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津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ

2017.05.04

津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ 『アモンケット』発売!前環境の王者と新たなデッキ

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 こんにちは! ついに『アモンケット』が発売されましたが、それと同時にスタンダードに大きなニュースが飛び込んでまいりました。


 《守護フェリダー/Felidar Guardian》の禁止。スタンダードで2枚の無限コンボはあまりにも強力すぎるため、個人的には禁止も仕方のないことだったと思います。これにより、これまで環境から締め出されていたミッドレンジが息を吹き返し、今後より多くの種類のデッキに活躍のチャンスが広がると予想されます。

 さて、今週は例によってプロツアーの前哨戦とされる「StarCityGames.com Open Atlanta」、そして同日にMagic Onlineで開催されたプロツアー予選の中から、プロツアー『アモンケット』で注目のデッキや新デッキを中心に特集していきたいと思います。

 まずはトップ8に残ったデッキをご覧ください。

「StarCityGames.com Standard Open Atlanta」 トップ8デッキ

  • 優勝・「マルドゥ・バリスタ」
  • 準優勝・「マルドゥ機体」
  • 3位・「マルドゥ・バリスタ」
  • 4位・「白赤人間」
  • 5位・「黒緑昂揚ミッドレンジ」
  • 6位・「黒単ゾンビ」
  • 7位・「マルドゥ・バリスタ」
  • 8位・「マルドゥ・バリスタ」

「Magic Online PTQ」 トップ8デッキ

  • 優勝・「ティムール《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》」
  • 準優勝・「マルドゥ機体」
  • 3位・「マルドゥ機体」
  • 4位・「マルドゥ機体」
  • 5位・「青赤即席 / 現出」
  • 6位・「黒緑エネルギーアグロ」
  • 7位・「青白コントロール」
  • 8位・「黒緑昂揚ミッドレンジ」

 新環境で真っ先に成功を収めたのは、前環境でも圧倒的な勝ち頭だった「マルドゥ」でした。『アモンケット』リリース前にすでに完成されていたデッキということもあり、現時点での完成度は他のデッキの追随を許しません。

 他に気になった点としては、「黒緑昂揚ミッドレンジ」の復権と新デッキの躍進でしょうか。特に「黒緑昂揚」の復権は《守護フェリダー/Felidar Guardian》禁止の影響を色濃く感じさせます。

 それでは、各デッキリストをご覧ください。

「マルドゥ・バリスタ」

Andrew Jessup - 「マルドゥ・バリスタ」
StarCityGames.com Standard Open Atlanta 優勝 / スタンダード (2017年4月29~30日)
4 《平地》
2 《沼》
1 《山》
4 《秘密の中庭》
2 《乱脈な気孔》
4 《感動的な眺望所》
2 《泥濘の峡谷》
4 《産業の塔》
2 《霊気拠点》

-土地(25)-

4 《スレイベンの検査官》
4 《模範的な造り手》
4 《屑鉄場のたかり屋》
2 《異端聖戦士、サリア》
2 《大天使アヴァシン》
2 《歩行バリスタ》

-クリーチャー(18)-
4 《致命的な一押し》
4 《無許可の分解》
1 《木端+微塵》
4 《キランの真意号》
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-呪文(17)-
1 《マグマのしぶき》
2 《精神背信》
2 《リリアナの誓い》
1 《苦渋の破棄》
1 《苦い真理》
1 《燻蒸》
1 《木端+微塵》
2 《グレムリン解放》
2 《先駆ける者、ナヒリ》
2 《死の宿敵、ソリン》

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

 前述の通り、現時点で圧倒的な支配力を示す「マルドゥ」。4~5ターンでの勝利が可能な爆発力に加え、前環境で生み出された変速サイドボードプランを武器にトップをひた走ります。

 《木端+微塵/Cut+Ribbons(AKH)》の採用などいくつかのマイナーチェンジは見受けられますが、『アモンケット』リリース後で最も大きな変化は《歩行バリスタ/Walking Ballista》の枚数に差が出てきていることでしょう。

 以前であれば「4色サヒーリ」対策として重要な役割を担っていたこのカードですが、現在はその標的がいなくなってしまったためか枚数にばらつきが生じています。中には《歩行バリスタ/Walking Ballista》ではなく、《経験豊富な操縦者/Veteran Motorist》を採用したこのようなリストも。

