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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
第11回:MBS DAYS?ミラディン包囲戦ドラフト点数表 白・青・黒編
読み物
渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
2011.04.04
第11回:MBS DAYS~ミラディン包囲戦ドラフト点数表 白・青・黒編
みなさんこんにちは。渡辺です。
ミラディンの傷跡ブロックの3つ目のエキスパンションである「Action」が、正式に「新たなるファイレクシア」という名前だと発表されました。
ミラン軍VSファイレクシア軍の戦いは、ひとまずファイレクシアの勝利という形になったようです。ミラン派の僕としては残念ですが、これも一つの戦争。勝者がいるなら敗者がいるのもまた然り。
セットは「新たなるファイレクシア」になったのですが、まだカードの情報などは出てきていません。
新しく出るであろうプレインズウォーカーや、すでに噂になっている「赤白剣」など、どんなカードが出るのか、今から楽しみですね。
この赤白剣は《戦争と平和の剣》という名前らしいのですが、果たしてどんな能力になるやら・・・。とりあえず《石鍛冶の神秘家》がますます凶悪なクリーチャーになるということだけが現状分かっていることですね。
そんな「新たなるファイレクシア」が発売される5月13日まで、あと約1ヶ月。これが入ればまた新しいリミテッド環境となります。
あと1ヶ月で長らく親しんだ包囲戦-傷跡環境が終わりということですね。
もうこの環境の大きなイベントもありませんし、皆さんもそれぞれの環境理解を身に付けたと思います。個々のカードの評価などももうある程度できている頃でしょう。
ということで、今回はそのカードの評価を点数表という形で、実際に表してみたいと思います。
実際に「感覚的にこっちよりこっちかな」というよりは、「こちらのほうが点数が上」という方がはっきりしますからね。
今回紹介するのは「包囲戦-傷跡ドラフト」の点数表です。
包囲戦-傷跡環境のリミテッドとしてまとめてしまうと、ドラフトとシールドで評価の違うカードの点数が曖昧になってしまうと考え、今回紹介する点数表はドラフト時に限定しています。
参考までに僕の包囲戦-傷跡ドラフトに対する認識を大まかにまとめてみると、
- 基本的に遅い。早いデッキは組みづらいので多少重めに組んでも大丈夫。
- カードアドバンテージの取れるカードは強い。多少コストが重くても問題なし。
- アーキタイプドラフトよりも個々のカードパワーを重視。(白だけは別。理由は後記)
とこんな感じです。
こういう認識で点数を付けたので、僕と環境に対する認識が違う人はカードの評価がかなり異なるかもしれません。
また、断っておきますが、今回紹介する点数表が絶対と言うわけではありません。
僕個人の基準で採点したものなので僕個人の志向がかなり入っていますし、ピック状況によっては点数を度外視してピックすることも多々あります。
あくまでピック基準の参考という感じで見てください。
評価の基準も載せておきます。
点数 | 基準 |
10 | 神カード。見たら取るべし。確定初手。 |
9 | 爆弾カード。これ1枚でゲームに勝てるような爆弾カード。初手~2手目。 |
8 | かなり優秀なカード。流れてきてもおかしくないが、初手でも問題ないレベル。初手~3手目。 |
7 | 優良カード。是非デッキに入れたいレベル。2~4手目。 |
6 | 普通にデッキに入るくらいのカード。3~6手目。 |
5 | ぎりぎりデッキに入るぐらいのカード。5~8手目。 |
4 | できればデッキに入れたくないようなのカード。枚数が足りないときに仕方なく使うレベル。7~9手目。 |
3 | サイドボード要員。基本はデッキに入らない。10~12手目。 |
2 | よほどのことがない限りデッキに入れることはないカード。12~14手目。 |
1 | 何をしてもデッキに入らないレベル。ほぼ14手目。 |
ではそろそろ各色毎に点数表を見ていきましょう。
白
点数 | カード |
10 | 《ファイレクシアの再誕》 |
10 | 《白の太陽の頂点》 |
9 | 《勝利の伝令》 |
9 | 《刃砦の英雄》 |
8 | 《ミラディンの十字軍》 |
7 | 《レオニンの遺物囲い》 |
7 | 《神への捧げ物》 |
6 | 《レオニンの空狩人》 |
6 | 《窒息の噴煙》 |
6 | 《主の呼び声》 |
5 | 《ロクソドンの非正規兵》 |
5 | 《調和者隊の聖騎士》 |
5 | 《ノーンの僧侶》 |
4 | 《流血の臣下》 |
4 | 《消失の命令》 |
4 | 《枝モズ》 |
3 | 《献身的な補充兵》 |
3 | 《ケンバの軍勢》 |
2 | 《大あわての回収》 |
白のトップは《ファイレクシアの再誕》と《白の太陽の頂点》。両方とも打てればゲームを決定付ける強力なカードですね。
