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グランプリ・千葉2018

トピック

日本グランプリ年表、そしてグランプリ・チャンピオンたちの今。

Moriyasu Genki

 トレーディングカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」は発売25周年を迎えた。

 発売後は競技シーンが制定され、グランプリやプロツアーの歴史がつむがれることとなった。

 その大会は数多の伝説を生み、マジックを愛するプレイヤーを育んできた。

 今回は「日本で開催されたグランプリとフォーマット、優勝者」の一覧表を作成した。

 今回のグランプリ・千葉2018を含め全66グランプリ。その一覧表を振り返って、ぜひマジックの長く深い歴史の一端を感じてほしい。

 また今回会場に来ている歴代優勝者たちに「初めてグランプリを勝ったときの思い出」「マジックに対する今の気持ち」をクイックインタビューした。

 歴戦の勇士たちの「今日の雄姿」の写真も合わせて掲載する。

 競技者としては一線を退きスタッフ参加している者や、一時中断していたが復帰して楽しんでるプレイヤーも多い。

 彼らが当時何を思い、今何を考えているのかもあわせて読めば、よりマジックの歴史についての造詣が深まるかもしれない。

「日本で開催されたグランプリとフォーマット、優勝者」一覧表(年代順)

大会名 フォーマット 優勝者
グランプリ・東京1997 リミテッド 藤田 憲一
グランプリ・京都1999 リミテッド 石井 厳一
グランプリ・東北1999 リミテッド 東野 将幸
グランプリ・九州1999 ブロック構築 小宮 忠義
グランプリ・名古屋2000 チームリミテッド Nick Wong
Trevor Blackwell
Alex Shvartsman
グランプリ・札幌2000 リミテッド 中村 聡
グランプリ・京都2000 エクステンデッド 藤田 剛史
グランプリ・広島2001 リミテッド 東野 将幸
グランプリ・横浜2001 チームリミテッド Chris Benafel
Ryan Fuller
David Williams
グランプリ・神戸2001 ブロック構築 石田 格
グランプリ・静岡2001 リミテッド 山田屋 耕平
グランプリ・仙台2001 エクステンデッド 荒堀 和明
グランプリ・福岡2002 リミテッド Alex Shvartsman
グランプリ・名古屋2002 チームリミテッド 黒田 正城
森 勝洋
森田 雅彦
グランプリ・札幌2002 ブロック構築 熊谷 真一
グランプリ・宇都宮2002 リミテッド 橋本 玲
グランプリ・広島2003 エクステンデッド 東 大陽
グランプリ・京都2003 リミテッド 浅原 晃
グランプリ・横浜2003 ブロック構築 小室 修
グランプリ・静岡2003 リミテッド 加藤 一貴
グランプリ・岡山2004 エクステンデッド 志岐 和政
グランプリ・仙台2004 リミテッド 志村 一郎
グランプリ・名古屋2004 スタンダード 岸 辰典
グランプリ・横浜2004 リミテッド 加藤 一貴
グランプリ・大阪2005 チームリミテッド 黒田 正城
森 勝洋
森田 雅彦
グランプリ・松山2005 リミテッド 浅原 晃
グランプリ・新潟2005 ブロック構築 森 勝洋
グランプリ・北九州2005 エクステンデッド 鍛冶 友浩
グランプリ・浜松2006 チームスタンダード 斉藤 宏達
片山 貴裕
谷井 祐介
グランプリ・広島2006 リミテッド 中村 修平
グランプリ・山形2006 リミテッド 鈴木 貴大
グランプリ・京都2007 スタンダード 渡辺 雄也
グランプリ・北九州2007 リミテッド 彌永 淳也
グランプリ・静岡2008 スタンダード 高橋 優太
グランプリ・神戸2008 ブロック構築 高橋 優太
グランプリ・岡山2008 リミテッド 三原 槙仁
グランプリ・神戸2009 エクステンデッド 斎藤 友晴
グランプリ・新潟2009 リミテッド 池田 剛
グランプリ・北九州2009 リミテッド 石井 泰介
グランプリ・横浜2010 エクステンデッド 森 勝洋
グランプリ・仙台2010 スタンダード Brian Kibler
グランプリ・神戸2011 エクステンデッド 八十岡翔太
グランプリ・広島2011 スタンダード Martin Juza
グランプリ・神戸2012 リミテッド 平賀 優宏
グランプリ・横浜2012 モダン 宮島 淳一
グランプリ・名古屋2012 スタンダード 小北 雄史
グランプリ・横浜2013 リミテッド 北山 雅也
グランプリ・北九州2013 スタンダード Raymond Tan
グランプリ・京都2013 チームリミテッド Mike Hron
Alexander Hayne
Rich Hoaen
グランプリ・静岡2014 スタンダード 仲田 涼
グランプリ・名古屋2014 リミテッド 春日 亮佑
グランプリ・神戸2014 モダン 覚前 輝也
グランプリ・静岡2015 リミテッド 篠田 滉人
グランプリ・京都2015 レガシー 高橋 優太
グランプリ・千葉2015 リミテッド 松本 友樹
グランプリ・神戸2015 スタンダード 諸藤 拓馬
グランプリ・名古屋2016 リミテッド 平見 友徳
グランプリ・東京2016 スタンダード 熊谷 陸
グランプリ・京都2016 チームリミテッド 松本 友樹
市川 ユウキ
瀧村 和幸
グランプリ・千葉2016 レガシー 山本 賢太郎
グランプリ・静岡2017春 スタンダード 桐野 亮平
グランプリ・神戸2017 モダン Joe Soh
グランプリ・京都2017 リミテッド William Jensen
グランプリ・静岡2017秋 チームリミテッド 阿部 倫央
早川 翔
橘 健太郎
グランプリ・京都2018 3人チーム構築戦 山本 涼一
松原 雄介
髙村 和貴
グランプリ・千葉2018 リミテッド 「未定」(2018年7月21日現在)