「マルドゥ機体」

Pascal3000 - 「マルドゥ機体」
Magic Online Standard PTQ 準優勝 / スタンダード (2017年4月29日)
4 《平地》
1 《沼》
3 《山》
4 《秘密の中庭》
4 《感動的な眺望所》
2 《鋭い突端》
2 《泥濘の峡谷》
1 《凶兆の廃墟》
2 《産業の塔》
1 《霊気拠点》

-土地(24)-

4 《スレイベンの検査官》
4 《屑鉄場のたかり屋》
4 《経験豊富な操縦者》
2 《異端聖戦士、サリア》
2 《栄光をもたらすもの》

-クリーチャー(16)-
2 《致命的な一押し》
4 《無許可の分解》
3 《木端+微塵》
4 《キランの真意号》
2 《耕作者の荷馬車》
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1 《先駆ける者、ナヒリ》

-呪文(20)-
2 《チャンドラの誓い》
2 《リリアナの誓い》
2 《苦い真理》
1 《苦渋の破棄》
2 《燻蒸》
2 《グレムリン解放》
1 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《先駆ける者、ナヒリ》
1 《死の宿敵、ソリン》
1 《泥濘の峡谷》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Standard PTQ より)

 このリストでご注目いただきたいのは、《産業の塔/Spire of Industry》が2枚まで減らされている点です。

 もともと「プレインズウォーカーコントロール」プランが生まれた理由は、サイドボード後に(《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》から出る)「手掛かり・トークン」と《歩行バリスタ/Walking Ballista》を除くアーティファクトを軒並みサイドアウトしてしまい、対戦相手のアーティファクト破壊を無効にするためでした。

 ただし、その際に唯一の欠点は《産業の塔/Spire of Industry》から色マナが出づらくなることでした。しかしこのリストはサイドボード後を見越してか《産業の塔/Spire of Industry》も《霊気拠点/Aether Hub》の枚数も抑えられているため、他のリストと比べて「プレインズウォーカーコントロール」にシフトする場合のマナベースの負担が大きく軽減されています。

 これまでも環境に合わせて幾度となく形を変え王座を維持し続けてきた「マルドゥ」ですが、今後もそれは例外ではないでしょう。クリーチャー、マナベース、サイドボードプランなどなど、環境の変化に合わせて変更すべき点はたくさんあるので、今後どのように変化していくのかに注目です。


「ティムール・霊気池の驚異」

zeuth - 「ティムール・霊気池の驚異」
Magic Online Standard PTQ 優勝 / スタンダード (2017年4月29日)
5 《森》
2 《島》
1 《山》
4 《植物の聖域》
2 《伐採地の滝》
4 《尖塔断の運河》
4 《霊気拠点》

-土地(22)-

4 《ならず者の精製屋》
3 《つむじ風の巨匠》
1 《奔流の機械巨人》
3 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》

-クリーチャー(11)-
4 《霊気との調和》
2 《マグマのしぶき》
4 《検閲》
4 《蓄霊稲妻》
4 《織木師の組細工》
1 《予期》
4 《霊気池の驚異》
4 《天才の片鱗》

-呪文(27)-
3 《不屈の追跡者》
2 《奔流の機械巨人》
2 《払拭》
3 《霊気溶融》
3 《否認》
2 《人工物への興味》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Standard PTQ より)

 「マルドゥ」と並びプロツアーで要注目のデッキが「《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》」です。

 もとより前環境での活躍が顕著なデッキのひとつではありますが、「4色サヒーリ」の退場に伴い《電招の塔/Dynavolt Tower》などの対策カードを採用する必要がなくなり、以前よりもまっすぐな構成が肯定されるようになりました。今回は多くのプレイヤーがこのデッキを仮想敵だと認識しているであろうことから、《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》をはじめとする打ち消し呪文の存在は懸念材料ですが、研究が進んだ今ならば《不屈の追跡者/Tireless Tracker》などを用いることで容易に乗り越えられるのではないかと思います。

 「《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》」デッキの長所は「マルドゥ」に「プレインズウォーカーコントロール」へ変貌するプランを与えないこと(参考)、そして今後数を増やすと予想される「ミッドレンジ」系のデッキにこれ以上ないほど相性がいいことです。

