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木曜マジック・バラエティ
浅原晃の「デッキタイムトラベル!」 Part6?コンボの系譜 後篇
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木曜マジック・バラエティ
2011.06.09
浅原晃の「デッキタイムトラベル!」 Part6 -コンボの系譜 後篇
By 浅原 晃
3回に渡って行ってきたコンボも後編の今回で完結。スカージから続きを書いていこう。
■2003年
22) 《ドラゴンの嵐》
《精神の願望》は登場してから、ヴィンテージからスタンダードまで、あらゆる環境で活躍したのに対し、同じくしてスカージで登場した《ドラゴンの嵐》は、9マナという重さ、そして、出せるものがドラゴンだけであるという点で、トーナメントシーンとしては見向きもされない、それでいて、完璧なファンカードとして認識されていた。
その当時出せるドラゴンが《刃の翼ロリックス》や《シヴ山のドラゴン》といったものと考えれば、マナ加速に加速を重ねて、返しの《神の怒り》で大好きなドラゴンが全滅となれば、当然とも言えるのだが、それはそれとして、カードの印象としては強く残っていたカードだ。
このときの、《ドラゴンの嵐》は、スカージがスタンダードシーンから落ちるまで、トーナメントで活躍することはほとんど無かった。
しかし、時のらせんでタイムシフトという過去のカードが再録されることになり、そこに《ドラゴンの嵐》が加わったときは状況は一変していた。
⇒2006年 +《ボガーダンのヘルカイト》
8 《島》 4 《山》 4 《蒸気孔》 4 《シヴの浅瀬》 1 《石灰の池》 1 《戦慄艦の浅瀬》 -土地(22)- 4 《ボガーダンのヘルカイト》 2 《狩り立てられたドラゴン》 -クリーチャー(6)- |
4 《睡蓮の花》 4 《炎の儀式》 4 《煮えたぎる歌》 4 《万の眠り》 4 《手練》 4 《差し戻し》 4 《時間の把握》 4 《ドラゴンの嵐》 -呪文(32)- |
1 《ザルファーの魔道士、テフェリー》 1 《計略縛り》 3 《紅蓮地獄》 3 《無知の喜び》 4 《撤廃》 1 《石灰の池》 2 《戦慄艦の浅瀬》 -サイドボード(15)- |
あの三原槇仁の伝説のトップデッキで世界選手権を制するまでに進化した《ドラゴンの嵐》。《ドラゴンの嵐》はそもそも、それ単体で強さを持っているカードではなく、ドラゴンの強さやストームの性質上、マナ加速が環境にどれだけ存在するかに強さを依存している。 ファンカードであった《ドラゴンの嵐》を実戦レベルにまで引き上げたのは、瞬殺を可能にした《ボガーダンのヘルカイト》と《煮えたぎる歌》や《炎の儀式》、《睡蓮の花》といった優秀なマナ加速が同時に存在したからだろう。
また、《石灰の池》といったマナをプール出来る土地が存在しており、打消し呪文に対しても十分なマナを持って仕掛けることができた、ストームはマナさえあれば、打消し呪文をほぼ無効化するというのも躍進の一因になっている。
この《ドラゴンの嵐)》はラヴニカブロックと第9版がスタンダード落ちした、次の世界選手権07でも活躍を果たす。
⇒2007年 +《背骨岩の小山》
12 《山》 4 《背骨岩の小山》 4 《菌類の到達地》 4 《溶鉄の金屑場》 -土地(24)- 4 《ボガーダンのヘルカイト》 -クリーチャー(4)- |
4 《睡蓮の花》 4 《炎の儀式》 4 《ショック》 2 《タール火》 4 《ぶどう弾》 4 《火葬》 3 《裂け目の稲妻》 3 《紅蓮術士の刈り痕》 4 《ドラゴンの嵐》 -呪文(32)- |
4 《十二足獣》 2 《命運の輪》 2 《古えの遺恨》 3 《硫黄破》 2 《巣穴からの総出》 2 《記憶の点火》 -サイドボード(15)- |
前述した「ドラゴンストーム」がローテーションによって失ったものはいくつかあるが、その中でも大きかったのが《煮えたぎる歌》の損失だ。それによって《ドラゴンの嵐》は終わったデッキという風潮さえなされていた。最も安定したマナ加速を失って、9マナという膨大なマナはそう簡単には生まれない。
しかし、ある特定のショートカットによってマナの支払いをタダのしてしまう効果がマジックには多く存在する。ローウィンの秘匿土地は条件さえ満たせれば、置いたときにライブラリーの上から4枚の内1枚を秘匿し、その秘匿したカードをタダで使うことができる土地だ。
そして、赤の秘匿土地である《背骨岩の小山》の条件とは7点のダメージを1ターンに対戦相手に与えること、それに適していた形として採用されたのが赤単バーンとのハイブリットだ。
