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翻訳記事その他
『イニストラード:真紅の契り』をコレクションする
2021年10月28日
チュリアン城にようこそ! 君が来るのを待っていた。私は君がブースター・パックを好み、そして『イニストラード:真紅の契り』にあるものすべてを見つけ出すために我が城にやってきたことを知っている。すでに君はハーレス・スナイダー/Harless Snyderの製品紹介の記事と、クレイトン・クロウ/Clayton Krohのブースター・ファンの記事をチェックする機会があり、そして今ここには『イニストラード:真紅の契り』のカード、アート、そしてブースター・ファンのカードがどうすれば手に入るのかを学ぶために来たのだと思う。
ドラキュラシリーズ
ドラキュラシリーズのカードはブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」にマジックでの命を吹き込んだ。我々は『イニストラード:真紅の契り』から18枚のカードを取り上げ、原作小説のキャラクターや場所や品物を基にした別アートを与えた。これらのカードはメカニズム的には『イニストラード:真紅の契り』のカードと同じであり、ドラキュラシリーズの枠を使ってマジックとドラキュラをつなげるというクリエイティブ的試みを成功させている。
ドラキュラシリーズ・カードを手に入れる方法は3つある。全18枚中17枚は1枚入りボックストッパー・ブースターとコレクター・ブースターから手に入る。18枚目のドラキュラシリーズのカードである 《ドラキュラ城》(《ヴォルダーレンの居城》)はボックス購入特典プロモ・カードだ。
1枚入りのボックストッパー・ブースターはドラフト・ブースターとセット・ブースターのボックスの中に1つ、コレクター・ブースターのボックスの中に2つ封入されている。ボックストッパー・ブースターには伝統的フォイル仕様のドラキュラシリーズのカードが1枚入っている。ドラキュラシリーズの各カードのレアリティは『イニストラード:真紅の契り』の対応しているカードと同じである。例えば、《不笑のソリン》は神話レアであり、《ドラキュラ伯爵》はメカニズム的には同一のカードなので同じく神話レアだ。ドラキュラシリーズの5枚のアンコモンは全ボックストッパー・ブースターの半分よりも少し多くに入っていて、7枚のレアと5枚の神話レアは残りの分に入っている。
ドラフト・ブースターとセットブースターには厚紙のインサートが取り付けられ、ボックス内側の真上に1枚入りボックストッパー・ブースターが来るようになっている。片面にはマガリ・ヴィルヌーヴ/Magali Villeneuveのアート、もう片面はマルティナ・ファチコヴァ/Martina Fačkováのアートが描かれたこの厚紙のインサートは箱の内側で1枚入りボックストッパー・ブースターを保護するためにデザインされたものだ。
この17枚のドラキュラシリーズ・カードは『イニストラード:真紅の契り』のコレクター・ブースターからも出てくる。『イニストラード:真紅の契り』のコレクター・ブースターには非フォイル仕様のドラキュラシリーズ・カードが確定で入っていて、さらに最大2枚の伝統的フォイル仕様ドラキュラシリーズ・カードが手に入るチャンスがある。この『イニストラード:真紅の契り』コレクター・ブースターに入っている非フォイルのドラキュラシリーズ・カードは半分より少し上の割合でアンコモンが出てきて、それ以外の場合はレアか神話レアになる。伝統的フォイル仕様の場合は、アンコモンのドラキュラシリーズ・カードは約14%の割合で出現し、レアや神話レアはそれとは別に11%の確率で出現する。これはコレクター・ブースターボックスに付属する2つのボックストッパー・ブースターの分とは別になっている。
ボックス購入特典ではドラキュラの居城である《ドラキュラ城》が取り上げられている! この《ドラキュラ城》のカードは地元のお店で手に入れることができ(数量限定)、《ヴォルダーレンの居城》の絵違い版となっている。このボックス購入特典プロモは伝統的フォイル仕様のカードのみ存在し、ボックス購入特典としてのみ入手できる。
最後に、「MTGアリーナ」のプレイヤーは、ドラキュラシリーズ・カードをイベントの報酬として入手することができる。どうすればこれらがイベントで手に入るかの詳細については「MTGアリーナ」の毎週の告知に注意していてほしい!
