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市川ユウキの「プロツアー参戦記」
市川ユウキの「プロツアー参戦記」 プロツアー『イニストラードを覆う影』 前編
市川ユウキの「プロツアー参戦記」 プロツアー『イニストラードを覆う影』 前編
こんにちは!Team Cygames所属の市川です。
今回もプロツアーに向けての調整記/大会レポートを綴って行こうと思います。
今回は4月22日~24日にかけて行われましたプロツアー『イニストラードを覆う影』に向けての調整記をお送りします。よろしくお願いします。
0.全カードを見ての印象
■マナベースの弱体化
まず、一番に目を引いたのはこれでしょう。
前環境では《溢れかえる岸辺》などのフェッチランドから、《窪み渓谷》などの基本土地タイプを2種類持つ通称「バトルランド」を持ってくることができ、3色デッキは当たり前、4色デッキも多数存在できる、そんな強固なマナベースを構築していました。
しかし、『タルキール覇王譚』がローテーションにより退場、フェッチランドが使用できなくなり、『イニストラードを覆う影』を含む新スタンダードでは真っ当(?)にマナベースを構築することが求められるようになりました。
フェッチランドに替わって新しく入った土地サイクル通称「シャドウランド」は、手札にあるその2色土地に適合した基本土地のいずれかを公開するとアンタップインで出せるというもの。
引き続きスタンダードで使える『戦乱のゼンディカー』の「バトルランド」は基本土地タイプを有しているため、相性バツグン!
......なのかどうなのかはいささか怪しさが。
序盤のバトルランドは戦場に基本土地が充分にないため、早めにタップインランドとして消化しておきたいところです。
初手にこんな感じで来たら、まずは《窪み渓谷》をタップインして......。
あれ?《詰まった河口》も公開できる土地が無いからアンタップインできない???
と、なんだかチグハグな感じに。
2色デッキだったら間違いなく採用される2種類の2色土地ですが、3色デッキだと両方採用するのは難しそうだなあというのが最初の印象でした。
■新しいデッキタイプ
白軸ビートダウン
優良除去である《石の宣告》、非トークン系クリーチャーデッキなら盤面への影響力が大きい《永遠の見守り》など、白の有力カードを新戦力に迎え、白系ビートが大幅強化!
《サリアの副官》を軸にして人間ビートにしても良いですし、
《大天使アヴァシン》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を軸にしてミッドレンジ然としても良く、伸び代がありそう!
緑黒昂揚
《ウルヴェンワルド横断》は新しい《緑の太陽の頂点》だ!
......か、どうかはさておき、新しいキーワード能力「昂揚」は構築で使われるのか未知数。
《精神壊しの悪魔》は昂揚さえ達成できればノーデメリットで4マナ4/5飛行と、スペックも十分ですし、場に出たときに墓地を肥やす能力をメリットにできる構築をすれば+α!