特に《裂け目の稲妻》を待機しておけば、次のターンに呪文が唱えられ、マナを使わずに3点のダメージをストームを稼ぎながら与えられるという点でこのデッキを支えていた呪文と言えるだろう。
副次的なコンボとして《ぶどう弾》と《紅蓮術士の刈り痕》で相手を焼き殺すことも可能だ。
■2004年
23) 《歯と爪》
《ドラゴンの嵐》と同じく多くのマナが必要で2体までのクリーチャーまで何でも戦場に呼び出すことができる《歯と爪》がミラディンに登場したとき、コンボ好きのプレイヤーはありとあらゆるリストから、2つのクリーチャーの組み合わせを考えたことだろう。
緑は土地に関連するマナ加速に優れた色であり、この時代にはそれに加えてトロンと呼ばれる、3種類の土地が存在した。《ウルザの塔》《ウルザの鉱山》《ウルザの魔力炉》の3つの土地は、全てが揃えば無色7マナを出すことができる土地で《歯と爪》を双呪で使うためには{7}{G}{G}が必要で、無色マナの部分をすべて補える計算になっていた。さらに、《森の占術》や《刈り取りと種まき》といった特殊地形をサーチする呪文を存在しており、揃えることは比較的容易だった。
基盤は揃っており、後は優秀なクリーチャーが揃うのを待つだけ、最初に《歯と爪》が大きな強化を遂げたのは、フィフスドーンで《メフィドロスの吸血鬼》が加わってからだろう。
⇒2005年 +《トリスケリオン》+《メフィドロスの吸血鬼》
7 《森》 1 《先祖の院、翁神社》 4 《ウルザの塔》 4 《ウルザの鉱山》 4 《ウルザの魔力炉》 1 《すべてを護るもの、母聖樹》 -土地(21)- 3 《ぶどう棚》 4 《桜族の長老》 3 《永遠の証人》 2 《ヴィリジアンのシャーマン》 1 《鏡割りのキキジキ》 1 《トリスケリオン》 1 《メフィドロスの吸血鬼》 1 《隔離するタイタン》 -クリーチャー(16)- |
2 《金属モックス》 4 《師範の占い独楽》 4 《森の占術》 4 《刈り取りと種まき》 2 《忘却石》 3 《すき込み》 4 《歯と爪》 -呪文(23)- |
4 《トロールの苦行者》 1 《ヴィリジアンのシャーマン》 3 《素拳の岩守》 2 《腐食ナメクジ》 1 《忘却石》 3 《忍び寄るカビ》 1 《すき込み》 -サイドボード(15)- |
これはさらに神河物語から、《鏡割りのキキジキ》を加えた形だ。《メフィドロスの吸血鬼》は自分の全てのクリーチャーに吸血鬼能力(クリーチャーにダメージを与えると+1/+1カウンターが乗る)を与えるため、《トリスケリオン》の自身の+1/+1カウンターをダメージに変える能力と合わせることによって、相手のクリーチャーに無限のダメージ、このコンビが居る限り、相手だけ《神の怒り》状態にしてしまえた。
さらに、《鏡割りのキキジキ》と《隔離するタイタン》の組み合わせは、相手の基本土地を全て破壊してしまうほどの効果を持っていた。
《歯と爪》の効果はクリーチャーによって拡張する。《歯と爪》はクリーチャーを新セットから得ることで、相手だけ《神の怒り》や《ハルマゲドン》といった効果にまで膨れ上がり、環境のトップメタに至るまでになっていった。
コンボ要素を秘めたデッキがパートナーの獲得によって化ける例は多い。《ドラゴンの嵐》と《歯と爪》はその典型的な例と言えるかもしれない。
24) 《第二の日の出》
ミラディンからはもう一つ、ミラディンから《第二の日の出》を使った「サニー・サイド・アップ」という面白いデッキを紹介したい。「サニー・サイド・アップ」はエクステンデッドのデッキであり、キャントリップ付きアーティファクトを戦場を経由して墓地に送り、《第二の日の出》で大量に戻し、またドローを繰り返し、最終的には大量のストームを稼いだ《思考停止》で相手のライブラリーを削り切る。
⇒2006年 +《スカイクラウドの卵》+《妖術師のガラクタ》など
2 《平地》 3 《島》 3 《冠雪の島》 2 《教議会の座席》 2 《セファリッドの円形競技場》 4 《遺跡発掘現場》 4 《幽霊街》 -土地(20)- -クリーチャー(0)- |
4 《第二の日の出》 4 《作り直し》 1 《オアリムの詠唱》 2 《狡猾な願い》 2 《神秘の指導》 1 《トレイリアの風》 4 《睡蓮の花》 4 《彩色の宝球》 4 《彩色の星》 4 《妖術師のガラクタ》 1 《黄鉄の呪文爆弾》 4 《スカイクラウドの卵》 2 《ダークウォーターの卵》 2 《モスファイアの卵》 1 《サングラスの卵》 -呪文(40)- |
1 《思考停止》 1 《拭い捨て》 2 《古えの遺恨》 2 《オアリムの詠唱》 1 《天使の嗜み》 1 《計略縛り》 1 《大霊堂の戦利品》 1 《回収》 1 《種蒔き時》 1 《真髄の針》 3 《仕組まれた爆薬》 -サイドボード(15)- |
