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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
ローテーション目前! 現スタンダードのデッキまとめ・ミッドレンジ/コントロール編(スタンダード)
前回、早くもMTGアリーナでは9月27日に、テーブルトップでは10月4日に行われるスタンダードの一大イベント「ローテーション」により姿を消すデッキ・一部のカードを他のものに置き換えなければならないデッキの一部を紹介した。
バラエティ豊かなデッキが活躍した『イクサラン』から『基本セット2020』までの期間を振り返る意味合いでも行っている毎年お約束の企画の第2弾として、今回は中速の攻め、ないしコントロールを狙うデッキを紹介しよう!
4 《森》 4 《草むした墓》 4 《森林の墓地》 2 《疾病の神殿》 4 《繁殖池》 1 《内陸の湾港》 4 《湿った墓》 1 《水没した地下墓地》 -土地(24)- 4 《ラノワールのエルフ》 4 《マーフォークの枝渡り》 4 《野茂み歩き》 4 《ハイドロイド混成体》 4 《翡翠光のレインジャー》 2 《虐殺少女》 -クリーチャー(22)- |
2 《暗殺者の戦利品》 1 《喪心》 1 《軍団の最期》 2 《戦慄衆の指揮》 2 《伝承の収集者、タミヨウ》 2 《ゴルガリの女王、ヴラスカ》 4 《世界を揺るがす者、ニッサ》 -呪文(14)- |
2 《変容するケラトプス》 1 《夏の帳》 2 《強迫》 1 《見栄え損ない》 3 《害悪な掌握》 2 《軍団の最期》 1 《喪心》 3 《夢を引き裂く者、アショク》 -サイドボード(15)- |
カードパワーで戦う中速デッキ、通称ミッドレンジの典型的なデッキと言えばスゥルタイ、あるいはゴルガリ。黒と緑に青を足したか、あるいは2色でまとめたデッキのことである。
《野茂み歩き》で戦場を固めて《翡翠光のレインジャー》《マーフォークの枝渡り》で探検してさらにサイズを上げつつライフを回復する。この鉄壁の牙城を崩すことは容易なことではなく、これに黒由来の除去も組み合わせて、その堅牢ぶりで多くのアグロデッキの勝利を阻んだ。
生き延びた末に探検で手に入った土地を活かして、重たく効果の大きいカードを用いて勝利する。《貪欲なチュパカブラ》《人質取り》《秘宝探究者、ヴラスカ》など攻防一体のパワーカードの存在は使用者に「これを唱えられれば負けることはない」という安心感を与える。
最初は相手の攻めを受け流し、後半盛り返す横綱相撲っぷりが魅力で、攻めてこない相手に対してもクリーチャーを《採取 // 最終》の《採取》で拾って使いまわすなどのしぶとい攻めで戦えるのが魅力だった。
『灯争大戦』以降は各種プレインズウォーカーも加わり、それらを活かすと同時に《野茂み歩き》で得たライフを活用する術でもある《戦慄衆の指揮》が加わり、その安定感は更に増した。
このデッキは肝心の野茂み×探検パッケージが丸ごと抜け落ちるため、戦線を支えるカードが無くなってしまうのが痛い。重めなデッキを少しでも滑らかに動かすための《ラノワールのエルフ》が去ってしまうのも痛手だ。
《伝承の収集者、タミヨウ》《世界を揺るがす者、ニッサ》《ハイドロイド混成体》《虐殺少女》といったパワーカード自体はしっかり存続し、そこに《呪われた狩人、ガラク》も加わる。
《楽園のドルイド》とともに《マラリーフのピクシー》がマナを供給してくれるので、そこからパワーカードに繋げる構築はぜひとも試してみたいところ。
《王冠泥棒、オーコ》がどんな挙動を見せるかも楽しみだ。
1 《平地》 1 《沼》 4 《神聖なる泉》 4 《氷河の城砦》 4 《神無き祭殿》 3 《孤立した礼拝堂》 1 《静寂の神殿》 4 《湿った墓》 4 《水没した地下墓地》 -土地(26)- 2 《聖堂の鐘憑き》 -クリーチャー(2)- |
