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『神河:輝ける世界』プレリリース入門

Gavin Verhey
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2022年2月9日

 

 『神河:輝ける世界』へようこそ。

 この次元を再訪する方は、新たな友人との出会いと旧友との再会を楽しめるだろう。だがこの神話と神、侍、そして忍者の次元を初めて訪れる方も多いはずだ。

 さらに今回は膨大な量の科学技術も導入されていて……めちゃくちゃすごいものになるぞ!

 いち早く新たなカードを手にするために、プレリリースへ行こう!さて「プレリリース」とは何だろう? そこでは何が行われ、シールドのデッキはどうやって作ればいいんだろう?

 知っておくべきことを動画で観たい方は、私が配信している「Good Morning Magic」をどうぞ(英語)。

 文章で読みたい方は、このまま読み進めてくれ!

輝ける未来

 プレリリースは、数あるマジックのイベントの中でも私のお気に入りだ。

 プレリリース期間中は最新セットをいち早く手にできる。最新のカードを初めてプレイするときのあの興奮こそ、プレリリース体験の真髄だと私は思う。そして店舗で体験するにしても自宅で体験するにしても、世界中のマジック・プレイヤーたちとともに最新セットを味わい、感想を共有することができる。インターネットのおかげで、私たちはつながっていられるんだ!

 このイベントの素晴らしいところは、使われるセットがまったく新しいもので、参加者は初めてそのセットに触れることになるため、スタート地点が全員同じになる点だ。笑顔と学びと素晴らしい対戦に満ちており、初心者にとっても経験者にとっても、たっぷりと楽しめるものなんだ!

 すでにシールドデッキの経験を積んでいる人は、次の項まで読み飛ばしてくれても構わない。そこでは、『神河:輝ける世界』ならではのことについて語っている。だがプレリリースのお祭りが初めての人や、もうちょっとアドバイスが欲しい人は、ぜひこのまま読み進めてくれ!

 オーライ。それじゃあ、まずは一番大事なことからいこう。プレリリース用の製品を見つけるんだ!何はともあれ、プレリリースに必要なものが手に入る場所を知らなくては始まらないからね。

 お近くのカードショップで聞いてみよう。特に行きつけの店舗がないなら、店舗イベント検索を使って、最寄りの店舗を探すことにしよう! また、店舗によっては事前予約も行われている。プレリリースは最も人気のあるイベントの1つだから、事前予約が行われていたら席を確保しておくといい。しっかり計画を立てて臨もう。

 プレリリースは本来なら店舗で開催されるイベントだが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を鑑みて、現在はプレリリース・パックを購入して自宅に持ち帰ることも認められている。店舗イベントを再開している店舗もあると思うけれど、オンライン・イベントを続ける店舗もあるだろう。

 地域によって規則や制限事項は異なるから、どうか適切な予防措置を行い、政府の要請をしっかり確認して、安心できることだけをするようにしてくれ。

 うん、こんなところかな。店舗は決めたし、『神河:輝ける世界』カードイメージギャラリーに目を通して、素晴らしいカードの数々を確認したね。

 これで神河次元へ踏み出す準備は万全だ。それじゃあ次は、パックを開封しよう!

重要な科学技術

 『神河:輝ける世界』プレリリース・パックはどんなものだろう? 見た目はこんな感じだ。

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プレリリース・パックの内容:

  • 『神河:輝ける世界』ドラフト・ブースター 6パック
  • 『神河:輝ける世界』のレアか神話レアの、箔押しスタンプ入りフォイル仕様カード 1枚
  • スピンダウン・カウンター 1つ
  • 再生可能資源で作られたデッキボックス 1つ(セパレーター付き)
  • MTGアリーナのコード・カード 1枚

 私が実際に開封したところを見たい方は、先ほど紹介した動画も見てみてくれ!

 もちろん、何よりも大事なのはドラフト・ブースターだ。早速手にとってみよう!

 まず最初にすることは、それらの開封だ! そうすると、カードの束を手にすることになる。

 さて……その次は?

 いよいよ、デッキの作成だ!

