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第119回:今週末は『ラヴニカへの回帰』プレリリース! ルール特集と店舗向けQ&A

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ウィザーズプレイネットワーク通信


ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。

2012.09.26

WPN通信 #119:今週末は『ラヴニカへの回帰』プレリリース! ルール特集と店舗向けQ&A


 こんにちは。ウィザーズプレイネットワーク日本担当の宮坂です。

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 先週は木曜日から日曜日まで幕張メッセで開催されていた東京ゲームショウ 2012 へ行ってきました。一年ぶりの幕張メッセでしたが、今年も暑かったですね。

 2 度目となる今年は、ご来場いただいたウィザーズプレイネットワーク加盟店舗のみなさまとお話をしたり、説明員をしたり、お話をしたり、説明員をしたり、お話をしたり......していたらあっという間にビジネスデーが終わってしまいました。ずっと自社ブースに張り付きで、ほとんど他社の出展を見ることができなかったことが悔やまれます。来場者発表では過去最大だった去年の入場者数を上回ったとか。パブリックデーは 90 分にもおよぶ試遊待機列でお並びいただき、誠にありがとうございました!

 『東京ゲームショウ2012』マジック:ザ・ギャザリング ブースへようこそ!
 『東京ゲームショウ2012』ご来場いただき、ありがとうございました!

 昨年はイニストラードの世界からリリアナさんにお手伝いいただいたゲームショウでしたが、今年はラヴニカからジェイスさんにもお越しいただき、それは華やかな出展でした。道行く休憩中のコンパニオンさんたちはもちろん、自社ブースをお手伝いいただいたコンパニオンさん、はては隣のブースにいたゆるキャラまで、代わる代わるカメラを持ってプレインズウォーカーたちといっしょに写真を撮りたがっていたのが印象的でした。たしかに、カメラ映えするプレインズウォーカーでしたからね。

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 わたしもこの素敵な二人に挟まれて記念写真を編集長に撮っていただいたのですが......まるでプレインズウォーカーに連行される人間・トークン(1/1)みたいなサイズ感でした。

 今回ゲームショウに出展させていただいたデジタルゲーム「マジック:ザ・ギャザリング デュエルズ オブ ザ プレインズウォーカーズ 2013」は、ラヴニカへの回帰を彷彿とさせるギルドをフィーチャーした新デッキがちょうど追加されたばかりでした。来場された国籍問わないみなさまから「このあたらしいエキスパンションについてなんだけど」といった質問を受けました。「遊んでもらえているんだなあ」と感慨深くなるエピソードです。

 ゲームショウに出展させていただくことで、マジック:ザ・ギャザリングというブランドを、コンシューマーで楽しんでいる多くのユーザーに認知していただいたり、媒体に取り上げていただいたり、むかし遊んでいたユーザーさんに思い出していただいたり、といった効果があります。昨年もありましたが、ゲームショウで認知したことをきっかけに、月末に開催されるプレリリースに足を運び、そのままアナログのカードゲームを遊ぶようになった、という話もうかがっています。少しでも多くの方にマジックを知ってもらって、楽しんでもらえたらいいなあ、といちファンとして思います。


ラヴニカへの回帰プレリリースは今週末開催です

ラヴニカへの回帰

 今週末にプレリリースを控え、カードギャラリーではすべてのカードが公開されました! 毎日少しずつ、背景とともにお披露目されるのを楽しんだ数週間には終わりを告げ、すぐそばまでやってきている多色環境に思いを馳せ、脳内でデッキを作り上げることができるようになりました。

 なにより、今週末は実際に新カードに触れて遊ぶことができます。新セットに収録されている 5 ギルドのいずれを担当することになったとしても、各ギルドの魅力がふんだんに詰まったカードでお祭りを楽しめることは間違いないでしょう。なにしろ、各ギルドの顔であるプレリリース・カードをデッキに入れることができるのですから!

