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EVENT COVERAGE
プロツアー・パリ11
準々決勝: Nico Bohny (スイス) vs. 中田 直樹 (愛知)
「この手札いっぱいの」
by Nate Price / translated by Yusuke Yoshikawa
ニコ・ボーニー (白緑アーマー) vs. 中田 直樹 (Caw-Go)
「先攻をとらせてもらうよ、いいかい?」と、ボーニーが確認して、ゲームが始まった。
「この1ゲーム目では、すごく大事なことだからね」
Game 1
不運なことに、ボーニーの初手は《戦隊の鷹》がないことを除けば実に重要なカードでいっぱいで、マリガンを選ばざるをえなかった。そして、《平地》から《聖なる秘宝の探索》でゲームを始めることとなった。一方の中田は2枚の《天界の列柱》から、やはり2枚の《定業》でデッキを掘り進む。
ボーニーは『探索』を進めていくための《戦隊の鷹》を出し、これからの探索の材料も用意した。だが、それらのクリーチャーを続く数ターン手札に留めておくことにした。2体の《復讐蔦》を墓地に送り込むためだ。
複雑な盤面を整理して考える、ニコ・ボーニーと中田直樹。 |
中田は自らのターンに《転倒の磁石》を出すが、このゲームの現時点ではほとんど不要なものだった。ボーニーは《戦隊の鷹》を1体コントロールしているだけだし、1ターンあたり1点のダメージは実のところほとんど考えなくてよいものだからだ。このことは、《エルズペス・ティレル》が3体の兵士を引き連れて現れたときにはっきりとした。
しかし、最初の鷹以外のクリーチャーをプレイしていないボーニーも、ただ黙って座っているわけではない。続くターン、《獣相のシャーマン》と《メムナイト》を戦場に出したことで、さきの《復讐蔦》たちが戻ってくる。2体は《戦隊の鷹》を伴って《エルズペス・ティレル》を破壊しようと襲いかかってくるが、中田は一方を《転倒の磁石》で止め、片方をチャンプブロックして、エルズペスの忠誠度は1となる。
ターンが返ってきて、中田はボーニーのプランを邪魔しにかかる。彼の《饗宴と飢餓の剣》が彼のクリーチャーの1体にプロテクション(緑)を与え、《復讐蔦》の脅威からそれを守った。とはいえ、ボーニーのデッキは《復讐蔦》が墓地に行っても素早く戦場に戻すことができるので、両陣営の間には緊張が保たれることになった。中田は、《エルズペス・ティレル》のライフゲイン能力を使い、ターンをボーニーに戻した。
《エルズペス・ティレル》が忠誠度3に戻ったことで、ボーニーはトークン生成とライフゲインの無限サイクルに入られる前に、彼女に退場いただかなければいけなかった。プロテクション(緑)に守られた軍勢をなんとかするため、ボーにーは策を考えついた。
まず《戦隊の鷹》を出して、《コーの空漁師》を続け、《平地》を手札に戻した。そして戦闘フェイズに入ると宣言すると、中田はクリーチャーをタップしないことを選んだ。2体の《復讐蔦》と《戦隊の鷹》が《エルズペス・ティレル》に向かい、中田は2体の兵士で《復讐蔦》をそれぞれブロック。ボーニーは条件を満たしていた《聖なる秘宝の探索》を生け贄に捧げ、《肉体と精神の剣》を呼び出すと、それをブロックされなかった《戦隊の鷹》につけ、結果エルズペスは倒れた。
中田はさらなる穴熊に潜る。2枚目となる《転倒の磁石》を出してライフを守る姿勢をとり、4マナを残しターンを返した。剣を装備した《戦隊の鷹》へのブロッカーこそないものの、《転倒の磁石》がしばらくの間は無力化してくれる。そんなやりとりが攻撃クリーチャーの指定前に行われ、最終的に2体の鷹だけが中田に攻撃を届かせ、ライフを17とした。戦闘後に、2体目となる《獣相のシャーマン》が戦線に加わる。
