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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
今週のCool Deck:ハルヴァールがクールすぎてデッキを作らずにはいられない(スタンダード&新スタンダード)
さあ今週もやってきましたクールなデッキをお届けするこのコーナー。『カルドハイム』はクールという点で見れば、ここ数年のセットの中でもトップクラスだと個人的には期待しているところ。なぜか?
それはこのセットがメタルだから! 以前も取り上げたとおり、このセットは音楽ジャンルにおけるメタルを強く意識した世界観・ビジュアルを誇る。どのカードも激しいサウンドが聞こえてきそうで胸が高鳴るってもんよ。
そんなセットに相応しいクールな取り組みとして、昨年末にはメタルバンドによる新カードのプレビューを行っていた。僕も隙で日頃からよく聴き、ライブにも参戦したバンドもいくつかあって、それはもう嬉しかったものだ。
とりわけこの世界観に噛み合うだろうなと思っていたアモン・アマース/Amon Amarthというバンドがこのプロジェクトに加わっていたのは最高だったね。北欧の神々やヴァイキングの戦いを描いた荒々しくも美しいサウンドが最高なこのバンドが紹介したカードは《戦闘の神、ハルヴァール》!
白の神話レアで神と、なんとも主人公感が漂っている。その性格は無私であり物事に動じない、神々の中でも最も分別ある存在だという。イラストも相まって、クールじゃないですか。
神とその剣という形でのモードを持つ両面カードというのも、実にクールで初見では唸らされたものだ。ハルヴァール自身は4マナ4/4と中型クリーチャーの理想サイズで、装備品 or オーラがついているクリーチャーに二段攻撃を与え、また戦闘開始時に装備品 or オーラを付け替えら得る能力を持っている。
そしてもう1つのモードは《領界の剣》。
装備しているクリーチャーのパワー上昇と警戒を付与して強化し、また装備しているクリーチャーが死亡するとそれを手札に戻すという、戦力を途切れさせない強力な能力も持っている。
ハルヴァールと彼の剣は、通常版でも十分クールなビジュアルだが、ショーケース版となるとクールの頂点に君臨するたまらないものになる。
メタルを聴きながらプレイしたい、今日はハルヴァールを使ったクールなデッキを考えるッ!
9 《平地》 7 《山》 4 《針縁の小道》 -土地(20)- 4 《火刃の突撃者》 4 《コーの刃使い》 4 《歴戦の神聖刃》 3 《カルガの威嚇者》 4 《カルガの戦導者》 3 《恐れなき探査者、アキリ》 2 《灰のフェニックス》 2 《軍団の天使》 2 《軍団のまとめ役、ウィノータ》 -クリーチャー(28)- |
1 《棘平原の危険》 2 《カズールの憤怒》 2 《影槍》 3 《秘宝の斧》 2 《スカイクレイブの大鎚》 2 《エンバレスの宝剣》 -呪文(12)- |
2 《軍団の天使》 4 《アゴナスの雄牛》 2 《猛火の斉射》 2 《ヘリオッドの介入》 2 《秘宝荒らし》 -サイドボード(12)- |
このクールなデッキは?
まずは現行スタンダードのデッキから。「ボロス装備戦士ウィノータ」とでも言おうか。装備品と、それと相性の良い戦士らをひとつにし、結果人間とそれ以外のクリーチャーがバランス良く揃ったので《軍団のまとめ役、ウィノータ》をダメ押し要員としている。クリーチャーを展開して攻撃する、シンプルすぎるほどシンプルなアグロデッキだ。
素のサイズでの勝負と言うよりは装備で強化してナンボといったところで、環境定番装備品の《エンバレスの宝剣》のみならず、白いアグロデッキを組む理由となる《スカイクレイブの大鎚》、絆魂で殴り合いを一方的にするための《影槍》、そして戦士でクリーチャーが固められていることに注目して、軽いコストでパワー2上昇が狙える《秘宝の斧》と装備品がてんこ盛り。
《火刃の突撃者》《コーの刃使い》《恐れなき探査者、アキリ》とボロスカラーの装備品とシナジーを形成するクリーチャーが大集合。
出して殴って、得をする。うむ、このデッキをベースに『カルドハイム』参入後のクールなデッキを組むとすると……。
8 《山》 8 《平地》 4 《針縁の小道》 1 《凱旋の神殿》 1 《アクスガルドの武器庫》 -土地(22)- 4 《熱烈な勇者》 4 《火刃の突撃者》 3 《厚顔の無法者、マグダ》 2 《鍛冶場主、コル》 2 《ルーン鍛えの勇者》 4 《戦闘の神、ハルヴァール》 1 《怒りの神、トラルフ》 4 《黄金架のドラゴン》 -クリーチャー(24)- |
2 《速度のルーン》 2 《持続のルーン》 2 《タイライト剣の鍛錬》 1 《カズールの憤怒》 1 《影槍》 2 《秘宝の斧》 2 《スカイクレイブの大鎚》 2 《エンバレスの宝剣》 -呪文(14)- |
このクールなデッキは?その2
「ボロス装備品:カルドハイムスペシャル」! ハルヴァールとその他『カルドハイム』産の装備品・オーラに関するカードをぶっ込んで完成させた雑なリストだ。あくまでサンプルとして、ここから各自不要なものを切り捨て必要なものを足してデッキに仕上げてほしい。
個人的な考えだが、新しいセットがリリースされ新環境が始まったら、やりたいことをとことん貫いたデッキを組んでみるのが良い。はじめから現実主義なデッキを組めればそれに越したことはないのかもしれないが、失敗しても挑戦すること自体が楽しいので、どうしてもランク戦で勝ち続けなければならないとかそういう状況でないのであれば、著名人の手堅いデッキをコピーする前にまずは自分でデッキを作ってみよう。
どのカードやデッキがどれぐらい戦えるものなのか未知数な環境初期は、マジックにおける最もクールなタイミングなのである。
どこがどうクールなのか?
