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第80回:グランプリトライアルのご案内と、続・誘発型能力の扱い

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ウィザーズプレイネットワーク通信


ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。

2011.12.13

WPN通信 #80:グランプリトライアルのご案内と、続・誘発型能力の扱い


 こんにちは。ウィザーズプレイネットワーク日本担当の宮坂です。

 毎週のスケジュールに「忘年会」という文字を見つけるたび、「ああ、今年ももうすぐ終わりなのかあ」ということを実感している昨今です。先週、今週、来週と、外せない忘年会がきっちりとスケジュールされていて、なかなか休まるタイミングがありません。そんな忘年会の合間をぬうようにして、年内に片付けておきたい案件と戦ったり、進行中の案件を公私ともに進めたりと、師走らしくなってきました。

 都合がつけば、久しぶりに田舎に帰って、昔なじみと顔を合わせるのも悪くないかなあなんて考えていたり、田舎にはイベントがあるんだろうかとイベント検索で探してみたり、久しぶりにマジックを遊ぶという友人たちとプレイするにはどんなフォーマットがいいんだろうかと考えてみたり。とりあえず統率者のデッキは複数持って帰ったほうがいいのかもしれないですね。

 わたしはといえば田舎が近いので、田舎に帰るというよりは実家に立ち寄るというレベルではありますが、なんとか時間を作って両親の顔を見たり、昔なじみの友人と会食したりできたらいいなあと目論んでおります。当初は、たまりまくっているマイレージで四国アイランドへ上陸しようと考えていたのですが、みごとに年末は空席がなく。現金を支払えばチケットは取れそうだったんですが、年末特価でかなりいい金額となっており尻込みしてしまいました。マイレージでの空席確保は早めにしておかないといけないんですね。勉強になりました。しかたなく、同じ金額で行けるアジアへ旅行する算段をつけてしまいました。

 そんな感じでスケジュールがびっちりで忙しそうな年の瀬は、体調管理も大事ですね。公私ともに駆け抜けるには倒れてる暇はないですもの。と、頭では理解しているのですが、なかなか現実は厳しい。いったん治ったと思われた風邪にふたたび罹患してしまい、鼻声と鼻水がお友達になってしまいました。油断大敵です。イベント会場でいろんな人にお目にかかりますから、対ウィルス兵器はしっかりと身につけておかないといけないですね。手洗い、うがいは念入りに。みなさまもお身体には気をつけて、残り少なくなってきた 2011 年をお過ごしください。


【重要】グランプリトライアルのトーナメント概要について

 「トーナメントとイベント」内にあるグランプリトライアル大会の案内が刷新されました。詳細は下記案内をごらんください。

 以前はシーズンによって統一されていたトライアルのフォーマットは、シールドデッキ、スタンダード、エクステンデッド、モダン、ブロック構築から、主催店舗が選べるようになりました。各トライアルのフォーマットは、イベント検索で確認できますので、ご自分が参加されたいイベントのフォーマットは調べておきましょう。

 また、参加人数に応じて配布されていたグランプリの不戦勝は、参加人数によらず優勝者だけが 3 ラウンドの不戦勝獲得することになりました。

 参加人数に応じて必要なラウンド数は次の通りです。

参加人数 予選ラウンド数 プレイオフ
8人 シングルエリミネーション 3回戦 なし
9~16人 スイス 4 回戦 リミテッド:トップ 8
構築:トップ 4
17~32人 スイス 5 回戦 トップ 8
33~64人 スイス 6 回戦 トップ 8
65~128人 スイス 7 回戦 トップ 8
129~226人 スイス 8 回戦 トップ 8
227~409人 スイス 9 回戦 トップ 8
410人以上 スイス 10 回戦 トップ 8

 グランプリトライアルは、プレインズウォーカーポイントのイベント倍率は 3 倍で、ルール適用度は競技レベルで運営されます。スタッフである主催者、ジャッジ、スコアキーパーは、自身がスタッフを務めているトライアル大会に参加することはできません。


【重要】プロモーションカードの取り扱いについて・改訂版

 7/26 の WPN 通信でご案内した WPN で提供しているプロモカードの取り扱いにつきまして「他地域と条件に差違があるのではないか」とご指摘がありました。このたびプロモカードの取り扱いに関してご指摘いただいた点を加味したうえであらためてご案内いたしますので、以下ご留意いただきますようお願いいたします。

