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第87回:次回プレリリースの速報!と、競技レベルのドラフト戦

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ウィザーズプレイネットワーク通信


ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。

2012.02.14

WPN通信 #87:次回プレリリースの速報!と、競技レベルのドラフト戦


 こんにちは。ウィザーズプレイネットワーク日本担当の宮坂です。

プロツアー・闇の隆盛 イベントカバレージ

 昨日まで開催されていたプロツアー・闇の隆盛生中継をしっかり楽しんでしまいました。いやあ、スイスラウンドから放送される中継はいいですね。以前から Ustream で配信されている海外のイベントや、国内のニコニコ生放送などを観戦していましたが、プロツアーの中継はとにかくキレイでびっくりしました! プロツアーサンデーを賭けた勝負は手に汗握る展開でしたね。

 そして、決勝戦は殿堂プレイヤー、ブライアン・キブラーとパウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ローサのミラーマッチ! 実にいいプロレスを魅せてもらいました。闇の隆盛で参入した新しいカードがスタンダードで活躍していて個人的には嬉しかったですね。

 ホノルルは時差的にもそれほど朝が辛くなくて良かったです。次のプロツアー生中継が楽しみになりました。

 プロツアーに参加されていた日本人選手のみなさんはお疲れ様でした。そのままグランプリ・神戸への転戦される先取のみなさんは、頑張ってくださいね。


2/18~19:グランプリ・神戸(ツイッターハッシュタグ #gpkobe

グランプリ・神戸2012

 そう、グランプリ・神戸はいよいよ今週末に開催です!

 グランプリ・神戸のフォーマットは、シールドデッキ&ブースタードラフト。土曜日はイニストラード・闇の隆盛を各 3 パック使用したシールドデッキで、成績上位者が日曜日へ勝ち残ります。日曜日はプロツアー・闇の隆盛と同じく、闇の隆盛・イニストラードのブースタードラフトです。

 グランプリ・神戸 開催案内

 先週・今週の WPN 通信では、グランプリ・神戸特集として、普段なかなか触れることのない「競技レベルのリミテッド」というテーマで、リミテッドのデッキ登録用紙の使用方法から、カードの登録、デッキ構築まで FMQ コーナーで解説しております。神戸へ行く前に一度目を通しておくと、幸せになれるかもしれません。

 万が一初日の成績が悪くても、日曜日に併催イベントもありますし、リミテッドが苦手な人には構築イベントも用意されています。神戸まで足を伸ばすのがそれほどたいへんではない各位におかれましては、どうぞグランプリ・神戸へご来場ください!


アヴァシンの帰還プレリリース:《獄庫》イベント

 先週よりアヴァシンの帰還プレリリースの申請がウィザーズイベントレポーター(WER)から行えるようになりました。店舗向けのイベント案内は別途ご連絡いたしますが、本稿では次回のプレリリースについて発表がありましたのでお伝えしようと思います。

 All About the Helvault(リンク先は英語、近日邦訳予定)

 《獄庫》は闇の隆盛に実在するカードですが、アヴァシンの帰還プレリリースでは、この「《獄庫》」がプレリリース開催店舗へお目見えします!

 《獄庫》には 54 人分の賞品が含まれており、プレリリースの追加賞品として、イベント開催店舗・主催者、参加者の双方が楽しめるものになるのではと期待しています。

 プレリリースは、コア店舗で 3 回、アドバンス店舗で 6 回開催することができますが、《獄庫》はコア店舗に一つ、アドバンス店舗には最大二つお届けします。《獄庫》は複数のプレリリースで共有できないキットになりますので、複数回イベントを開催される店舗では、どのイベントを「《獄庫》イベント」にするか検討するとよいかもしれません。《獄庫》には 54 人分の賞品が含まれるので、55 人以上集まる店舗では、予約制度を導入するのもいいかもしれません。

 では、《獄庫》にはいったい何が含まれているのか? 見た目は?

