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戦略記事

Daily Deck -今日のデッキ-

グリクシス・コントロール(モダン)

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グリクシス・コントロール(モダン)

Melissa DeTora

2015年5月27日


 普段からモダンを楽しんでいる方なら、現在の環境で「グリクシス・デルバー」が勢力を増していることはご存知でしょう。開発部ではこのデッキを「撹乱的アグロ」に分類しています。序盤に脅威を展開してプレッシャーをかけ、それを打ち消し呪文や手札破壊などの「撹乱的」手段でサポートしていくデッキのことです。しかしこの戦略の常として、序盤に繰り出した脅威を的確に除去されたり撹乱に耐え切られたりすると脆い、という面があります。

 本日ご紹介するダン・ジェサップ/Dan Jessupの「グリクシス・コントロール」デッキは、「撹乱的アグロ」に分類されるものではありません。それでもこのデッキには、「グリクシス・デルバー」に見受けられるカードの多くが採用されています。《瞬唱の魔道士》、《黄金牙、タシグル》、《思考囲い》、《稲妻》。それから「デルバー(《秘密を掘り下げる者》)」系のデッキがよく使う打ち消し呪文も見受けられますね。実は、採用されていないのは《秘密を掘り下げる者》くらいなのです。

 モダンというフォーマットは、除去呪文の優秀さが際立っています。《四肢切断》や《流刑への道》、《稲妻》、そして《稲妻のらせん》は、どれも《秘密を掘り下げる者》を戦場から取り去る手段として極めて有効です。これらの優秀な除去が環境内に溢れているため、《秘密を掘り下げる者》をデッキから抜いてよりコントロール的な方針をとる、という考え方が広まっているのでしょう。

 ダンのデッキリストを見ると、《コラガンの命令》が採用されているのに好感を覚えます。スタンダードでも時折見かけるこのカードですが、私はこのカードが本当に輝くのはモダンでこそだと思っています。《死者再生》の効果はやや弱いと言えますが、《瞬唱の魔道士》を手札に戻すことができるなら、その効果も活躍の幅が広がります。《コラガンの命令》はまた、除去呪文でありアーティファクト破壊呪文でもあり、青いコントロール系のデッキを悩ます逸品なのです。

 さらに、「グリクシス」をコントロール寄りに使うことで、《謎めいた命令》や《ヴィダルケンの枷》といった影響力の高いカードを扱うことができるようになっています。モダンには効率の良いドロー呪文がない(低コストのドロー呪文はほとんどが禁止されている)ため、これらの影響力の高いカードを《瞬唱の魔道士》や《コラガンの命令》と共に駆使していくことが、カード・アドバンテージを得る主な手段となるのです。

Dan Jessup - 「グリクシス・コントロール」
モダン[MO] [ARENA]
6 《
1 《
1 《
1 《湿った墓
2 《蒸気孔
1 《滝の断崖
1 《血の墓所
4 《汚染された三角州
3 《沸騰する小湖
2 《血染めのぬかるみ
1 《僻地の灯台

-土地(23)-

1 《渋面の溶岩使い
4 《瞬唱の魔道士
1 《呪文滑り
3 《黄金牙、タシグル

-クリーチャー(9)-
4 《稲妻
4 《血清の幻視
4 《思考囲い
3 《呪文嵌め
2 《マナ漏出
1 《喉首狙い
1 《差し戻し
1 《焙り焼き
2 《血染めの月
2 《コラガンの命令
2 《ヴィダルケンの枷
2 《謎めいた命令

-呪文(28)-
2 《呪文滑り
1 《イゼットの静電術師
1 《ヴェンディリオン三人衆
1 《嵐の神、ケラノス
2 《払拭
1 《引き裂く流弾
1 《汚損破
3 《神々の憤怒
1 《血染めの月
1 《思考を築く者、ジェイス
1 《悪夢の織り手、アショク

-サイドボード(15)-
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