない1人だ。斡旋屋のメイン稼業は庇護である。代金を支払う者であれば誰に対しても、その身を守護防衛するサービスを提供するのだ。

 この任務を完了させるため、ファルコ・スパーラは斡旋屋の構成員に盾魔法の訓練をつけている。文字通り対象をさまざまな攻撃・暗殺など生命を脅かすものから守護する盾を用いて、今日も斡旋屋は依頼主を警護するのである。

 この盾魔法をカードの能力として再現したのが今回新登場となる盾カウンターだ。このカウンターはそれ自体が能力を持っている。これが乗っているパーマネントがダメージを受ける、あるいは破壊される場合、その代わりに盾カウンターを1個取り除くという置換効果である。マジック黎明期によく見られた再生能力とちょっと似ているね。

 相討ちになるようなブロックを一方的に打ち勝ったり、破壊系の除去を無視したり……たった1点のダメージであってもはがれてしまうという融通の利かない部分もあるが、ハマるとかなり強いクールな除去耐性だな。

 ちなみに初出と書いたが、実は盾カウンターというものは実は16年も前『ディセンション』にて初登場している。《一時しのぎの協定》だ。

 ダメージを軽減するために消費するカウンターであり、現在の盾とは役割が異なるため、こちらは「一時しのぎカウンター」へと変更されている。どんな名前のカウンターだよ!というツッコミをさせてくれるのもクールだぜ。

 斡旋屋の長であり盾魔法の使い手であるファルコ・スパーラも、もちろんこのカウンターを持った状態で戦場に出る。そして彼はクリーチャーからカウンターを取り除くことで、ライブラリーの上から呪文を唱えられるという能力を持つ。手札に加えないタイプではあるがハマると爆発的なつながりを見せてくれることが期待できる、かなり強力な長の予感だ。

 今回はこのカードを主役に……よりクールに味わい尽くすために、ブロールのデッキを作ってみた! MTGアリーナの恒例イベント、ミッドウィーク・マジックなどでも遊ぶ機会のあるフォーマットだね。スタンダードのカードプールを用いた統率者戦であるブロールにクールに挑んでみることにしよう!

岩SHOW - 「統率者:契約紡ぎ、ファルコ・スパーラ」
ブロール (2022年5月)[MO] [ARENA]
1 《契約紡ぎ、ファルコ・スパーラ

-統率者(1)-

2 《
4 《平地
2 《
1 《スパーラの本部
1 《草茂る農地
1 《枝重なる小道
1 《夢根の滝
1 《樹皮路の小道
1 《さびれた浜
1 《連門の小道
1 《ブレタガルドの要塞
1 《リトヤラの鏡湖
1 《ハイドラの巣
1 《フロスト・ドラゴンの洞窟
1 《ストーム・ジャイアントの聖堂
1 《皇国の地、永岩城
1 《天上都市、大田原
1 《耐え抜くもの、母聖樹

-土地(23)-

1 《有望な信徒
1 《素拳のモンク
1 《オリバクの随員
1 《恐れなき雛
1 《祝祭の出迎え
1 《獅子の飾緒
1 《光輝王の野心家
1 《策謀の故買人
1 《規律正しい決闘者
1 《雑集家、ラグレーラ
1 《オラン=リーフの軟泥
1 《スカイクレイブの亡霊
1 《大都市の天使
1 《夜明けの空、猗旺
1 《玉虫色の角甲虫
1 《ターナジール・クアンドリクス
1 《アヴァブルックの世話人
1 《聖域の番人

-クリーチャー(18)-
1 《とんずら
1 《巨森の補強
1 《八百長試合
1 《珠眼の寺守り
1 《風変わりなペット
1 《騙し屋の崩落
1 《斡旋屋一家の隆盛
1 《斡旋屋一家の魔除け
1 《終わりなき迂回
1 《フェリダーの撤退
1 《学期の終わり
1 《シガルダの召喚
1 《エメリアの呼び声
1 《予期せぬ不在
1 《ジアーダの贈り物、ラクシオール
1 《鏡映魔道士、ジェイス
1 《放浪皇
1 《華やいだエルズペス

-呪文(18)-

 とりあえずザッと思いついたリストをご紹介。スタンダードのカウンターに関するクリーチャーとカウンターを置くような効果をもたらすカードをとにかく詰め込んでみた。

 《光輝王の野心家》を筆頭に、スタンダードにはカウンターに関するカードはたっぷりあるし、しかも強力なものが揃っている。

 光輝王や《祝祭の出迎え》《フェリダーの撤退》など持続的に+1/+1カウンターを置くカードを多く備えることで戦場をメキメキと強化。

 同時に《契約紡ぎ、ファルコ・スパーラ》のための弾を用意し、強気に盤面を展開しつつも手札を消費せずに戦えるという状況を作り出す。《斡旋屋一家の隆盛》も非常にデッキに噛み合っており、スパーラの守護契約をクールに完遂させてくれるだろうね。

 スパーラの能力は「あなたのライブラリーの一番上から呪文1つを唱えてもよい」であるのは注意すべきポイントだ。要するに、土地を置くことはできないのだ。

 なのでライブラリーの上から土地をどける手段が欲しくなってくる。今回は《鏡映魔道士、ジェイス》にその役目を任せてみた。

 占術2で土地や唱えられないカードをライブラリーの下に送って、円滑でクールな斡旋屋生活を堪能するのである。

 このジェイスに加えてクリーチャーにカウンターを置ける《放浪皇》《華やいだエルズペス》などでプレインズウォーカー陣を構成している。

 これらの麗しき至高の次元渡りたちをクリーチャー化させるのが《ジアーダの贈り物、ラクシオール》!

 エルズペスの新たなクール・ウェポンの登場だ。これでプレインズウォーカーをクリーチャー化させることで、忠誠カウンターを取り除いてスパーラの恩恵を受けるというクールなムーブが可能に! スタンダードでは活躍することが難しめなジェイスも、ラクシオールを担げばかなりマナ効率の良いクリーチャーに様変わり! ブロール以外でも今後は結構クールな選択肢になってくるのかも?

 そんな感じで、今週は全5回を五大一家の長を用いたデッキ構築に充てる形でお届けさせていただいた。少しでも楽しんでもらえたら、『ニューカペナの街角』という雰囲気が抜群に良いセットの魅力が伝われば幸いだ。

 来週からはスケジュール的にもいよいよ本格始動したスタンダードなど、ニューカペナ参入後の各環境の強いデッキ・楽しいデッキを紹介していける予定なのでお付き合いいただければ。

 それじゃ今週はここまで。Stay cool! Make your deck with the family!!

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