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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
創造の歌(レガシー)
このコラムはマジックをプレイする人たちが「世の中にはどんなデッキがあるのかな」と思った時に知ることができるように、週5日、さまざまなデッキを取り上げている。
マジックのデッキには無限の可能性があり、楽しいものだということを伝えられればというのが第一の方針。そしてもう1つ、それらのデッキを見て実際に自分でもデッキを作ってほしいという願いも込めている。
「これが最強」「勝率○○%」との口コミ付きで拡散されるリストをコピーして、それで勝ちまくる。マジックというゲームは勝敗がつくものである以上、勝てるものであれば好き嫌い関係なく何でも躊躇せずに使うべきだ。
ただ、そうやって勝つのと同じくらい、自分でゼロからデッキを創造し、練り上げ、そして勝利することに成功した時……その時の達成感は、自らの手で作り上げたデッキでしか楽しめない。カードは既存のものであるが、デッキは各自で創造するものなのだ。このパートをすっ飛ばしてしまうのは、とてももったいないと僕は思ってしまうのだ。
誰かの創造物をベースにしたり、そこからインスピレーションを得て自分なりのデッキを組んでみる……そういう動機に、このコラムがなることができたら嬉しいなと、その一心で今日も誰かの創造物を取り上げるのである。
今日のデッキのテーマは「創造」。さあ、新しいものを創っていこう。
1 《Tundra》 1 《Underground Sea》 1 《Volcanic Island》 1 《Tropical Island》 1 《Scrubland》 2 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 4 《宝石鉱山》 -土地(15)- 4 《アカデミーの学長》 -クリーチャー(4)- |
4 《水蓮の花びら》 2 《モックス・ダイアモンド》 3 《金属モックス》 2 《オパールのモックス》 3 《ライオンの瞳のダイアモンド》 4 《渦まく知識》 4 《暗黒の儀式》 4 《陰謀団式療法》 3 《思考囲い》 1 《納墓》 4 《燃え立つ願い》 1 《壌土からの生命》 3 《創造の歌》 1 《永劫のこだま》 1 《全知》 1 《時を解す者、テフェリー》 -呪文(41)- |
1 《トーモッドの墓所》 2 《夏の帳》 1 《狼狽の嵐》 1 《破壊放題》 1 《虚空の罠》 1 《突然の衰微》 1 《悪魔の意図》 1 《ぶどう弾》 1 《巣穴からの総出》 1 《虐殺》 1 《恭しき沈黙》 1 《苦悶の触手》 1 《壊滅的大潮》 1 《永劫のこだま》 -サイドボード(15)- |
デッキを創造することを目指す全ての者に響くカード名《創造の歌》。
次のターンに持ち越せる手札が0枚になってしまう、ハードなデメリットを持つものの、呪文を唱える度にカードを2枚引くという他に類を見ない爆発力がなんともデッキを組みたくなるエンチャントだ。
このカードを爆発させるにはどうするか、いろいろなアイディアが浮かぶと思うが……断トツにわかりやすいのは、マナ・コストが{0}の呪文との組み合わせ! 前述のようにどれだけドローしても手札が持ち越せないので、一度引き始めたらノンストップでカードを引きまくりたい。なのでコストが{0}のカードを大量に採用し、引いて唱えて引いて唱えて、ノンストップで進み続ける! 《創造の歌》を出してから、浮いているマナがなくても始動できるという点でも、コスト{0}のカードは重要だ。
それらがあふれているフォーマットといえばレガシー! 《水蓮の花びら》《モックス・ダイアモンド》《オパールのモックス》《金属モックス》そして《ライオンの瞳のダイアモンド》……
最高レベルのコスト{0}で、なおかつマナを生み出すアーティファクトがズラリ。さらにコスト自体は持つもののマナが増える《暗黒の儀式》もある。これらの呪文をモリモリ唱えてカードを引きまくる……絶対に楽しいやつだわ。
《創造の歌》は4マナで、何より3色というコストがネックである。この問題は上記のマナ・アーティファクトを用いることでかなり緩和されるが、それでももっと出しやすい方法があれば憂いなし。そんなわけで、レガシーのエンチャント系コンボにはお馴染みの《アカデミーの学長》を使おう。
これを《陰謀団式療法》のフラッシュバックのコストとして生け贄に捧げつつ、墓地に落ちた時の能力を誘発させる。ついでなので《創造の歌》以外にも選択肢として《全知》を採用し、コストを無視して呪文を連打して勝つルートも設けている。学長のおかげで戦術の幅が広がるし、デッキ内に採用しているコンボパーツの数を水増しできるのは嬉しい。
アーティファクトからの加速か、学長の能力で《創造の歌》を設置したらあとは{0}呪文を唱えてカードを引きまくり、マナも増やしていく。勝負の決め手は《燃え立つ願い》だ。
ゲーム外からソーサリーを持ってきてコンボの締めとする。サイドボードに用意された勝ち手段はストーム付きのソーサリー。そのターンに唱えられた呪文の数だけコピーを生み出す能力は、{0}呪文を連打するデッキの動きと噛み合っている。《苦悶の触手》でライフを吸い尽くすのがベストだが、状況に合わせて使い分けられるように《ぶどう弾》と《巣穴からの総出》も採用して抜かりなし。
《燃え立つ願い》を採用する利点として、これらのコンボのゴールの他に手札が尽きそうなときにアドバンテージを得る手段だったり、相手のパーマネントなどに対処する手段を用意できるという点がある。これらのスロットにどんなカードを忍ばせるかは、デッキビルダーの独創力が問われる一種の見せ場だ。限られたスロットに吟味し、厳選を重ねたカードを並べるのはデッキを作っている感を腹いっぱい味わえる楽しい時間だ。
デザイナーたちのアイディアにより途切れることなく創造され続ける新たなカードたち。それらをまとめて新しいデッキを創造するのは我々プレイヤーの役目だ。これからも想像を超えたデッキを創造するデッキビルダーに出会えることを祈って、今回は《創造の歌》デッキのご紹介でした。また見てね!
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