「来場している歴代日本グランプリ優勝者」コメント(インタビュー順)

小室 修 ※今回はスタッフ参加。
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グランプリ優勝時「マジックに対する意識が変わりましたね。ステージが変わったというか。それまでよりも、勝ちたいと思うようになりました」

「プレイする側ではなく、サービスを提供する側になって接し方が変わりました。マジックはいろんな接し方ができる、本当に魅力的なコンテンツです。今回25周年ですが、50周年のようにずっと続いてほしいですね」

渡辺 雄也
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グランプリ優勝時「マジックはずっと好きで、初めて優勝できてうれしかったです。当時学生で『アマチュア賞金』というのがあって、たんまりもらえて、マジックって凄いなって思いました。やっぱり《悪魔火》がきた瞬間のことは、今でも覚えてますね」

「国内は本当に人多くて熱狂的な人もいて、7~8年前の感じとは大きく違いますね。整備されてないところもあると思うんですけど新しいものへ挑戦は、良いことだと思います」

覚前 輝也
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グランプリ優勝時「デッキ勝ち、しました。当時あまり使う人はいなかったんですが、トップメタにだいたい強いバーンというデッキを選択できたのが、一番の勝因ですね」

「カードパワーが高いものはレアリティが高い、ってなってる気がします。『レアゲー』感はあんまり好きじゃない部分もあるので、強いコモンとかもっと出してほしいですね」

八十岡 翔太
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グランプリ優勝時「トップ8、12回目で勝てました。トップ8が初戦で一番良い試合でしたね。決勝は大一番って言いますけど、『あっさり』勝って、こんなもんかって思いもありました」

「人、多い。(笑)(今回のグランプリ参加者)2500人でしょ、日本のマジックが盛り上がってる証拠だね。トップ8ラインはきびしい!(笑)」

中村 修平
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グランプリ優勝時「(グランプリ)広島なんですけど、『地元のヒーロー』の大礒(正嗣)がずっと悔しそうにしてたのが思い出深いかな。当時2日目進出64人中64位で。そんなあいつが、って。あ、大礒とはずっ友ですよ!(笑)」

「ちょっとずつ変わっていくのが、マジック。なんじゃないかな。マジックの良いところだと思うよ」

三原 槙仁
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グランプリ優勝時「それまでにトップ8はあったんだけど、勝てなかった。決勝は同じコミュニティの仲間(三田村和弥)との対決だったのが、感慨深い思い出かな」

「引退気味で、出られる大会は少ないかな。それでも出続けられるのはマジックの懐の広いところだと思う。今出てるのはプロツアーと国内のグランプリだけで、『自分のペース』で接し続けられるのは良いことだね」

平見 友徳
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グランプリ優勝時「知り合いが増えました。変わったこと、というよりは、優勝の前から変わらないスタンスでずっとマジックをやり続けてます」

「25周年ってすごいですね。気づいたら30周年もすぐいきそう。グランプリの運営もデッキ構築の誘導とか、少しずつ良くなっていってますね」

齋藤 友晴
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グランプリ優勝時「グランプリ・神戸2009のときは、前々週に海外(グランプリ・シンガポール09)でもグランプリを勝っていて。2連覇目指して、練習しました。自分の国、で勝てたのはうれしかった」

