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なかしゅー世界一周
なかしゅー世界一周 プロツアー「テーロス」編・ダブリンにて
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なかしゅー世界一周
2013.10.31
なかしゅー世界一周 プロツアー「テーロス」編・ダブリンにて
Text, Photo by 中村 修平
「新環境考察記録」編もご覧ください。
なるほどオクラホマでは石油が取れるのか、それにしても空が青すぎやしないかね。
なんて思ったのも束の間です。グランプリが行われたこの地から、ここから1日かけてダブリンへ。
コンリー・ウッズの車で空港まで行ったのですが、とある地図では本当に目的地に着けないということを実感したり、空港では名前に何故か「mr」が付いてしまって別人として認識されかかったり、無駄に眠れなくて完全に時差ぼけコースだなという予感いっぱいであったりしつつ、アイルランド語のゲート案内をくぐって外に出てみるとどんよりな雨模様な早朝。
タクシーの運転手に聞くと毎日だいたいこんなものという返事。
まあちょっと肌寒い、いや訂正します。だいぶ肌寒いのですが一眠りしている間に着くだろう......
と船を漕ぎかけた瞬間に運転手のおっちゃんに叩き起こされました。曰く、
「俺の話を聞け、それと俺は毎日4時間しか寝てないんだぞ」
アイルランドは怖いところです。
ついでに通勤渋滞にも巻き込まれて1時間弱ほどで当座の目的地である、ブリュワリーホテルに到着。
スターシティ・チームはグランプリの週末を蹴って古城で調整をしていたみたいですが、チャネルはウィザーズから支給されるホテルに前乗りして最後の調整をしていたのです。
私がグランプリにかまけている間に秘密の会議室では調整が進行したのかな......
登場人物紹介
時間と場所は戻って、9月最終週、練習に明け暮れていたラスベガスのイーフロウ(エリック・フローリッシュ)邸。
今回はフルメンバーというにはちょっと寂しい感じで、新加入したオランダの殿堂プレイヤー、フランク・カースティンなんかは積極的にメンバー掲示板に書き込みをしてくれましたが、実際に合流するのはダブリンに着いてからでした。
たまにベン・スタークがイーフロウ邸に来た時以外は基本スタンダードの調整という日々、1週間滞在した主なメンバーはこの6人+私。既に何回か紹介したことのある面々であったりもするので、今回はちょっと趣向を変えてみます。
パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ
ご存知ブラジル初の殿堂プレイヤー。
南米特有のこの長い名前は、お母さんの苗字もくっついているからだとか。
『ところでパウロ、食べ物だと何が好き?』
『砂糖』(即答)
これが少しも話を盛っていないのだから恐ろしい。
ゆっくりとですが、確実に肉付きが良くなっていくのも納得です。
チャネルの中でわりと、いやかなり正気の経済感覚を持っていて、例の狂気的ゲームにもほとんど参加しないのですがチョコレートがかかると......
いかにチョコレートが素晴らしいかを、そしてチョコレートこそがスイーツの中のスイーツであるかだけを、小一時間しゃべり続けられる人間はパウロを除いて他にいません。
デイヴィッド・オチョア
あまりに物知りでまるでウェブスター辞書のようだ、というところから通称ウェブ。
基本的には謎が多いキャラクター、チャネルで最も仙人に近い男です。
解っていることを断片的に説明すると......
チャネルの本拠地があるオークランド在住、それもあってチャネルからのカードは基本的にウェブが管理、というか掃除とか整頓とか大好き。つい最近まで携帯持ってなかった。あと兄弟は多かったというのと、そして昔はひもじい思いをしてたのが特徴......なのか?