 中速のデッキに強いという長所は現時点で大きな武器ですし、世の意識が「マルドゥ」に向けば向くほど勝ちやすくなるのも加点材料と言えます。


「黒緑昂揚ミッドレンジ」

Brennan DeCandio - 「黒緑昂揚ミッドレンジ」
StarCityGames.com Standard Open Atlanta 5位 / スタンダード (2017年4月29~30日)
8 《沼》
6 《森》
4 《花盛りの湿地》
4 《風切る泥沼》
1 《進化する未開地》

-土地(23)-

4 《残忍な剥ぎ取り》
2 《不屈の追跡者》
1 《刻み角》
2 《豪華の王、ゴンティ》
2 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》
1 《害悪の機械巨人》
3 《歩行バリスタ》

-クリーチャー(15)-
4 《ウルヴェンワルド横断》
4 《発生の器》
3 《致命的な一押し》
3 《闇の掌握》
2 《餌食》
2 《不帰+回帰》
3 《最後の望み、リリアナ》
1 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》

-呪文(22)-
1 《刻み角》
1 《不屈の追跡者》
2 《ゲトの裏切り者、カリタス》
1 《スカラベの饗宴》
2 《人工物への興味》
2 《失われた遺産》
2 《ヤヘンニの巧技》
2 《不帰+回帰》
2 《死の権威、リリアナ》

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

 こちらも今後の活躍が期待される「黒緑昂揚ミッドレンジ」。

 『アモンケット』からは《刻み角/Manglehorn》、《不帰+回帰/Never+Return(AKH)》、《死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty》といったカードが加わり、これまで以上に対応力に磨きがかかっています。

 《刻み角/Manglehorn》は一見サイドボードカードに見えますが、《キランの真意号/Heart of Kiran》・《新緑の機械巨人/Verdurous Gearhulk》・《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel》など、ほぼ全てのデッキに対して対象に困ることはありませんし、メインデッキでの増量も検討に値します。

 《不帰+回帰/Never+Return(AKH)》も見た目以上に便利なカードで、《回帰/Return(AKH)》はミラーマッチで対戦相手の「昂揚」や《最後の望み、リリアナ/Liliana, the Last Hope》の[-2]能力を妨害したり、後述する「ゾンビ」デッキに対して抜群の効果を発揮します。

 最後に、このデッキに加わった新たな強力なオプションが《死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty》です。このカードが真価を発揮するのは[-3]能力を上手く活用できるデッキであり、中でも《墓後家蜘蛛、イシュカナ/Ishkanah, Grafwidow》は最高の相棒です。

 これにより《最後の望み、リリアナ》との枚数配分が難しいという嬉しい悩みを抱えることになりましたが、ミッドレンジ対決では《死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty》に軍配が上がるので、もしもビートダウンデッキが数を減らすようであればメインから《死の権威、リリアナ/Liliana, Death's Majesty》を採用してもいいでしょう。


 ここまでは既存のデッキのアップデートリストをご覧いただきましたが、ここからは『アモンケット』リリース後に登場したアーキタイプをご覧いただきましょう。

「黒白ゾンビ」

Zac Caudillo - 「黒白ゾンビ」
StarCityGames.com Standard Open Atlanta 14位 / スタンダード (2017年4月29~30日)
10 《沼》
4 《秘密の中庭》
4 《乱脈な気孔》
2 《霊気拠点》

-土地(20)-

4 《墓所破り》
4 《戦慄の放浪者》
4 《屑鉄場のたかり屋》
4 《むら気な召使い》
2 《無情な死者》
4 《戦墓の巨人》
4 《呪われた者の王》
4 《疫病吹き》

-クリーチャー(30)-
4 《致命的な一押し》
2 《闇の掌握》
2 《闇の救済》
2 《最後の望み、リリアナ》

-呪文(10)-
2 《束縛のミイラ》
2 《集団的蛮行》
2 《精神背信》
1 《苦渋の破棄》
1 《不帰+回帰》
1 《闇の救済》
4 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
2 《平地》

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

 久しぶりに実現した、愚直に殴るタイプの「ゾンビ」デッキ。

 環境でも屈指の1マナ域であるこれらのクリーチャーを、《むら気な召使い/Wayward Servant》、《呪われた者の王/Lord of the Accursed》や《疫病吹き/Plague Belcher》で後押しするのが基本戦略です。