 シールドデッキのデッキ作成には、普通とは少し違うところがある。目の前にあるカードのみを使ってデッキを作成し、そこへ基本土地を好きなだけ加えて完成させるんだ。また、普通の構築デッキとは違い、デッキの枚数は40枚以上であればいい。

 はじめに取り組みたいのは、使う色を見極めることだ。私からは、2色で、土地以外のカード23枚くらいで組むことをおすすめしよう。ときには3色目を「タッチ」することもあるけれど、基本的には2色をデッキの核にするべきだ。

 使う色を決める基準としては、以下のようなものが挙げられるだろう。

  • 心惹かれる本当に強力なレアがある
  • 対戦相手のクリーチャーに対処できる、「除去」カードが充分ある
  • 優秀なカードがたくさんある
  • 「マナ・カーブ」が優れている――つまり、さまざまなコストのクリーチャーが豊富にある

 これら4つがすべて満たされていれば理想的だけれど、2つか3つでも充分だろう。

 使う色は決まったね。では、すべてのカードを精査して、デッキに採用したい22~23枚のカードを決めるためにはどうしたらいいだろう?

 デッキを絞り込む助けになる方法を伝授するぞ!

 まずは、クリーチャーをマナ・コスト順に並べてやろう。こうすることで、ゲームのどの段階でそれぞれのクリーチャーを唱えられるのかが分かりやすくなる。(この時点では、必要なマナに届いたらすぐにプレイしたいようなカードでなければ、クリーチャーでないカードは並べないほうがいい――例えば、《狐の腕利き》は通常2ターン目に唱えることになるが、《放浪者の介入》は2ターン目の行動として優先されるものではないだろう)。

 クリーチャーの「マナ・カーブ」を整えるのは、うまく動くシールド・デッキを作るにあたって極めて重要なものだ。マナ・カーブの1か所に大量のカードが偏らないようにしよう。序盤で軽いものを、終盤で重いものをプレイできるような良い配合にすることが大切だ。リミテッドのごく一般的な基準として、私は以下のようにクリーチャーを採用したいと考えている。

  • 1マナ:0~2枚
  • 2マナ:4~6枚
  • 3マナ:3~5枚
  • 4マナ:2~4枚
  • 5マナ:1~3枚
  • 6マナ以上:0~2枚
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 これが絶対というわけではないが、良い出発点にはなる。これらの数になるまで、お気に入りを選んでクリーチャーを絞り込もう。

 さて、核となるクリーチャーの基盤を見定めたね。次は呪文を加えよう! 選んだ色からお気に入りのカードを抜き出し、デッキを22~23枚にしていく。これで、呪文の準備もばっちりだ。

 数々の呪文の中でも、「除去呪文」と呼ばれるものは一番欲しいところだ。除去呪文とは、ダメージによって破壊する、タップしたままにする、直接破壊するなどの方法で、対戦相手のクリーチャーを恒久的に無力化するもののことだ。マジックのシールドデッキの中心になるのは、やはりクリーチャーだ。だから、選んだ色に合うカードで対戦相手のクリーチャーに対処できるものは、ぜひ採用しよう。

 マナ・カーブについてもっと学びたいなら、私が書いた「マナ・カーブの組み立て方」という記事を読んでみてくれ。

 それから、色の組み合わせについても心に留めておこう。このセットの2色の組み合わせには、それぞれサブテーマが設定されている。私の動画(英語)ですべての組み合わせについて語っているから、ぜひチェックしてくれ。

 もっとヒントが必要かな? 以下に、デッキ作成の際に心に留めておきたい事項をいくつか挙げておこう。

  • 40枚を超えたデッキを使うこともできるが、可能な限り40枚ちょうどに強くこだわるべきだ。41枚目以降のカードは、デッキに入れた素晴らしいレアを引く確率を下げてしまうのだ!
  • 土地の比率は、おおむね土地17~18枚と、土地以外22~23枚にすべきだ。100%当てはまるものではないが、ほとんどのリミテッドのデッキはこのあたりの比率に収まり、大抵の場合、私もそうすることにしている。
  • 低コストのカードと高コストのカードを組み合わせよう。軽く、小さいクリーチャーだけにした場合、たった1枚の大きなクリーチャーで止められてしまう。また全部を重く、大きなクリーチャーにした場合、それらを唱える前に勝負を決められてしまう恐れがある。2マナ、3マナ、4マナ、5マナのクリーチャーが含まれている構成にこだわろう。シールドデッキのゲームの多くでは、第2~3ターンから毎ターン続けてクリーチャーを唱えることで勝利をものにしているんだ。
  • 回避能力が重要だ! シールドデッキのゲームでは、両方のプレイヤーが大量のクリーチャーを持ちながらも、しかしどちらもうまく攻勢に出られない、という膠着状態に陥ることがある。飛行のような能力を持つクリーチャーは、こうした膠着状態を打破できるようにしてくれる。
  • 他のマジックのフォーマットと異なり、シールドデッキの試合展開は遅くなりがちだ。組み上げたデッキが長期戦で強いものなら、先攻より後攻を選んだ方がカードを1枚多く引けて有利な場合もある。