後ろ2つは、これから山盛りの肉と格闘しようとしているウェブに対して質問した時にもそもそしながら答えてくれた内容なので、冗談の可能性は存分にあり。
とりあえずウェブの話をする上で外せないのが、食に関して異常なまでの執念を持っているということです。
それはまず量、やせの大食いの典型に驚かされ、
その後に質、どの土地に行っても欠かさない名店チェック。
そして料理に沿った完璧なテーブルマナーに感服されます。
彼の食べた後のスペアリブは恐ろしいくらい肉がありません。
未知の味への探究心も半端ないですね。
私の知っているアメリカ人で唯一、寿司屋で平気でウニを注文する男。
ちなみに他のチャネルメンバーが、ウニを頼む私とウェブを見た時、
まるでエイリアンを見るような目つきになったことは忘れませんね。
エリック・フローリッシュ
家主であり、ポーカーセレブ。
全てに対して怠そうにしてるのですが......、実際怠そうですね。
かなりの悲観主義者で、「イーフロウのツイート」と言えばだいたいそういう意味になるらしいです。
そんな負のオーラを常時全開にしているイーフロウですが、一種独特の諧謔味があるキャラ。だんだんと味が出てくるタイプですね。
チャネルの毒吐き担当というポジションになることが多いですが、ほとんど的確な意見なので発言自体に異議を唱えられることはほとんどありません。
何とかして言いくるめようとするベンや、言っていることがだいたい駄々っ子と変わらないコンリーに止めを刺すのはだいたいこの人の一言。
好きなものは寿司とステーキ。見た目通り。
ジョシュ・アター=レイトン
現プレイヤー・オブ・ザ・イヤー。
シリコンバレーでIT技術者という定職を持ちながら、こうやってマジック廃人合宿に来ているのはこの人だけですね。
通称は「ラプター」、由来はゲームで使用していたスクリーンネームからだそうです。
決して見た目がインテリヤクザ系だからとかそういう方向ではない、はず。
意外と可愛いもの好きで、リーグ・オブ・レジェンドというネットゲームの持ちキャラの子パンダっぽいもののグッズを持っていたり、旅先でもふもふしたもの買っていたりするのを見たことがあります。
チャネル内でデッキビルダーといえばこのジョシュかキブラーなのですが、キブラーほどではないにしてもかなり独特なカードシャッフルをする人。
未見の方はぜひ。
あとタイ・カレーが好き。
シャハーラ・シェンハー
ここはアメリカということでアメリカの流儀に倣って英語読みで。
ちなみにアメリカ人的にも変な名前だと思っているようです。よく名前でからかわれていますね。
現世界王者。プレイングは引っ掛けをこよなく愛する釣り人。
練習中でも真剣に釣りに行こうと姿勢は、うーん、個人的にはめんどくさいかな。
ですが真摯さという意味では評価に値しますね。よく誰彼構わず、ゲームを止めてどうするべきかという相談を持ちかけるところは純粋に高評価。ただし自分が相手をしてない時に限る。
まだ19歳と圧倒的に若いということもあって基本的に弄られるポジション。
色々なところで若さを出しちゃっていて、まあこのまま弄られ役でいいんじゃないかなあ......
若者らしく?ジャンクフード大好き。
ブロック・パーカー
イーフロウ邸に同居しているもう一人のポーカーセレブ。
かなり古参のプレイヤーで最近マジックに復帰した組。
イーフロウ曰く、東海岸のマジックプレイヤーたちにポーカーを広めたのはこのブロックらしいです。
かつてウィリアム・ジェンセンと一緒にチームプロツアー優勝経験あり(プロツアー・ボストン2004)。
ポーカー界の頂点、「ワールドシリーズオブポーカー」の優勝者だけに与えられるブレスレットを複数個持っている人。
肉大好きでシーフード嫌い。
この6人+私+時々ベンでの4日間を経て、オクラホマ、そしてダブリンへ。
そういえば我らがアイドル、コンリー・ウッズが週末にだけひょっこり現れて、ダブリン行きの飛行機の出発地点をグランプリの開催地、オクラホマではなくオマハにしてしまったという極上のネタを置いて帰っていきましたね。
どこかで聞いたな、と思いつつも全力で笑ったのは仕方ありません。
だって真っ赤な顔をして
『レンタカーでたった7時間だし』
なんて言い出すんだから。いや、この愛嬌さこそがコンリー。
正直コンリーのおもしろエピソードだけで丸々1回分くらいのネタがあるのですが、これくらいにしておきましょう。
そしてダブリン
襲い来る眠気と戦いつつ、チャネルメンバー全員での朝ご飯兼進捗会議中というところで冒頭へと戻ります。
移動で1日分が飛んでいるので日付は10月8日火曜日、プロツアーまでは残り3日です。
まず状況を聞いたのはリーダーであるルイス。