 上記3種類ほどの即効性はないものの、《むら気な召使い/Wayward Servant》や《束縛のミイラ/Binding Mummy》と恐ろしいシナジーを形成する《戦墓の巨人/Diregraf Colossus》も「黒白ゾンビ」デッキの躍進を支える1枚で、一度生き残ってしまえばあっという間に戦場を「ゾンビ」で埋め尽くすことができます。

bw_zombies.jpg

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 「ゾンビ」デッキという名称通り粘り強く、展開力にも長けているため、コントロールデッキや真っ当なクリーチャーデッキに対して強いデッキです。マナベースの都合上白いカードの採用可能枚数には限度がありますが、《束縛のミイラ/Binding Mummy》はクリーチャーデッキに対して非常に効果的なので、メタゲーム次第ではメインデッキでの採用を検討してみてもいいでしょう。

「赤緑アグロ」

noskullonleague - 「赤緑アグロ」
Magic Online Competitive Standard Constructed League 5勝0敗 / スタンダード (2017年4月30日)
8 《森》
4 《山》
4 《獲物道》
4 《隠れた茂み》
4 《霊気拠点》

-土地(24)-

4 《導路の召使い》
4 《通電の喧嘩屋》
3 《媒介者の修練者》
4 《ラスヌーのヘリオン》
2 《不屈の神ロナス》
2 《熱烈の神ハゾレト》
4 《栄光をもたらすもの》

-クリーチャー(23)-
4 《霊気との調和》
2 《顕在的防御》
1 《ショック》
4 《蓄霊稲妻》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》

-呪文(13)-
4 《刻み角》
3 《不屈の追跡者》
4 《逆毛ハイドラ》
3 《マグマのしぶき》
1 《顕在的防御》

-サイドボード(15)-
MTGO Standings Competitive Standard Constructed League より)

 《不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable》、《熱烈の神ハゾレト/Hazoret the Fervent》という2種類の「神」を使用した新感覚のビートダウンデッキがこちらの「赤緑アグロ」。

 これら「神」は大きな制約が付随しているものの、その分効果は絶大です。ただし上手く使いこなすためには繊細なデッキ構築が必要とされるので、プロツアーまでに最適解が導き出せるかどうかに注目です。

 《栄光をもたらすもの/Glorybringer》は「神」とは対極の存在で、何の工夫がなくとも十分に強力なカードです。このカードは事前の予想よりも遥かに強く、そのポテンシャルは《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn》を差し置いて「マルドゥ」にも採用されるほど。

 「神」を生かす最適な構築こそ課題ですが、線の太い重厚なクリーチャーデッキがお好きなプレイヤーにぜひともお勧めしたい一品です。


「青白コントロール」

Michael Malone - 「青白コントロール」
StarCityGames.com Standard Classic Atlanta 10位 / スタンダード (2017年4月30日)
8 《島》
6 《平地》
4 《港町》
4 《大草原の川》
4 《灌漑農地》

-土地(26)-

2 《周到の神ケフネト》
3 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー(5)-
4 《検閲》
4 《鑽火の輝き》
2 《神聖な協力》
2 《否認》
1 《本質の散乱》
4 《不許可》
4 《排斥》
2 《天才の片鱗》
2 《燻蒸》
4 《明日からの引き寄せ》

-呪文(29)-
4 《呪文捕らえ》
1 《保護者、リンヴァーラ》
1 《終止符のスフィンクス》
2 《否認》
1 《神聖な協力》
2 《俗物の放棄》
1 《燻蒸》
1 《暗記+記憶》
2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-サイドボード(15)-
StarCityGames.com より引用)

 最後に、古典的な「青白コントロール」デッキを。

 近年のコントロールデッキの課題として、状況依存のカードが多いため多種多様な攻撃手段を捌きづらいことが挙げられます。例えば単体除去を抱えているところに現れる「プレインズウォーカー」であったり、《否認/Negate》を抱えている場合にクリーチャーに対処できなかったりといた具合です。この度登場した《検閲/Censor》と《排斥/Cast Out》はそういった制限がなく、コントロールデッキの復権を予感させるには十分すぎるほどの性能です。

