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行弘賢のよくわかる!リミテッド講座
行弘賢のよくわかる!リミテッド講座 第24回:『イクサラン』ドラフト 答え合わせ編
行弘賢のよくわかる!リミテッド講座 第24回:『イクサラン』ドラフト 答え合わせ編
皆さんこんにちは! 今回は前回から続いての後編ということで、いつも同様に「新環境リミテッド:プロツアー後の振り返り」をしていきましょう。
今回もプロツアーに参戦してきたので、プロツアー後の振り返り、しっかりやらせていただきます。
1.プロツアーを終えて環境のまとめ
前回の記事でも書いた通り、僕が感じた最初の印象がこちら。
- 種族推しであるため、アーキタイプが重要となりそう
- 強襲が攻めに向いた能力であるため、攻めるアーキタイプが多そう
- 恐竜は他と比較して重いところを活かすのが難しそう
そして、その後の実際の練習過程やプロツアー『イクサラン』で感じた環境の印象とファーストインプレッションの差、つまり「的中度」を点数にすると、以下のようになりました。
60点:種族推しであるため、アーキタイプが重要となりそう
種族間のシナジーはあるものの、当初思ったよりシナジーの効力が薄く、思ったよりマナ・カーブやカードパワーが大事な環境でした。
80点:強襲が攻めに向いた能力であるため、攻めるアーキタイプが多そう
恐竜や多色デッキ以外は基本的に常に攻め続けるクリーチャーベースのデッキばかりで、基本的には攻め合うダメージレースが重要な環境です。
70点:恐竜は他と比較して重いところを活かすのが難しそう
恐竜はアンコモンには《轟く棘背びれ》や《好戦的なブロントドン》のような重くて強力なものがあるものの、重すぎてアーキタイプが絞られすぎるのが厳しいですね。
逆に5マナ以下の強力なアンコモンである《怒り狂う長剣歯》や《群棲する猛竜》なんかを取っておいて、流れを見て恐竜に向かうのが良さそうです。
2.新・環境のまとめ
以上の点を加え、前回のファーストインプレッションと統合した環境のまとめは以下のとおりです。
- アーキタイプは意識しつつも、マナ・カーブやカードパワーを優先してデッキを作ろう
- 基本的には攻めるアーキタイプが強力なため、いかに攻め合うかを考えてデッキを作ろう
- 恐竜は重いところから入らずに、できるだけ5マナ以下のアンコモン・レアの恐竜から目指すようにしよう
皆さんもぜひ、これらの要素を意識しながらピックしてみてください。
さて、次はこの環境で実際にどのようなアーキタイプが活躍しているか、代表カードとともに解説していきます。前回紹介しなかったアーキタイプを中心に紹介していきますね。
3.各種注目アーキタイプ
注目のアーキタイプその1:緑白恐竜
緑白恐竜は《キンジャーリの呼び手》から《輝くエアロサウルス》などの恐竜を早く呼び出し、最後には《好戦的なブロントドン》で全体強化し一気に勝つアーキタイプです。
優先すべきは《キンジャーリの呼び手》や《大物群れの操り手》などの、重い恐竜をいち早く戦場に出すカードです。
逆に重い《轟く棘背びれ》や《好戦的なブロントドン》は緑白恐竜でしか基本的に使えないカードなので、早めに取らずに遅く流れてくることに期待しましょう。
戦場が膠着しがちなアーキタイプなので、《継ぎ当ての翼》は1枚確保しておくようにしましょう。
注目のアーキタイプその2:青緑多色
青緑多色は《財力ある船乗り》と《裕福な海賊》の宝物や《新たな地平》から好きな色のマナを捻出し、カードパワーの高いカードをプレイし続けるアーキタイプです。
デッキの性質上、この3種を集めさえすれば好きなカードを唱えることができるので、この3種以外は除去やゲームを決めるカードをピックし続けましょう。
初手に強力なレアを引いたものの、その色の流れが悪い時にそのレアを使う逃げ道として覚えておくと役に立つアーキタイプです。
注目のアーキタイプその3:青黒海賊
青黒海賊は《自暴自棄の漂流者》を青の《財力ある船乗り》などの宝物カードでバックアップしていくアーキタイプです。
青黒は多色である《巧射艦隊の略取者》もアーティファクト・シナジーがあるため、宝物を出すカードや装備品は優先的にピックしていきましょう。
基本的に海賊中心にピックしていくので《海賊のカットラス》は見たら取るくらいの勢いでピックしていきましょう。2枚までは優先的にピックして大丈夫です。
青を使う都合上タッチもしやすいので、一部の除去や強力なレアはタッチを検討するようにしましょう。
以上、3つの注目のアーキタイプでした。
他にも「緑+黒or青・探検」など、まだまだたくさんのアーキタイプがありますので、ぜひ皆さんで新たなるアーキタイプを見つけてみてください。
4.『イクサラン』のトップコモン&アンコモン
前回も『イクサラン』の各色トップ3を挙げましたが、今回はその改訂版です。
前回から評価が変わってトップ3から抜けたカードと入ったカードを解説していきますので、前回の記事を読んでいない方はぜひそちらも確認していただけたらと思います。
