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市川ユウキの「プロツアー参戦記」
ミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019 前編
こんにちは! チーム『武蔵』の市川です。
今回もミシックチャンピオンシップに向けての調整記/大会レポートを綴っていこうと思います。
4月26~28日に行われましたミシックチャンピオンシップ・ロンドン2019に向けての調整記をお送りします。
0.近況
前回のミシックチャンピオンシップ・クリーブランドではプロポイントの加点なしと、不発に終わってしまいました。
シーズンの前半、2サイクル以内(参考)にプロレベル:ゴールドレベルに復帰を目指していましたがそれも叶わず。
今回のミシックチャンピオンシップ・ロンドンにはプロレベル・シルバーの特典である「シーズン中好きなミシックチャンピオンシップに1回だけ出られる」権利を行使し出場します。
つまりそれは、いよいよをもってして次のミシックチャンピオンシップ・バルセロナの権利がない状態になってしまったことを意味します。
ミシックチャンピオンシップ・バルセロナの権利をこれから得るためには、いくつかの方法があります。
- ミシックチャンピオンシップ・ロンドンで11勝5敗以上の成績を獲得する。
プロポイントも10点以上獲得できるので一石二鳥です。
- ミシックチャンピオンシップ・ロンドン終了時に、私が所属するチーム『武蔵』がチームシリーズ順位で8位以内に入る。
ザ・他力本願。
- グランプリでトップ8、もしくは13勝2敗以上の成績を獲得する。
私が出場するグランプリで、ミシックチャンピオンシップ・バルセロナの権利が獲得できるのはミシックチャンピオンシップ・ロンドンの前週に行われるグランプリ・横浜のみです。
- 各地で行われるミシックチャンピオンシップ予選にて優勝する。
懐かしい、ウィナーテイクオールのトーナメントが帰って来ました。
- Magic Onlineで行われるミシックチャンピオンシップ予選にて優勝する。
人数が多いのでリアルのミシックチャンピオンシップ予選よりハードル高そう。
ざっと列挙するとこんな感じです。
ミシックチャンピオンシップ・ロンドンで好成績を残すことが、来シーズン(といってもまだ来シーズンの制度が不明瞭なため断言はできませんが)に繋げられるため効率が良く、現実的といえます。
そのため、ミシックチャンピオンシップ・ロンドンに向けてオールインするのは当然!ということで、今回も鼻息荒くミシックチャンピオンシップ・ロンドンに向けて準備を始めるのでした。
1.ルール変更
ミシックチャンピオンシップ・ロンドンのフォーマットは、『灯争大戦』の入っていないモダンと『灯争大戦』ブースタードラフト。
ミシックチャンピオンシップ・ロンドンの開催週に『灯争大戦』のプレリリースが行われる、前代未聞のタイミングでの開催となりました。
発売前の『灯争大戦』ブースタードラフトのお話は後編でするとして、モダンについては『灯争大戦』の影響を受けませんから、『灯争大戦』発売前の状態でも全く同じ練習ができると言えます。
ロンドン・マリガン
ただ、ルールは変わります。
今回はマリガンルールの試験運用(参考)として「ロンドン・マリガン」ルールでゲームが行われます。
オープンハンドは常に7枚で、マリガン回数に応じてライブラリーの一番下に手札を送るロンドン・マリガンは、ざっくり言うと「リソースが関係なく」「キーパーツに依存する」デッキが最も恩恵を受けるため、「緑単トロン」や「発掘」などは相対的に強化されたと噂されました。
デッキリスト公開
また、デッキリストもモダンラウンド1回戦以降は公開でプレイします。
厳密にいうとメインデッキは完全公開で、サイドボードは枚数のみ非公開の状態です。
これによりメインデッキから相手に対しての対策カードを積極的に探すことが正当化されます。
例えば自分の使用デッキが「5色人間」、対戦相手が「青赤ストーム」であれば《スレイベンの守護者、サリア》、「むかつきコンボ」であれば《翻弄する魔道士》を探しに行くことになるでしょう。
また、ロンドン・マリガンと合わせて、メインデッキには本来そぐわないが、特定のデッキに対して劇的なカード、例えば《虚空の力線》のようなカードをメインデッキから採用することは正当化されるのか?などの議論になりました。
新セットは入りませんが、2つのルール変更によって環境を変えたモダン。