このデッキのもっとも優れている点はギミックがパズルのように組み合わされており、プレイするものに考えるといういい刺激を与えてくれることだ。筆者が出会った中でも「もっとも一人回しが面白いデッキ」であり、「サニーサイドアップ」は最高の暇つぶしとしても使うことができる。ただ、問題は決めるターンが非常に長いことで、こちらが思考している間に、対戦相手は文字通り《思考停止》してしまうことだろう。ある意味、対戦には向かないというのも一人回しが面白いこのデッキらしいのかもしれない。
■2005年
25)《早摘み》
《早摘み》はミラージュに初めて登場し、第7版、第9版と再録されたが、コンボデッキの重要パーツとして使われたのは第7版の「再供給ファイア」であり、本格的に流行したのは第9版以降になってからだ。時代が前後するが、まずは「再供給ファイア」のデッキレシピを紹介しよう。
⇒2001年 +《再供給》+《ギトゥの火》
11 《森》 6 《島》 3 《平地》 1 《山》 1 《沼》 -土地(22)- -クリーチャー(0)- |
2 《サーボの網》 1 《破滅的な行為》 4 《不屈の自然》 4 《連合戦略》 4 《再供給》 1 《ギトゥの火》 4 《オアリムの詠唱》 3 《もつれ》 2 《渦まく知識》 4 《俗世の相談》 4 《砕土》 4 《早摘み》 1 《嘘か真か》 -呪文(38)- |
3 《ジュントゥのくい》 2 《破滅的な行為》 2 《反論》 1 《もつれ》 2 《勇士の再会》 2 《嘘か真か》 3 《サーボの命令》 -サイドボード(15)- |
《早摘み》は基本土地を全てアンタップし、マナブーストを行うカードである。ともに使われるカードは時代によって様々だが、その構造はほとんど変わらない。基本土地を並べて、大量のマナを生み出し、ドロー呪文を使い、また《早摘み》で大量のマナを生み出す。
ただ、《早摘み》だけでは、相手に致死量となるほどのマナを生み出すことはできないので、このデッキでは《再供給》によって、《早摘み》を何度も使いまわして、そのマナを得て勝負を決める。
⇒2006年 +《春の鼓動》+《現し世の裏切り者、禍我》
10 《森》 10 《島》 1 《山》 1 《沼》 -土地(22)- 4 《桜族の長老》 4 《幻の漂い》 1 《現し世の裏切り者、禍我》 -クリーチャー(9)- |
4 《春の鼓動》 4 《師範の占い独楽》 4 《差し戻し》 4 《交錯の混乱》 1 《ブーメラン》 4 《早摘み》 1 《奇妙な収穫》 4 《木霊の手の内》 1 《喚起》 1 《強迫的な研究》 1 《火想者の発動》 -呪文(29)- |
4 《殴打蔦の葛》 3 《素拳の岩守》 2 《曇り鏡のメロク》 1 《潮の星、京河》 1 《紅蓮地獄》 3 《大竜巻》 1 《梅澤の十手》 -サイドボード(15)- |
2006年のプロツアーホノルルでは第9版に再録された《早摘み》を《春の鼓動》との組み合わせによって、爆発的なマナを生み出し《現し世の裏切り者、禍我》によって相手のライフを全て削る通称「マガシュー」が登場した。
このデッキは《春の鼓動》によってマナ的には基本土地が2倍の枚数あるかのように機能するため、「再供給ファイア」のような循環はさせず、4枚の《早摘み》だけでもマナのほとんどを補うことができた。
動きとしてはクリーチャーをサーチできる《奇妙な収穫》から《幻の漂い》をサーチし、《幻の漂い》の変成によって3マナのカードつまりは《早摘み》に変え、その《早摘み》を連打し、同様にサーチが可能な《現し世の裏切り者、禍我》によって決める。もちろん、その過程には膨大なマナが必要だが、それを実現できるのが《春の鼓動》だったのだ。
26) 《ゴルガリの墓トロール》
新しいカードと過去のカードから新しいデッキが掘り起こされるというのは良くある話だが、文字通りデッキをひたすらに堀り起こしていくいわゆる「発掘」デッキが登場したのは、ラヴニカブロックに入ってからだ。
発掘はゴルガリギルド特有のキーワードであり、その特性はデッキからカードを墓地に落とすことで、特定のカードを回収できる・・・ではなく、ほとんどの場合、デッキからカードを落とすために、発掘カードを墓地に落とすといった利用法だった。
何故、墓地に落とすことが強いことなのか?といえば、単純明快にして、墓地にあると強いカードがマジックには多数存在しているからだ。
⇒2005年 +《綿密な分析》+《イチョリッド》
