長かったチャンピオンズカップファイナル サイクル1の戦いもいよいよ決勝ラウンドへ突入！ トップ８には中村 修平や八十岡翔太、村栄 龍司といったビッグネームも並びます。

　そんな準々決勝４卓のうち、ここでは３卓の対戦の模様をダイジェストでお届けします！

セゴウ ケンジ(ラクドス・ミッドレンジ) vs. 村栄 龍司(ラクドス・ミッドレンジ)

セゴウ ケンジ(ラクドス・ミッドレンジ) vs. 村栄 龍司(ラクドス・ミッドレンジ)

　先攻のセゴウが２枚の《思考囲い》で村栄の手札を絞り、続く第３ターンと第４ターンには２枚の《鏡割りの寓話》を並べる。

　すっかり手札が冷えてしまった村栄だったが、《死の飢えのタイタン、クロクサ》をプレイし、《パワー・ワード・キル》で《キキジキの鏡像》を除去する。ここまで村栄には厳しい展開だったが、セゴウの手札破壊のおかげで墓地にはカードが溜まりつつある。このまま《死の飢えのタイタン、クロクサ》の「脱出」までゲームを長引かせれば、まだ挽回の余地はある――

　……かに思えたが、セゴウは《墓地の侵入者》で村栄の《死の飢えのタイタン、クロクサ》を追放。これには思わず「つっよ(笑)」と苦笑を漏らし、第１ゲームはセゴウが勝利した。

セゴウ ケンジ

　続く第２ゲームは村栄の《思考囲い》からスタート。さらに《鏡割りの寓話》でセゴウの除去を誘い、《コラガンの命令》でリソースを奪う。

　第１ゲームでマウントを取っていたセゴウが、今度は逆にマウンティングされる展開となった。さらに村栄は《強迫》で前方確認を挟みながら《黙示録、シェオルドレッド》を叩きつけ、第２ゲームの勝利をもぎ取るのだった。

村栄 龍司

　これまでマウントを取って無抵抗の相手をボコる、ある意味非常にシンプルな試合を繰り広げた２人だったが、第３ゲームは打って変わって混戦となった。村栄が《思考囲い》を撃てばセゴウも《死の飢えのタイタン、クロクサ》で村栄のリソースを奪い、村栄も《コラガンの命令》ですぐさま失ったリソースを回復する。

　セゴウの《強迫》が村栄の２枚目の《コラガンの命令》を奪い、村栄の《思考囲い》がセゴウの《戦慄掘り》を捨てさせ、第４ターンまで土地以外のパーマネントを並べることのない空中戦を繰り広げていた。

　手札破壊の前哨戦を終え、先に口火を切ったのは村栄だった。プレイしたのは《鏡割りの寓話》。これにより出てくるトークンと《キキジキの鏡像》に２枚の除去を使わせた村栄は、満を持して《黙示録、シェオルドレッド》をプレイする。

　セゴウも村栄の《鏡割りの寓話》に付き合いつつも《墓地の侵入者》、《鏡割りの寓話》とアクションをしていたのだが、村栄のほうが先に動き出した分、攻撃の主導権を握られる形となる。さらに村栄の《黙示録、シェオルドレッド》が着実に２人のライフ差を拡大し、セゴウが膝を屈することとなった。

村栄 2-1 セゴウ

平山 怜(ラクドス・ミッドレンジ) vs. 河野 融(ラクドス・ミッドレンジ)

平山 怜(ラクドス・ミッドレンジ) vs. 河野 融(ラクドス・ミッドレンジ)

　続く平山 怜と河野 融の試合もラクドス・ミッドレンジの同型対決だった。和やかに互いのデッキリストの差について意見を交換しながら試合前の時間を過ごしていた２人は、試合となっても和やかなムードのままゲームを行っていた。

　だが、そのゲーム内容は決して穏やかでない。まず第１ゲームは平山が《思考囲い》で河野の《鏡割りの寓話》を捨てさせ、続いて《死の飢えのタイタン、クロクサ》をプレイ。河野は能動的なアクションを封じられ、平山は《税血の収穫者》でライフを詰め始める。

　河野がクリーチャーをプレイすれば即座に除去が飛び、平山が盤面のリードを保ったまま墓地のカードを追放。《死の飢えのタイタン、クロクサ》を「脱出」させることで一気にアドバンテージ差も広げて平山が勝利した。