ドラフト・ブースター
ドラキュラシリーズ・カード以外では、我々は『イニストラード:真紅の契り』の構造を『イニストラード:真夜中の狩り』で行ったことに合わせた。さまざまな意味で、我々はイニストラードの世界を取り上げるためにこの2つのセットを並行して作り上げた。『イニストラード:真夜中の狩り』のデザインとクリエイティブは狼男に焦点を当て、『イニストラード:真紅の契り』では吸血鬼に焦点を当てている。
この対称性はセットの構造においても見られる。例えば両セットの各レアリティの片面カードと両面カードの枚数は同じだ。(コモン片面90/両面10、アンコモン60/23、レア53/11、神話レア15/5)『イニストラード:真紅の契り』のドラフト・ブースターの各パックには最低2枚の両面カードが必ず入っている。3パックに1つの割合でいずれかのレアリティの伝統的フォイル仕様カードがコモン1枚と差し替わる形で入っている。この伝統的フォイル仕様のカードが両面だった場合、そのドラフト・ブースターには3枚の両面カードが入っていることになる。
このセットのブースター・ファンのカードはショーケース「永遠の夜」版カード、ボーダーレス版プレインズウォーカー、ボーダーレス版2色土地が続投している。またセット本体の30枚の吸血鬼と《不笑のソリン》を取り上げたショーケース「牙」枠も導入された。
ショーケース「永遠の夜」カードは、ショーケース「牙」版カードにのみ存在する最も伝説的な吸血鬼たちを除いた、このセットの各伝説のクリーチャーを取り上げている。ブースター・ファン(ショーケース版とボーダーレス版)が1種類だけ存在するカードはそのカード3枚につき1枚の割合でブースター・ファンのカードが出現する。《不笑のソリン》のような複数のブースター・ファンの仕様が存在するカードは、3分の1の割合で出現するブースター・ファンのカードの中でさらにボーダーレス版と「牙」版で均等に出現率が分かれている。
各ドラフト・ブースターからは新しいショーケース「永遠の夜」版の基本土地が土地スロットから出現し、そのすべてはブースター・ファン専門の記事で見ることができる。
セット・ブースター
『イニストラード:真夜中の狩り』と『イニストラード:真紅の契り』のセット・ブースターの構造は同じなので、この項目は私が「『イニストラード:真夜中の狩り』をコレクションする」記事で紹介したものに少し更新を行ったものだ。
セット・ブースターにはショーケース「永遠の夜」版基本土地が確定で入っていて、15%の確率で伝統的フォイル仕様が入っている。セット・ブースターの特徴であるアート・カード(95%)とサイン入りアート・カード(5%)は、全面にアートが描かれていて、『イニストラード:真紅の契り』に参加したアーティストの手掛けた多数の魅力的な作品のうち一部を取り上げている。
「ザ・リスト」のカードは引き続き25%の確率で出現する。300種類のカードのうち、さらなるイニストラードらしさを持つものをもたらしクールな再録カードを開ける興奮を保つために、《吸血の教示者》や《木の杭》など75枚が入れ替えで収録れた。
セット・ブースターのワイルドカード・スロットは実際には『イニストラード:真紅の契り』にある非フォイルのあらゆるカードが出てくる可能性がある! コモンからボーダーレス版のプレインズウォーカーまで(ただし通常枠のレアや神話レアは除く)、そしてボーダーレス版の2色土地、ショーケース「永遠の夜」版の伝説のカード、そしてショーケース「牙」版のカードなどが出てくる可能性もある!
セット・ブースターに『イニストラード:真夜中の狩り』から導入された新しい特徴が、ワイルドカード・スロットから出てくる8枚のカードだ(レア6、神話レア2)。これらは新しいメカニズムの、そして統率者戦プレイヤー向けのカードだ。これらのカードはコレクター・ブースターから拡張アート版が出てくるが、『イニストラード:真紅の契り』統率者デッキには入っていない。
この8枚のカードに加えて、セット・ブースターには統率者デッキにフォイル仕様で収録されている4枚のカードが、ワイルドカード・スロットから非フォイル仕様で入手できる。これら12枚のカードはドラフト・ブースターからは出てこないので、我々は素敵なドラフト体験をこれらのカードが荒らしてしまう心配をすることなくデザインすることができた。これにより《結婚指輪》のような『イニストラード:真紅の契り』のテーマを強調し最高の多人数体験を助けるカードを作ることができた。
これら8枚の新カードや4枚の非フォイル仕様の統率者デッキのカードがセット・ブースターから出てきた場合、そのブースターからは最低2枚のレアが手に入ることになる。セット・ブースターには本体セットのレアか神話レアが1枚は入っているので、ワイルドカード・スロットから出てくるレアや神話レアは純粋におまけということになる!