1 《沼》 4 《湿った墓》 4 《セファリッドの円形競技場》 4 《汚染された三角州》 3 《血染めのぬかるみ》 2 《草むした墓》 -土地(18)- 4 《ゴルガリの墓トロール》 4 《臭い草のインプ》 4 《朽ちゆくインプ》 4 《サイカトグ》 4 《イチョリッド》 2 《不可思議》 -クリーチャー(22)- |
4 《トレイリアの風》 4 《ゾンビの横行》 4 《綿密な分析》 4 《陰謀団式療法》 4 《金属モックス》 -呪文(20)- |
4 《炎まといの天使》 4 《一瞬の平和》 3 《天啓の光》 4 《棺の追放》 -サイドボード(15)- |
「フリゴリッド」と呼ばれるデッキはエクステンデッドの環境を一変させた。このデッキのもっともすぐれているところは、その安定性にある。デッキからカードを墓地に落とすこと自体がドローのようなものであり、発掘6と書かれている《ゴルガリの墓トロール》を発掘することはまるで6枚のドローと変わらない。《イチョリッド》は何回でも甦り、そのたびにフラッシュバック呪文である《陰謀団式療法》や《綿密な分析》を使いさらに墓地を肥やすことができた。
また、このデッキは一度墓地に《ゴルガリの墓トロール》を落としてしまえば、ほとんど呪文を使わないという、マジック史上でも類を見ない動きをするデッキである。呪文を使わないということは、万能と言われた《対抗呪文》もただの紙切れ同然なのだ。
このデッキは未来予知によって《ナルコメーバ》と《黄泉からの橋》が加わることでさらに瞬殺が可能なコンボデッキへと進化し、レガシーやヴィンテージでも長い活躍を見せている。
⇒2007年 +《ナルコメーバ》+《黄泉からの橋》
4 《セファリッドの円形競技場》 1 《地底の大河》 4 《Underground Sea》 4 《湿った墓》 -土地(13)- 1 《セファリッドの賢者》 1 《炎の血族の盲信者》 4 《ゴルガリの墓トロール》 3 《ゴルガリの凶漢》 4 《イチョリッド》 4 《ナルコメーバ》 4 《朽ちゆくインプ》 4 《臭い草のインプ》 -クリーチャー(25)- |
4 《打開》 4 《陰謀団式療法》 3 《綿密な分析》 3 《戦慄の復活》 4 《黄泉からの橋》 4 《ライオンの瞳のダイアモンド》 -呪文(22)- |
1 《怒りの天使アクローマ》 4 《蒸気の連鎖》 2 《虚空の杯》 4 《虚空の力線》 4 《真髄の針》 -サイドボード(15)- |
4 《Bazaar of Baghdad》 4 《ドライアドの東屋》 -土地(8)- 2 《セファリッドの賢者》 2 《炎の血族の盲信者》 4 《ゴルガリの墓トロール》 4 《ゴルガリの凶漢》 4 《イチョリッド》 4 《ナルコメーバ》 4 《臭い草のインプ》 -クリーチャー(24)- |
4 《陰謀団式療法》 4 《戦慄の復活》 4 《暴露》 4 《黄泉からの橋》 4 《虚空の杯》 4 《虚空の力線》 4 《血清の粉末》 -呪文(28)- |
2 《古えの遺恨》 4 《Contagion》 3 《エメラルドの魔除け》 4 《恭しき沈黙》 2 《Taiga》 -サイドボード(15)- |
構造的にほとんどマナを必要としないため、《Bazaar of Baghdad》などの強力な土地が存在するヴィンテージ環境では土地がほとんど使用されていない。
墓地対策が必要というのは、「発掘」が存在する環境ならば誰もが気にかけることだろう。
■2006年
26) 《変幻の大男》
ディセンションで加わった《変幻の大男》は墓地に落ちることでコンボ要素として機能する。コンボだったパーツをどのように制定するかというのはもちろん、どうやって墓地に落とすかというのもコンボとして重要なポイント。
⇒2006年 +《溺れたルサルカ》+《御霊の足跡》
4 《湿った墓》 4 《地底の大河》 4 《ディミーアの水路》 5 《島》 1 《沼》 1 《雲の宮殿、朧宮》 1 《水辺の学舎、水面院》 1 《嘆きの井戸、未練》 1 《死の溜まる地、死蔵》 1 《すべてを護るもの、母聖樹》 1 《繁殖池》 -土地(24)- 1 《精神を刻むもの》 1 《初めて苦しんだもの、影麻呂》 1 《夜の星、黒瘴》 2 《潮の星、京河》 2 《絶望の天使》 3 《溺れたルサルカ》 4 《変幻の大男》 4 《思考の急使》 -クリーチャー(18)- |
4 《ゾンビ化》 2 《死後剛直》 4 《強迫的な研究》 4 《留まらぬ発想》 4 《御霊の足跡》 -呪文(18)- |
4 《最後の喘ぎ》 1 《骸骨の吸血鬼》 3 《暗黒破》 3 《すべてを護るもの、母聖樹》 2 《死後剛直》 2 《シミックの空呑み》 -サイドボード(15)- |
このような形で、スタンダードでは《御霊の足跡》を使い《変幻の大男》をリアニメイトし、有効なカードをデッキから引っ張ってくるといった使われ方が主だったが、下の環境では強力なコンボも生まれた。