白・アンコモン
トップ3(変更なし) |
---|
《帝国のエアロサウルス》 |
《アダントの先兵》 |
《イクサランの束縛》 |
白・コモン
今回のトップ3 | 前回のトップ3 |
---|---|
《司教の兵士》 | 《血潮隊の聖騎士》 |
《縄張り持ちの槌頭》 | 《縄張り持ちの槌頭》 |
《崇高な阻止》 | 《崇高な阻止》 |
in
《司教の兵士》:吸血鬼の貴重な2マナ域であり、吸血鬼以外のアーキタイプでも重宝する優秀なクリーチャーです。
out
《血潮隊の聖騎士》:依然として優秀なクリーチャーですが、相対的に評価を下げました。
青・アンコモン
今回のトップ3 | 前回のトップ3 |
---|---|
《風雲艦隊の空中要員》 | 《順風》 |
《大気の精霊》 | 《大気の精霊》 |
《セイレーンの嵐鎮め》 | 《セイレーンの嵐鎮め》 |
in
《風雲艦隊の空中要員》:2マナ2/3飛行はかなりのオーバースペックです。2ターン目に2/3として戦場に出せればかなり優位にゲームを進めることができます。
out
《順風》:限られたアーキタイプでしか活躍できないので評価を下げました。
青・コモン
今回のトップ3 | 前回のトップ3 |
---|---|
《水罠織り》 | 《水罠織り》 |
《セイレーンの見張り番》 | 《セイレーンの見張り番》 |
《風と共に》 | 《座礁》 |
in
《風と共に》:どんなクリーチャーでも放置できないフィニッシャーへと変貌させる強力なクリーチャーエンチャントです。
out
《座礁》:優秀な除去ですが相対的に評価を下げました。
黒・アンコモン
今回のトップ3 | 前回のトップ3 |
---|---|
《板歩きの刑》 | 《板歩きの刑》 |
《帆凧の掠め盗り》 | 《帆凧の掠め盗り》 |
《指名手配の獄道者》 | 《血潮隊の司教》 |
in
《指名手配の獄道者》:低コストのカードでは除去が難しいため、《海賊のカットラス》などの強化カードでバックアップできたなら勝利は目前です。
out
《血潮隊の司教》:吸血鬼デッキですら採用しないことがあるため評価を下げました。
黒・コモン
トップ3(変更なし) |
---|
《流血の空渡り》 |
《弱者成敗》 |
《依頼殺人》 |
(《自暴自棄の漂流者》は海賊ピックなら除去より優先します)
赤・アンコモン
今回のトップ3 | 前回のトップ3 |
---|---|
《突進するモンストロサウルス》 | 《突進するモンストロサウルス》 |
《稲妻の一撃》 | 《稲妻の一撃》 |
《稲妻砲手》 | 《帆綱走り》 |
in
《稲妻砲手》:海賊デッキなら文句なしの活躍を見せ、それ以外でも安定したクロックを刻める優秀なクリーチャーです。
out
《帆綱走り》:1マナの強襲クリーチャーなので登場が遅くなりがちで、強さにムラがあるので評価を下げました。
赤・コモン
トップ3(変更なし) |
---|
《火炎砲発射》 |
《ティロナーリの騎士》 |
《深海艦隊の扇動者》 |
緑・アンコモン
今回のトップ3 | 前回のトップ3 |
---|---|
《凶暴な踏みつけ》 | 《凶暴な踏みつけ》 |
《マーフォークの枝渡り》 | 《蔦形成師の神秘家》 |
《大物群れの操り手》 | 《大物群れの操り手》 |
in
《マーフォークの枝渡り》:安定した活躍が期待できる優秀な2マナの探検クリーチャーです。
out
《蔦形成師の神秘家》:マーフォークデッキならば必須級ですが、確定していない状況では強さにムラがあるため相対的に評価を下げました。
緑・コモン
今回のトップ3 | 前回のトップ3 |
---|---|
《深根の戦士》 | 《深根の戦士》 |
《葉を食む鞭尾》 | 《川守りの恩恵》 |
《ティシャーナの道探し》 | 《ティシャーナの道探し》 |
in
《葉を食む鞭尾》:4マナ3/4とサイズが良く、到達まで持っている優秀な恐竜クリーチャーです。恐竜デッキ以外でも活躍できますが、恐竜デッキの場合は飛行対策が肝なのでさらに重要なクリーチャーとなります。
out
《川守りの恩恵》:マーフォークならば必須カードですが、限定的な強さなので相対的に評価を下げました。
以上、各色トップ3でした。皆さんと評価が違う部分ももちろんあると思いますので、ぜひ比較してみてください。
5.最後に
『破滅の刻』に引き続き前編・後編とやらせていただきましたが、いかがでしたか? 感想いただけましたら今後の参考とさせていただきますので、ぜひTwitterなどでお送りください。
今回のプロツアーは初日1-2で2日目に行けずドラフト部門が振るわない成績となってしまったので、次回はより良い成績を目指して頑張ってまいりますので、応援していただけますと幸いです。
では次回も新セット発売直前にお会いしましょう。それでは!
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