 《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation》を彷彿とさせる《明日からの引き寄せ/Pull from Tomorrow》もコントロールデッキにとって福音と言えますし、環境が固まれば大きな可能性を秘めたアーキタイプだと思います。

 青い「神」である《周到の神ケフネト/Kefnet the Mindful》は中長期戦にめっぽう強い反面で、ビートダウンデッキには少し弱いので、メインにすべきかサイドにすべきかは判断が分かれるところ。

 現状ではサイドボードが最適だと思いますが、強いマッチでは本当に頼りになるので、75枚に1~2枚は採用しておきたいカードですね。


今週の一押し ~浅原 晃の「《新たな視点》コンボ」~

浅原 晃 - 「新たな視点・コンボ」
BIG MAGIC Open vol.9 7勝2敗 / スタンダード (2017年4月30日)
5 《森》
1 《沼》
1 《島》
1 《平地》
2 《要塞化した村》
4 《まばらな木立ち》
4 《隠れた茂み》
4 《灌漑農地》
1 《異臭の池》

-土地(23)-

4 《砂時計の侍臣》
4 《シェフェトのオオトカゲ》
1 《終止符のスフィンクス》

-クリーチャー(9)-
4 《ウルヴェンワルド横断》
4 《花粉のもや》
4 《葬送の影》
4 《新たな信仰》
3 《奇妙な森》
4 《排斥》
4 《新たな視点》
1 《副陽の接近》

-呪文(28)-
4 《うろつく蛇豹》
1 《周到の神ケフネト》
2 《墓後家蜘蛛、イシュカナ》
1 《造反の代弁者、サムト》
2 《終止符のスフィンクス》
3 《光輝の炎》
1 《過ぎ去った季節》
1 《山》

-サイドボード(15)-
BIG MAGIC より引用)

 鬼才、浅原 晃大先生から春の新作が届きました!この度のデッキは《新たな視点/New Perspectives》を軸にしたコンボデッキです。

あなたの手札に7枚以上のカードがあるかぎり、あなたはサイクリング・コストを支払うのではなく{0}を支払ってもよい。

 摩訶不思議なこの能力を駆使することで、大量の「サイクリング」から最終的に《副陽の接近/Approach of the Second Sun》を2回唱えて勝利を目論むデッキです。

 では、一体どのようにして《副陽の接近/Approach of the Second Sun》を2回も唱えるマナを捻出するのでしょうか? 鍵となるのは《奇妙な森/Weirding Wood》と《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》です。

 《新たな視点/New Perspectives》を利用し、{0}で《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》を「サイクリング」するたび、《奇妙な森/Weirding Wood》が付いた土地を起こすと一度につき2マナずつ浮いていきます。《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》が尽きるまでこのサイクルを繰り返し、そこに《葬送の影/Shadow of the Grave》が加われば14マナもなんのその!

 仮にコンボスタート時に《奇妙な森/Weirding Wood》がなかったとしても、《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》と《シェフェトのオオトカゲ/Shefet Monitor》で少しずつマナが増えていくので、あとからでも《奇妙な森/Weirding Wood》を設置できる安心設計となっております。

 個人的に浅原さんのリストで最も感銘を受けたのは、《ウルヴェンワルド横断/Traverse the Ulvenwald》を採用することでコンボが途切れる可能性が限りなく低くなっている点です。

 惜しくもトップ8には残れなかったものの、9回戦を7勝2敗という好成績で駆け抜けたこのデッキ。(なお、当たったデッキは「マルドゥ」7回、「黒緑」2回だったので、サイドボードは4枚しか使用しなかったそうです)

 コンボの仕組みに慣れてさえしまえばそこまで難しい類のデッキでもないので、ぜひとも浅原さんの新作をご堪能ください!


おわりに

 今週の「津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ」は以上です。いよいよ来週にはプロツアー『アモンケット』が開催されますね! 今回はMagic Onlineで『アモンケット』が異例の早さでリリースされたこともあり、いつも以上に熱戦必至のプロツアーになるのではないかと予想しています。

 浅原さんのデッキのように画期的で面白いアイディアもまだまだたくさん眠っていることでしょうし、みなさんもぜひ生中継やカバレージでその熱気を味わってみてください!



 それでは、また次回の連載でお会いしましょう!

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