⇒2007年 +《閃光》
3 《溢れかえる岸辺》 4 《汚染された三角州》 3 《島》 1 《沼》 1 《Underground Sea》 1 《Tropical Island》 1 《Tundra》 -土地(14)- 4 《変幻の大男》 4 《闇の腹心》 1 《屍肉喰らい》 1 《霊体の先達》 1 《ボディ・スナッチャー》 1 《鏡割りのキキジキ》 -クリーチャー(12)- |
4 《Force of Will》 4 《目くらまし》 4 《渦まく知識》 4 《神秘の教示者》 4 《閃光》 1 《虐殺》 1 《残響する真実》 4 《師範の占い独楽》 4 《金属モックス》 4 《相殺》 -呪文(34)- |
4 《虚空の力線》 3 《虐殺》 1 《恭しき沈黙》 3 《剣を鍬に》 4 《クウィリーオンのドライアド》 -サイドボード(15)- |
2007年に《閃光》のテキストが裁定により「クリーチャーが戦場に一旦出てから墓地に落ちる」ようになった(元はマナを払わないと戦場に出なかった)。
これを利用して《閃光》によって《変幻の大男》を落とし、《霊体の先達》と《屍肉喰らい》から、《変幻の大男》を釣り、《鏡割りのキキジキ》に繋げて無限循環させるというコンボが可能になった。
この形は速度を重視していないタイプだが、理論上可能な数値で0ターンキルもできるデッキとして「ハルクフラッシュ」は有名である。ただ、妨害呪文を多く積んだバージョンでも2ターン、遅くとも3ターンキルは安定して可能だったために、早さを求める必要がなかったとさえいえるデッキだろう。
ちなみに0ターンキルのパターンは《宝石の洞窟》と《猿人の指導霊》などで相手のアップキープに《閃光》を使い、《大霊堂の信奉者》と《変容する壁》を使い一気にライフを失わせる。
ただ、余りにも隙が無く早いコンボであったために、すぐに《閃光》が禁止カードとなり、その姿を消すことになった。
■2007年
27) 《野生のつがい》
時のらせんブロック構築では、コンボデッキというよりも《適者生存》に近いコンボ型のクリーチャーデッキが生まれた。それが、《野生のつがい》だ。《野生のつがい》は手札からクリーチャーを唱えて戦場に出たとき、それのパワーとタフネスの合計が同じクリーチャーをデッキから持ってくることができる。
⇒2007年 +各種スリヴァー
6 《島》 4 《森》 1 《山》 1 《平地》 4 《広漠なる変幻地》 1 《ペンデルヘイヴン》 1 《ウルザの工廠》 4 《燃え柳の木立ち》 -土地(22)- 1 《白たてがみのライオン》 4 《根の壁》 4 《宝革スリヴァー》 4 《休眠スリヴァー》 3 《念動スリヴァー》 1 《反射スリヴァー》 1 《暗心スリヴァー》 3 《熱狂スリヴァー》 1 《神秘の蛇》 1 《造物の学者、ヴェンセール》 1 《増力スリヴァー》 -クリーチャー(24)- |
4 《予感》 4 《連合の秘宝》 4 《野生のつがい》 2 《占有》 -呪文(14)- |
1 《念動スリヴァー》 1 《熱狂スリヴァー》 2 《根絶》 3 《砕岩を食うもの》 3 《裂け目掃き》 1 《スリヴァー軍団》 1 《神秘の蛇》 1 《白たてがみのライオン》 1 《収穫するものテネブ》 1 《ヴェズーヴァ》 -サイドボード(15)- |
元々、《野生のつがい》は《白たてがみのライオン》を戦場と手札を往復させてアドバンテージを取っていくことをメインにしている。しかし、《野生のつがい》は6マナと重く、それから多くのマナを使うために単体で頼れるほどのコンボ要素はない。
それならばそもそも連携の必要なスリヴァーの補助として使うことで、スリヴァーを揃えながら自然とアドバンテージを取れるというシステムを組み込み、デッキとして自然と闘いながら、コンボとしての瞬発力も備えた形を実現している。コンボとしても戦えるし、スリヴァーとしても戦える。コンボを一つの選択肢に据えたパターンと言えるだろう。
■2008年
28) 《目覚ましヒバリ》
モーニングタイドでコンボもしくは、コントロールとしてスタンダードでオーバーパワーな力を発揮したのが《目覚ましヒバリ》だ。このカードはコンボ要素も持っているが、基本的に《一瞬の瞬き》と一緒に使われ、《熟考漂い》などが戻ってくるだけでも多大なアドバンテージを得られるため、コントロールとして組まれることも多い。素のスペック、想起を持ったクリーチャーを使いまわすなど、盤面をコントロールする力がそもそも強かった。
ただ、《影武者》を絡めた無限コンボを搭載したデッキも多く活躍している。
⇒2008年 +《影武者》+《大いなるガルガドン》