平山 怜

　逆に第２ゲームは河野が逆襲を果たす。以下、第１ターンから順番に《思考囲い》、《勢団の銀行破り》、《墓地の侵入者》、《黙示録、シェオルドレッド》。マナカーブに沿うようにカードをプレイし、平山は手も足も出ないまま第３ゲームに決着を託した。

　そんな第３ゲームもまた一方的な試合だった。さっきのお返しとばかりに、平山が《勢団の銀行破り》、《墓地の侵入者》、《黙示録、シェオルドレッド》とプレイする。河野も《税血の収穫者》と《墓地の侵入者》をプレイしたのだが、後手かつリソース回復手段を引けていない分平山にリードを譲る形となる。

河野 融

　河野は平山のマウントを奪い返すことはできず、そのまま試合は幕引きとなる。

　「まさに『おもしろくないラクドスミラー』って感じの試合だったなぁ(笑)」と、２人がどちらともなく呟いた。おもしろいかおもしろくないかはさておき、どちらも事故っていたわけではなかったのだが、いかんせんマウント合戦の決着がつくまでが早い試合だったと言えよう。

平山 2-1 河野

中村 修平(緑単信心) vs. 京極 匡将(ラクドス・ミッドレンジ)

中村 修平(緑単信心) vs. 京極 匡将(ラクドス・ミッドレンジ)

　トップ８のうち６名がラクドス・ミッドレンジを使用していた中、唯一の緑単信心使用者である中村 修平の対戦をお届けする。

　第１ターンに《ラノワールのエルフ》、第２ターンに《ラノワールのエルフ》と《ニッサの誓い》と順調にマナを伸ばしていく中村。京極は《税血の収穫者》をプレイするが、先手後手の差から、その召喚酔いが解けるまでの間に中村に３ターン目の５マナ捻出を許すこととなってしまう。

　中村がプレイしたのは《収穫祭の襲撃》！ これにより《茨の騎兵》と《ニッサの誓い》が戦場に現れ、信心のカウントとリソースが一気に膨れ上がる。

　京極も負けじと第３ターンに《鏡割りの寓話》、第４ターンに《黙示録、シェオルドレッド》を送り込むのだが、その間にも中村は《日没を遅らせる者、テフェリー》と《大いなる創造者、カーン》をプレイ。さらにそのマイナス能力で《領事の旗艦、スカイソブリン》を手札に加え、続くターンに叩きつける。

　圧倒的なスピードでパワーカードを連打する中村に対し、京極も食い下がったが、その差を埋めることはできず第１ゲームは中村が先取した。

中村 修平

　続く第２ゲームも中村が《ラノワールのエルフ》から動き出すが、今後は京極も《思考囲い》とサイドインした《生命散らしのゾンビ》で的確に中村の手札から脅威となるカードを取り除き、《税血の収穫者》と《生命散らしのゾンビ》でビートダウンしていく。

　さらに《鏡割りの寓話》で手札を入れ替え、《ロークスワイン城》でさらにドロー。その間にも中村のライフを減らしていき、追い詰めていった。

　中村も《領事の旗艦、スカイソブリン》と《茨の騎兵》、《ビヒモスを招く者、キオーラ》、そして《大いなる創造者、カーン》を並べることに成功するが、その頃にはライフは風前の灯火となっていた。

　早いターンから攻撃を仕掛けることで着実に中村の選択肢を潰していった京極が、第２ゲームで勝利を収めた。

京極 匡将

　運命の第３ゲームは中村が《ニッサの誓い》で手札を整えながら《狼柳の安息所》でマナを伸ばす。対する京極も２枚の《思考囲い》で中村の《大いなる創造者、カーン》と《ビヒモスを招く者、キオーラ》を手札から抜き去り、中村がトップから引いてきた《ビヒモスを招く者、キオーラ》にも《戦慄掘り》を合わせる。

　リソースを搾り取られて痺れる中村。その隙に京極は《鏡割りの寓話》をプレイし、中村が《茨の騎兵》をプレイすれば《絶滅の契機》で処理。さらに《黙示録、シェオルドレッド》をプレイして中村に余命宣告を突きつける。

　クリーチャー除去手段に乏しい中村は京極の盤面にクリーチャーが並び始めるとなす術がない。緑単信心の全ての行動に的確な対応を合わせた京極が準決勝へと駒を進めた。

中村 1-2 京極