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日本選手権11

読み物

準決勝: 井川 良彦(東京) vs. 藤本 知也(大阪)

By Atsushi Ito  俺たちがNo.1。  その思いを胸にここまで勝ち上がってきた。自分たちの調整したデッキが一番だと。  片や友人と調整を重ねた珠玉の白青鋼。片や藤田 剛史(大阪)からシェアされ、直前予選で磨き上げた白緑。  いずれも極限の完成度を誇る、洗練された75枚だ。  だが、優劣は決せられなければならない。  井川がpunks' dreamを叶えるのか、藤本がシンデレラストーリーを実現させるのか。  決勝戦に勝ち進むのは、はたしてどちらのNo.1デッキか。 準決勝1
Game 1
 先手を取ったのは井川。《メムナイト》《大霊堂のスカージ》に対し、藤本も《極楽鳥》で遅れを見せない。  井川は《鋼の監視者》《メムナイト》と休まず展開して攻め立てる。アグレッシブな藤本のデッキを考えると、手札の《呪文滑り》を挟まず《未達への旅》をケアしない方がリスクとリターンが見合っている、との判断か。  返す藤本は2ターン目《刃の接合者》で守りを固める。《鋼の監視者》の恩恵を受けた《メムナイト》がゴーレムトークンを超えるには3ターンかかるため、時間稼ぎには最適のブロッカーだ。  が、その予想を覆して《平地》をトップした井川が3ターン目にキャストしたのは、デッキの根幹である《鍛えられた鋼》!! 井川 良彦
井川 良彦
 《鋼の監視者》を除いたフルアタックにより、たった1体の《メムナイト》が《刃の接合者》本体ごとゴーレムトークンを薙ぎ払う。脇をすり抜けた8点をもらって藤本のライフは既に10点。  藤本は2体目の《刃の接合者》をプレイするが、井川が2度目の《鋼の監視者》の能力を起動すると、藤本は2体ともチャンプブロックにまわすしかない。  藤本が一応ドローを確認した後で、まずは井川が一本を先取した。 井川 1-0 藤本  藤本の《未達への旅》《忘却の輪》《ワームとぐろエンジン》をケアして《存在の破棄》をサイドインした井川。対する藤本は虎の子の《忍び寄る腐食》と《忘却の輪》、追加の《酸のスライム》をサイドイン。
Game 2
 《活発な野生林》を置いてエンドの藤本に対し、井川は《大霊堂のスカージ》《メムナイト》《オパールのモックス》と展開する。藤本も2ターン目に《巣の侵略者》をプレイ。4マナ圏以上のビッグアクションに備える。  井川は《大霊堂のスカージ》のみでアタック後、《鋼の監視者》《大霊堂のスカージ》と立て続けにプレイする。このまま1ゲーム目の再現となってしまうのか。  だが、藤本の初手には1ゲーム目にはなかった、とあるカードが存在していた。  全展開された井川のパーマネントを薙ぎ払う《忍び寄る腐食》!!
 完全に意気消沈した井川を尻目に藤本が《野生語りのガラク》《酸のスライム》とプレイすると、リソースの差を埋めきれない井川は投了した。 井川 1-1 藤本
Game 3
 《大霊堂のスカージ》《メムナイト》と再びロケットスタートを決める井川に対し、藤本も《極楽鳥》で良い立ち上がり。  だがここで土地1枚と《鋼の監視者》でキープした井川は土地を引けず、《起源の呪文爆弾》を置くことしかできない。  他方、同じく土地1枚でキープした藤本はしっかり2枚目の土地を置きつつ、2枚目の《極楽鳥》でマナ域をジャンプアップ。  返すターンにもまだ土地を引けない井川は《メムナイト》をキャストするのみ。  そして3ターン目にして早くも5マナにたどり着いた藤本が《酸のスライム》をプレイ、井川の唯一の土地を破壊する。  井川の場にはまだ2枚目の土地が姿を見せない。  藤本はダメ押しに《刃砦の英雄》をキャスト、《酸のスライム》を攻撃に向かわせる。  結局2枚目の土地にたどり着けなかった井川はそのまま投了した。 井川 1-2 藤本
Game 4
 《メムナイト》《起源の呪文爆弾》《オパールのモックス》と展開してエンドする井川に対し、藤本は3度目の《極楽鳥》スタート。  ここで手札に《鍛えられた鋼》を持つ井川は、エンド前に《起源の呪文爆弾》を起動するか悩むが、ひとまずこれを起動せず、メインでドローつきで起動。さらに《メムナイト》を盤面に追加してターンを終える。  藤本も《水蓮のコブラ》《巣の侵略者》とプレイ、一気に場のパーマネント数が増える。  しかし井川は満を持して《鍛えられた鋼》をプレイ、3体でフルアタックする。エルドラージトークンがチャンプブロックして藤本のライフは12。  このままでは押し切られてしまう藤本は2体目の《水蓮のコブラ》をプレイ、さらに《湿地の干潟》をセット、即起動しつつの《酸のスライム》で《鍛えられた鋼》を葬り去る。これで一安心か。 藤本 知也
藤本 知也
 だが、井川は2枚目の《鍛えられた鋼》を持っていた。《酸のスライム》が《メムナイト》と相打ちになり、藤本のライフは5まで追い詰められる。  とここで藤本は起死回生の《ワームとぐろエンジン》をキャストする・・・が、井川は《存在の破棄》をきっちり合わせ、マイアトークンと《メムナイト》の2体アタック。1体を《水蓮のコブラ》《巣の侵略者》でダブルブロックしてライフは2。さらに井川は《大霊堂のスカージ》をプレイしてエンド。  藤本は《刃砦の英雄》をキャストするが、井川が《信号の邪魔者》《鋼の監視者》となおも並べると、藤本は《忍び寄る腐食》をトップデッキできず、勝負は最終戦にもつれこんだ。 井川 2-2 藤本
Game 5
 1秒もかけずにキープを宣言する先手の藤本に対し、井川は少し怪訝な表情をするが、悩んでも仕方ないので結局こちらもキープ。  《活発な野生林》を置く静かな立ち上がりの藤本に対し、《大霊堂のスカージ》をプレイする井川。返す藤本は《水蓮のコブラ》でビッグアクションに備える。  次のターンに《酸のスライム》まで見える井川は長考。結局《大霊堂のスカージ》でのアタック後に《きらめく鷹の偶像》でターンを終える。  ここで藤本が3ターン目にキャストしたのは《刃砦の英雄》。《急送》を引けていない井川は、飛行クリーチャーでダメージレースを仕掛けるしかなくなってしまう。  やむなく井川は《呪文滑り》《信号の邪魔者》《メムナイト》と全展開してエンド。  そして藤本がキャストしたのは・・・サイド1枚差しが幸運を呼び込んだか。  オープンハンドから抱えていた、再びの《忍び寄る腐食》。 井川 2-3 藤本
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