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マジック:ザ・ギャザリング世界選手権2019
世界選手権2019 トップ8敗者側ブラケット決勝
2020年2月16日
ガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassifがすでに敗退してパウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/Paulo Vitor Damo da Rosaが決勝進出を決め、残るはこの殿堂顕彰者に世界選手権2019で相対するのが誰なのかを決めるだけとなった。それは果たして準決勝でナシフの「ジェスカイ・ファイアーズ」との厳しい組み合わせを戦い抜いた「赤単アグ」ロのセス・マンフィールド/Seth Manfieldか、それともこの日ダモ・ダ・ロサにギリギリのところで敗者側ブラケットに落とされたマルシオ・カルヴァリョ/Márcio Carvalhoか?
マンフィールドの赤単はナシフを焼き尽くしたが、カルヴァリョの「ジェスカイ・ファイアーズ」はアグレッシブなデッキを妨害するためのカードをより多く持っている。この後繰り広げられた8ゲームに及ぶマラソンは、世界選手権の決勝進出者を決めるのにふさわしいものとなった。
ゲーム展開
この組み合わせの鍵となるカードは何枚かある。カルヴァリョのデッキが(《帰還した王、ケンリス》や《炎の騎兵》などを素早く展開し能力を起動できるので)その名を冠するカードである《創案の火》によって優れた機能を発揮するのは明らかだが、同様に重要なのは序盤のマンフィールドによる序盤の脅威から身を守る《轟音のクラリオン》を見つけ出すことだ。一方で、その脅威を繰り出す側である殿堂表彰者は全体除去に対する保険を得るために《鍛冶で鍛えられしアナックス》を探している。
その筋書きは最初のゲームにおいて、マンフィールドが盤面になだれ込んでカルヴァリョが《轟音のクラリオン》をきちんと持っていたという形で展開された。マンフィールドのクリーチャーの第二波はカルヴァリョのライフを3まで追い込んだが、《風の騎兵》が《炎の騎兵》と《夢さらい》を見つけ出すのに十分な深さまでライブラリーを掘り進んだ。絆魂が彼のライフ総量を増やし、マンフィールドはその後ドロー・ステップ1回経て、最初のゲームを投了した。
次のゲームでは、マンフィールドはハイリスク・ハイリターンの手札をキープした。彼の土地は3枚の《エンバレス城》を含む4枚であり、この赤いデッキは通常それほど多くの土地を必要としないのだが、その手札には手堅いマナ・カーブが含まれていた。マンフィールドにとって不幸なことに、開幕からさらに2枚の余地を引いた彼の目論見は上手く行かず、そしてカルヴァリョはもう1枚《轟音のクラリオン》を構えていたのだった。
このトーナメントのこの段階のラウンドは2マッチ先取で行われていたので、マンフィールドは一歩後退したが敗北したわけではなかった――とはいえ、彼が勝ち進むためには2マッチ連続で勝たねばならない。
マンフィールドの盤面をさばき、《朱地洞の族長、トーブラン》を通過するために《創案の火》で燃料を注がれた軍団を素早く編成し、決勝まであと1マッチというところまで迫ったカルヴァリョは素晴らしい立ち上がりを見せた。
もう後がない状況で、マンフィールドは最善を尽くした。このマッチの第2ゲームは世界選手権での最高のゲームの1つとなった。マンフィールドは2ターン目の《舞台照らし》の後にさえも2枚目の土地が置けなかったゲームを巧みに進行させた。
彼は3ターン目に、2枚目の土地を手札から出す前の戦闘ステップで、カルヴァリョに1マナクリーチャーに対して《霊気の疾風》を使うように誘うことに成功した。カルヴァリョは序盤に干渉手段を使った後、自分の盤面の展開に苦労した。そして土地がマンフィールドに供給され続けると、《エンバレスの宝剣》を《鍛冶で鍛えられしアナックス》につけ、自身を崖っぷちから救い出した。
しかし彼の仕事は決して終わったわけではない。星を五分に戻した第3ゲーム、数ターンのリソース交換の後にカルヴァリョは危機を脱したかに見えた。しかし《炎の侍祭、チャンドラ》で圧力をかけ続け、マンフィールドはこのゲームを、そしてマッチを奪取することになる《エンバレスの宝剣》からの《朱地洞の族長、トーブラン》の動きにつなげることに成功し、残されたカルヴァリョは勝利を逃したのが信じられないとばかりに頭を振った。
これはつまり、あと1マッチですべてが決まるということだ。マンフィールドは素早く先に仕掛けて、手札の《創案の火》と《帰還した王、ケンリス》を展開するためにライブラリーの上から何が何でも土地が必要なカルヴァリョに圧力をかけた。カルヴァリョのライフが減るとともに彼はまさしくそのとおりに展開し、そして《帰還した王、ケンリス》に続けて《夢さらい》を繰り出し、第1ゲームを手中に収めた。
第1ゲームはカルヴァリョのデッキが全力を発揮したときにできることの実演であり、第2ゲームはその真逆だった。カルヴァリョが《解き放たれた狂戦士》への対策の発見と彼のエンジンの着地に苦労していると、マンフィールドは完璧なマナ・カーブを描き《朱地洞の族長、トーブラン》で追い打ちをかけた。カルヴァリョが盤面を一掃する手段を見つけられなかった時点でこの超高速のゲームはマンフィールドの思う通りに終わり、両プレイヤーをこの壮大な試合の最終局面へと導いた。
第3ゲームの開幕は両プレイヤーが強い手札を持ち、そして両者ともに望み通りの序盤を展開した。マンフィールドはクリーチャーをプレイして《舞台照らし》で補充をしながら《炎の侍祭、チャンドラ》で全体除去に対していくらか保険をかけた。一方、カルヴァリョは除去呪文を使って序盤のターンを遅らせて、きっちりと最速で《創案の火》にマナ・カーブをつなげた。
両者が完璧に近い引きをした場合、赤単は単純にファイアーズのデッキパワーに太刀打ちできない。カルヴァリョは盤面を巨大なクリーチャーで埋めると、マッチを終わらせるためにまさしく《轟音のクラリオン》を響かせた。
このトーナメントの開始前、カルヴァリョは優勝か完敗だと宣言しており、そしてあらゆる困難に立ち向かって今やまさしくそのとおりの状況にあった。一方、マンフィールドは自分の敗北に落胆したが、このイベント全体でのプレイによってマジック世界のあらゆるところからの称賛を引き出した。
I was just saying the same thing. Flawless play.
— William Jensen (@HueyJensen) February 17, 2020
大声で言わなきゃいけない、今日セス・マンフィールドが信じられないぐらい上手いプレイをしたってことを!
全く同じことを言う。完璧なプレイだ。
That was so much FUN! I tried my best, thanks for all the support!! #MTGWorlds
— Seth Manfield(Envy) (@SethManfield) February 17, 2020
とても楽しかった! 全力を尽くしたよ、応援ありがとう!! #MTGWorlds
(Tr. Takuya Masuyama)
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