 WPN で提供しているプロモカードは、イベントの参加者に配布するために提供されています(ボックス購入特典のプロモカードは「ブースターボックスを店頭で購入した人に配布する」という条件が付加されているなど、一部条件が違うプロモカードもございます)。プロモカードは、イベントの参加賞や上位賞として配布するなど賞品用としてご利用いただくようお願いいたします。イベントを申請してプロモカードを入手したあとで、実際はイベントを開催しなかったり、参加者に少なく配布するなどして、不正に手元に残してそれらのプロモカードを販売する、といった不正行為は認められません。

 たとえば、フライデーナイト・マジックの開催店舗に配布されている賞品カード(通称:FNM プロモ)は、以下の要項で配布するよう定められております。

  • 1 位と 2 位に 1 枚ずつ
  • 3 位以降のうち 2 名に 1 枚ずつ
  • 上記 4 枚のプロモカードは当月分のプロモカードにかぎる

 上記配布要項を遵守すると、週ごとのプロモカードはすべて参加者の手元に行き渡ります。当月のプロモカードを配布せずに過去のプロモカードで代用したり、3 位以降に配布しなかったりなどしてカードを余らせることはできません。

 上記の配布方法に加えて、過去に(イベントが成立せずに)配布しなかった FNM プロモを配布したり、別の賞品を追加することは問題ありません。FNM プロモは、フライデーナイト・マジックで配布することだけが許可されています。FNM 以外のイベントで配布することは認められません。

 プレリリースやゲームデーといったイベントで配布しているプロモカードについては、配布条件が FNM 同様に決められています。こうしたプロモカードが「参加人数に充足してあまった」場合には、別の WPN イベントで余剰のプロモカードを賞品として提供することができます。

 しかし、イベント用に配布されたプロモカードを、イベントをキャンセルしたり意図的に少なく配布するなどして不正に獲得したカードをシングルカードとして販売したり、(人気があるなどの理由で)当月分の FNM プロモを配布せずに過去のプロモで代用するといった行為は、イベントに参加したプレイヤーを悲しませるとともに、店舗の信用を損なうことにつながります。

 こうした行為が発覚した場合、プロモカードが提供されるイベント(FNM やプレリリース等)の申請が取り消されたりすることもございますので、ご留意いただきますようお願いいたします。

 なお、古物として買い取ったカードやトレードで入手したカードなど、WPN から提供されたものでないカードについては、上記の配布制限は適用されません。

 本件に関するお問い合わせ、情報提供、プロモカードの配布に関するご質問は wpnjapan@wizards.com へご連絡ください。


【アドバンス店舗】クアラルンプール、メルボルンの各トライアル申請を受付中です

 WPN アドバンス店舗の権利として、グランプリトライアルの開催が各店舗に認められています。グランプリトライアル(GPT)とは、競技レベルのトーナメントへの架け橋となるイベントで、該当するグランプリの不戦勝を選出するトーナメントです。プレインズウォーカーポイントのイベント倍率は 3 倍です。

 2012 年を通して、日本国内の WPN アドバンス店舗で開催いただける GPT は、日本国内を含むアジア地域のグランプリに関するトライアルとなります。現在発表されている予定では、クアラルンプール(マレーシア・3/24~25・スタンダード)、メルボルン(オーストラリア・3/31~4/1・シールドデッキ)の各トライアルを各店舗ごとに一回ずつ開催することができます。

 GPT のフォーマットは、シールドデッキ、スタンダード、エクステンデッド、モダン、ブロック構築のいずれかで開催することができます。また、GPT を開催するに当たっては、Limits/Finals 地区トーナメントと同様に DCI 認定ジャッジがヘッドジャッジを務める必要があります。

 GPT は、WPN プログラムやその他イベントの都合により、申請が許可されない日程があります。プレリリース、発売記念パーティ、ゲームデーなどが開催される週末に、GPT を開催することはできません。

 GPT 開催を希望する店舗は、開催希望日、開催ロケーション、フォーマット、当日のヘッドジャッジを明記のうえ、締切日までに wpnjapan@wizards.com へご連絡ください。