上の環境認識のところで「白だけは別」と書いた理由ですが、白はアンコモン以下のカードの点数が他の色に比べ全体的に低く、個々の能力もイマイチです。単体で勝負できるようなカードはほとんどありません。
なので白をやるなら金属術か飛行ビートなどのシナジーを意識してドラフトせざるを得ず、その関係で《レオニンの空狩人》や《主の呼び声》は少し高めに設定しています。
逆に白の感染クリーチャーである《ノーンの僧侶》と《枝モズ》は低く設定しています。これは白で感染はしたくないという理由からですね。《ノーンの僧侶》は普通のデッキでも壁役として使うことも出来るのでデッキには入りますが、《枝モズ》はちょっと厳しいですね。
白は包囲戦で振るわなかった分を2~3パック目で取り返すようなピックになることが多いです。
もし包囲戦で今ひとつでも、残りの2パックで十分挽回できるので諦めずにピックしましょう。
青
点数 | カード |
10 | 《聖別されたスフィンクス》 |
9 | 《堕落した良心》 |
8 | 《青の太陽の頂点》 |
8 | 《ヴィダルケンの解剖学者》 |
7 | 《謎の原形質》 |
7 | 《血清掻き》 |
6 | 《鋼の妨害》 |
6 | 《宝物の魔道士》 |
5 | 《水銀の噴出》 |
5 | 《眼魔》 |
5 | 《生体解剖》 |
4 | 《尖塔の海蛇》 |
4 | 《ヴィダルケンの注入者》 |
4 | 《ニューロックの猛士》 |
3 | 《ミラディン人のスパイ》 |
3 | 《目的のための燃料》 |
3 | 《形勢一変》 |
2 | 《遥かなる記憶》 |
1 | 《分裂の操作》 |
青のトップは《聖別されたスフィンクス》。まぁこんなの生き残ったらゲームになりませんからね。
青はコントロール寄りのカードが多いですね。
《眼魔》や《生体解剖》はなかなか良いドローサポートになりますし、《鋼の妨害》は青い《粉砕》のように使えて対応力が高いです。《宝物の魔道士》なんかも長期戦を見据えているカードなので、青をドラフトする場合はコントロール寄りのピックをするのが良いと思います。
2~3パック目の傷跡のカードもコントロールで使えば悪くないものが多いので、「青はコントロール」という認識で問題ないかと。
1パック目で《堕落した良心》、2~3パック目で《決断の手綱》と3パック通してコントロール奪取系のエンチャントが期待できるのも青の強みですね。
また青はコントロール系のドラフト以外にも、飛行ビートを組むこともできます。
包囲戦で《血清掻き》や(このリストにはないですが)《突風掬い》が複数取れたときは狙ってみるのもいいかもしれません。
青白飛行ビートは僕は割と好きなアーキタイプの一つです。
そういったデッキなら《水銀の噴出》や《分散》を上手く使うことができますしね。
その際は《ピスタスの一撃》や《エズーリの射手》なんかをカットするのを忘れずに!
黒
点数 | カード |
10 | 《黒の太陽の頂点》 |
10 | 《虐殺のワーム》 |
9 | 《ファイレクシアの槽母》 |
9 | 《ファイレクシアの十字軍》 |
8 | 《喉首狙い》 |
8 | 《病気の拡散》 |
8 | 《吸血術士》 |
8 | 《肉食いインプ》 |
7 | 《ファイレクシアの憤怒鬼》 |
7 | 《病的な略取》 |
6 | 《悪性の傷》 |
6 | 《敗血のネズミ》 |
5 | 《入れ子のグール》 |
5 | 《災いの召使い》 |
4 | 《解剖妖魔》 |
3 | 《腐食の猟犬》 |
2 | 《陰惨な再演》 |
2 | 《恐ろしき天啓》 |
1 | 《ファイレクシア化》 |
黒のトップは《黒の太陽の頂点》と《虐殺のワーム》。正直こいつら終わってる強さです。流石に全体除去に+αがついちゃいかんでしょー。
黒は感染関係のカードが多いので「感染をやりに行く色」ですね。
コモンとアンコモンのカードを見ても感染で使って強いカードが多いですし、包囲戦のコモンの中で一番点数の高い《病気の拡散》も、感染で使うかそれ以外で使うかで強さがかなり違ってきます。
2~3パック目でも感染関係のカードが多く取れるので、黒をやる場合は感染を意識しておきましょう。
包囲戦の黒は全体的に非常にまとまっています。
8点以上のカードが多く、4点以下の使えないようなカードも少ないので、安定して良いデッキを作ることができるでしょう。
ただ、ちょっとピックを間違えると感染と非感染がごっちゃになったようなデッキが出来てしまうこともあり、相手のライフを30点削りに行くなんて事態になることもあります。
そういった事態に陥らないように、今の自分のドラフトで感染と非感染のカードのどちらのほうが必要なのかをしっかりと考えてドラフトしましょう。
今回はここまで!
流石に全色紹介すると長くなりすぎてしまうので、残りの色は次週に紹介します。
環境全体のまとめも、次週行いたいと思います。
では今回はこの辺で。また来週お会いしましょう。
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