新しく思いついたのはこの二つくらいで、あとは前環境から引き継ぎとなる
依然カードパワーは保証済み、マナベースに難ありの「バント・カンパニー」
《ウルヴェンワルドのハイドラ》と《鏡の池》の素敵コンボ搭載なるか?《精霊龍、ウギン》の穴を《炎呼び、チャンドラ》は埋められるか?「緑赤ランプ」
これまたマナベースに難ありだがカードパワーは随一!《時を越えた探索》の穴を埋めるのは誰だ!(想像つかない)「エスパー・ドラゴン」
などが台頭すると予想しました。
1.発売週
『イニストラードを覆う影』発売週、アメリカで行われた大規模トーナメントStarCityGames.com Standard Open、優勝を果たしたのは前環境から引き続きパワーカード満載の「バント・カンパニー」でした。
バント・カンパニー
3 《森》 3 《平地》 2 《島》 3 《梢の眺望》 1 《要塞化した村》 4 《大草原の川》 1 《港町》 4 《伐採地の滝》 4 《進化する未開地》 -土地(25)- 4 《薄暮見の徴募兵》 4 《ヴリンの神童、ジェイス》 4 《森の代言者》 1 《棲み家の防御者》 1 《隠れたる龍殺し》 4 《跳ねる混成体》 4 《反射魔道士》 2 《不屈の追跡者》 1 《巨森の予見者、ニッサ》 2 《大天使アヴァシン》 -クリーチャー(27)- |
3 《ドロモカの命令》 4 《集合した中隊》 1 《オジュタイの命令》 -呪文(8)- |
1 《棲み家の防御者》 1 《隠れたる龍殺し》 2 《ランタンの斥候》 1 《不屈の追跡者》 3 《否認》 2 《翼切り》 2 《石の宣告》 2 《聖トラフトの祈祷》 1 《オジュタイの命令》 -サイドボード(15)- |
『イニストラードを覆う影』から新カードとして《薄暮見の徴募兵》が貴重な2マナ域に採用。
《薄暮見の徴募兵》は瞬速持ちクリーチャーと相性が良く、タップインランドの多い3色デッキにとって2ターン目《薄暮見の徴募兵》、3ターン目タップインランドを置きながら何も唱えず変身→相手のターンに2マナで《跳ねる混成体》キャストと、手番をパスしづらい構成になっています。
また、バント・カンパニーは中速デッキで、決して早いターンに勝負を決するデッキではないので、2ターン目に出して取り敢えずのアタッカーorブロッカー、もしくは5ターン目などに出して3マナで起動型能力を起動、など後半のアドバンテージ手段としても運用できます。
この《薄暮見の徴募兵》を発売週に使って結果を出すSCG看板プレイヤーのJim Davisさんは流石の一言。
また、前環境では採用されていなかった《跳ねる混成体》が3マナ域のアタッカーとして採用されているのには理由があります。
前環境では《死霧の猛禽》、《棲み家の防御者》パッケージが入ってたスロットですが、この変化は環境の3色デッキのマナベースが影響しています。
これは《進化する未開地》をベースとしてマナ基盤を構築している関係が大きいです。《進化する未開地》は見立て上は"緑"、"白"、"青"に換算されていますが、《進化する未開地》が持って来れる実質的な色マナはもちろん1つなので、デッキ内のカードが要求する色拘束が厳しくなれば厳しくなるほど、デッキが回りづらくなってしまいます。
3色デッキの3ターン目ダブルシンボルは色拘束がキツく、逆にマルチカラー2色要求の方が色拘束は緩くなります。そのため、このデッキでは《死霧の猛禽》より《跳ねる混成体》が優先されているのでしょう。
白単人間
19 《平地》 1 《ウェストヴェイルの修道院》 -土地(20)- 4 《スレイベンの検査官》 3 《ドラゴンを狩る者》 3 《アクロスの英雄、キテオン》 3 《町のゴシップ屋》 2 《探検隊の特使》 4 《白蘭の騎士》 4 《サリアの副官》 3 《ハンウィアーの民兵隊長》 2 《領事補佐官》 -クリーチャー(28)- |
3 《グリフの加護》 4 《石の宣告》 3 《永遠の見守り》 2 《停滞の罠》 -呪文(12)- |
2 《フェリダーの仔》 1 《ランタンの斥候》 2 《絹包み》 1 《神聖なる月光》 1 《停滞の罠》 3 《荒野の確保》 3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 2 《ウェストヴェイルの修道院》 -サイドボード(15)- |
『イニストラードを覆う影』で有力カードを得た白系ビート。
メタゲームに食い込んで来たのは《大天使アヴァシン》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》を採用したミッドレンジ型ではなく、《アクロスの英雄、キテオン》や《町のゴシップ屋》などを擁した"超"軽量型の白単色ビートダウンでした。
1マナ域を大量に採用したこの形なら、《町のゴシップ屋》や《アクロスの英雄、キテオン》のスペックを存分に発揮できます。
また《町のゴシップ屋》は《永遠の見守り》との相性もバツグン! 自軍のクリーチャーが警戒を持つので、攻撃しながら《扇動された民衆》に変身することも可能です。
対戦相手にアドバンテージを取られてしまう《石の宣告》も、このデッキのスピードなら心配も無用。