これらのルール変更は間違いなくデッキ選択に影響を与えますから、それを踏まえてデッキを選択することになります。
今回は相も変わらずチーム武蔵の面々+α(こちらの記事参照)で調整を行いました。
今回は新規メンバーはなしで、ミシックチャンピオンシップ・ロンドンの参加権利を有していない人もいましたが、グランプリ・横浜もフォーマットがモダンと被っていたため情報共有してもらうことに。
2.環境推移
私が本腰を入れてモダンをプレイしたのは昨年の年末のRMCQ(ミシックチャンピオンシップ地域予選:当時)でした。
モダンはローテーションがなく、新エキスパンションが出てもあまり影響を受けないことが多いですが、今回はある程度環境が動いていました。
「イゼット・フェニックス」の台頭
RMCQ時にはデッキとして注目はされていたものの、そこまでのパーセンテージを占めていなかった「イゼット・フェニックス」ですが、気付けば環境のトップメタに躍進。
モダンのグランプリなどがあれば常に一番の使用者数を誇りましたし、トップ8にも複数入っていることが多く、王者の風格さえあります。
バント・スピリットの減少
逆に私の愛した「バント・スピリット」はトップメタから転落。
「イゼット・フェニックス」の《氷の中の存在》に対処する手段は少ないのに対処できなかったら概ね負け。《弧光のフェニックス》を前にタジタジのスピリット軍団はトップメタである「イゼット・フェニックス」に相性が最悪ですから、環境から退場してしまうのはやむを得ないことでしょう。
3.デッキ評価
緑単トロン
評価……○
主な調整プレイヤー……渡辺、石村
ロンドン・マリガンの恩恵を最も受けているデッキは「緑単トロン」で間違いはなさそうです。
ざっくり言って各種「ウルザの」土地およびそれに類するサーチカード計3枚、プラス《解放された者、カーン》の1枚、計4枚でキープできれば勝利し得る「緑単トロン」はロンドン・マリガン下ではトリプルマリガンまで許容されます。
環境の上位と思われていた「イゼット・フェニックス」「5色人間」などにも有利で、メタゲーム上のポジションも優れています。
イゼット・フェニックス
評価……×
主な調整プレイヤー……渡辺、山本、八十岡
一方、大トップメタである「イゼット・フェニックス」はチーム内での評価は最悪でした。
対「緑単トロン」はもちろんのこと、最近頭角を現して来た「5色人間」「発掘」に対してあまり相性が良くないのが大きなマイナス要素といえます。
「イゼット・フェニックス」は《血清の幻視》や《魔力変》のような大量のキャントリップ呪文でデッキを回す関係から固定パーツが多く、調整できるスロットはとても限られています。
《はらわた撃ち》は「5色人間」に対してテンポが良く重要となる呪文ですが、「発掘」や「イゼット・フェニックス」のミラーマッチでは不要で、《外科的摘出》はもちろん「5色人間」に対して完全なる不要牌となってしまいます。
このフリースロットをどこに対して割くかでしかなく、またそれは結果論になりがちな部分なので、そのリスクは同じくらいのデッキパワーのデッキが存在するのであれば、許容したくはないでしょう。
5色人間
評価……○
主な調整プレイヤー……宇都宮、浦瀬、山本
「イゼット・フェニックス」が台頭したころに「バント・スピリット」とともに鳴りを潜めていた「5色人間」ですが、また環境のメインストリームに戻ってきました。
これは前述しましたが、「イゼット・フェニックス」のファイレクシア・マナ呪文の選択による影響といえます。
基本的に「イゼット・フェニックス」はそこに《はらわた撃ち》でなく《外科的摘出》を採用していることが多く、それであれば比較的有利に立ち回れます。
「5色人間」はロンドン・マリガンとデッキリスト公開、2つのルールの恩恵を受けている唯一のデッキです。
「5色人間」は基本的には初速に懸けた、あまりリソースを必要としないデッキで、ダブルマリガンまでなら許容されるデッキパワーを有しています。2枚目以降の《霊気の薬瓶》や、2枚目の《スレイベンの守護者、サリア》など、ライブラリーに送りたいカードもハッキリしています。
また、デッキリスト公開によって《翻弄する魔道士》を正確にヒットさせたり、役割のはっきりしたクリーチャーばかりで構成されていますから、相手次第で積極的にマリガンしていくことも推奨されます。
「緑単トロン」「発掘」が苦手であることが看過できるかは微妙なところですが、それ以外のマッチアップでは比較的有利に戦え、選択肢の一つとして十分と言えます。
BGミッドレンジ
評価……△
主な調整プレイヤー……覚前、川崎
かつてはモダンの王者として君臨していたBG系のミッドレンジ。