 そのあたりは、アヴァシンの帰還プレビューウィークが来たらあきらかになると思いますので、それまでお楽しみに。


アヴァシンの帰還プレリリース:最新ブースター賞品上限の変更

 「闇の隆盛」プレリリースまで「プレリリースで配布できる最新エキスパンションのブースターパックは、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社から無償提供される参加人数×2 個のブースターパックだけが配布可能」という取り決めがプレリリースの案内に記されていました。これ以外に賞品を追加したい場合は、発売中の製品やその他サプライ、製品発売後の製品引換券などにする必要がありました。

 アヴァシンの帰還プレリリースより、最新エキスパンションのブースターパックを「無償提供のブースターパックである参加人数×2 パック」に加えて、店舗の判断で自由に賞品総数へ追加することができるようになりました。

 今回の変更に至った経緯については、ヘレン・バーゴットの声明をごらんください。

 Prerelease Prize Support Announcement(リンク先は英語)

 賞品配布数の制限は、特定の個人主催者が開催していた大型プレリリースから WPN 店舗主導の店舗イベントへプレイヤーを誘導すること、それらの店舗での賞品配布状況をモニターすることを目的にしていました。

 WPN 店舗でプレリリースが開催されるようになって数年が経ったこと、闇の隆盛プレリリース開催期間中に多くの意見が寄せられたことなどを鑑み、今回の変更が発表されるに至りました。

 なお、この変更によるウィザーズ・オブ・ザ・コースト社から無償提供されるブースターパックの総数に変更はありません。各店舗が実際に申請できる無償ブースターの総数は、直前のプレリリース開催実績により算出されます。アヴァシンの帰還プレリリースについては、「闇の隆盛」プレリリースのイベント実績を元に算出されます。

 いままでより柔軟に「参加賞・マッチ賞」を配布しながら上位賞を提供できるようになったアヴァシンの帰還プレリリースを、ぜひこの機会に申請してください!



bnr_testing.png

競技レベルのドラフト戦

 前回のシールド戦に引き続き、競技レベルのドラフト戦についての説明を行います。


ドラフト「ポッド」

 ドラフトは通常8人で行われます。人数によっては8人で割り切れない場合もありますので、その場合は7人もしくは6人の卓がいくつか作られます。これらの卓のことを「ポッド」と呼びます。

 マッチの組み合わせは各ポッドごとに行われます。ポッドが別々であるプレイヤー同士がマッチングすることはありません。従って、ポッドが7人の場合は必ず不戦勝が出ます。通常は1ドラフトで3回戦を行います。


ドラフトするパック

 ドラフト自体は店舗や一般イベントで行うドラフトと全く同じです。使用するパックも通常通りの組み合わせを使用します。今シーズンでは、闇の隆盛、イニストラード、イニストラードの3つのパックを使用します。ピック(ドラフトするカードを選ぶこと)もこの順番で行います。

通常のパック、ではなく...

 ですが、競技レベルのドラフトでは、未開封のブースターパックそのままでドラフトを行うことはあまりありません。

 そのかわり、チェック済のパックが配られます。

チェック済みパック

あくまで一例です。実際使用されるパックとは差異があります。

 このチェックパックは、ブースターに入っているカードの中から、ドラフトに必要ないカードが取り除かれています。また、1枚だけ裏向きになっており、紙帯を外さない限り、中に何が入っているかはわからないようになっています。もう一つ、カードのすり替え防止のために、各カードには様々な小さい模様がスタンプされています。

 ジャッジのアナウンスがあってから、これらの紙巻パックを開封し、ピックを開始することになります。

スタンプ付きカードの例

あくまで一例です。実際使用されるものとは差異があります。


ドラフトの時間

 一般のドラフトと、競技レベルのドラフトの違いはいくつもありますが、一番大きな違いは「ピックに時間制限がある」ことでしょう。

 ピックにかけられる時間は、残り枚数によって以下のように異なります。(MTR 付録B)

14枚 40 秒
13枚 35 秒
12枚 30 秒
11枚 25 秒
10枚 25 秒
9 枚 20 秒
8 枚 20 秒
7 枚 15 秒
6 枚 10 秒
5 枚 10 秒
4 枚 5 秒
3 枚 5 秒
2 枚 5 秒
1 枚 (無し)

 加えて、パックをドラフトし終わる毎に、1パック目と2パック目の間は30秒、2パック目と3パック目の間は45秒の確認時間が与えられます。(この点は後でも触れます)