4 《思考消去》 2 《軍団の最期》 2 《アズカンタの探索》 2 《暴君の嘲笑》 1 《古呪》 3 《ケイヤの誓い》 1 《漂流自我》 2 《ケイヤの怒り》 2 《ヴラスカの侮辱》 2 《戦慄衆の指揮》 4 《覆いを割く者、ナーセット》 4 《時を解す者、テフェリー》 3 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 -呪文(32)- |
2 《強迫》 2 《敬虔な命令》 2 《害悪な掌握》 1 《灯の燼滅》 1 《古呪》 2 《漂流自我》 1 《肉儀場の叫び》 1 《ケイヤの怒り》 1 《永遠神の投入》 1 《夢を引き裂く者、アショク》 1 《戦慄衆の将軍、リリアナ》 -サイドボード(15)- |
序盤に展開したクリーチャーで殴って勝つパターンのあるミッドレンジと比較して、そういった勝ち筋を排除してゲームを掌握することにすべてを費やしているデッキがコントロール。現環境のコントロールと言えば、白青黒のエスパーと呼ばれるカラーリングのものが筆頭だ。
《時を解す者、テフェリー》《ドミナリアの英雄、テフェリー》などプレインズウォーカーがとにかく強くて、《ケイヤの誓い》《ケイヤの怒り》などの優秀な除去呪文で盤面を更地にしてこれらを定着させ、対戦相手とカードの枚数差をつけ「ここからライフを0にするのは無理だな……」と諦めさせて勝利する。
このデッキが失う戦力はその心を折る最大の要因である《ドミナリアの英雄、テフェリー》と、同じくアドバンテージ源である《アズカンタの探索》……くらいのもので、大方のパーツは次の環境でも残ることになる。
じゃあテフェリーに代わる枠を他のプレインズウォーカーで埋めればデッキになるね!……というわけにも実はいかない。《氷河の城砦》《水没した地下墓地》《孤立した礼拝堂》、このデッキを支えていたマナ基盤がごそっと抜け落ちてしまうのだ。
これらの土地はほぼデメリットなしでアンタップ状態で出せる土地として、このデッキのみならず各種3色デッキを成立させてきた。コントロールであれその他であれ、3色以上を用いるデッキはこれまでのようにスムーズに行動することが難しくなり、自ずと2色以内に収まるか、あるいは《静寂の神殿》などの神殿サイクルを2種類以上扱える色の組み合わせに収束しそうな予感。
1 《島》 1 《沼》 4 《湿った墓》 4 《水没した地下墓地》 4 《蒸気孔》 2 《硫黄の滝》 4 《血の墓所》 4 《竜髑髏の山頂》 -土地(24)- 4 《破滅の龍、ニコル・ボーラス》 1 《永遠神ケフネト》 1 《破滅を囁くもの》 -クリーチャー(6)- |
2 《ショック》 4 《アングラスの暴力》 4 《思考消去》 2 《リリアナの勝利》 2 《アズカンタの探索》 2 《肉儀場の叫び》 2 《ヴラスカの侮辱》 1 《煤の儀式》 2 《永遠神の投入》 2 《発見 // 発散》 2 《覆いを割く者、ナーセット》 4 《龍神、ニコル・ボーラス》 1 《目覚めた猛火、チャンドラ》 -呪文(30)- |
4 《軍勢の戦親分》 2 《正気泥棒》 2 《霊気の疾風》 2 《害悪な掌握》 1 《渇望の時》 2 《漂流自我》 1 《肉儀場の叫び》 1 《夢を引き裂く者、アショク》 -サイドボード(15)- |
2種類のニコル・ボーラスの暴力的な能力で支配する「グリクシス・コントロール」もまた、土地の喪失によりデッキの運用が困難になる。
その上、ボーラスの片方《破滅の龍、ニコル・ボーラス》が落ちるのが痛い!
4/4飛行を活かして壁役や相手プレインズウォーカーへの牽制を担いつつ、手札を1枚捨てさせることで、たとえすぐに除去されてしまってもカードの枚数差をつけて得をする、大変に優秀な4マナのカードだった。うっかり生き延びて7マナで変身しようものなら、まさしくゲームを意のままに操る神のごとき力を振るってくれたものである。破滅の龍からの《龍神、ニコル・ボーラス》という流れるような圧力のかけっぷりもすさまじかった……。
今回はコントロール要素を持ったデッキを紹介したが、ラストとなる次回は今環境の集大成とも言われるあのデッキやこのデッキなんかを紹介して、『基本セット2020』環境の振り返りを終える予定だ。それじゃ、また明日!
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