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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」

第17回:何取るいろは?「新たなるファイレクシア」ドラフト点数表 白・青・黒編

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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」

2011.05.16

第17回:何取るいろは~「新たなるファイレクシア」ドラフト点数表 白・青・黒編


 こんにちは。渡辺です。

 つい先日、ミラディンの傷跡ブロック最後のエキスパンション「新たなるファイレクシア」が発売されましたね。
 この時期の皆さんの興味は、この発売されたばかりのセットに釘付けだと思います。新セットの発売はMTGプレイヤーにとってはお祭りのようなものですからね。

 カードショップを回ってカードを購入したり、手に入れたばかりのカードを使って新デッキを回したり、新しい環境のドラフトをしたりと楽しいことづくめです。

 今のうちにしか楽しめないことを骨の髄まで楽しみましょう!


 さて、今回はその最新エキスパンション・新たなるファイレクシアのドラフト点数表を作りたいと思います。

 まだ発売したばかりで個々のカード毎の評価は固まっていない時期だと思いますが、何を隠そう僕自身もその一人。
 実際に新たなるファイレクシアに触ったのは、先週の土日のプレリリースでのガンスリンガーとシールド2回だけという状態です。
 したがって今回は、ほぼリストを見ただけ、実際には1回もドラフトをしていない状態で点数を付けました。

 脳内での点数付けなので、ここに載っている点数よりも遥かに強かったり、逆に弱かったりするカードが多々あると思います。
 ただカード毎の評価の参考にはなると思うので、これから付けていくカード評価への参考として見てください。


 点数の基準は包囲戦の時(白青黒編赤緑銀編)と一緒です。一応載せておきますね。
 

点数 基準
10 神カード。見たら取るべし。確定初手。
9 爆弾カード。これ1枚でゲームに勝てるようなカード。初手~2手目。
8 かなり優秀なカード。流れてきてもおかしくないが、初手でも問題ないレベル。初手~3手目。
7 優良カード。是非デッキに入れたいレベル。2~4手目。
6 普通にデッキに入るくらいのカード。3~6手目。
5 ぎりぎりデッキに入るぐらいのカード。5~8手目。
4 できればデッキに入れたくないようなのカード。枚数が足りないときに仕方なく使うレベル。または特殊な条件でのみ使用するカード。7~9手目。
3 サイドボード要員。基本はデッキに入らない。10~12手目。
2 よほどのことがない限りデッキに入れることはないカード。12~14手目。
1 何をしてもデッキに入らないレベル。ほぼ14手目。


 また、これは前回の点数付けのときに伝え忘れたのですが、カードの点数というのはそのカードの純粋な強さを示すものではありません。

 もちろんカードの純粋な強さも見ますが、そのカードをピックした後のドラフトの受けの広さ、アーキタイプ別に必要なカードなどの要素を考慮して点数付けをしています。

 今回で言うなら、ファイレクシア・マナのカードはどの色でも使うことができるので、非常に受けの広いカードとして点数を高めに付けています。

 そういった点も考慮しながらご覧ください。

 ちなみにファイレクシア・マナを含むカードはその色の章に分配しています。


 では白から見てみましょう。


点数 カード
10 大修道士、エリシュ・ノーン
8 別館の大長
8 刃の接合者
8 練達の接合者
8 砕けた天使
7 倒れし者の記憶
7 強制された崇拝
7 磁器の軍団兵
6 金切り声の猛禽
6 探知の接合者
6 縫合の僧侶
6 排他の儀式
6 純鋼の聖騎士
6 大聖堂の皮膜
5 使徒の祝福
5 骨髄の破片
5 審問官の総督
5 オーリオックの生き残り
5 敗残のレオニン
4 ロクソドンの改宗者
4 急送
4 ファイレクシアの非生
4 ノーンの別館
3 戦争報告
3 相応の敬意

 白のトップは《大修道士、エリシュ・ノーン》。

 こんなの出したら即ゲームエンド級の馬鹿げた能力ですね。強すぎるぞこいつ・・・。

 《磁器の軍団兵》はどの色でも使える2マナ3/1先制と、2点払っても是非使いたいというようなスペック。
 どんなデッキでも使えるという安心感は偉いですね。

 《強制された崇拝》と《倒れし者の記憶》はタッチして使っても良いレベルのナイスカード。
 これらがコモンにあるのは白の強みと言えます。

 白は今回で《金切り声の猛禽》と《敗残のレオニン》という2種類の感染クリーチャーを手に入れたので、包囲戦の《ノーンの僧侶》と《枝モズ》から白も感染が狙えるようになったのかもしれません。