中田は《地盤の際》を使ってボーニーの《剃刀境の茂み》破壊する。これで彼の緑マナ源を1つに縛った。その前にボーニーはこの土地から緑マナを引き出して、《獣相のシャーマン》で《戦隊の鷹》を捨て、《復讐蔦》を持ってきた。
アンタップして、中田は《太陽のタイタン》を戦場へ。戻すのは唯一の対象である、いま使ったばかりの《地盤の際》。彼は《戦隊の鷹》も示し、残る3枚をデッキから引き出した。今や、彼は《転倒の磁石》と飛行クリーチャーでボーニーのクリーチャーに対処でき、しかもそれは《太陽のタイタン》で戻せるのだ。
猛り狂った鳥でいっぱい。 |
ボーニーは少し、しばし考える。彼は攻撃クリーチャーの宣言まで進もうとして、中田は予想通りに《転倒の磁石》を使い、《肉体と精神の剣》つきの《戦隊の鷹》をタップした。これで《転倒の磁石》の残りカウンターは合わせて3個である。ボーニーは《コーの空漁師》のみを攻撃に送った。戦闘のあと、剣を攻撃しなかった鷹に装備させたが、中田はこれをすぐさまタップした。
続くターン、どうやら中田はゲームの趨勢をがっちりと固定したようだった。まず《戦隊の鷹》を出すと、最初に出ていた鷹に《饗宴と飢餓の剣》を装備させ、《ギデオン・ジュラ》も加えて一時タップアウトとなった。《ギデオン・ジュラ》はボーニーのクリーチャーに、次ターン自らを攻撃するよう命じる。そして剣を携えた鷹が一撃を見舞うと、剣の効果が誘発し、彼の土地がすべてアンタップする。もうひとつの効果で、ボーニーは先ほど《獣相のシャーマン》で持ってきた《復讐蔦》を捨てた。今や、彼は4体全部を墓地に落としているが、手札が1枚しかなく、すぐには戻ってきそうにない。あるとすれば幸運が必要だろう。
ボーニーはカードを引くと、再び長考に入った。彼は《獣相のシャーマン》を起動すると、《戦隊の鷹》を捨て、《コーの空漁師》を手札に加える。これにより、戦場の《メムナイト》を手札に戻して再度キャストすることが可能になった。つまり、4体すべての《復讐蔦》が墓地から大挙押し寄せて、彼の軍勢に加わったのだ。
攻撃が宣言されて、中田はボーニーの8体ものクリーチャーが叩き出すであろうダメージの試算に取りかかった。そして結局、片方の《転倒の磁石》を《復讐蔦》に使うこととした。《太陽のタイタン》と剣を装備した《戦隊の鷹》が2体の《復讐蔦》を討ち取り、ほかの鷹は相討ち、《獣相のシャーマン》は《天界の列柱》の餌食となった。この戦闘の結果、ボーニーの大半のクリーチャーが失われ、《ギデオン・ジュラ》のカウンターは2個になった。
となると、今度は中田が殴り返す番である。彼は手札に残っていたすべての《戦隊の鷹》をキャストすると、《太陽のタイタン》と《饗宴と飢餓の剣》持ちの鷹で攻撃し、墓地に落ちていた最後の鷹を戦場に戻した。剣の効果でボーニーは土地を捨てさせられ、中田の土地がすべてアンタップした。手札には1枚しかカードがないが、その差は乗り越えがたいものになっていた。
中田がターンを返す。ボーニーはドローし、戦場を改めて確認してから、投了した。
中田 1-0 ボーニー
Game 2
ボーニーは第2ゲームで先攻を取った。最初の初手には不満そうだったが、マリガンを経て、今度こそはと《聖なる秘宝の探索》から始め、続く《獣相のシャーマン》で素早くカウンターを載せた。
中田は《漸増爆弾》をサイドインしており、これが早い段階で手札に来た。2で起動すれば、ボーニーのデッキの大半のクリーチャーを除去することができる。
迎えて自分のターン、ボーニーは後続のクリーチャーを出すよりも、単に土地を立てたままターンを返した。今のところは《復讐蔦》で墓地を埋め尽くすだけにしよう、というわけだ。一方、中田は《戦隊の鷹》を呼び出し、手札を補充するとともにライブラリを圧縮した。
ボーニーは最初の《復讐蔦》を探してライブラリを繰る間、少考して考えをまとめていた。中田はターンエンドに《漸増爆弾》に2個目のカウンターを充填し、アンタップを経て起動した。対応して、ボーニーは《復讐蔦》を捨ててもう1枚を持ってきた。