 それぞれのグランプリトライアルを申請できるシーズンについては、このコラムの最後にまとめてありますので、ご確認をよろしくお願いいたします。


WPN日本窓口冬季休業のお知らせ

 WPN 日本窓口は、12/23 より 1/4 まで冬季休業いたします。

 休業中にお問い合わせいただいた案件につきましては、1/5 以降に順次お返事いたしますので、ご了承ください。



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続・誘発型能力の扱い

 前回は誘発型能力の基本的な知識と、"if"節のルールについて説明を行いました。
 今回はその続きとなります。


「~してもよい」誘発型能力

 誘発型能力には、「~してもよい/may」が含まれるものがあります。このような誘発型能力は、誘発条件を満たした場合に誘発しスタックに置かれます。そして、解決時にじっさいに「してもよい」効果を実行するかどうかを決定します。誘発時に行うかどうかを宣言するのではありません。

 例えば、《霊捕らえの装置》の場合、それが戦場に出たときに能力が誘発し、飛行をもつクリーチャーがいれば、それを対象にしなくてはいけません。実際に4ダメージを与えるかどうかは、解決時に決定します。

 また、「~してもよい」誘発型能力が誘発したのに、忘れてしまっていて、後になって気がついた場合、それは「~してもよい」という選択を選ばなかった、つまり何もしなかったと見なされます。


領域変更誘発

 オブジェクトが領域を移動することである誘発条件は、「領域変更誘発」と呼ばれます。

 領域変更誘発を持つ能力のほとんどは、領域が変わった後でそのオブジェクトに何かをしようとします。領域変更誘発である誘発型能力の解決中、オブジェクトを移動先の領域で探しますが、指定された領域にオブジェクトが見つからない場合、効果のうちでオブジェクトに何かをしようとする部分は失敗します。指定された領域にオブジェクトが無い理由としては、置換効果などによって移動先の領域が変わってしまっていたり、能力の解決よりも前にすでに移動してあったり、移動先が非公開である(ライブラリーや対戦相手の手札など)場合が考えられます。

 抽象的な文章なのでわかりづらいと思います。以下は具体的な例を挙げて説明をします。


戦場に出た時の能力

 領域変更誘発で最も一般的な能力は、オブジェクトが戦場に出たときに誘発する誘発型能力です。
 これらは以下のようなテキストで書かれています。

  「[このオブジェクト]が戦場に出たとき、」
  「[タイプ]が戦場に出るたび、」

 《弱者の師》のように、単純なタイプ(=クリーチャー)のみならず、さらに条件が決められている場合もあります。いずれにせよ、誘発条件を満たした場合に誘発型能力は誘発します。

 また、戦場に出た時の能力は、1つ以上のパーマネントを戦場に出すイベントのたびに、戦場に出ているすべてのパーマネント(それと同時に出たものも含む)は、戦場に出た時の誘発条件をチェックします。

 例えば、《グレイブディガー》と《弱者の師》が同時に戦場に出た場合、《弱者の師》は《グレイブディガー》が戦場に出たことを「チェック」しているので、《弱者の師》の能力は1回誘発します。


パーマネントの特性を変える継続的効果

 パーマネントの特性を変更する継続的効果がある場合、それはパーマネントが戦場に出る瞬間に適用され、本来の特性で戦場に出ることはありません。

 例を挙げましょう。あなたに《死の支配の呪い》が付けられていて、あなたのコントロールするクリーチャーは-1/-1の修整を受けるようになっています。これはパーマネントの特性を変更する継続的効果です。
 この状況で、あなたのコントロール下で《刃砦の英雄》が戦場に出ると、それが戦場に出る瞬間に-1/-1の修整が適用され、パワー/タフネスは 2/3 になって戦場に出たことになります。従って、《弱者の師》の能力が誘発します。


戦場を離れた時の能力

 戦場に出た時と同様に、戦場を離れることで誘発する条件も、領域変更誘発です。
 これらは以下のようなテキストで書かれています。

  「[このオブジェクト]が戦場を離れたとき、」
  「[何か]が戦場から墓地へ置かれるたび、」

 移動先の領域が書かれている場合、該当する領域に移動したときに誘発します。特に移動先の領域が書かれていない場合、戦場以外の領域に移動した場合に誘発します。「死亡したとき」とある場合は、「戦場から墓地に移動したとき」と同じ意味を持ちます。

 似たようなテキストの表記で、「いずれかの領域から[特定の領域]に置かれたとき、」という場合、そのオブジェクトが戦場から[特性の領域]に移動したとしても、戦場を離れたときの能力としては扱いません。