「マジックやグランプリも年々盛り上がっていって、リミテッドやレガシーといった種目別に楽しむ人が増えましたね。うれしいです。マジック25年目。もっともっと先を見据えつづけて、やっていけるゲームだと思ってます」

阿部 倫央、早川 翔、橘 健太郎
 
(左から橘、阿部、早川)
阿部 倫央

グランプリ優勝時「勝ったときは、仕事が手につかなかったです。本当に50万振り込まれるのかな、って(笑)。友達も増えて、合宿とかでも交流できるようになりました」

「このまま交流を広げていきたいですね」

早川 翔

グランプリ優勝時「1週間くらい意味もなく笑みがこぼれちゃいました。へへって感じで。」

「レガシーとかに手を出して、楽しんでます」

橘 健太郎

グランプリ優勝時「『やっと勝ったか』というのが本当の気持ち。いつか勝つと思ってやってました」

「(チーム戦での勝利だったので)今度は個人でも勝ちたいです」

石井 泰介
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グランプリ優勝時「あの時は、まさか優勝できるとはって気持ちでした。シールド・ドラフト11連敗とかしていたので。そしてこの1勝は自分にとってかけがえないキャリアになりました。」

「94年ころからマジックをはじめて、これだけ長く続けられて、友人が増えました。交流としての『場』という形になっていて、とてもありがたい」

高橋 優太
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グランプリ優勝時「決勝がOlivier Ruel で。すごい強くて、勝ったときはすごい達成感がありました。グランプリ優勝で人生が変わったので、勝ってなければ今はなかったですね」

「このゲーム、一生やり続けると思います。ペースが変わることはあるかもしれないけれど、辞めることはないですね」

荒堀 和明
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グランプリ優勝時「当時、仲間と一緒にプレイしていて、勝てて良かった。グランプリで集まったりして、今でも会えると嬉しいですね」

「人が増えてくれて、栄えてくれて、良かった。身体的なハンディキャップとか関係なく、どの年代の人同士でも真剣勝負ができるのも、良いゲームだね」

中村 聡
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グランプリ優勝時「相手も自分も、すごい『絵になる』決勝だったよ(笑)」

「家族もいてなかなか時間はとれないけれど、楽しいゲームだし続けていきたい。ジョン・フィンケルのような最前線を走りつづけてるトップ・プレイヤーたちを目指して『ちょっとずつ』でも強くなりたいね」

春日 亮佑
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グランプリ優勝時「仲間の力が一番だと感じました。マジックを一緒にやってきた仲間と勝てた、という思いです」

「前よりも『マジックを楽しもう』という気持ちが強くなりました」

北山 雅也
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グランプリ優勝時「当時それなりにやっていて、運も良かったけど、それなりの結果が出て良かった」

「今はショップ側の立ち位置として、グランプリにたまに出られれば良いかな」

宮島 淳一
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グランプリ優勝時「嬉しいですね。国内初開催だったモダン・グランプリで勝てたのは、本当に嬉しかったです」

「昔と変わらず競技イベントには積極的に参加しようと思います。マジック、楽しいですね!」

鍛冶 友浩 ※今回はスタッフ参加
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グランプリ優勝時「トップ8はあったんだけど、勝ちきれずにルーザー(敗北者)というイメージだったんで、優勝したときは流石に『やったぞ!』感あったよね。トーナメントが進むほど相手も強くなっていって、トップ8戦は記憶にハッキリ残ってる」

「自分自身が競技育ちなので。ハイレベルなマジックはやっぱり面白いと思うから、みんなにチャレンジしてほしい。楽しいのでぜひアジア・グランプリとかにも足を延ばしてほしいかな」

山本 賢太郎
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グランプリ優勝時「トップ8はそれまでに8回あって。本当にうれしかったし、優勝は難しいんだなと思った」

「また優勝目指して、がんばりたい」

市川 ユウキ
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グランプリ優勝時「勝った、というとグランプリ・上海が初めてなんだけど。トップ8はあっても、『ようやく勝った』って思ったよね」

「今でもトップ8入ると、嬉しい!」

篠田 滉人
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グランプリ優勝時「それまでリアルのドラフト、勝てなかったんだけど。びっくりした。運が良かった」