ポジティブな部分はトップメタと思われていた「緑単トロン」「イゼット・フェニックス」に対して相性が良いこと。
《暗殺者の戦利品》の加入で《廃墟の地》と合わせてウルザの土地に干渉しやすくなり、トロンの達成を防ぎやすくなりました。
対「イゼット・フェニックス」もクリーチャーデッキでは肝となる《氷の中の存在》の対処方法は《致命的な一押し》から始まり大量に有していますし、《弧光のフェニックス》も《漁る軟泥》などのメインデッキから投入できる墓地対策で牽制が掛けられます。
ネガティブな部分は「5色人間」に不利なこと。
《風切る泥沼》などのタップイン土地が多く入っていたり、1マナで盤面に干渉する手段が《致命的な一押し》しかなく、全体除去のような一気に盤面をまくり返す手段があるわけでもないため、「5色人間」のようなテンポの良いデッキに対しては押し切られる展開になってしまいます。
また、私がこのデッキを調整していた時(参考)にはあまりいなかった「青白コントロール」の台頭も見逃せません。
《精神を刻む者、ジェイス》の解禁、《ドミナリアの英雄、テフェリー》の加入と、急に強力なプレインズウォーカーが2人も参戦した「青白コントロール」は「緑黒ミッドレンジ」の天敵といえます。
青白コントロール
評価……△
主な調整プレイヤー……市川
6 《島》 2 《平地》 2 《神聖なる泉》 4 《溢れかえる岸辺》 2 《氷河の城砦》 4 《天界の列柱》 4 《廃墟の地》 -土地(24)- 3 《瞬唱の魔道士》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(5)- |
4 《選択》 4 《流刑への道》 1 《失脚》 4 《大祖始の遺産》 1 《呪文嵌め》 2 《マナ漏出》 2 《否認》 1 《拘留の宝球》 3 《謎めいた命令》 4 《終末》 4 《精神を刻む者、ジェイス》 1 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 -呪文(31)- |
1 《悪斬の天使》 1 《黎明をもたらす者ライラ》 2 《外科的摘出》 1 《払拭》 2 《天界の粛清》 2 《減衰球》 1 《軽蔑的な一撃》 1 《解呪》 1 《否認》 1 《石のような静寂》 2 《機を見た援軍》 -サイドボード(15)- |
Magic Onlineでの増加を受けて、試しに調整してみることに。
なんとなくグランプリ・横浜前に行われたモダン神挑戦者決定戦に出場してみると、なんと望外の準優勝。
ただ、結果に反して感触はあまり良くありません。
まずは「5色人間」の増加。モダン神挑戦者決定戦と同タイミングで行われたグランプリ・サンパウロでは複数の「5色人間」が入賞しており、ミシックチャンピオンシップでも一定数いることが考えられます。
コントロール対アグロデッキという括りだとなんとなくコントロールが有利だろうと考えていたのですが、予想に反して「5色人間」がこのマッチアップは有利です。
全体除去を《終末》に頼っている関係上《翻弄する魔道士》がクリティカルに効きますし、《終末》の奇跡の誘発に対応して《霊気の薬瓶》から《帆凧の掠め取り》といったように、複数の対応方法が「5色人間」側には存在します。
また、「青白コントロール」はロンドン・マリガンとデッキリスト公開、両方のルールの恩恵を受けないのも大きな減点要素です。
《謎めいた命令》や《ドミナリアの英雄、テフェリー》などのマナ・コストの高いカードを多く採用していることから積極的なマリガンはできませんし、デッキリスト公開により対戦相手にデッキ内に入っているカウンターの種類を把握されてしまうことは相手のプレイを簡単に、正確にさせてしまいます。
アミュレット・タイタン
評価……×
主な調整プレイヤー……原根
新カードが入ったわけでもなく、なぜかMO、リアルともに増加傾向にあった「アミュレット・タイタン」ですが、ハッキリと言って「緑単トロン」の下位互換という結論に。
最もネックとなったのは《血染めの月》や《減衰球》などの対策カードへの脆さです。
「緑単トロン」であればトロン成立による爆発的なマナは生み出せなくなりますが、メインデッキから入っている《忘却石》でそれらに対応できますし、ロングレンジなゲーム展開になるのであればトロンを成立させずとも《解放された者、カーン》などのフィニッシャーを場に送り出すことも可能です。
ですが、「アミュレット・タイタン」ではそれは不可能。