「過去の状態を見る」場合

 通常、誘発条件を満たしたかどうかをチェックするのは、イベントが起こった直後に在るオブジェクトについて行います。その時点で継続的効果が存在する場合、誘発条件やイベントに関係あるオブジェクトが何かを決定するために用いられます。

 しかし、誘発型能力を持つオブジェクトそのものが戦場から移動したり、コントローラーが変わったりして特別に扱わなくてはいけないものがあります。誘発型能力が実際に誘発するかどうかを判断するために、ゲームは「過去の状態を見る」必要があります。

  • 戦場を離れた時の能力
  • すべてのプレイヤーが見ることができるオブジェクトが手札やライブラリーに移動したときに誘発する能力
  • オブジェクトが外れたときに誘発すると書かれている能力
  • プレイヤーがオブジェクトのコントロールを失ったときに誘発する能力

 これらの誘発型能力は、そのイベントの直後ではなく直前のオブジェクトの存在や状態に基づいて誘発します。

 例を挙げましょう。あなたは《ファングレンの匪賊》と《疫病のマイア》をコントロールしています。対戦相手が《審判の日》を唱え、全てのクリーチャーが破壊されて墓地に置かれました。アーティファクトである《疫病のマイア》が戦場から墓地に置かれましたが、《ファングレンの匪賊》も戦場から墓地に置かれています。しかし、《ファングレンの匪賊》の誘発型能力は、イベントの直後ではなく直前のオブジェクトの状態に基づいて誘発するので、条件を満たしたことになり、1回誘発します。


遅延誘発型能力

 効果によって、後で何かを行う遅延誘発型能力が作成されることがあります。遅延誘発型能力は、単語の位置が異なることがありますが、「......とき/when」「......たび/whenever」「......時に/at」の3つのうちいずれかを含みます。

 遅延誘発型能力は呪文や他の能力の解決によって、または置換効果の適用の結果として生成されます。

 遅延誘発型能力は期限が記されていない限り、条件を満たしたときに1回だけ誘発します。

 例えば、《死後の一突き》の場合、1回だけ、次の終了ステップの開始時に誘発し、解決時に《死後の一突き》によって戦場に戻されたクリーチャーを追放します。


状況誘発型能力

 誘発型能力の中には、条件に合ったイベントが発生したときに誘発するものの他に、ゲームの状況によって誘発するものがあります。そのような能力は、ゲームの状況が条件を満たした場合、即座に誘発して、次の機会にスタックに積まれます。このような誘発型能力を「状況誘発型能力」と呼びます。

 状況誘発型能力は、その能力が解決されるか打ち消されるなどでスタックから取り除かれるまでは再び誘発することはありません。が、それ以降にその能力を持つオブジェクトがまだその領域に残っていてゲームの状況が誘発条件を満たしていた場合には、その能力は再び誘発します。

 例を挙げましょう。《ダークスティールの反応炉》の3番目の能力は状況誘発型能力です。あなたは上に20個の蓄積カウンターが置かれている《ダークスティールの反応炉》をコントロールしています。条件を満たしているので、この誘発型能力が誘発します。誘発している間(つまり、スタックに置かれて解決を待つ間)にも、誘発条件を満たしてはいますが、すでに誘発しスタックに積まれているので、再び誘発することはありません。スタックに積まれている能力がスタックから取り除かれた場合、まだ条件を満たしているのであれば、《ダークスティールの反応炉》の3番目の能力は再び誘発します。


 誘発型能力については総合ルールの 603項も合わせて参照してください。


 それでは、前回の回答です。


問 1

 次のうち、正しい事柄が書かれている文章を選べ。(複数回答可)

a) 誘発型能力には起動コストがある。
b) 誘発型能力はスタックに置かれた後で解決を待つ。
c) 誘発型能力のコントローラーはその発生源と同一である。
d) 複数の誘発型能力が同時にスタックに置かれる場合、アクティブ・プレイヤーが積む順番を全てについて決める。
e) スタックに置かれた誘発型能力が、解決時に何もしないことがある。


回答1 b), e)

a) × 起動コストは無い。
b) ○ 
c) × 一般的な誘発型能力のコントローラーはその発生源と同一であるが、遅延誘発型能力に関してはその限りでない。
d) × アクティブ・プレイヤーがコントロールする誘発型能力を全てスタックに置いてから、ノン・アクティブ・プレイヤーが同じ事を行う。アクティブ・プレイヤーが全部の順番を決めるわけではない。
e) ○ "if"節のルールにより、解決時に条件に合っていない場合、誘発型能力は何もしない。

問 2

 A と B がゲームをしている。

 A のライフは41点で、《フェリダーの君主》をコントロールしている。

 A のターンのアップキープ・ステップの開始時に、《フェリダーの君主》の能力が誘発しスタックに置かれた。これの解決前に、B は A を対象に《稲妻》を唱え、これは打ち消されもせずに解決された。

 さて、《フェリダーの君主》由来の誘発型能力が解決されると、どうなるか?


