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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

2017.11.27

岩SHOWの「デイリー・デッキ」:スゥルタイ・エネルギーのバリエーション(スタンダード)

by 岩SHOW

 今さらながら前プロツアーの優勝デッキを見ていただこう。念願のプロツアー初優勝を成し遂げたセス・マンフィールド/Seth Manfield、彼をトップへと導いた「スゥルタイ・エネルギー」だ!

Seth Manfield - 「スゥルタイ・エネルギー」
プロツアー『イクサラン』 優勝 / スタンダード (2017年11月3~5日)
4 《森》
2 《沼》
1 《島》
4 《花盛りの湿地》
4 《植物の聖域》
2 《異臭の池》
4 《霊気拠点》

-土地(21)-

4 《光袖会の収集者》
4 《牙長獣の仔》
4 《巻きつき蛇》
3 《歩行バリスタ》
4 《ならず者の精製屋》
2 《ピーマの改革派、リシュカー》
3 《人質取り》
1 《スカラベの神》

-クリーチャー(25)-
4 《霊気との調和》
4 《顕在的防御》
4 《致命的な一押し》
2 《ヴラスカの侮辱》

-呪文(14)-
3 《貪る死肉あさり》
1 《スカラベの神》
3 《強迫》
2 《短命》
2 《否認》
1 《本質の散乱》
1 《人工物への興味》
2 《自然に仕える者、ニッサ》

-サイドボード(15)-
プロツアー『イクサラン』 イベントカバレージ より)

 プロツアー王者のデッキなのですぐにも取り上げたかったが、実はこの少し前に「スゥルタイ巻きつき蛇」と題してほぼ同じ形のデッキを取り上げたばっかりだったので......まあ大人の事情ってやつだね。そんなことはさておきデッキの話を。

 この「スゥルタイ・エネルギー」デッキは2マナ域が本当に強い。《光袖会の収集者》《牙長獣の仔》そして《巻きつき蛇》と、現スタンダード環境でも屈指の2マナクリーチャーが豪勢にも12枚居並んでいる。

 この中からいずれかは確実にプレイできると考えれば、デッキの安定感が伝わるかなと。打撃力とアドバンテージを兼ね備えたこれら軽量クリーチャーを序盤に展開し、開幕から盤面を優位なものにしていく。相手のクリーチャーは除去し、こちらに飛んでくる除去は《顕在的防御》で弾く。パーフェクトだ。

 すべてのアクションが低マナなので、手数の勝負でも負けない。ゲームが長引けば《人質取り》や《スカラベの神》がその絶対的なパワーを発揮する......バランスの良い、まさしくプロツアー王者という貫禄に満ちたデッキだ。

 《ヴラスカの侮辱》をメインにしっかりと取ってきたのも注目ポイントかな。

 《熱烈の神ハゾレト》なんかをサクッと処理して、たかが2点とはいえ、されど2点回復も可能。サイドに取られがちなカードではあるが、これをメインに投入することで貴重なサイドの席が空く。そこには《短命》が入り、より軽い除去呪文も追加可能という作りになっている。こういう細かいところが長丁場では活きてくるんだなぁ。

 《自然に仕える者、ニッサ》は中速デッキ相手の先手時には占術2を連打して莫大な恩恵を与えてくれることだろう。サイドボードも安定感に満ちていて、どっしりゆったり焦らずにプレイしていれば勝てるデッキだよというメッセージが伝わってくるレベルだ。


 さて、今日はこの「スゥルタイ・エネルギー」の少し違う形も紹介しようか。先ほどのリストが「スゥルタイ・エネルギー・ミッドレンジ(中速)」だとすれば、これから紹介するリストは「スゥルタイ・エネルギー・アグロ(速攻)」と呼べるだろう。いや、実は他のデッキ名も思い浮かんだんだが......とにもかくにも、グランプリ・ポートランド2017にて16位にランクインしたデッキを見ていただこう!

Daniel Diamant - 「スゥルタイ・エネルギー・アグロ」
グランプリ・ポートランド2017 16位 / スタンダード (2017年11月18~19日)
2 《森》
2 《沼》
1 《島》
4 《花盛りの湿地》
4 《植物の聖域》
3 《ハシェプのオアシス》
4 《霊気拠点》

-土地(20)-

2 《緑地帯の暴れ者》
4 《光袖会の収集者》
4 《牙長獣の仔》
4 《巻きつき蛇》
4 《ならず者の精製屋》
4 《逆毛ハイドラ》

-クリーチャー(22)-
4 《霊気との調和》
4 《顕在的防御》
4 《致命的な一押し》
4 《知識のカルトーシュ》
2 《領事の旗艦、スカイソブリン》

-呪文(18)-
2 《緑地帯の暴れ者》
2 《ピーマの改革派、リシュカー》
4 《否認》
4 《野望のカルトーシュ》
2 《人工物への興味》
1 《領事の旗艦、スカイソブリン》

-サイドボード(15)-
グランプリ・ポートランド2017 イベントカバレージ より)

 大きな違いとしては、コントロール寄りのカードよりも殴ることを意識した陣容となっていること。核となる2マナ域12枚に変わりはないが、それに続くは《緑地帯の暴れ者》や《逆毛ハイドラ》のような攻めっ気溢れる連中だ。

 よりガシガシ殴っていくことを意識しており、除去呪文枠においても《ヴラスカの侮辱》ではなく殴ることも可能な《領事の旗艦、スカイソブリン》を採用。確かにエネルギー系同型では地上戦が膠着しがちで、この巨大戦艦による空からの攻めは勝負を決定づけることになるだろう。

 そして見逃せないのが、カルトーシュ! メインに4枚採用された《知識のカルトーシュ》からも、スカイソブリン同様に空を制するという強い意志が伝わってくる。

 これを《逆毛ハイドラ》につければ、現代の《変異種》の誕生だ。他のクリーチャーにつける際にも《顕在的防御》があるので、除去を合わせられてアドバンテージ損ということにはなりにくいだろう。カルトーシュ自身が戦場に出ればカードを引けるので、攻め手が途切れにくいのも嬉しい。

 そしてサイドには《野望のカルトーシュ》! タフネス1のクリーチャーを処理しつつ、自軍のクリーチャーのサイズアップと絆魂付与でダメージレースで圧倒的優位に立とうというわけだ。こちらもハイドラor防御で安心して運用が可能。こうなってくるともう、「スゥルタイ・カルトーシュ」と呼んだ方が良いのかもしれないね。

 鉄板2マナ域を核にして、その脇を固めるカードをいじるだけでデッキの雰囲気がガラリと変わる。これが「スゥルタイ・エネルギー」の強みかもしれない。皆も自分に合った形をどんどんと模索していってほしいし、周りのリストに迎合させなきゃいけないわけじゃないんだよ!ということを伝えておきたい。マイ・スゥルタイがベスト・スゥルタイなのだ!

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