 ギルドごとの駆け引きがフィーチャーされたラヴニカへの回帰プレリリースは、今週末 9/29~30 に全国各地の WPN コア・アドバンス店舗で開催されます。

 『ラヴニカへの回帰』 世界同時プレリリース

 プレリリースの醍醐味は、なんといっても発売前の新製品で遊べること! プレリリーストーナメントでは、個人シールド戦、友達と二人でチームを組んで遊ぶ双頭巨人シールド戦のどちらかのフォーマットで開催されます。手ぶらで会場に遊びに行って、新製品をたっぷり味わってください。

 プレリリースでは新しいカードを初めて触ることになるため、カードの組み合わせだったり、メカニズムになれていなくてルール的にどうしたらいいんだろう、って困ることもあります。そうしたときに(プレイヤーも、ジャッジも)参考になるのが、よくある質問集(FAQ)です。ラヴニカへの回帰でよくある質問集も、プレリリースを前にリリースされました。

 プレリリースでジャッジをやる予定の人や、主催者の人はとりあえず一部印刷しておいて手元に置いておくことをおすすめします。ルールに詳しくなりたいプレイヤーの人は、目を通しておくと幸せになれるかもしれません。

 ラヴニカへの回帰 よくある質問集

 ラヴニカへの回帰プレリリースでは、専用のギルド・プレリリース・パックが用意されています。個人シールド戦の場合は、ギルド・プレリリース・パックを 1 つ 受け取り 40 枚以上のデッキを構築して遊びます。双頭巨人シールド戦は、2 つのギルド・プレリリース・パックを受け取り、チームのプレイヤー二人がそれぞれ 40 枚以上のデッキを構築して遊びます。

 ギルド・プレリリース・パックには、通常のブースターパックのほか、ギルドごとのプロモカードや、ライフカウンター用のスピンダイス、ギルドリーダーからの手紙、達成カードが含まれています。プロモカードは自分のデッキに入れることもできます。

 ラヴニカへの回帰プレリリースでは、5 ギルドで 5 種類のギルド・プレリリース・パックが用意されています。希望者多数で、希望するギルド・プレリリース・パックが配布されなかったり、あるいは品切れになってしまうこともありえますので、予約やプレリリース製品の配分方法などは、店頭で確認した方が良いかもしれません。

 自宅の近所でプレリリーストーナメントが開催される店舗を知りたい人は、イベント検索をご利用ください。

イベント検索


10/1 発効の制限・禁止カードリストが発表されました

 来月 10/1 より発効となる制限・禁止カードリストが発表となりました。

 2012年9月20日 DCI制限禁止リスト告知

 あらたに禁止カードに指定されたカードはなく、モダンで《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》が禁止解除され、ヴィンテージでは《燃え立つ願い》が制限解除されました。

 今回の制限・禁止カードを制定した理由については、エリック・ラウアーによる声明が上記記事に記載されていますので、ぜひご一読ください。
 上記制限・禁止カードが反映された各フォーマットにおける制限・禁止カードリストも、同記事でご参照いただけます(「以下の通り」をクリックすると表示されます)。


9/20 付ポリシー変更のごあんない

 上記の制限・禁止カードリストの発表と同じタイミングで、ルール解釈に関する(おもにジャッジ向けの)ポリシー変更が発表されました。このポリシー変更に関して、実際にトーナメントでプレイする人たちも知っておいたほうがよいことを、レベル 5 ジャッジのトビー・エリオットがまとめていますのでご紹介します。

 9月20日ポリシー変更について、プレイヤーが知っておくべきこと

 いちばん大きな変更点は、「誘発忘れ」に関しての処理のしかたがわかりやすくなったことです。

 ルール適用度が競技以上のイベント、グランプリトライアルやプロツアー予選、グランプリといったイベントにおいて、プレイヤーは自分の誘発能力をすべて宣言することになりました。誘発をプレイヤーが忘れていた場合、対戦相手がその誘発が処理されることを望まなければ、なにもしません。見ている観客はこの誘発忘れについて進行を止めることはできません(ジャッジを呼ぶことは引き続きできます)。

 そのほか、プレイヤーのみなさんに知っておいて欲しいことは上記記事に書かれていますので、ぜひ一度目を通してくださいね。

 さて、フライデー・ナイト・マジックやプレリリースでルールの番人を任されているコミュニティのルール担当さん、あるいは認定ジャッジを目指している人、そして現在認定ジャッジのみなさんには、もう少し長い文章をご紹介しましょう。

 Missed Triggers 2 - More DVD Commentary
 上記記事の日本語訳

 なぜ今回のポリシー変更を行ったのか、という理念と、それに付随して変更され、より使いやすくなった懲罰方針に関する、プロジェクト・リーダーであるトビー自身が記した記事です。プレイヤーにとって、かんたんで普通であること。フェアで、解決するのにジャッジが困らないこと。店舗イベントと、競技イベントでプレイのしかたが変わらないこと。そうしたことに敬意を払払いながら、よりよいルールの整備をおこなった経緯がまとめられています。