 今までは包囲戦1・傷跡2というパック配分だったので白い感染クリーチャーの頭数が不足していましたが、新たなるファイレクシア1・包囲戦1・傷跡1なら3パック中2パックで白の感染クリーチャーを確保できるようになったので、今までに比べれば十分実現可能なレベルになったと思います。
 これは是非実践で試してみたいですね。


点数 カード
9 ファイレクシアの変形者
9 ファイレクシアの摂取者
8 病毒のドレイク
8 翼の接合者
8 尖塔の大長
7 テゼレットの計略
6 尖塔の監視者
6 突き刺しモズ
6 脊柱の飛行機械
6 精神間引き
5 無感覚の投薬
5 荒廃の工作員
5 蒸気の絡みつき
5 心理の障壁
5 つながれた喉首追い
5 詐欺師の総督
4 ギタクシア派の調査
4 銀白の突然変異
4 霊気の武装
4 核の占い師、ジン=ギタクシアス
3 堕落した決意
3 精神的つまづき
3 異種移植
2 心理的手術
2 防御姿勢

 青のトップは《ファイレクシアの変形者》と《ファイレクシアの摂取者》の2種。

 《ファイレクシアの変形者》はどの色でも使え、どんな状況でも盤面で最も強いカードになってくれるという文句無しの万能カード。
 《ファイレクシアの摂取者》は7マナとちょっと重いながらも、相手のクリーチャーを対処しつつ自軍にファッティを追加できるナイスカード。マナシンボルもシングルと緩いので、3色目としてのタッチを検討するレベルのカードです。

 青はコモンに《尖塔の監視者》《突き刺しモズ》《脊柱の飛行機械》と、飛行クリーチャーが3種類も居る充実なラインナップ。これだけいれば十分に飛行ビートを狙えます。

 《蒸気の絡みつき》と《心理の障壁》はその飛行戦術をサポートする良いカード。ライフ1点削れるのは地味に強い。

 《荒廃の工作員》と《つながれた喉首追い》の感染クリーチャー2種に関しては、両方とも単体では強いが色が悪いという印象。
 元々感染クリーチャーが多い黒か緑の補助としては悪くなさそうなので、黒青か緑青の感染は試してみたいところです。


点数 カード
10 囁く者、シェオルドレッド
9 生命の終焉
9 ドロスの大長
9 隷属
8 納墓の総督
8 四肢切断
8 シェオルドレッドの刈り取るもの
8 髄掘り
7 ぎらつく油
7 不気味な苦悩
7 寄生的移植
6 ファイレクシアの抹消者
6 ゲスの評決
6 死の犬
6 囁く死霊
6 ファイレクシアの愛撫
5 狂気コウモリ
5 大霊堂のスカージ
5 毒の屍賊
5 盲目の盲信者
5 胆液の爆発
4 蔑み
4 法務官の掌握
4 死後の一突き
3 外科的摘出
2 邪悪の気配

 黒のトップは《囁く者、シェオルドレッド》。

 東京のガンスリンガーで《戦争と平和の剣》を出していい気になっていたら、こいつを出されて装備先のクリーチャーが次々と死んでいき、ボコボコにされときました。
 そしてガンスリルールにより、僕の開封した《戦争と平和の剣》は勝者のもとへ行きましたとさ。
 いやほんと強すぎるだろこいつ・・・。

 気を取り直して黒の解説に移ります。

 黒は《囁く者、シェオルドレッド》以外にも《ドロスの大長》《生命の終焉》と強力なレアもあり、アンコモンにも《隷属》とゲームエンド級のカードが多いです。

 コモンに《不気味な苦悩》《寄生的移植》《ゲスの評決》と除去も豊富ですし、《髄掘り》のように分かりやすく強くて使いやすいカードもあります。

 カード毎の点数全体的にも高く、個人的には新たなるファイレクシアの黒は「強い色」という認識です。

 ただ今回は黒い感染クリーチャーが少なく、コモンだけで見るなら《毒の屍賊》のみという寂しい状況。

 アンコモンまで見れば《シェオルドレッドの刈り取るもの》のような優秀なものもいますが、それでも絶対数は少なく感じます。

 とは言っても包囲戦と傷跡で黒い感染クリーチャーはある程度確保できるのも事実。
 これからの黒は普通に組むか、それとも感染で組むか、その線引きが難しくなりそうですね。


 今回はここまで。

 残りの色の点数付けは来週にやろうと思います。

 実は残りの色の点数付け自体はもうできているので、この1週間で実際にやった結果は反映しません。
 実際にドラフトをやって「これ全然評価違った!」なんてことになっても絶対に内容は変えません!

 ・・・そんな事態にならないといいなぁ。

 ではまた来週お会いしましょう。


新たなるファイレクシア

2011年日本選手権予選

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