相手が2マナで1枚ドローしてる間に勝ち切ってしまうデッキコンセプトは、《石の宣告》を一番上手く使えていると言って良いでしょう。
青赤《紅蓮術師のゴーグル》
7 《山》 3 《島》 4 《シヴの浅瀬》 4 《さまよう噴気孔》 3 《高地の湖》 1 《ヤヴィマヤの沿岸》 4 《溺墓の寺院》 -土地(26)- 4 《ヴリンの神童、ジェイス》 4 《氷の中の存在》 2 《遺跡潜り、ジョリー・エン》 -クリーチャー(10)- |
4 《稲妻の斧》 3 《マグマの洞察力》 4 《苦しめる声》 1 《予期》 4 《癇しゃく》 2 《巨人の陥落》 1 《コジレックの帰還》 3 《紅蓮術師のゴーグル》 2 《炎呼び、チャンドラ》 -呪文(24)- |
4 《エルドラージの寸借者》 3 《否認》 4 《熱病の幻視》 2 《虚空の粉砕》 1 《コジレックの帰還》 1 《炎呼び、チャンドラ》 -サイドボード(15)- |
ここまでの上記2つのデッキは自分の想定内のアーキタイプでしたが、このデッキは自分にとって予想外のデッキでした。
《紅蓮術師のゴーグル》を軸とした除去コントロール。
《マグマの洞察力》や《苦しめる声》を《紅蓮術師のゴーグル》からプレイすると多大なアドバンテージを取ることが可能ですし、《巨人の陥落》を「怒涛」+《紅蓮術師のゴーグル》経由でプレイするとそのままフィニッシュブローに!
デッキの低マナのカードをドローと除去で埋めてしまう関係上、除去コントロールは《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》などのプレインズウォーカーに弱くなってしまいますが、そこをアグレッシブな2マナ域、《氷の中の存在》をタッチすることでカバーしています。
デッキのほとんどをインスタントとソーサリーで構成しているので、《氷の中の存在》は一瞬にして《目覚めた恐怖》に変貌します。
クリーチャーデッキにとっては2マナ0/4というサイズで渋くブロッカーとしての役割を持ちながら、変身したら一転してフィニッシャーに。
前述したプレインズウォーカーを軸とするデッキに対しても、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が生み出したトークンを薙ぎ払いつつプレインズウォーカー自体を攻撃で破壊できるなど、まさにかゆいところに手が届く存在。
《氷の中の存在》も《ヴリンの神童、ジェイス》も放置するとゲームを決してしまうほどの影響力がありながら、この青赤《紅蓮術師のゴーグル》にはクリーチャー自体がそこまで入っていないため、対戦相手はサイドボード後除去を減らすのか、減らさないのか、不自由な二択を迫られることになるでしょう。
5 《島》 3 《沼》 1 《平地》 4 《窪み渓谷》 4 《詰まった河口》 3 《大草原の川》 3 《乱脈な気孔》 4 《進化する未開地》 -土地(27)- 4 《ヴリンの神童、ジェイス》 4 《龍王オジュタイ》 2 《龍王シルムガル》 -クリーチャー(10)- |
4 《シルムガルの嘲笑》 2 《闇の掌握》 2 《精神背信》 4 《苦い真理》 3 《忌呪の発動》 2 《苦渋の破棄》 2 《衰滅》 2 《オジュタイの命令》 1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》 1 《死の宿敵、ソリン》 -呪文(23)- |
2 《搭載歩行機械》 4 《冷酷な軍族》 2 《否認》 1 《闇の掌握》 1 《破滅の道》 1 《風への散乱》 1 《悪性の疫病》 1 《衰滅》 1 《闇の誓願》 1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》 -サイドボード(15)- |
その他ドローソースに《苦い真理》を採用し、その分《忌呪の発動》や《オジュタイの命令》などのライフゲイン手段を豊富に採用している「エスパー・ドラゴン」や、
8 《森》 2 《山》 3 《荒地》 4 《ウギンの聖域》 2 《見捨てられた神々の神殿》 4 《進化する未開地》 -土地(23)- 3 《森の代言者》 4 《世界を壊すもの》 2 《龍王アタルカ》 2 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 -クリーチャー(11)- |
4 《ニッサの誓い》 4 《ウルヴェンワルド横断》 4 《残された廃墟》 4 《ニッサの巡礼》 2 《コジレックの帰還》 4 《爆発的植生》 2 《面晶体の記録庫》 2 《炎呼び、チャンドラ》 -呪文(26)- |
4 《難題の予見者》 1 《虚空の選別者》 1 《大いなる歪み、コジレック》 1 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 2 《翼切り》 2 《焙り焼き》 2 《コジレックの帰還》 2 《炎呼び、チャンドラ》 -サイドボード(15)- |
誰しもが考えたデッキタイプ「赤緑ランプ」などが入賞しており、ぞろぞろとプロツアーの仮想敵が出てきました。
2.デッキを作ろう!
