1755人が集まったグランプリ・名古屋2019。そのうち、２日目へと進出することができたのはわずかに339名だ。

　戦前から「食物」デッキが本命視されていた中、果たしてメタゲームはどのような形となったのだろうか。デッキリストをデッキタイプごとに分類するメタゲームブレイクダウンを本イベントも敢行した。

　それでは２日目に挑んだ339名の選択をご覧あれ。

使用者数１位――スゥルタイ・食物（フード）

　戦前から本命視されていた「スゥルタイ・食物」が２日目進出者に占める割合が、なんと37.5％を叩き出した！

　《死者の原野》禁止後、隆盛を誇った「シミック・食物」に対し、色を足すことでメタカードである《害悪な掌握》などが採用できるようになった形だ。

　食物・トークンが構造上ライフを削るデッキに対し滅法強く、《世界を揺るがす者、ニッサ》→《ハイドロイド混成体》の流れが決まれば、コントロールデッキも容易に打ち倒す万能デッキが、大暴れする形となった。

使用者数２位――シミック・食物（フード）

　スゥルタイに続く形で「シミック・食物」が２位にランクインした。

　スゥルタイよりもショックランドの枚数を抑えることができ、《厚かましい借り手》などでダメージレースを優位に進めていく形だ。

　とはいえ、スゥルタイの半分以下の使用物数となっており、多くのプレイヤーが色を足すことを好んだようだ。

使用者数３位――ゴルガリ・出来事

　食物デッキに対抗する形で、《死者の原野》禁止後、再度日の目を見ることになってきたデッキだ。

　とはいえ、やはり本命デッキへの信用は高く、２日目では19名が採用するにとどまっている。

使用者数４位――ジェスカイ・ファイアーズ

　『エルドレインの王権』発売当時から注目されていた《創案の火》を活用したデッキだ。

　《轟音のクラリオン》でビートダウンにも耐性があり、一度《創案の火》を設置してしまえば強力な呪文を連打していくことができる。

　《創案の火》を使用したデッキにはジェスカイ・カラー以外にもグリクシス・カラーや緑以外の４色などバリエーションが豊富にあり、今後も開発が進みそうなデッキだ。

使用者数５位――ティムール・荒野の再生

　スタンダードローテーションにより《運命のきずな》は失ったものの、引き続き有力なカードとして認知されている《荒野の再生》。

　９月以前にもティムール型は目にする機会があり、現スタンダードにおいてもその強さは変わらないようだ。一度《パルン、ニヴ＝ミゼット》が着地してしまえば、その圧倒的な能力で盤面を支配することができ、根強いファンは多いことだろう。

　さて、使用者数第５位までをご紹介してきたが、例えば使用者数が10名となった「ジャンド・かまど」などは戦前あまり注目されていたデッキではなく、《魔女のかまど》を使用したデッキが「その他」枠にも一定数いるなど、今後より勢力を伸ばす可能性があり楽しみなデッキだ。

　そして便宜上、使用者数が10名に満たなかったデッキを「その他」としてまとめたが、もちろん詳細な内訳を記録している。

　支配的なデッキに対抗するため、プレイヤーたちは様々な工夫をこらしているようだ。デッキリストまではご紹介できないが、「その他」デッキの一覧をつまびらかにして、本記事の締めくくりとしたい。