 10 月以降に行われるルール適用度競技のイベント、すなわちグランプリトライアルは全国各地で開催されますが、これらのイベントでジャッジを務める予定のみなさんは、ぜひあたらしいポリシーと、その理念に目を通しておいてください。


10 月のフライデー・ナイト・マジック

 10 月のフライデー・ナイト・マジックのプロモカードが発表になりました。

 来月の FNM 賞品プロモカードは《進化する未開地》です。

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 多色デッキにとって、基本土地を探す手段として《進化する未開地》はとても有用です。スタンダード、統率者、はてはプロツアーのデッキまで、すべてのデッキで《進化する未開地》が採用されています。

 ラヴニカへの回帰発売日 10/5 の始まるフライデー・ナイト・マジックでは、これにくわえて《死橋の大巨虫》プロモカードが発売記念プロモとして用意されています。

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 このカードは発売週末 10/5~10/8 に開催される各イベントに参加したプレイヤーが獲得することができます。配布枚数は各店舗ごとに限りがあります。


ラヴニカへの回帰 Q&A

 ラヴニカへの回帰プレリリースを今週末に控え、ウィザーズプレイネットワーク公式サイトでは、編集長のビル・スタークが書いた、ラヴニカへの回帰プレリリース運営にまつわる問答集が掲載されました。本コラムでもかんたんに内容をご紹介しましょう。

 Return to Ravnica Questions and Answers(リンク先は英語)


■ ギルドとは?

 ラヴニカ世界の重要ポイントである「ギルド」とは、2 色の組み合わせからなり、全部で 10 のギルドがラヴニカ世界に存在しています。プレイヤーの多くはこれら色の組み合わせを含め、ギルドに関してよく理解しています。今回のプレリリースでは「ギルド・プレリリース・パック」という特別な製品を用意しました。ゴルガリ、セレズニア、イゼット、アゾリウス、ラクドスの 5 つのギルドから自分がプレイするギルドを選びます(残りの 5 つはギルド門侵犯に収録されています)。

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■ ギルド・プレリリース・パックとは?

 ラヴニカへの回帰プレリリースのために用意された特別な製品ギルド・プレリリース・パックは、主催店舗が負うシールドデッキ戦の運営負担を軽減しつつ、プレリリースの楽しさを促進するために作られました。ゴルガリ、セレズニア、イゼット、アゾリウス、ラクドスの 5 つのギルドに対応する各ギルド・プレリリース・パックが用意されており、中にはデッキを作るために必要な部材がすべて含まれています。つまり、ギルド・プレリリース・パックがあれば、すぐにデッキ構築を始められるのです!

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■ ギルド・ブースター・パックとは?

 各ギルド・プレリリース・パックにはブースター・パックが 6 つ含まれています。5 つは通常のラヴニカへの回帰ブースター・パックで、発売日 10/5 以降、普通に売られている製品です。6 つめの、シールドデッキを構築するためのブースター・パックがギルド・ブースター・パックで、5 種類あるプレリリース・カードのうち対応する一枚と、各ギルドを表す 2 色のカードが含まれています。

 たとえば、黒緑のギルドであるゴルガリのギルド・プレリリース・パックを選んだ場合は、ラヴニカへの回帰ブースター・パックを 5 つと、ゴルガリのプレリリース・カード《屍体屋の脅威》ならびに黒と緑のカードが 15 枚封入されたブースター・パックを 1 つ、デッキ構築のために開封できます。15 枚のカードは通常のブースター・パックと同じ比率でカードが封入されています。


■ ギルドをどのように選ばせたらよいですか?

 ギルドを選択することはラヴニカへの回帰を楽しむうえで重要なポイントです。プレイヤーが楽しくない思いをするようなことがあれば、彼らは今後の貴店のイベントに参加することはないでしょう。プレリリース製品は想定される参加者数で用意されています。製品に余裕があれば、プレイヤーに選ばせることができますが、できない場合は多くのプレイヤーが楽しめるように主催者側で配分してもよいでしょう。事前に第一希望、第二希望を聞いておいて、希望に即した形でギルドを配分できるようにすると、満足度は向上するでしょう。