メインデッキには対戦相手のパーマネントに触れられるカードは1枚の《仕組まれた爆薬》のみですし、《血染めの月》や《減衰球》で色マナを縛られるため、それらに対応できるかは不明です。
色マナが縛られると《原始のタイタン》などのフィニッシャーをプレイすることは難しくなりますし、《処刑者の要塞》などのコンボパーツが機能不全に陥ってしまうため、そもそも《原始のタイタン》がフィニッシャーたりえない状態ともなります。
発掘
評価……○
《這い寄る恐怖》が入り、「発掘」は一回り強化されました。
今までは遅いコンボデッキといった立ち位置で、早いデッキをあまり得意としていませんでしたが、《這い寄る恐怖》によってライフレースを優位に進めたり、相手のライフを早く削り切ることができますからね。
その分ドローソースだったり、発掘カードが減っていて安定性こそ下がってはいますが、リソースを求めないデッキですので、そこに関してはロンドン・マリガンで補填できるでしょう。
《壌土からの生命》さえあれば《燃焼》で捨てるカードに困ることはありません。
対戦してみて、非常に強力なデッキだなと感じましたが、問題もあります。
それはチーム内で調整しているプレイヤーがいないこと。
序盤に宇都宮さんがプレイしていた程度で他のプレイヤーは触っておらず、チーム内にてこのデッキだけスペシャリストが不在といった状況。
サイドボードのインアウトや各種Tipsなどは巧者から教わるのが一番ですから、それらが居ないとなると二の足を踏まざるを得ません。
「発掘」の掘り下げ(発掘デッキだけに)に関しては、チームとして反省すべき点です。
親和
評価……○
主な調整プレイヤー……八十岡
ここで挙げるのは《硬化した鱗》が入った親和ではなく、《頭蓋囲い》の入った従来の親和デッキです。
ポジティブな要素として、《石のような静寂》が環境から減っていること。
理由は「アミュレット・タイタン」の増加で、《精力の護符》には《石のような静寂》では対応できませんから、《解呪》などのただの除去呪文に替わっていることが多くなってきています。
その他、「イゼット・フェニックス」や「発掘」の活躍を受け、サイドのアーティファクト対策が墓地対策にある程度スロットを譲っている点も見逃せません。
「親和」のような対策カードに脆いデッキは、それらの対策カードが果たしてサイドボードに3枚取られているのか、4枚取られているのかは非常に重要な要素です。
「親和」も「発掘」と同じく強力に感じましたし、なおかつ「発掘」と比べてメタゲーム上良いという加点要素もあります。
「親和」は八十岡さんという心強いマスターもいますから、「発掘」にはあった懸念材料もクリアーしていると言えます。
ただ、この「親和」というデッキ……メチャクチャに難解なデッキなんです。
個人的には「アミュレット・タイタン」と並んでモダン2トップの難しさといった印象です。
弱いカードも多く入っていて、どのような手札からキープできるのかから始まり、いつ《電結の荒廃者》でオールインするのか、どこまで《電結の荒廃者》でアーティファクトを生け贄に捧げるのか(この辺りの判断は《実験の狂乱》が入ってより難しくなった印象)、毒で攻めるのかライフで攻めるのか。
選択肢が常にあり、常に選択肢がハイリスクです。ですが、リスクを取らないと勝てないことも多く、そのリスク・リターンのバランスはやはりある程度の試行回数をこなさないと肌感覚で身に付くことはありません。
4.グランプリ・横浜2019
ミシックチャンピオンシップ・ロンドンの前週にはグランプリ・横浜がありました。
ロンドン・マリガンやデッキリスト公開などのルールはもちろん実装されてはいませんが、同フォーマットということもあり良い練習になりますし、次のミシックチャンピオンシップの権利を有していない私としてはトップ8ももちろん狙っていきたいところです。
グランプリ・横浜以後は日本を出発する水曜日まで『灯争大戦』ブースタードラフトをチームで練習することになっていますので、できることならグランプリ・横浜でプレイするデッキをロック、もしくは最低でも使うデッキに目星を付けておかなければなりません。
ミシックチャンピオンシップ予選
使用デッキは「バント・スピリット」。
1 《森》 1 《平地》 1 《島》 1 《寺院の庭》 1 《繁殖池》 1 《神聖なる泉》 2 《吹きさらしの荒野》 1 《霧深い雨林》 3 《溢れかえる岸辺》 4 《地平線の梢》 3 《植物の聖域》 1 《金属海の沿岸》 1 《魂の洞窟》 -土地(21)- 4 《霊廟の放浪者》 4 《貴族の教主》 4 《幻影の像》 4 《至高の幻影》 2 《無私の霊魂》 4 《ドラグスコルの隊長》 4 《呪文捕らえ》 2 《拘留代理人》 -クリーチャー(28)- |