意外と迷っています。エスパーを捨てがたい選択肢として考えているようです。
そしてキブラー。
私の候補でもある緑単色について......ですが返事は残念なもの。エスパーにあまり相性が良くないので調整を諦めたとのことです。
最後にジョシュ。
こちらは明快でした。凄く自分のデッキが気に入っている、と。
13 《山》 4 《ニクスの祭殿、ニクソス》 4 《踏み鳴らされる地》 4 《奔放の神殿》 -土地(25)- 2 《ラクドスの哄笑者》 4 《灰の盲信者》 4 《炎樹族の使者》 4 《凍結燃焼の奇魔》 4 《ボロスの反攻者》 4 《モーギスの狂信者》 3 《鍛冶の神、パーフォロス》 4 《嵐の息吹のドラゴン》 -クリーチャー(29)- |
4 《ドムリ・ラーデ》 2 《パーフォロスの槌》 -呪文(6)- |
《至高の評決》こそが環境最強の鍵だと思いつつも、だからこそ青白系は使いたくないと考えていた私の腹積もりはここでほとんど決まりました。
ジョシュのデッキに乗った。
ここからは主にサイドボードの調整と、メインデッキで唯一気に入らないスロット、2枚の《ラクドスの哄笑者》をどうするかということに費やされました。
まずはそのまま2枚の《ラクドスの哄笑者》です。
ジョシュは初手には欲しいけど途中で絶対に引きたくないから2枚という意見、ですが私の使ってみた感想としては、どんな相手にせよ初手にすら欲しくないというのが感想で、このフィードバックは大勢を占めていたようです。
ならば替わりに何を入れるか。これについてはかなり意見が割れました。
私が推したのは1枚の《紅蓮の達人チャンドラ》と1枚の《ミジウムの迫撃砲》。
カースティンは3ターン目の《ニクスの祭殿、ニクソス》加速から出しやすい《燃えさし呑み》、ジョシュとオチョアはエスパーに対して好感触だった《歓楽者ゼナゴス》。
結論はゼナゴス。
エスパーに強いというのと、サイドの構成も踏まえてマナベースを少し緑多めに取るということで決着。
次はサイドボードです。
まず意識しないといけないのは対ビートダウン、こちらは最速を目指しているわけではないのでどうしても序盤は押されがちとなってしまいます。超過も狙える《ミジウムの迫撃砲》は確定4枚として、もう1スロットの除去を何にするか。
当初はスピードに対抗するために《ショック》4枚が有力でした。ですが相手と比較して遅いというのは、逆に言うとある程度の損害を覚悟して《神々の憤怒》のような全体除去を取っても良い理由になりうるのです。
全部置き換えてしまうとあまりにも重いので折衷案で2枚ずつというところで決着。
こうして8枚はあっさり決まりました。
2枚の《紅蓮の達人チャンドラ》も、わりかしあっさり決まったスロットです。対コントロールに追加のプレインズウォーカーを入れるというのは、もはや環境のセオリーとも言って良いでしょうね。
最後に、これもメイン入り争いに敗れた《燃えさし呑み》が、自分よりも早いデッキに対して《ミジウムの迫撃砲》で死なないカードとして採用されて完成となりました。
11 《山》 4 《ニクスの祭殿、ニクソス》 4 《踏み鳴らされる地》 4 《奔放の神殿》 2 《グルールのギルド門》 -土地(25)- 4 《灰の盲信者》 4 《炎樹族の使者》 4 《凍結燃焼の奇魔》 4 《ボロスの反攻者》 4 《モーギスの狂信者》 3 《鍛冶の神、パーフォロス》 4 《嵐の息吹のドラゴン》 -クリーチャー(27)- |
2 《パーフォロスの槌》 4 《ドムリ・ラーデ》 2 《歓楽者ゼナゴス》 -呪文(8)- |
2 《燃えさし呑み》 2 《ショック》 4 《ミジウムの迫撃砲》 2 《破壊的な享楽》 1 《漸増爆弾》 2 《神々の憤怒》 2 《紅蓮の達人チャンドラ》 -サイドボード(15)- |
プロツアーの前々日、水曜日にデッキが完成したのは、私がチャネルに所属するようになってからは初めてですね。
普段だと前日、前々日は調整の最終段階に加えて日本人との再会などでてんやわんやになってしまうのですが、今回はかなりゆったり。
久しぶりにレストランで日本語の会話をしたりで、さてプロツアーです。
で、プロツアー
初戦のドラフト3連戦で3連敗。
いや、デッキ自体も組んだ時に「駄目だこりゃ」って感じだったんですよ。
初手《森の女人像》か《エレボスの使者》の2択で《森の女人像》を選んで無難な1パック目から、2パック目2手目で《悪夢の織り手、アショク》で風向きのおかしさを感じつつもパス。
そうするとそこから流れてくる黒いカードの山。決定的なのは3パック目5手目の《エレボスの鞭》。おまけに6手目には《エレボスの使者》まで来るしで......