4 《戦場の鍛冶場》 2 《フェアリーの集会場》 4 《変わり谷》 4 《秘教の門》 2 《反射池》 4 《冠雪の島》 1 《冠雪の平地》 2 《鮮烈な小川》 -土地(23)- 2 《エイヴンの裂け目追い》 2 《影武者》 2 《大いなるガルガドン》 4 《熟考漂い》 4 《目覚ましヒバリ》 4 《誘惑蒔き》 2 《造物の学者、ヴェンセール》 -クリーチャー()- |
2 《入念な考慮》 4 《冷鉄の心臓》 2 《精神石》 2 《一瞬の瞬き》 2 《否定の契約》 4 《ルーンのほつれ》 2 《神の怒り》 -呪文(18)- |
2 《エイヴンの裂け目追い》 3 《隆盛なる勇士クロウヴァクス》 2 《台所の嫌がらせ屋》 2 《ザルファーの魔道士、テフェリー》 2 《テフェリーの濠》 1 《ヴェズーヴァの多相の戦士》 2 《太陽と月の輪》 1 《薄れ馬》 -サイドボード(15)- |
このデッキにおいてもっとも大きな働きをするのは《大いなるガルガドン》だろう。《目覚ましヒバリ》+《影武者》からの、《造物の学者、ヴェンセール》による無限バウンスといったコンボ要因だけでなく、《目覚ましヒバリ》の戦場から離れたとき効果を好きなタイミングで使えるほか、《誘惑蒔き》で奪ったクリーチャーを返すこともない。
速度という点では他のコンボに比べて遅いといえるが、コンボを常に狙えながら、アドバンテージと盤面に対する支配力も高いデッキであるといえ、環境に常に存在し続けたデッキだ。
29) 《絵描きの召使い》
シャドウムーアのペインターと呼ばれる《絵描きの召使い》は、戦場にあるカードだけでなく、全てのカードに色を描いてしまう稀有なカードだ。そのためいくつか色に関係のあるものとコンボが成り立つ。
代表的なのは、レガシー環境における、《丸砥石》とのコンボだろう。
⇒2008年 +《丸砥石》
2 《溢れかえる岸辺》 1 《大焼炉》 6 《島》 8 《山》 1 《教議会の座席》 1 《Volcanic Island》 -土地(19)- 4 《帝国の徴募兵》 4 《月の大魔術師》 4 《絵描きの召使い》 4 《粗石の魔道士》 -クリーチャー(16)- |
4 《渦まく知識》 1 《残響する真実》 4 《Force of Will》 1 《誤った指図》 4 《思案》 3 《紅蓮破》 3 《赤霊破》 1 《仕組まれた爆薬》 2 《丸砥石》 1 《師範の占い独楽》 1 《トーモッドの墓所》 -呪文(25)- |
1 《呪われた巻物》 1 《残響する真実》 1 《ガイアの祝福》 1 《丸砥石》 4 《モグの狂信者》 1 《真髄の針》 1 《紅蓮破》 1 《赤霊破》 1 《師範の占い独楽》 2 《破壊放題》 1 《トーモッドの墓所》 -サイドボード(15)- |
《丸砥石》はライブラリーを2枚削り、色が同じならばそれを繰り返す。《絵描きの召使い》によって、デッキのカードの色も1色に固定されるために、デッキが0枚になるまでライブラリーは削れてしまう。また、このデッキには色対策のカードがメインから積まれており、それも《絵描きの召使い》とのコンボによって、メインから無駄にならない仕様になっている。
スタンダードシーンにおいては、《混沌とした反発》などによって、相手はパーマネント×2点のダメージを受けるといったコンボなどで使われたが、確定で倒せるほどのダメージが入りにくいこと、《絵描きの召使い》自身が除去されやすいクリーチャーであるために、安定性に欠けるため一線級までには至らなかった。
30) 《ブリン・アーゴルの白鳥》
どちらかといえば、ローウィン、シャドウムーアブロックにおいて、もっともコンボらしいコンボを生み出したのは《ブリン・アーゴルの白鳥》だろう。
このクリーチャーは与えられたダメージを全て軽減しその分をドローに変えることで、《突撃の地鳴り》のようなマナの掛からないダメージソースと組み合わせて瞬殺コンボとして機能したからだ。
⇒2008年 +《突撃の地鳴り》
4 《ダクムーアの回収場》 4 《宝石鉱山》 4 《偶像の石塚》 4 《反射池》 4 《シヴの浅瀬》 4 《鮮烈な小川》 3 《鮮烈な湿地》 -土地(27)- 4 《ブリン・アーゴルの白鳥》 3 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(7)- |
4 《女王への懇願》 2 《ガイアの祝福》 4 《睡蓮の花》 4 《思案》 4 《突撃の地鳴り》 4 《時間の把握》 4 《思考囲い》 -呪文(26)- |
3 《滅び》 3 《炎渦竜巻》 4 《インプの悪戯》 2 《クローサの掌握》 3 《否定の契約》 -サイドボード(15)- |