■ ギルド・プレリリース・パックと賞品用ブースターパックの総数に差違があります

 賞品用ブースターパックは、いままでと同じく通常製品で 18 人ごとにお届けしています。ギルド・プレリリース・パックは 5 種 1 組となっているため、想定参加人数によって差違が生じることがあります。


■ ギルド・プレリリース・パックが余りました

 ラヴニカへの回帰プレリリースで、すべてのギルド・プレリリース・パックを使い切れなくても問題ありません。ラヴニカへの回帰ギルド・プレリリース・パックは、プレリリースでしか配布されない製品で、今後生産されることはありません。残った製品を今後のラヴニカへの回帰リーグ戦や発売記念週末に使用するのはどうでしょうか。あるいは今後のイベントの賞品にしてもよいでしょう。ラヴニカへの回帰プレリリースの一週間後、発売日の 10/5 以降であれば、販売することもできます。


■ イベントに人が来すぎました

 事前予約を実施することで未然に防ぐことはできますし、多くのプレイヤーが来場することが想定される場合は、広めの外部施設を借りることもご検討ください。それでも貴店のプレリリースに人が集まるようであれば、それは貴店のサービスが素晴らしいということです。参加できなかった人を翌日のプレリリースに招待してはどうでしょうか。また、発売週のイベントに招待することもよいでしょう。


■ プレリリース・カードはどこですか?

 ラヴニカへの回帰プレリリースでは、各ギルド(ラクドス、ゴルガリ、イゼット、セレズニア、アゾリウス)にそれぞれプレリリース・カードが用意されています。プレリリース・カードはギルド・プレリリース・パックに封入されているギルド・ブースター・パックに含まれていますので、あなたの手を煩わせることなくプレイヤー自身が手に入れ、自身のデッキに入れることができます。



bnr_testing.png

ラヴニカへの回帰のメカニズム

 今週末は、いよいよラヴニカへの回帰のプレリリース・トーナメントです。

 毎回、新セットの発売時期になるとルールの改定や新しいカードに対する質問などが増え、それらへの対応を考えることになります。幸いなことに、プレリリースの時点でFAQ(よくある質問集)や、Gatherer(オラクル・データベース)が更新されるため、さほど苦労はせずに対応することができます。

 ラヴニカへの回帰 ゲームメカニズム
 ラヴニカへの回帰 よくある質問集
 Gatherer


 今回は、ラヴニカへの回帰のメカニズムを問題を交えて解説していきます。上記リンクのゲームメカニズムのページを踏まえながら、FAQの内容も多少入れることになります。

 以下、アクティブ・プレイヤーをAP、非アクティブ・プレイヤーをNAPと表記します。

 それでは、まずは小手調べといきましょう。


多色と単色

問題
 次のカードのうち、1)多色のカードを全て挙げよ。 2)単色のカードを全て挙げよ。

  1. ラクドスの切り刻み教徒
  2. ゴルガリのギルド門
  3. 屑肉の刻み獣
  4. 彩色の灯籠
//
//


回答:1)《ラクドスの切り刻み教徒》、《屑肉の刻み獣》 2)無し

 多色というのは2色以上の色を持つことを意味します。《屑肉の刻み獣》のように、金色のカードは2色以上のマナ・シンボルが書かれています。このようなカードは2色以上の色を持つので、多色です。例えば、《屑肉の刻み獣》は緑であり黒でもあります。

 また、混成マナ・シンボルが書かれているカードもまた多色です。《ラクドスの切り刻み教徒》は赤マナ2つでも、黒マナ2つでも、また赤黒1つずつでも唱えることができますが、やはり赤であり黒でもある多色のカードです。

 一方、単色とは、1色の色を持つことを差します。つまり、白、青、黒、赤、緑のいずれか1色であるものを指します。無色や金色は色の種類ではありません。《彩色の灯籠》も《ゴルガリのギルド門》も色を持ちませんので無色です。つまり、これら2枚のカードは単色ではありません。

 あるオブジェクトが「多色であり、かつ、単色である」ことはありえません。


アゾリウスのキーワード「留置」

問題
 APが《リーヴの空騎士》を戦場に出し、その誘発型能力の対象をNAPの《彩色の灯籠》にした。解決後、NAPが《彩色の灯籠》の起動型能力を再び起動できるのは次の中でいつの時点か?