 この時間を管理するアプリケーションもあります。詳しくは近くのジャッジにおたずねください。もちろん、グランプリ・神戸会場でもかまいません。

 競技レベルのドラフトでは、必ずジャッジによるアナウンスでドラフトの合図が行われます。時間までにピックできなかった場合、フロアにいるジャッジが対応を行います。

タイムカウント


ピックの仕方

 ジャッジのアナウンスに応じて、ドラフトするカードを「他人に見えないように」表面を確認します。カードを持つときに、できるかぎり垂直に立てて持つのが良いでしょう。そして、1枚カードを選び、それを自分の前に置きます。その後、残りのカードを隣のプレイヤーの横に置きます。ピックしたカード、残りのカード、ピック中のカード、いずれも他人には見えないようにする必要があります。(ただし、両面カードはこの限りではありません。なぜなら裏の面がないのですから......)

 また、当然ですが、他人がピックしようとしているカードをのぞき見してはいけません。

 ピックしたカードを束に重ねた時点で、そのカードをピックしたことになり、パックのカードに戻すことはできません。この点も注意する必要があります。


ドラフト済のカード

 ピックしたカードは、全て1つの束にして固めます。複数の山に分けたり、角度を変えて重ねてはいけません。なぜなら、競技レベル以上のドラフトでは、ドラフト済のカードは許可があるまで確認することができないからです。このため、ピックしたカードを、例えば「右の束は白いカード、左の束は青いカード」というような裏から区別がつくようにするのを防ぐため、1つの束にしなくてはいけないのです。

 ドラフト済のカードは、1パックのカードが全てドラフトされた後、パックとパックの間にのみ、確認することができます。1パック目と2パック目の間は30秒、2パック目と3パック目の間は45秒の確認時間が与えられます。

(一般イベントでは、ドラフト済のカードは「自分がピックするべきカードを持っていない」ときに、いつでも確認することができます。)


ドラフト後の構築

 ドラフト後は、ジャッジの合図で構築エリアにあるテーブルに順次移されます。同じポッドのプレイヤーが近くで構築しないように、席を移動します。その後、シールド戦と同じように構築を行います。もちろん、この場合にもデッキリストを使用します。ただ、シールド戦とは異なり、デッキの交換はありません。自分がドラフトしたカードを全て登録し、かつ、構築したメインデッキをリストに登録するのです。


 競技レベルのドラフトについての説明を行いました。ドラフトの時間については、マジック・オンラインのドラフトでも同じように区切られるので、馴染みがあるプレイヤーの方もいるかもしれません。

 イベント規定(7.リミテッド形式イベント規定)も合わせて参照してください。


 それでは、前回の回答です。


問 1

 シールド戦で、デッキリストに登録すべきカードは次のうちどれか?(複数回答可)

1) 《イニストラードの君主、ソリン
2) 通常の《平地
3) 箔押しの《平地
4) 闇の隆盛の両面カード・チェックリストカード
5) ゾンビ・トークンカード


回答1 1)、3)

 通常のカード(両面カードを含む)は、全てデッキリストに登録すべきカードである。
 が、通常の基本土地、両面カードのチェックリストカード、トークン・カードはデッキリストに登録すべきカードではない。しかし、箔押しの基本土地はコモンカードのスロットに代わって出てくるので、デッキリストに登録すべきカードである。


問 2

 ルール適用度が「競技」のシールド戦に参加しているプレイヤー A がいる。
 デッキ構築中、A は青白でデッキを組んでいたが、相手によっては、マッチ中にデッキの構成を青黒に変えたいと思い、《》を数枚サイドボードに入れておくことにした。

 A はこの《》をデッキリストに書き入れる必要はあるだろうか?