そして、中田は《コーの奉納者》をキッカーでキャストし、まだ1個しかカウンターが載っていない《聖なる秘宝の探索》を破壊した。
アンタップを経て、ボーニーは多くの人があまり使わない方法、手札からの直接キャストで《復讐蔦》を呼び出し、4点を中田に叩き込んだ。さらには続くターンにもう1体、それも《メムナイト》を引き連れていたので、加えて墓地からもう1体が、群れをなして襲いかかった。
中田は直前に《精神を刻む者、ジェイス》をプレイしていて、+2の「消術」能力を使ってきたところだったので、ボーニーはエレメンタルの全軍をこのプレインズウォーカーに向かわせ、たった一度の活躍のみでこれを退場させた。
ボーニーが場にあるクリーチャーを壁にする。 |
中田はブロッカーを掘り出す必要があった。《戦隊の鷹》でデッキに残る最後の1枚を呼び寄せ、4マナを残してターンを終了。ボーニーは3体の《復讐蔦》で今度こそ中田を直接攻撃し、2体の鷹でのチャンプブロックを強いた。
しかしこれは《審判の日》のサインでもある。これは中田が《地盤の際》を使い、ボーニーの《剃刀境の茂み》を破壊したことで、より明らかになった。
《審判の日》がボーニーのクリーチャーを除去し、中田はまだ12という十分なライフを保って、次なる《戦隊の鷹》を出してターンを返した。
ボーニーの真の見せ場は、ここだった。
場にアーティファクトがないにも関わらず、2体の《きらめく鷹》を連打。この2体が結果的に、3体の《復讐蔦》に化ける。それらが戦場を駆けると、中田の唯一のブロッカーを奪いとり、ライフを4にまで減らしたのだ。
中田はカードをドローしたが、《復讐蔦》の前に屈した。
中田 1-1 ボーニー
Game 3
ボーニーは第3ゲームでもマリガンの流れを断ち切れなかったが、今回は中田もお付き合い。ともに6枚の初手は甘んじて受け入れるしかないようだった。
中田は最序盤の《定業》でドローの質を高め、ボーニーは第2ターンの《獣相のシャーマン》から始めた。中田が戦場に配備した最初のカードは《転倒の磁石》だったが、具合の悪いことに、これでは《獣相のシャーマン》の能力止められない。《復讐蔦》を墓地に送り込まれ、4体の《戦隊の鷹》を呼び寄せつつ、さらなる《復讐蔦》で墓地が肥えていくのを見ているしかない。
最初の《戦隊の鷹》がキャストされると、ボーニーは《メムナイト》も持っていたので、最初の《復讐蔦》がもたらされ、中田に4点のダメージを与えた。
一見、なぜ中田が《転倒の磁石》を使って自らのライフを守らなかったのかわからなかったが、アンタップして《精神を刻む者、ジェイス》をキャストしたことで、狙いが明らかになった。つまりは、このプレインズウォーカーを守ることが、自らを守るよりもずっと大事だというわけだ。彼は《渦まく知識》能力を使用して、ターンを返した。
ボーニーは《精神を刻む者、ジェイス》に対応する必要が出てきた。しかも、今すぐにだ。彼は《獣相のシャーマン》の能力で《復讐蔦》を捨て、今度は《コーの空漁師》を持ってきた。これで《メムナイト》を回収し再キャストすることで、すぐさま《復讐蔦》を戦場に戻し、ジェイスを対処するための2体のクリーチャーを用意できた。1体こそ《転倒の磁石》に止められるものの、2体目がプレインズウォーカーに止めを刺した。戦場はかくのごとき戦力でありながら、ボーニーはまだまだいっぱいの手札をも抱えている。
中田は土俵際だ。結局、《戦隊の鷹》で戦力を増やすことにするが、2体の《復讐蔦》がそれらをどんどん乗り越えてくる。ボーニーのターン、《活発な野生林》が起動されて攻撃陣に加わってくる。中田は《転倒の磁石》で1体の《復讐蔦》を止め、もう一方を《戦隊の鷹》でチャンプブロックする。結果、ライフは8になり、1体のみの鷹が残された。