「あれくらい運で勝てるなら、もう1回くらい勝ちたい(笑)」

熊谷 陸
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グランプリ優勝時「そんな強いとは思ってなかったデッキだったので、ツイてたな。きっかけになって、大きくマジック人生が変わった」

「今まで打ち込んできたことと同じように、これからも研鑽していきたいと思います」

松本 友樹
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グランプリ優勝時「ビックリ。人数も面子も凄かったですし。ラッキーだったなあ。めちゃくちゃ嬉しかったですよ!」

「一番は『楽しい』ですね。いろんなところに行くようになったので、旅する感覚も楽しいです」

浅原 晃 ※今回はニコニコ生放送参加
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グランプリ優勝時「プロツアー行けるのが嬉しかったよね。当時はPTQ(プロツアー予選)めぐりとかもしていたし。出来すぎ、くらい」

「マジックは趣味。どこまでいっても、趣味。そうした『キョリ感』でしてます。面白いゲームだからね、ついつい続けてしまうね」

彌永 淳也
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グランプリ優勝時「今よりも『プレイング』を重視していた。『今』ならピックしないカードもあった。ハンド4枚(トリプルマリガン)から勝ったのも思い出」

「久々(2年ぶり)にやりました。複雑なのか簡単なのか、分かんないですね」

仲田 涼
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グランプリ優勝時「シンプルに、すごくうれしかった。」

「まさか、まだマジックやってるとは思ってなかった。楽しすぎるよ!」

瀧村 和幸
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グランプリ優勝時「3人チーム戦だったからね。3倍うれしかったよ! つい、抱き合ってしまった。今でも思い出だね」

「『楽しみながら人とつながれる』。コミュニティとして、コミュニケーションツールとして素晴らしいものだと思うよ」

藤田 剛史
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グランプリ優勝時「それまで大きい大会で勝ち切れたことがなかったから、嬉しかったよ。2位とか、トップ8とかは多くて『いつか勝つよ』とは言われてたんだけど。ハートが弱かったんだよね。これ以降、強くなったというわけではないんだけど」

「来年にはもう終わってる、って毎年思ってたけど25周年たったんだね(笑)。このまま若い子、20代の新規の子が増えてほしいよね。新規を増やす努力は自分たちトッププレイヤーの使命だよ」

山本 涼一、松原 雄介、髙村 和貴
 
(左から山本、髙村、松原)
山本 涼一

グランプリ優勝時「チームメイトの2人には一生の感謝です」

「実は今日、マジックと同じ25歳の誕生日なんです。どちらが長生きできるか、勝負ですね(笑)」

松原 雄介

グランプリ優勝時「周りの人に影響を与えられる人になれて、優勝という結果以上に得たものがありました」

「仕事とマジック、両立していきたいと思ってます」

髙村 和貴 ※観戦参加

グランプリ優勝時「何も考えてなかった……平成最後の夏にプロツアー行けるの嬉しいよね!」

「ずっと続いてほしいですね。今回プレイヤー参加はできなかったんですけど、動画やこうした観戦とかでも関わり続けられて。自分のプレイの頻度が落ちたとしても、マジックが続いてくれて、ずっとやり続けられれば良いですね」


 第一線を走りつづけるもの。趣味として楽しむもの。スタッフとして携わるもの。

 回答者数は30人を超え、会場には歴代半数近くの「グランプリ・チャンピオン」が集まっていた。

「マジックは勝つとやめられなくなるよ」

 鍛冶友浩の一言が彼らの属性を象徴しているのかもしれない。

 「勝つこと」の楽しさ・嬉しさを知った上で彼らのマジックに対するスタンスは様々だ。

「多様性を受け入れるマジックの懐の広さが、一番良いんだよ」

 さらには多様性に言及した三原槙仁や「マジックは趣味」と公言する浅原晃、コミュニティとしての魅力を伝えた瀧村和幸たちが示すように、「勝ち負け」だけに決してこだわらせないのもマジックの魅力の一つのようだ。

 「マジック:ザ・ギャザリング」が培ってきた25年間。

 そしてこれを読むプレイヤーたちが「マジック:ザ・ギャザリング」と触れ合ってきた年月。

 同じ年月を経ながらも、その中身は一人ひとり異なるはずだ。

 あなたにとっての「マジック:ザ・ギャザリング」25周年は、「マジック:ザ・ギャザリング」を知ってからの今までは、どういった年だっただろうか。

 日本グランプリ年表とともにぜひ振り返ってみてほしい。

――そしてグランプリ・千葉2018を勝ち抜き、この年表の続きを刻む最初の名前は、誰なのか。

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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