回答2 必要はない。

 この《》はサイドボードとして使用されるので、メインデッキとして登録する必要はない。また、カードプールにも記載する必要はない。プレイヤーはデッキ構築中に好きな数の基本土地カードをデッキに加えてもよい。(MTR 7.3)
 また、プレイヤーは、サイドボードのために基本土地カードの追加を求めてもよい。(MTR 7.2)


問 3

 グランプリ・神戸本戦1日目はのルール適用度は「競技」である。
 これと同じルール適用度の大会はどれか?(複数回答可)

1) プレリリース大会
2) フライデー・ナイト・マジック
3) マジック・ゲームデー
4) グランプリ・トライアル
5) プロツアー予選


回答3 4)、5)

 各選択肢のルール適用度を挙げる。(参考:違反処置指針 付録C)

1)プレリリース大会:一般
2)フライデー・ナイト・マジック:一般
3)マジック・ゲームデー:一般
4)グランプリ・トライアル:競技
5)プロツアー予選:競技


問 4

 プレイヤー P と Q が対戦している。

 Q は《忠実な聖戦士》と、いくつかの人間・トークンをコントロールしている。
 現在は P のターンの第1メイン・フェイズである。

 P は《裏切りの血》をQの《忠実な聖戦士》に唱えて、コントロールを奪った。
 その後、P はその《忠実な聖戦士》で攻撃し、Q はそれを破壊するのに十分な数の人間・トークンでブロックした。

 ブロッククリーチャー選択ステップに、Qは《忠実な聖戦士》を対象にして《死せざる邪悪》を唱えた。

 さて、戦闘ダメージのやり取りの後、この《忠実な聖戦士》は破壊されて墓地に置かれることになったのだが・・・

 次のうち、起こることとして正しいのはどれか?(複数回答可)

1) +1/+1カウンターが乗った《忠実な聖戦士》が、Pのコントロール下で戦場に戻る。
2) +1/+1カウンターが乗った《忠実な聖戦士》が、Qのコントロール下で戦場に戻る。
3) 《不浄の聖戦士》の状態で、Pのコントロール下で戦場に戻る。
4) 《不浄の聖戦士》の状態で、Qのコントロール下で戦場に戻る。

回転


回答4 2)

 《忠実な聖戦士》は《死せざる邪悪》によって不死能力を得ている。その後、これが死亡するため、《忠実な聖戦士》の能力と、不死能力がそれぞれ誘発する。しかし、《忠実な聖戦士》の誘発型能力で、それが変身した状態で戦場に戻るのは、次の終了ステップの開始時である。従って、2つの能力のどちらを先に解決しても、結局のところ不死能力によって《忠実な聖戦士》の状態で、+1/+1カウンターが置かれつつ戦場に戻ることになる。この際、戻るのはオーナーのコントロール下なので、オーナーであるQのコントロール下で戦場に戻ることになる。

(問題文には《忠実な聖戦士》のオーナーを示していないので、オーナーによっては1)または2)のいずれかが起こる、という回答も考えられる。ここまで考えられることができる方、なかなか鋭いですね。)




ライター:testing

 愛知在住のレベル 2 ジャッジ。ルールに造詣が深い氏のブログ closet belief 2 では、おもにルールにまつわる役立つコラムが掲載されることが多く、毎週金曜日に掲載される Friday Magic Quiz を毎週楽しみにしているファンも多い。
 本コラム Formal Magic Quiz は、氏のブログで連載されている Friday Magic Quiz への氏によるオマージュであることは疑いようがない。どちらも略称 FMQ としてお楽しみいただければ。


WPN からのお知らせ

 2/14 現在、以下の WPN プログラムならびにイベントが申請できます。イベントの申請は、ウィザーズイベントレポーターからかんたんに操作できます。ウィザーズイベントレポーターはWPNサイトからダウンロードしてください。

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  • Launch League Play - Avacyn Restored(アヴァシンの帰還リーグ)
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  • Friday Night Magic - March 2012
  • Magic Game Day - Avacyn Restored(アヴァシンの帰還ゲームデー)
  • Prerelease - Avacyn Restored(アヴァシンの帰還プレリリース・最大 3 回)
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 アドバンス店舗は、コア店舗のプログラムを 2 回ずつ申請できます。

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  • Gateway Support Kit - Winter 2011-2012(イベント頒布用プロモカード)
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 WPN プログラムの申請方法については、WPN 通信 第47回に詳しく記載がありますので、ご一読ください。それでもわからないことがありましたら wpnjapan@wizards.com へ気軽にご相談ください。


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 それでは、また来週。

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