仮想敵も出てきたし、デッキを作ろう!
と、いうことで取り敢えずメタ上に出てきていないパッケージを採用したデッキを試してみることに。
11 《平地》 3 《島》 4 《大草原の川》 4 《港町》 2 《曲がりくねる川》 2 《ウェストヴェイルの修道院》 -土地(26)- 4 《スレイベンの検査官》 4 《搭載歩行機械》 4 《白蘭の騎士》 4 《空中生成エルドラージ》 4 《反射魔道士》 4 《龍王オジュタイ》 2 《大天使アヴァシン》 -クリーチャー(26)- |
4 《石の宣告》 4 《永遠の見守り》 -呪文(8)- |
4 《層雲の踊り手》 4 《否認》 3 《悲劇的な傲慢》 4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード(15)- |
《龍王オジュタイ》を《永遠の見守り》で警戒持たせたら、最強じゃない?と、いう小学生並の発想から構築。
先んじて《龍王オジュタイ》を出すために《白蘭の騎士》や《空中生成エルドラージ》を採用。
空ががら空きのバント・カンパニーを《龍王オジュタイ》でメッコメコにしてやるぜ!来たぞソリューション!
結果:×
《大天使アヴァシン》に触れるインスタントタイミングのカードが無く、《永遠の見守り》を設置できていない状態での《龍王オジュタイ》アタックはベリーリスキームーブ。
インスタントタイミングで触れる手段というとこのカラーリングだと《停滞の罠》ですが、このカードタイプには一つの悩みの種が......。
そう、超汎用軽量インスタント《ドロモカの命令》。
メインからナチュラルにエンチャントへの耐性を持つこのカード、この《永遠の見守り》を軸にしたデッキにとって被害は甚大でした。
クリーチャーのサイズもバント・カンパニーより一回り小粒なため、「格闘+エンチャントを生け贄に捧げるモード」で高確率で盤面を崩壊させられてしまいます。
また、こちらはデッキの太いカードが《龍王オジュタイ》、《大天使アヴァシン》、《永遠の見守り》の計10枚で、これらを引かないor引いたとしても対処されてしまうとデッキパワーで押しつぶされてしまいます。
バント・カンパニーがプロツアーでもトップメタになる予想でしたから、バント・カンパニーに勝てない=PTで使えないの系譜、解体!
4 《平地》 4 《沼》 4 《コイロスの洞窟》 4 《乱脈な気孔》 2 《戦場の鍛冶場》 2 《ラノワールの荒原》 2 《崩壊する痕跡》 2 《放棄された聖域》 2 《領事の鋳造所》 -土地(26)- 3 《永代巡礼者、アイリ》 3 《搭載歩行機械》 4 《変位エルドラージ》 4 《不毛の地の絞殺者》 4 《難題の予見者》 4 《大天使アヴァシン》 -クリーチャー(22)- |
4 《石の宣告》 4 《絹包み》 4 《精神背信》 -呪文(12)- |
4 《現実を砕くもの》 2 《保護者、リンヴァーラ》 2 《強迫》 2 《苦渋の破棄》 2 《鞭打つ触手》 3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 -サイドボード(15)- |
バント・カンパニー同型はお互いに並べあったあとの《大天使アヴァシン》ゲー、つまり《大天使アヴァシン》をいっぱい取れる構成ならバント・カンパニーに勝てる!と、いう小学生並の発想から構築。
《変位エルドラージ》と《永代巡礼者、アイリ》も採用して、能動的に《大天使アヴァシン》を《浄化の天使、アヴァシン》に変身→《変位エルドラージ》で《浄化の天使、アヴァシン》をブリンクして自軍だけ破壊不能に。
バント・カンパニーに採用されているクリーチャー群が3/3以下であることにも着目し、《不毛の地の絞殺者》を採用、まさにバントカンパニーガンメタ、これは来たかPT優勝デッキ!
