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日本選手権2022 -Tabletop Returns-

インタビュー

「日本選手権2022 -Tabletop Returns-」優勝・亀崎頌選手インタビュー

Seo Asako
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 「オルゾフ・ミッドレンジ」を駆る亀崎頌選手は、1日目4勝1敗2分け、2日目5勝1敗でスイスラウンドを突破。決勝ラウンドでは「グリクシス吸血鬼」、「ジャンド・ミッドレンジ」、「イゼット・コントロール」を破ってみごと優勝を果たしました。お疲れのところではありますが、簡単にインタビューをさせていただきました。

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活躍した《シルバークイルの口封じ》と、ずっと使っているお気に入りカード《消失の詩句》を手に。


――マジックはいつごろ始められたんですか?

亀崎「2年ぐらい前、『テーロス還魂記』からです。ちょうどそのころ、地元(熊本)に『MUGEN TABLE GAMES』というマジックの専門店ができて、以前は別のカードゲームをやっていたんですが、そこに通うようになってマジックを始めました」

――2年前ごろというと、初めてすぐにコロナ禍になってしまった感じですよね。

亀崎「そうですね。最初のころは大会とかにも参加できなくて、身内だけで細々とやっていた感じです。徐々に大会にも出られるようになってきて、週末はみんなでお店に集まって話題のデッキを回したりしています」

――いいですね。やっぱりデジタルより紙、テーブルトップのほうがいいですか?

亀崎「平日は仕事終わりにMTGアリーナをちょっとやったりはしますけど、もともと紙から始めたので、紙のほうがいいですね」

――主にどんなフォーマットを遊んでいますか?

亀崎「ほぼスタンダードです。基本、黒が入っているデッキを使いますね」

――それはどうしてですか?

亀崎「極端な話、2マナのカードで7マナのカードに対処できるみたいなところがいいなと。《強迫》で相手の切り札を落とすとか」

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――なるほど。この2年間はこういった大きなテーブルトップの大会はありませんでしたが、昨日今日と参加してみていかがでしたか?

亀崎「こういう2日制の大会に出たのは初めてで、昨日は長時間の試合がちょっときつかったですね。今日は、トップ8に残れた勢いで乗り切った感じです」

――初めての大型イベントでいきなり優勝とは、すごいですね。勝因はやはり、デッキ選択が成功したことですか?

亀崎「カードをそんなに持ってないから強いデッキは組めなくて、もともと使っていた白黒デッキに『ニューカペナの街角』のカードを足したのが、今回のデッキなんです。まあ、思い入れですかね……。予選の時からずっと白黒デッキを使い続けていたので、日本選手権本戦も使い慣れているほうがいいかなと」

――使い込んだデッキだからこそ、勝てたんですね。今のメタゲームがこうだからこれが刺さるだろうとか、そういう意図はあまりなかったということですか?

亀崎「あー、でも《シルバークイルの口封じ》は、今の環境だったら土地さえ見れれば、7割くらいはデッキ内容を当てられるかなと思って採用しています」

――とはいえ、スイスラウンドはデッキ非公開制ですから、難しそうに感じます。

亀崎「今されたくないことを宣言するとか、動きがきついカードを止めるとか、あとは決勝の時みたいにフタをするのにも使えるので、使い方次第でいろいろできると思っています。

 まあ、相手のデッキが予想と違うこともあって、そういうときは精神的にかなりきついですけど……。土地を2枚見た段階で宣言したら、3枚目、4枚目の土地が出てきて『あれ? なんか思ってたのとデッキタイプが違うな』って(笑)。そういう時は、『やらかしたな……』とガックリしてますが、口にさえ出さなければたぶんバレないですね。良くも悪くもマスクがあってポーカーフェイスはしやすいので」

――何食わぬ顔をしていても、内心は違うんですね(笑)。

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――今大会で印象的な出来事は?

亀崎「準々決勝で、『グリクシス吸血鬼』の人(堀江将司選手)に当たったんですが、今日のスイスラウンド2回戦目に当たってストレート負けした方だったので、リベンジマッチで勝つことができたのが一番うれしかったです」

――次の目標や夢は何ですか?

亀崎「せっかく『チャンピオンズカップ・ファイナル』の権利を獲得したので、もらった権利は活かしたいなとは思っています。

 あと、マジックを始めたときに見たのが、プレイヤーズツアー・名古屋2020の原根健太さんと行弘賢さんの決勝戦だったんです。お2人とは当たりたかったなと思いましたが、機会がなくて残念です。いつか対戦してみたいです」

――このままいけば、いずれ対戦する日は来そうですね。ちなみに、優勝賞金の使い道は?

亀崎「そうですね。ショップの店長さんにはかなりお世話になったので、恩返ししたいなと。なので、たぶん優勝のトロフィーはお店に飾ってもらうと思います。お土産兼恩返しということで」

――そうすると、お店に行けばきっと実物を見られますね。

亀崎「はい。さっき生放送に呼ばれた時に、『最後に一言』と言われて、何言ったらいいかとっさに出てこなかったんですけど、『MUGENで待ってます』って言えばよかったなと……」

――じゃあ、今言っていただいて(笑)。

亀崎「『MUGEN TABLE GAMES』に来ていただけたら、トロフィーもありますし、僕もいるんで、ぜひ一緒に遊びましょう」

――すてきなメッセージ、どうもありがとうございました。


 落ち着いた丁寧な口調でお店への感謝を口にする亀崎選手の姿から、本当にいい環境でプレイされてきたんだろうなということがうかがえました。熊本の星として、これからもご活躍を期待しています!

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お店の仲間たちと、勝利のポーズ。
九州の予選をあちこちめぐり、みんなで権利を取って来られたそうです。
「観戦してて、マジでうまくて感動したよ!」と亀崎選手を褒めたたえていました。

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