  1. 現在のAPのターン。
  2. 次のNAPのターン。
  3. 次のAPのターン。
  4. 次の次のNAPのターン。
//


回答:次のAPのターン(それより後も含む)

 留置(する)の注釈文は以下のとおり。

「あなたの次のターンまで、そのパーマネントでは攻撃もブロックもできず、それの起動型能力は起動できない。」

 つまり、APのターンにNAPのパーマネントを留置した場合、それは次のAPのターン――正確には、次のAPのターンの開始した瞬間にはもうすでに留置は解けています――まで、攻撃もブロックも能力の起動もできません。

 留置されたパーマネントは基本的に置き物状態になりますが、常在型能力や誘発型能力は機能します。問題の《彩色の灯籠》の場合、自身をタップしてマナを出すことはできませんが、NAPの土地からは好きなマナを出すことができます。


イゼットのキーワード「超過」

問題

 APが《瞬唱の魔道士》を戦場に出し、その誘発型能力で墓地にある《ミジウムの迫撃砲》にフラッシュバックを与えた。この《ミジウムの迫撃砲》を、墓地から超過コストを支払って唱えることができるか?

/


回答:できない。

 超過は通常のマナ・コストの代わりに超過コストを支払うことによって、呪文が及ぶ範囲を「対象1つ」から「それぞれ」に拡大します。呪文のテキスト自体を変えてしまうので、超過コストを支払うと、もはやその呪文は対象を持ちません。

 また、通常のマナ・コストの代わりに超過コストを支払うので、これは代替コストです。呪文を唱える際に、代替コストは1つしか適用することはできない(CR117.9a)ので、同様に代替コストであるフラッシュバックを適用しつつ、超過コストを支払うことはできません。


ラクドスのキーワード「解鎖」

問題:
 NAPはカウンターの置かれていない《不気味な人足》をコントロールしている。
 APのメイン・フェイズに、APは墓地の《屑肉の刻み獣》を起動して、《不気味な人足》の上に+1/+1カウンターを3個置いた。
 さて、NAPの《不気味な人足》はAPの攻撃クリーチャーをブロックできるだろうか?

//


回答:できない。

 解鎖は2つの能力が合わさった能力です。

 1つは戦場に出る際に、「このクリーチャーの上に+1/+1カウンターが置かれた状態でそれを戦場に出してもよい。」という能力です。これはあなたが自由に選択できます。

 もう1つは、「これの上に+1/+1カウンターが置かれているかぎり、これではブロックできない。」という能力です。これは先程の能力で置かれるカウンターには限られません。どんな理由であれ、+1/+1カウンターが置かれているのならば、これではブロックできないことになります。

 従って、問題の場合は《不気味な人足》でブロックすることはできません。


ゴルガリのキーワード「活用」

問題:
 APが墓地にある《水路の蠍》の活用能力を起動し、自分のクリーチャーを対象として+1/+1カウンターを置こうとした。それに対し、NAPが「その前に《死体焼却》を唱えて、《水路の蠍》を追放したい」と言ってきた。このようなことは可能だろうか?

//


回答:不可能。

 活用は墓地にある間に起動できる起動型能力で、コストとして「活用」の後ろに書かれているマナと、自身を追放することが含まれている。例えば、《水路の蠍》の場合、{1}{B}{G}のマナを支払い、《水路の蠍》自身を墓地から追放することでコストの支払いが完了する。

 活用能力が起動されている、ということは、すでにコストの支払いは終わっているので、《水路の蠍》自身はすでに墓地にはいない。従って、NAPの言うようなことはできない。

 活用能力はソーサリーを唱えられるときにしか起動できないので、NAPがAPの《水路の蠍》の活用能力を起動させたくなければ、APのメインフェイズよりも前(例えばアップキープ・ステップなど)に、《死体焼却》を唱えて、《水路の蠍》を追放するべきである。


セレズニアのキーワード「居住」

問題:
 APが《天空の目》を唱え、1/1の鳥・トークンを戦場に出した。そして居住を行おうとした時点で、NAPが「その鳥・トークンを《殺害》で破壊したい。」と言ってきた。このようなことは可能だろうか?

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回答:不可能。

 《天空の目》は、トークンを出して居住を行う効果を持っている。つまり、トークンが出てから居住を行う間はまだ《天空の目》の解決中であり、プレイヤーは誰も優先権を持たない。したがって、NAPの言うようなことはできない。

 注意するべきこととして、居住する場合、単にクリーチャー・トークンを1つ選ぶ。これは対象を取らない。従って、居住を行うまで、あなたはどのクリーチャー・トークンをコピーするかを宣言しなくてもよいし、誰もそれを前もって知ることはできない。

 

 今週末のプレリリースで、何か質問があれば、お近くのジャッジに声をかけてください。きっとあなたの力になってくれます。

 それでは、プレリリースを楽しんで下さい!