クールポイントその1:軽いとこから重いとこまで
脱線したのでデッキの話に戻ろう。先の既存のリストと考えていることはほぼ同じ。クリーチャーを出して装備を付けて殴る。シンプルな狙いの中に、装備品とオーラに関するシナジーを巡らせてさまざまな攻撃を繰り出そう。《秘宝の斧》を《火刃の突撃者》に装備させて殴る2~3ターン目で攻撃がスタートできれば理想的だ。
そのままハルヴァールを4ターン目に出せば二段攻撃で対戦相手はもうボロボロ。《熱烈な勇者》は戦士ではないが、《領界の剣》などの装備コストを軽減してスムーズな装備&アタックを可能にしてくれる。これらのように1マナ圏が元気なビートダウンは素晴らしい。
デッキ内最重量のカードは《黄金架のドラゴン》。
5マナ4/4飛行&速攻で、《恋煩いの野獣》のような壁役を飛び越え対戦相手に最後の一押しをかます、かなり優秀なアタッカーである。5マナは決して軽いコストではないが、そこは宝物・トークンのマナ加速もあれば問題にはならないだろう。
ハルヴァールや装備品をサーチする手段である《タイライト剣の鍛錬》、そしてデッキ内に複数体いるドワーフのパワーを押し上げる《厚顔の無法者、マグダ》もドワーフで攻撃した際に宝物を生成する。
これらがあれば5マナのクリーチャーを展開しつつ装備品をつけるというのも決して狙えないアクションではない。
そしてこれらの宝物はマグダの最後の能力を起動させるのにも使える。ライブラリーから装備品かドラゴンを出す能力で、長期戦に陥った際にもとどめの1枚にアクセスしてゲームを終わらせられる。この重要なマグダには《領界の剣》を装備させたり、《鍛冶場主、コル》を並べたりするなどして、相手の除去で退場しないようにしたいところだ。
クールポイントその2:新概念・ルーン
『カルドハイム』ではクールで新しいサブタイプが登場した。ルーンというタイプのオーラである。
各色に存在するルーンの共通点は、クリーチャーか装備品のどちらかにつけられるということ。クリーチャーにつけた場合はそのクリーチャーを強化する能力を与え、そして装備品につけた場合はそれを装備しているクリーチャーに同じ効果を及ぼすというデザインだ。クリーチャーの身体でもその武器にでも刻める魔法の印ってことだね。
このデッキの色には《持続のルーン》《速度のルーン》が割り当てられている。
絆魂・速攻とどちらも強力な能力で、《持続のルーン》はダメージの応酬の最中クリーチャーにペタッと貼って一気にまくるという使い方も強いし、《速度のルーン》は装備品に貼っておけば《ドゥームスカール》にて盤面を流されてしまった後も後続が装備を担いで即攻撃と動ける点が魅力的だ。
このルーン、単品で使っても良いが、この手のデッキなら《ルーン鍛えの勇者》とセットでサーチ&コストダウンして上手に使いたいね。
どんなルーンでも{1}で唱えられるようになるので、ルーンを多色化させたデッキも面白そうだ。自分だけのクールな装備を作ろうってね。
クールなまとめ
ハルヴァールはカッコイイ。クール極まる。そして二段攻撃を与えるカードにはいつだって夢がある。装備とルーンで身を固め、クールに斬りかかるデッキを組んでみよう!
『カルドハイム』、いよいよオンラインでリリースだ! 今週末は遊びまくろう、それじゃあ今回はここまで。また来週、Stay cool!!
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