中田は自分のターンでこの強力な群れに対処しなければならない。熟考の末、彼は《精神を刻む者、ジェイス》をプレイし、《渦まく知識》能力を起動し、そして2体目の《戦隊の鷹》を送る。ターン終了時に、ボーニーは《獣相のシャーマン》で《戦隊の鷹》を捨て、《復讐蔦》を持ってきた。
そしてボーニーは今持ってきたそのカードを捨て、やはり全く同じ絵柄の、彼のデッキの最後の4枚目を手札に入れ、すぐさまプレイした。《転倒の磁石》が最初の1体を止めるものの、ボーニーは残る2体の《復讐蔦》と《メムナイト》を中田へ、《戦隊の鷹》と《コーの空漁師》をジェイスに向かわせた。中田の鷹が《復讐蔦》の一方と《コーの空漁師》をブロックし、中田のライフが3、ジェイスの忠誠度が2となる。
《ギデオン・ジュラ》がしばし《精神を刻む者、ジェイス》を守るため登場し、中田はジェイスの起動を経て《戦隊の鷹》をキャストし、ライブラリをリフレッシュした。
ボーニーは《獣相のシャーマン》から《コーの空漁師》を持ってくると、最後となる《復讐蔦》を墓地から引き出す準備ができた。けれども、彼はその行動を攻撃を終えるまでしないことにした。さきの《コーの空漁師》を出して、もともと出ていた1体目を拾い上げると、これをキャストして《メムナイト》を回収した。もちろんこれは、《審判の日》からの戦線回復のため温存された。
この、不可避の再利用メカニズムを前に、中田はすっかり打ちのめされた。ドローをしてジェイスを起動してはみたものの、カードをわずかに見て、すぐに投了することとなった。
中田 1-2 ボーニー
予想通りというか、ボーニーは第4ゲームでもマリガンを余儀なくされた。さらに不運なことに、彼がマリガンすると、今度は6枚全部が土地になってしまった。さらに追い討ちをかけるように、5枚はノーランドだったのだ。
「ノーランド、オールランドときて、ノーランドか・・・このデッキ終わってんなあ・・・」 ボーニーは弱々しい笑みを浮かべてつぶやきながら、4回目のシャッフルに入った。
Game 4
ボーニーの初手は2枚の土地に《獣相のシャーマン》《メムナイト》だった。4枚にしては悪くないだろう。
しかしこれもツイてないことに、中田は《漸増爆弾》を引き込んでいて、ボーニーに《獣相のシャーマン》を起動するタイミングを一度しか与えそうにない。さらには《石鍛冶の神秘家》がいて、これが《饗宴と飢餓の剣》を呼び込んだ。
ボーニーは《獣相のシャーマン》のサーチ能力で、《レオニンの遺物囲い》を選び出してきて、これが中田の《漸増爆弾》を奪い去った。だが彼の必死の努力もむなしく、もう一度《獣相のシャーマン》を使う機会は与えられなかった。中田は《未達への旅》を持っており、シャーマンは遠い遠いどこかに飛ばされてしまったのだ。
遠い地で、ファー(あるいは、フェイクファー?)をまとって戦う中田 |
ボーニーは《レオニンの遺物囲い》で攻撃した後、《コーの空漁師》をキャストして土地を戻す。対する中田は《戦隊の鷹》で戦線を構築し始める。
もはや《獣相のシャーマン》のために《漸増爆弾》をよけておく必要もないので、ボーニーはダブルブロック覚悟で《レオニンの遺物囲い》の攻撃を続行、これが《石鍛冶の神秘家》と相討ちになる。中田は《石鍛冶の神秘家》がやられる前に能力で先ほどの《饗宴と飢餓の剣》を出した。
アンタップしてこれが《戦隊の鷹》へ装備され、続くターンに《精神を刻む者、ジェイス》までもが出てくるとなると、ボーニーはこのゲームの最初からそれが運命づけられていたかのように、投了するしかなかった。
中田 2-2 ボーニー
ボーニーはまたしてもマリガンする羽目になった。これでこのマッチ7回目である。
「マリガン多いよ・・・」 彼がため息をつきながらデッキを切るさまは、まるでそれが100万回切ったあとのように見えた。
Game 5
さらにマリガンを強いられてしまい、ボーニーは目に見えてうんざりしていた。だが彼の5枚の初手は、先ほどの4枚を思い起こさせるもの。つまりは第2ターンの《獣相のシャーマン》で、しかも今回は中田にすぐ対処する手段がないのだった。