4 《流刑への道》 3 《霊気の薬瓶》 4 《集合した中隊》 -呪文(11)- |
2 《スレイベンの守護者、サリア》 2 《拘留代理人》 2 《聖トラフトの霊》 3 《統一された意思》 2 《減衰球》 2 《安らかなる眠り》 2 《石のような静寂》 -サイドボード(15)- |
使用理由としては先週に国内では「青白コントロール」、国外では「5色人間」が結果を出していたこと。
これら2つに対して「バント・スピリット」は有利で、この2つが上位のメタゲームになることが想定されるならメタゲーム上優位に立てます。
また、《はらわた撃ち》が減ってから「イゼット・フェニックス」とマッチアップしていなかったので、《はらわた撃ち》が減っているのであれば「5色人間」同様、「イゼット・フェニックス」に良い感じに立ち回れたりしないかなという願望もありました。
- グリクシス・シャドウ ×○○
- BGミッドレンジ ×○×
- 呪禁オーラ ○×○
- マルドゥ・パイロマンサー ○×○
- 発掘 ○○
- イゼット・フェニックス ○××
結果は4-2。良くも悪くもないスコアですが、感触は悪いです。
まずは使用理由とした「青白コントロール」と「5色人間」、どちらにもマッチアップしていないこと。
プレイエリアを見渡してみても、やはりさまざまなデッキが存在していて、モダンというフォーマットにメタゲームという概念はほぼないなといった感想。
また、最終戦の「イゼット・フェニックス」への敗北も、このデッキを使用に至らない理由として十分でした。
3ゲーム目は《安らかなる眠り》がない以外は完璧な7枚、しかも先手で始めたにも関わらず、相手の普通、むしろやや悪い寄りの回りになす術なく負けました。
この感じからやはり「バント・スピリット」は「イゼット・フェニックス」に相性が最悪。10回やったら10回負けるんじゃないかという危機感を覚えたので、とりあえず愛機である「バント・スピリット」はいったん忘れることにしました。
グランプリ本戦
使用デッキは「青白コントロール」。
6 《島》 2 《平地》 2 《神聖なる泉》 4 《溢れかえる岸辺》 2 《氷河の城砦》 4 《天界の列柱》 4 《廃墟の地》 -土地(24)- 4 《瞬唱の魔道士》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(5)- |
4 《選択》 1 《のぞき見》 4 《流刑への道》 1 《失脚》 3 《大祖始の遺産》 1 《呪文嵌め》 2 《否認》 1 《マナ漏出》 1 《拘留の宝球》 3 《謎めいた命令》 1 《至高の評決》 3 《終末》 1 《論理の結び目》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 2 《ドミナリアの英雄、テフェリー》 -呪文(31)- |
1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《悪斬の天使》 1 《黎明をもたらす者ライラ》 2 《外科的摘出》 1 《儀礼的拒否》 1 《払拭》 2 《天界の粛清》 2 《軽蔑的な一撃》 1 《否認》 1 《解呪》 2 《仕組まれた爆薬》 -サイドボード(15)- |
「バント・スピリット」をMCQで試して、ダメそうだったら本戦では「青白コントロール」を使用することを決めていました。
「青白コントロール」は前述したようにロンドン・マリガン、デッキリスト公開などの新ルールに対してネガディブなだけで、現行のルールであれば決してプレイに値しないデッキではないと感じていましたからね。
結果は不戦勝込み5勝3敗で初日落ち。
つくづく思うのですが、やはりモダンで受けデッキを使うこと自体がリスクに感じました。
実際に負けた3つのマッチアップは想定していなかったり、ガードを下げていたりで耐性が下がっているマッチアップでした。
秘蔵っ子であった「バント・スピリット」もダメ、温め続けた「青白コントロール」もダメで、僕のデッキ2つは空中分解となってしまいました。
あとはチームメンバーで感触の良かったデッキに乗り換えるしかありません。
これか?
それとも?
もしかして?
一か八か?
いったいどれなんだー!!
といったところで前編は終了!
後編はドラフトの雑感から、使用したデッキリストを踏まえてのトーナメントレポートとなります!
お楽しみに!
市川
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