きらめきと輝き

 『神河:輝ける世界』での神河次元には、美麗な科学技術がある。それにともない、今回のセットにはさまざまな意匠のカードが登場するぞ。

 私の動画「Good Morning Magic」(英語)ですべてご紹介しているので、ぜひ観てみてくれ。

 このまま記事で見たい方は、読み進めよう!

 まずは多彩なカード枠! 忍者(と《漆月魁渡》!)に用意された「忍者」フレームは、どれも別イラスト版で彩られる。

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 侍の方が好き? もちろん「侍」フレームも侍(と《放浪皇》!)に用意されているぞ。

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 それから、私もこれまでの基本土地の中で特にお気に入りになった「浮世絵」土地! 本当に見事だ。

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 37枚のレアと6枚の神話レアには、以下のような「淡光」仕様も用意されている。

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 英雄譚は両面とも別イラスト版で、第2面は「淡光」仕様になっている。

カードをクリックで別の面を表示
 

 『カルドハイム』での《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》に続き、ファイレクシア語版のファイレクシアンも登場するぞ!

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 《貪る混沌、碑出告》には、特別な「ネオンインク」仕様も存在する。緑、青、赤のネオンインク仕様はブースターパックから出現し、黄色のインク仕様はWPNプレミアムストア限定プロモとして配布される。

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 さらに、ボーダーレス版プレインズウォーカーもあるぞ。

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 そして、エッチング・フォイル仕様が存在するカードもある。

 今回のブースター・ファンでは何が起きるのかや入手方法についての詳細は、「『神河:輝ける世界』をコレクションする」記事を読んでみてくれ。

離れていてもマジックを

 地域によっては、新型コロナウイルス感染症の影響で店舗に集まってマジックをプレイするのが難しいところがあるだろう。製品を手に入れても店舗で遊べない場合や、店舗で遊ぶのに躊躇する場合は、どうすればいいだろう?

 もちろん、Magic OnlineやMTGアリーナで安全に遊ぶこともできる。でももう1つ、ぜひスマートフォンやウェブカメラを使ってプレイしてみてくれ!

 まだ「SpellTable」(英語)を試したことがないなら、ぜひこの本当に素晴らしいツールを試してみてくれ。スマートフォンやPCとウェブカメラの設定も数クリックでできて、町中の、いや世界中のプレイヤーとマジックを楽しめるぞ。ライフの記録やカードの確認機能も備わっており、設定もウィザーズ・アカウントでログインするだけと簡単だ。

 「SpellTable」を用いてリモート・プレリリースを開催する店舗もあるほどで、このツールを使えばプレイの機会が大きく広がるだろう。ぜひお近くの店舗で、そういう形のオンライン・イベントが開催されるか確認してみてくれ。

 SpellTableの使い方を詳しく知りたい方は、私の動画(英語)も観てほしい。

盛りだくさんの科学技術

 プレリリース・パックを店舗で購入する際には、セット・ブースターボックスやコレクター・ブースターボックスなど他の製品も購入できる! 数量は限られているから、事前に店舗に連絡して予約しておこう。

 お近くのゲーム店でブースターボックスを購入すると、こちらのおまけももらえるぞ。(数量には限りがあります。)

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メカニズム

 「魂力」? 「忍術」? 「換装」? すべてのキーワードが公開された今、動画でこのセットのメカニズムを学ぼう。(英語)。

輝きをその目に映して

 前回から長い年月を経て訪れる神河次元と、私たちの努力の結晶をみんなに楽しんでもらえる日が待ち切れない。伝統的な要素と革新的な要素が組み合わさった、新鮮な体験を味わえるはずだ。

 何か質問があったら、気軽にTwitterやTumblr、Instagram、Tiktok、YouTubeで声をかけるか、あるいはBeyondBasicsMagic@gmail.comへメールを送ってくれ。みんなの話はいつでも大歓迎だよ!(英語でお願いします。)

 君たちがいつどこでプレイしても、必要なテクノロジーが使えますように。それじゃあ、また次回。

――Gavin

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