できたデッキは緑白、カードが足りないのでしょうがなく赤をタッチして《マグマの噴流》と《破壊的な享楽》が入っているという代物。もちろん土地は18枚。
試合の方も悲惨の一言でした。
初戦、ほとんど同型で2色で組めている分、完成度が上な白緑に負け。
2戦目の対戦相手曰く、
『いや、デッキが弱くてさ...』
《航海の終わり》、《雨雲のナイアード》、《航海の終わり》、《船壊しのクラーケン》...どこが弱いのか教えていただきたい。あ、2本目はそれに《悪夢の織り手、アショク》が付きました。
そして3戦目の対戦相手に至っては、
『いや、これまでに6回もマリガンしてさ...』
先手7枚キープ、《蒸気の精》、《雨雲のナイアード》、《捕海》構えながら《地平線のキマイラ》、《予知するスフィンクス》×2。
マリガンは何時してくれるんですか!
こんな廻りをされて、それでも1ゲームをこんなデッキで取った自分を褒めたたえたいくらいです。まあ3本目はやはり7枚キープで瞬殺されましたけど。
なんとか構築ラウンドを4-1で折り返して2日目にこそ残りましたが、実質私のプロツアーはそこまででした。
2日目はドラフトで2-1、構築で3-1から最終戦を負けて通算9勝7敗で、追加プロポイントが発生する100位圏内からギリギリ脱落。
グランプリで獲得できるポイント上限が実質的に決まっている以上、どのみちプロツアーで稼がなくてはいけないというのが今年のシステム。
これまではプラチナへのプロポイント「45点」を引き算形式で考えていくことができたのですが、今年はむしろ足し算。
グランプリの5回分を、既に得ているトップ8以上のスコアに加えて、それ以外を便宜上16位以内の3点とし、4+4+3+3+3=17点。
加えて世界選手権の6点。そして今回の3点で26点。あとたった3回の大会で残りは19点もある。
駄目な時でもせめて戦い抜いて追加1点が取れればまだ気分的に救われたのですが、それにも失敗ということで、先週に引き続き落胆の週末となってしまいました。
チャネル全体としても、今回は久しぶりにトップ8がいない結果に終わるなど不本意な成績です。
『エスパーこそが仮想敵。』
思い返してみるとこの考え自体はその通りだったのですが、あまりにも意識しすぎてしまったのがチャネルの思惑を狂わせてしまったとも感じますね。
実際は、私達が切り捨てた「エスパーに弱いがその他には勝てるデッキ」、青単であったり、三原デッキというのが予想以上に多かった大会でした。
そんなこんなで宴も終わりで
本来ならここでさよならダブリン、となるのですが、今回はもう2日ほど続きます。
というのも、グランプリ・香港へ向かうために航空券を水曜日にしたからで、それまでここ、ブリュワーズホテルにて延泊。その間に観光でもしようかなというプラン。
......だったのですが2週続けて残念な結果にさすがに体がついていかず、ホテルでやったことと言えばマジックオンラインで今更テーロスドラフト。しかも気がつけば日も落ちているという退廃ぶり。
これではいかんと言うことで、バーにでも行ってアイリッシュ音楽とタップダンスでも見に行こうと決意してみました。
とは言っても普段に比べればだいぶ省エネです。
ホテルに置いてあるチラシ群の中から、それらしい用語が書いてあるのを見つけてネットで検索するだけ。フリーであれば尚の事良し。
ちょうど街の中心部にそういう所があるみたいです。タクシーで10分少々。
これなら歩いてでも行けた気がしないでもありませんが、まあそこは気にしない。
アイリッシュビールにチキンウイングで適当に寛いでいると始まりました。
思っていたより、いや期待してたものより遥かに良いです。
途中でアイリッシュタップダンスのパフォーマンスも加わるのが更に良い。
ただ惜しむらくは、隣の酔っぱらいのおばちゃんがうるさくて、どうしてもかなわないこと。
しかも別方向に事態が発展してしまって残念ながら途中で離脱せざるを得ない羽目にまで。しかしこのことで逆にテンションが上がって、「翌日はもっとちゃんとした所に行こう」となかなか来ない帰りのバスの中で決意したのでした。
翌朝。
今度こそはと改めてチラシ検索、ネット検索の再開です。
そうすると、なかなか良さそうなものがありました。
車で30分程の山の中腹にある、ログハウス風ライブハウス夕食付き。
送迎バスも付けて、しめて55ユーロ。
ついでに同じく香港行きで水曜までここに滞在している連中にもどうかと誘ってみました。
『行きたいんですけどちょっと高くて...』
『アニメに勝るものなどない』
たぶんもうダブリンとか来ないんだよ!? あとさっさと二次元に行ってしまえ!!