ライター:testing

 愛知在住のレベル 2 ジャッジ。ルールに造詣が深い氏のブログ closet belief 2 では、おもにルールにまつわる役立つコラムが掲載されることが多く、毎週金曜日に掲載される Friday Magic Quiz を毎週楽しみにしているファンも多い。
 本コラム Formal Magic Quiz は、氏のブログで連載されている Friday Magic Quiz への氏によるオマージュであることは疑いようがない。どちらも略称 FMQ としてお楽しみいただければ。


WPN からのお知らせ

 9/26 現在、以下の WPN プログラムならびにイベントが申請できます。イベントの申請は、ウィザーズイベントレポーターからかんたんに操作できます。ウィザーズイベントレポーターは WPN サイトからダウンロードしてください。

全主催者
  • Magic (競技イベント/個人戦・双頭巨人戦・チーム戦)
    • ブースタードラフト
    • レガシー
    • エクステンデッド
    • ヴィンテージ
    • スタンダード
    • シールドデッキ
    • ブロック構築
    • モダン
    • Trios スタンダード(3人チーム構築)
    • Trios シールドデッキ(3人チームリミテッド)
    • 2HG(双頭巨人戦は 2HG で始まるそれぞれのフォーマットをご利用ください)
  • Casual Magic Event(カジュアル/8人未満で開催したイベントやフリープレイ会の報告に)
    • カジュアル構築
    • カジュアルリミテッド
  • Casual Multi-Player(カジュアル多人数戦)
    • 魔王/Archenemy
    • プレインチェイス戦/Planechase
    • 統率者/Commander
    • 皇帝戦/Emperor
    • 無差別戦/Free-for-all
    • 大乱闘戦/Grand Melee
    • その他/Other
ゲートウェイ店舗

 ゲートウェイ店舗は、全主催者向けイベントが申請できます。くわえて、以下のプログラムが申請できます。

  • Magic League(店舗独自のリーグ戦報告に)
コア店舗

 コア店舗は、ゲートウェイ店舗のプログラムをすべて申請できます。くわえて、以下のプログラムが申請できます。

  • Friday Night Magic - November 2012
  • Magic Game Day - Return to Ravnica(ラヴニカへの回帰ゲームデー)
アドバンス店舗

 アドバンス店舗は、コア店舗のプログラムを 2 回ずつ申請できます。

WPNマテリアル

 サポートキットは一店舗一回限り請求できます。メンバーカードは、毎月 2 回まで請求できます。

  • Trade Marketing WPN Kit(2012年版店内掲示用キットの請求)
  • Membership Card Request - 2012(新規メンバーカードの請求)

 現在受付中の WPN プログラムについては、WPN 公式サイトに掲載されていますのでご確認ください。

 また、それぞれのイベント案内ならびにプロモーション案内は、セールス配布文書一覧から取り寄せることができます。

 WPN プログラムの申請方法については、WPN 通信 第47回に詳しく記載がありますので、ご一読ください。それでもわからないことがありましたら wpnjapan@wizards.com へお気軽にご相談ください。


 日本語のルール文書まとめページが mtg-jp 内に設置されました。

 ジャッジを目指す人必読の、マジック総合ルールや違反処罰指針、イベント規定といったお堅い文章から、プレイヤーに一度は目を通して欲しい基本ルールブック、プレインズウォーカーのルールやよくある質問集まで、日本語で読んでおいたほうがいいルール文書にアクセスしやすくなりました。


 各 WPN プログラムの申請スケジュールおよび大会日程、ならびに国内プレミアイベントの大会日程は Google カレンダーにまとめてありますので、よろしかったらご利用ください。

 また、注目イベントのページが特設されました。ブックマークに入れてぜひご利用ください。

 公開されている Google カレンダーは、各自が利用しているスケジューラにインポートすることができます。

 Google アカウントを利用して自身のカレンダーに表示させたり、スマートフォンのスケジューラへインポートすることで、自分の予定表とリンクさせることができるようになります。「今週の大会はどうだったっけ?」と悩んでいるような方にお勧めです。

 それでは、また来週。

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