回答2 《フェリダーの君主》の誘発型能力は解決されるが、何もしない。

 《フェリダーの君主》の誘発型能力は、「...、あなたのライフが40点以上である場合、...」とあるので、"if"節のルールに従う。問題文の状況では、先に《稲妻》が解決されて、A のライフは38になる。その後、《フェリダーの君主》の誘発型能力が解決されるが、A のライフは40点よりも下なので、条件を満たさず、"if"節のルールによって、この誘発型能力は何もしない。
 従って、A はこのターンには勝利しない。


問 3

 店舗でのフライデー・ナイト・マジックでのこと。

 あるテーブルのプレイヤーが、ラウンドが始まったにも関わらず姿が見えない。開始から15分たって、ようやく姿を見せて席についた。
 さて、ヘッドジャッジであるあなたは、このプレイヤーに対してどうすべきか?


回答3 そのラウンドのマッチを敗北扱いにする。

 ラウンドの開始時より10分以上遅れた場合にはマッチを没収されたものとして扱われます。(一般イベント用ジャッジ法:良くない行動)

 そのラウンドのスコアは2-0で遅刻していたプレイヤーの負けになります。また、通常はその時点でドロップ(途中棄権)扱いになり、プレイヤーが主催者もしくはスコアキーパーに申し出ることでドロップを回避して大会に復帰することができます。

 遅刻の罰則は厳しく、ルール適用度が「競技」ならば、0分(もしくは3分)の遅刻でゲームの敗北が与えられます。10分以上の遅刻で上記と同じく、マッチの敗北が与えられ、大会から自動的にドロップされます。

 大会中は次のラウンド開始時刻を気にかけるようにし、遅れないようにして下さい。


問 4

 プレイヤー P と Q がゲームをしている。

 Q は《イクスリッドの看守》をコントロールしている。

 P のターン、P は《真実の解体者、コジレック》を唱えた。
 Q はそれに対して《取り消し》を唱え、《真実の解体者、コジレック》を打ち消した。

 さて、P のライブラリーは切り直されるだろうか?


回答4 切り直されない。

 《真実の解体者、コジレック》の3番目の誘発型能力、「真実の解体者、コジレックがいずれかの領域からいずれかの墓地に置かれたとき、オーナーは自分の墓地を自分のライブラリーに加えて切り直す。」は、ある領域から墓地領域に置かれたときに誘発する。つまり、誘発する時点では《真実の解体者、コジレック》は墓地に置かれている必要がある。

 しかし、《イクスリッドの看守》によって、墓地にあるカードは能力を失っているので、墓地に置かれている《真実の解体者、コジレック》は能力を失っている。従って、さきほどの誘発型能力は(能力自体を持っていないので)誘発しない。ゆえに、ライブラリーが切り直されることもない。

 また、これとは別に、《正義の執政官》などに見られる「死亡したとき」に誘発する誘発型能力は、戦場に《イクスリッドの看守》がいたとしても問題なく誘発する。これは、「死亡したとき」というのが領域変更誘発であり、「死亡した」というイベントの直後ではなく、直前のオブジェクトの状態に基づいて誘発するからである。つまり、死亡する直前には《正義の執政官》は戦場にあって墓地にいないので、《イクスリッドの看守》によって能力を失っておらず、問題なく誘発することができる。




ライター:testing

 愛知在住のレベル 2 ジャッジ。ルールに造詣が深い氏のブログ closet belief 2 では、おもにルールにまつわる役立つコラムが掲載されることが多く、毎週金曜日に掲載される Friday Magic Quiz を毎週楽しみにしているファンも多い。
 本コラム Formal Magic Quiz は、氏のブログで連載されている Friday Magic Quiz への氏によるオマージュであることは疑いようがない。どちらも略称 FMQ としてお楽しみいただければ。