とは心に留めておいたような、いややっぱり言ってしまったような気がしますが、予想はしていたとはいえ1人での行動になりました。
19時に送迎バスが到着し、そこからディナー、開演は20時半で閉幕は22時半といった具合のようです。
そこから帰るまでの時間などを加味して、翌早朝に香港に向けて発つので念の為に荷造り、ついでに連絡事項の確認などを済ませていたら予定の時間の10分前、準備は万全で後は送迎バスが来るのを待つだけ。
と思っていたら大失敗。
よくよくチラシを読んでみたら、『ホテルの外』ではなくて『ホテルの外のしばらく行った所にあるバス停』ではないですか、しかもフロントに距離を聞くと「歩きで15分はかかる」と......
どう考えても無理ですね。
ということで連夜のタクシーで。
「かなり遠いし、時間もかかるよ。」と心配してくれましたが、事情を話すと心よく承諾してくれました。
料金も意外とリーズナブルで、20ユーロぴったり。
入り口をくぐると誰もいなくて少し焦りましたが、上階に人の気配がするので行ってみるとビンゴ。
同じように送迎バスを乗り遅れた夫婦にくっついて、前の人と同じと説明するとあっさり席まで連れて行ってくれて一安心。
どうにか70ユーロが無駄にはならずにすみました。
コースはとても一般的な3品のコース。
3~4種類の前菜に3~4種類のメイン、それにデザートという構成。
ちょっと前にチャウダーは食べたので、次に気になったベジタブルスープと、
牛も捨てがたかったのですが、アイルランド風というのに負けて羊。
ちょっと日本人には馴染みがない独特の臭みがありますが、わりと大丈夫な方なので美味しく食べられました。
デザートのアップルパイと紅茶で一息ついてから、いよいよショーの始まりです。
おっちゃん4人組のバンドですが、前説が凄く上手いですね。
お客さんのほとんどがアメリカからツアーで来ているおじいちゃんおばあちゃんの団体さんだったのですが、掴みから大盛り上がりです。
哀愁漂わせながら、
「long way to home♪」
だなんて歌われると個人的にもくらっとしてきます。
いやあ、思えば遠くまで来たものだ。
10時間を切った、迫り来る欲望と帰りの駄賃という名の次のフライトのことは......
考えるは止めておこう。
時計が9時半を廻ったあたりでアイリッシュタップダンスにバトンタッチ。
プロってのは凄いですね。
昨日見たものでも充分凄いと思っていたのですが、こちらを見てからだと一段違うというのがはっきりわかります。
本当に見られてよかった。
そしてホテルに戻ってまずしたことは、「リバーダンス」が今世界のどこで見られるかのチェック。
かつては日本でも公演していたと思うのですが、大分前に終了してしまったようです。
現在はヨーロッパを中心に活動しているみたいなので、来年の2月くらいに改めて考えることにしますか。
そうこうしている間に午前4時。
さて、待機時間を含めると36時間という、これまで経験したことのない未知の領域に、それでは行ってきます。
エコノミークラス症候群にならなければ、また世界の何処かでお会いしましょう。
追記
あ、香港ですが勝ってしまいました。
どうにも予定外の勝利すぎて構成が考えつかずこうして追記となってしまいましたが、未来予想図からは想定外の5点ボーナスが入って残りは14点。
プロツアーの最低ポイントは3点なので、その3回分で9点と見ると、上乗せ5点。
蜃気楼くらいには来年が見えてきたかも。
それではまた次回。
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