結果:×
まず《石の宣告》から《不毛の地の絞殺者》と繋ぐこのデッキの最良の動きが実はアドバンテージを取れていないこと。
また《不毛の地の絞殺者》を筆頭に、《精神背信》、《難題の予見者》などの引きムラによってカードの価値が下がってしまうカードが多く入っていること。
それにも関わらずデッキのキルターンが早くないため、序盤は上手くバント・カンパニーを捌いている感じがするが、こっちが押し込む力もないため相手に復帰するターンを十分に与えてしまって巻き返されて負け、みたいな形が練習では非常に多かったです。
また、2つのデッキを調整しながら感じたことですが、ミッドレンジデッキ同型で使う《石の宣告》はそこまで強くないですね。
盤面が膠着し始めた時に《石の宣告》で与えた手掛かりを使われ始めた時の絶望感と言ったらもう......。
強いカードも、デッキを選んで使いましょう!
3.グランプリ・北京2016、そして後編へ。
そんな駄デッキをこねこねしているのも束の間、プロツアー前週に行われたグランプリ・北京2016(リミテッド)に出場。
初日はパックを剥いたら《大天使アヴァシン》がこんにちは、俄然テンションが上がります!
デッキが弱いことにも気づかないテンションで、といった具合で実はデッキが《大天使アヴァシン》以外全然弱いことにあとから気付く大失態もあり、辛くも3敗で初日抜け。ありがとう新しい初日抜け制度!
初日で3敗を喫してしまったため、もうトップ8の目はありませんが、来期のゴールドレベル獲得のため、1点でも多くプロポイントを持って帰りたいところ。
1stドラフトは上家のプレイヤーが両面カードのピックの関係上、緑黒をやっているのは濃厚だったのですが、2-1の《アーリン・コード》、2-2で流れて来た《ラムホルトの平和主義者》をピックして2色だだ被り下家の緑黒タッチ赤昂揚に......。
ただ、そこまでデッキは弱くなく、《驚恐の目覚め》と《無謀な識者》2枚を軸とした青白マッドネスコントロールに最終戦で負けた以外勝ちで2勝1敗。
2ndドラフトは1パック目で出た2枚の《町のゴシップ屋》が流れて来たのをキャッチして白単ピック→卓に少なそうな赤に参入で、1マナ域のクリーチャーが6枚も入っている超攻撃的な白赤ビートに。
《町のゴシップ屋》と《忘れられていた家宝》のコンボがとても強く、それだけで勝ってしまったり、盤面が広がったあとの《アドレナリン作用》と《放たれた怒り》コンボも強力で、危なげなく3勝0敗。
最終結果は初日のシールド3不戦勝込み6勝3敗、2日目は1stドラフトを2勝1敗、2ndドラフトを3勝0敗のトータル11勝4敗で、賞金少しとプロポイント2点を獲得。
リミテッドグランプリが苦手な筆者としては、前回のプロツアーでのドラフトラウンド5勝1敗に引き続いての好成績。
これはプロツアー『ゲートウォッチの誓い』前から行っているTeam Cygames合宿にて、一皮剥けたのではないか?(フラグ)
プロツアーのドラフトラウンドも楽しみだなあと考えながら、いったん帰国の運びとなりました。
後編はプロツアーで使用したスタンダードデッキの解説から、大会レポートをお送りします。
お楽しみに!
市川
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