WPN からのお知らせ

 12/13 現在、以下の WPN プログラムならびにイベントが申請できます。イベントの申請は、ウィザーズイベントレポーターからかんたんに操作できます。ウィザーズイベントレポーターはWPNサイトからダウンロードしてください。

全主催者
  • Magic (競技イベント/個人戦・双頭巨人戦・チーム戦)
    • ブースタードラフト
    • レガシー
    • エクステンデッド
    • ヴィンテージ
    • スタンダード
    • シールドデッキ
    • ブロック構築
    • Modern
    • 3 スタンダード(3人チーム構築)
    • 3 シールドデッキ(3人チームリミテッド)
    • 2HG(双頭巨人戦は 2HG で始まるそれぞれのフォーマットをご利用ください)
  • Casual Magic Event(カジュアル/8人未満で開催したイベントやフリープレイ会の報告に)
    • カジュアル構築
    • カジュアルリミテッド
  • Casual Multi-Player(カジュアル多人数戦)
    • アーチエネミー/Archenemy
    • 次元マジック戦/Planechase
    • 統率者戦/Commander
    • 皇帝戦/Emperor
    • バトルロイヤル/Free-for-all
    • 大乱闘戦/Grand Melee
    • その他/Other
ゲートウェイ店舗

 ゲートウェイ店舗は、全主催者向けイベントが申請できます。くわえて、以下のプログラムが申請できます。

  • Magic League(リーグ戦の参加者報告に)
コア店舗

 コア店舗は、ゲートウェイ店舗のプログラムをすべて申請できます。くわえて、以下のプログラムが申請できます。

  • Friday Night Magic - January 2012
  • Magic Game Day - Dark Adcension
アドバンス店舗

 アドバンス店舗は、コア店舗のプログラムを 2 回ずつ申請できます。

WPNマテリアル

 店舗レベルに関係なく、サポートキットは一店舗一回限り申請できます。

  • Gateway Support Kit - Winter 2011-2012(イベント頒布用プロモカード)
  • Membership Card Request(新規メンバーカードの請求)

 WPN プログラムの申請方法については、WPN 通信 第47回に詳しく記載がありますので、ご一読ください。それでもわからないことがありましたら wpnjapan@wizards.com へ気軽にご相談ください。

グランプリトライアル(アドバンス店舗)

 グランプリトライアル(GPT)とは、競技レベルのトーナメントへの架け橋となるイベントで、該当するグランプリの不戦勝を選出するトーナメントです。プレインズウォーカーポイントのイベント倍率は 3 倍です。

 GPT 開催に際しては、十分な席数を持つ会場と、イベント当日の運営を担う DCI 認定ジャッジが最低一人は必要です。また、イベントの申請に際しては遅くとも開催予定日の 3 週間前までに申請を済ませてください。

 現在トライアルの開催申請を受け付けているグランプリは次の通りです。

グランプリ グランプリ開催日 本戦のフォーマット トライアル開催時期 申請締切
クアラルンプール(マレーシア) 3/24~25 スタンダード 12/25~3/9 1/9
メルボルン(オーストラリア) 3/31~4/1 シールドデッキ 1/1~3/16 1/16

 申請された日付によっては GPT 開催が許可されないことがあります。上記の各トライアルの場合は、闇の隆盛プレリリース(1/28~29)、闇の隆盛発売記念パーティ(2/3~6)、グランプリ神戸(2/18~19)、闇の隆盛ゲームデー(2/25~26)の開催日には、GPT を開催することはできません。

 GPT のフォーマットは、シールドデッキ、スタンダード、エクステンデッド、モダン、ブロック構築のいずれかで開催することができます。GPT 開催を希望する店舗は、開催希望日、開催ロケーション、フォーマット、当日のヘッドジャッジを明記のうえ、締切日までに wpnjapan@wizards.com へご連絡ください。


 各 WPN プログラムの申請スケジュールおよび大会日程、ならびに国内プレミアイベントの大会日程は Google カレンダーにまとめてありますので、よろしかったらご利用ください。

 公開されている Google カレンダーは、各自が利用しているスケジューラにインポートすることができます。

 Google アカウントを利用して自身のカレンダーに表示させたり、スマートフォンのスケジューラへインポートすることで、自分の予定表とリンクさせることができるようになります。「今週の大会はどうだったっけ?」と悩んでいるような方にお勧めです。

 それでは、また来週。

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