基本的な構造は明確であり、《ブリン・アーゴルの白鳥》と《突撃の地鳴り》を戦場に出した後、手札の土地を1枚捨てて、2点のダメージを白鳥に当てることで2枚のカードを引く。墓地に《ダクムーアの回収場》があれば発掘して確実に土地を手にすることができるので、ライブラリーを限界まで全て手札とし、最終的に手札の土地を全て対戦相手に投げつけて勝利する。
コンボ特化型の他にも、構成パーツが少ないために様々な形が許容でき、コントロールタイプのフィニッシャーとして、このコンボが起用される形も存在している。
⇒2009年 +《血編み髪のエルフ》
2 《戦場の鍛冶場》 2 《滝の断崖》 4 《火の灯る茂み》 2 《ギトゥの宿営地》 4 《偶像の石塚》 1 《山》 4 《反射池》 4 《岩だらけの大草原》 4 《背骨岩の小山》 4 《樹上の村》 4 《鮮烈な岩山》 4 《鮮烈な林》 1 《鮮烈な湿地》 1 《鮮烈な草地》 -土地(41)- 4 《血編み髪のエルフ》 4 《ブリン・アーゴルの白鳥》 -クリーチャー(8)- |
2 《むかつき》 2 《瀝青破》 2 《捕らえられた陽光》 1 《原初の命令》 4 《突撃の地鳴り》 -呪文(11)- |
2 《沈黙のオーラ》 4 《田舎の破壊者》 2 《大渦の脈動》 1 《原初の命令》 2 《難問の鎮め屋》 2 《枝細工下げの古老》 2 《神の怒り》 -サイドボード(15)- |
また、続唱がアラーラの再誕で加わると、それを利用した「続唱スワン」が現れる。続唱を持った《血編み髪のエルフ》を唱えた場合、3以下の呪文をライブラリーの上から捲って使えるが、このデッキでは3以下の呪文を《突撃の地鳴り》しか入れていないので、確実に《突撃の地鳴り》を引っ張ってくることが出来る。
スワンアサルトのコンボはデッキの性質上、土地が多ければ多いほどに確実に決まる。このデッキでは実に41枚もの土地を入れており、コンボの途中で土地が止まるということはほとんどない。また、副次的に使われている《むかつき》+《突撃の地鳴り》のコンボも土地が多い構成だからこそ使えるもので、デッキの強みになっている。土地が多いということは、手段が少ないということになるが、結局はどの続唱も《突撃の地鳴り》に繋がると考えれば残りの全てのカードが勝ち手段そのものであり、逆に土地の多さが《突撃の地鳴り》の強さを際立たせている。まさに、目からうろこの構築と言えるだろう。
■2009年
31) 《吸血鬼の呪詛術士》
パーマネントの上のカウンターをすべて取り除く。これは、本来はプレインズウォーカー対策として機能する能力だが、それを持つ《吸血鬼の呪詛術士》はエクステンデッド環境ではコンボパーツとして使われた。
⇒2009年 +《暗黒の深部》
4 《暗黒の深部》 1 《幽霊街》 4 《涙の川》 4 《沈んだ廃墟》 1 《沼》 4 《トレイリア西部》 2 《地底の大河》 4 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(24)- 4 《闇の腹心》 4 《吸血鬼の呪詛術士》 3 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(11)- |
3 《女王への懇願》 4 《交錯の混乱》 3 《撤廃》 4 《思考囲い》 4 《虚空の杯》 4 《金属モックス》 3 《仕組まれた爆薬》 -呪文(25)- |
4 《苦花》 2 《滅び》 1 《破滅の刃》 1 《曇り鏡のメロク》 1 《真髄の針》 1 《殺戮の契約》 2 《不忠の糸》 2 《トーモッドの墓所》 1 《イクスリッドの看守》 -サイドボード(15)- |
《暗黒の深部》の上に乗せられたカウンターは強さではなく、封じている枷を示しており、それがなくなれば、太古のマリット・レイジが復活するというものだ。10個のカウンター1個につき3マナ、本来は30マナ掛かる部分を《吸血鬼の呪詛術士》ならばたったの2マナで取り除けてしまう。そこから生まれるのは20/20破壊されないクリーチャーで、対戦相手に攻撃が通れば倒すのは一瞬だ。
ただ、エクステンデットには《流刑への道》といった「破壊されない」を無視するような除去が横行していたため、決まれば勝ちの類ではなかった。それをさらに《思考囲い》や《虚空の杯》でサポートすることで勝利できるデッキとなっている。
32) 《変身》
基本セット2010で再録された《変身》はランダムに何が出る夢のあるカードである・・・というわけではなく、強力なクリーチャーをマナを踏み倒して出すといった使い方をする。デッキに出したいクリーチャーだけを入れて、トークンを生成して《変身》を打ち込めば、そのクリーチャーを確実に呼び出すことができる。