この日本人プレイヤーは2枚の《定業》でデッキを掘り進むが、ボーニーのデッキのキーカードへの回答を見いだせない。彼にできたのは《戦隊の鷹》を呼び出すことだけで、ボーニーはデッキのエンジンを稼動させることに成功した。まずはと、最初の《復讐蔦》を持ってくる。
続くターン、ボーニーはある決断を迫られていた。手札には2枚目の《獣相のシャーマン》があったのだが、中田が《審判の日》を持っていたときに回復する手段がなくなる、というリスクも冒したくない、というものだ。
しばしの考慮の末、彼は危険を冒す価値があると判断し、2体目の《獣相のシャーマン》を送り込んだ。
中田はアンタップし、鷹を攻撃に送り込んだ。そして戦闘の後、4枚の土地がタップされ、ボーニーの悪夢は現実のものとなってしまった。
《審判の日》に対応して、ボーニーは《復讐蔦》を捨てて代わりの《獣相のシャーマン》を持ってきた。再びエンジンを構築する道筋をつくるために。そしてそれがキャストされ、《メムナイト》も伴っていたことで、《復讐蔦》が戻ってきて中田に4点を叩き込んだ。中田は《エルズペス・ティレル》で防衛線の礎を築くことにした。彼女は3体のトークンと、彼がゲームを掌握するための少しの猶予を与えてくれる。
ボーニーはエルズペスを打ち倒すため、彼の軍勢を向かわせた。2体の兵士トークンがチャンプブロックし、1体は《メムナイト》と相討ちになる。戦闘後、ボーニーは《石鍛冶の神秘家》を使い、《アージェンタムの鎧》を手に入れた。おそらく、彼は《石鍛冶の神秘家》の能力で戦場に出し、《コーの装具役》で装備することを目論んでいるのだろう。
だが中田のデッキは、ものごとをそう簡単にさせないようにできている。彼は《精神を刻む者、ジェイス》をプレイして《渦まく知識》を起動。そして《戦隊の鷹》を使いデッキをシャッフルした。また《エルズペス・ティレル》が少しのライフをもたらし、さらなるトークン生産に備えた。中田のターン終了時、ボーニーは《コーの装具役》を手中にした。
「ここで《剃刀境の茂み》をトップデッキする流れだなあ、って思ってたよ」
マッチ終了後、それまでのツキを踏まえて、ボーニーは言った。
彼が狙いを達成するためには、何でもいいから4枚目の土地が必要だった――ただし、タップ状態で出るもの以外で。
しかし彼のデッキが与えたもうたのは2枚目の《アージェンタムの鎧》で、彼は見るからにがっかりした。《復讐蔦》でジェイスに攻撃してはみるものの、これは兵士トークンに阻まれた。
中田は自分のターンでさらに砦を強固にする。《渦まく知識》から2枚目の《戦隊の鷹》でデッキをリフレッシュし、《エルズペス・ティレル》がまた少しのライフを与えた。このターン終了時、ボーニーは《石鍛冶の神秘家》の能力で《アージェンタムの鎧》を戦場に出し、さらに《メムナイト》を《戦隊の鷹》に替え、手札を満たせるようにした。
こいつは確かにブレーンバスターみたいなものだ。切り返すすべはあるのだろうか? |
ボーニーは自分のターンで、《コーの装具役》によって《アージェンタムの鎧》を《石鍛冶の神秘家》につけた。そして全軍を《エルズペス・ティレル》に向けて攻撃宣言し、《アージェンタムの鎧》の能力でジェイスを破壊する。
中田は2体の鷹で神秘家とシャーマンを止め、そして《糾弾》によって《復讐蔦》を処理して、忠誠度を守る。
そして続くターン、中田は《エルズペス・ティレル》を使い、盤面を完全に一掃した。
そして自分の《石鍛冶の神秘家》で《饗宴と飢餓の剣》を持ってくると、もはやボーニーにできることは、投了することだけだった。
中田 3-2 ボーニー
中田直樹が準決勝進出!
RESULTS 本大会の対戦結果・順位
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