では、どれだけ強いクリーチャーならば、実用的なのか? その答えはエルドラージ覚醒だ。
⇒2010年 +《引き裂かれし永劫、エムラクール》
2 《森》 4 《ハリマーの深み》 10 《島》 4 《カルニの庭》 4 《霧深い雨林》 -土地(24)- 2 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(2)- |
4 《目覚めの領域》 4 《剥奪》 4 《永遠溢れの杯》 4 《乱動への突入》 4 《精神を刻む者、ジェイス》 2 《否認》 4 《変身》 4 《思案》 4 《広がりゆく海》 -呪文(34)- |
2 《全ては塵》 4 《瞬間凍結》 1 《エメリアの盾、イオナ》 2 《否認》 4 《送還》 2 《鞭打ちの罠》 -サイドボード(15)- |
エルドラージは今までのクリーチャーとはまさに次元が違うレベルのカードであり、さらに《引き裂かれし永劫、エムラクール》はエルドラージの三神の中でもトップの力を持っている。呪文に対して耐性がある上、1回でも攻撃できれば、滅殺6によって相手の場を壊滅状態にすることができる。《カルニの庭》経由ならば、最速3ターンで《引き裂かれし永劫、エムラクール》が降臨するため、対峙する場合は速度にも警戒する必要があった。
ただ、残念ながら《引き裂かれし永劫、エムラクール》のような神でも弱点がある。《精神を刻む者、ジェイス》を相手に置かれるとどうしようもない。そのためにこちらも多くのジェイスを使う必要があるのだ。
33)《欠片の双子》
では、最後に今現在使用可能な瞬殺コンボとしてよく知られている、この《欠片の双子》と《詐欺師の総督》のコンボを紹介しよう。
⇒2011年 +《詐欺師の総督》
2 《森》 4 《島》 2 《山》 4 《銅線の地溝》 3 《ハリマーの深み》 4 《霧深い雨林》 4 《怒り狂う山峡》 4 《沸騰する小湖》 -土地(27)- 4 《水蓮のコブラ》 4 《詐欺師の総督》 1 《ムル・ダヤの巫女》 4 《業火のタイタン》 -クリーチャー(13)- |
4 《定業》 3 《稲妻》 2 《マナ漏出》 2 《探検》 3 《欠片の双子》 2 《ジェイス・ベレレン》 4 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(20)- |
2 《強情なベイロス》 3 《自然の要求》 2 《呪文貫き》 4 《瞬間凍結》 4 《紅蓮地獄》 -サイドボード(15)- |
《欠片の双子》はもともと《やっかい児》との無限コンボで知られているカードだ、《やっかい児》と《詐欺師の総督》はほぼ同じ能力を持っているので、《詐欺師の総督》に《欠片の双子》を付けて、コピーを出し、元の《詐欺師の総督》を起こしてという形で無限にトークンが生み出せる。すべてが速攻を持っているのでそれらで攻撃すれば勝利となる。
《詐欺師の総督》は1/4なので、《稲妻》に耐性がある分《やっかい児》よりもコンボの点だけで見れば上位だ。ただ、このコンボの重要な点は今の環境を考えた場合、メタりやすい部類に数られるというところだろう。そのため、青赤緑といったターボランドにコンボを混ぜる形にして、戦略の選択肢の一つとしての使われ方をすることが多い。
クリーチャー戦場に出すコンボの安定性が低いのは、クリーチャー自体が破壊されやすいものだからだ。メタられやすいというのは、クリーチャー除去の質をシフトするだけで、例えば《稲妻》でなく、《四肢切断》を組み込んでいくなどで、対応されてしまうことを意味している。《呪文滑り》などの対策もあるが、コンボパーツが一つ増えてしまうことになり安定性が犠牲になる、防ごうとしている相手を突き破るのはなかなか簡単ではない。
その際にハイブリッドした戦略ならば、相手も対応の仕方に裏目が生じる。《四肢切断》は《業火のタイタン》を殺し切れないので構えていても大きな被害を受けるのだ。特定の対策に対して弱点を持つコンボはその弱点を補うのではなくて、別の攻め方をすることで、それで勝利することも、結果的にそのガードを開けられるときもあるだろう。
もちろん、これが全て正しいということもないが、このスタイルのリストはそういった利点があるといえるのだ。
というわけでコンボの歴史はここまで、マジックのコンボはもちろんこれだけではないし、もしかしたら誰も知らないものすら隠れているかもしれないし、これからもたくさん生まれるであろうコンボを探して見るのも面白いと思う。
それでは、また次回。
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