我々はセット・ブースターを素晴らしい開封体験を提供するものであり続けさせたいと考えているので、セット・ブースターの伝統的フォイル仕様カード確定スロットからは、通常版、ショーケース版、ボーダーレス版のいずれも出てくる可能性がある。基本土地、8枚の新しい統率者戦向けカード、そして4枚の統率者デッキのカードはこのフォイル確定スロットからは出てこない。
コレクター・ブースター
『イニストラード:真紅の契り』のコレクター・ブースターには常に合計5枚のレアや神話レアが入っていて、そのうち2枚は伝統的フォイル仕様だ。その2枚の伝統的フォイル仕様のレアや神話レアに加えて、さらに8枚の伝統的フォイル仕様カードと、1枚の伝統的フォイル仕様両面トークンが入っている。
ではコレクター・ブースターの中身を見て、特定のスロットについて詳しく解説しよう。
非フォイルの拡張アート版(神話)レア ―― このスロットからは統率者デッキやセット・ブースターの新規カードである32種類のレアや6種類の神話レアが出てくる。レアの出現率は神話レアの2倍になっている。このスロットのカードは通常版よりもアートをもっとよく見えるようにした拡張アート枠になっている。例を挙げると、ここからは拡張アート版の《マウアーの太祖、ストレイファン》を手に入れることができる。
『イニストラード:真紅の誓い』本体セットの、非フォイル拡張アート版(神話)レア ―― 我々はショーケース版やボーダーレス版のない本体セットのレアや神話レアの特別なバージョンを手に入れられるようにしたいと考え、それをそれら他に特別バージョンのない40種類のレアと12種類の神話レアの拡張アート版を作ることで達成した。ここの拡張アート版カードと上記の統率者戦用拡張アート版カードのどちらも、コレクター・ブースターでしか手に入らない。注意してほしいのは、ドラキュラシリーズ版が存在することでは『イニストラード:真紅の契り』の拡張アート版から除外される条件ではないということだ。拡張アート版とドラキュラシリーズ版の両方が存在するカードもある。
非フォイルで、ショーケース版か拡張アート版の(神話)レア ――このスロットは全てのコレクター・ブースターに入っているブースター・ファンのカードを取り上げている。ここから出てくるのはレアか神話レアで、ショーケース「牙」版か、ショーケース「永遠の夜」の伝説のカードか、ボーダーレス版2色土地か、ボーダーレス版プレインズウォーカーか、ドラキュラシリーズ・カードのうちいずれかだ。このスロットからドラキュラシリーズのカードが出なかった場合は、ドラキュラシリーズのアンコモンかショーケース版コモンかアンコモンのスロットから、ドラキュラシリーズのアンコモンが出てくる。
『イニストラード:真紅の契り』本体セットに収録されている、伝統的フォイル仕様の、ショーケース「牙」版かショーケース「永遠の夜」版伝説のカードかボーダーレス版2色土地かボーダーレス版プレインズウォーカーかドラキュラシリーズか拡張アート版のうち、いずれかの(神話)レア ――パックの最後のカードはいつでも楽しみだ! このスロットは必ず伝統的フォイル仕様のカードで、君の歯に深く食いこんでくるブースター・ファンを取り上げている。ここから出てくるカードには今日紹介した素晴らしい仕様が全て含まれていて、君の欲しいブースター・ファンの伝統的フォイル仕様カードを手に入れる最高のチャンスだ。ここから出てくるドラキュラシリーズのカードはボックストッパ・ブースターから出てくる17枚のカードのうちのレアや神話レアと同じものだ。また、拡張アート版のレアや神話レアは本体セットに収録されているカードだ。統率者デッキやセット・ブースターの統率者カードの拡張アート版レアや神話レアはこのスロットからは出てこない。
コレクター・ブースターの解説が完了し、我々は物語の最終章へとたどり着いた。『イニストラード:真紅の契り』のドラフト・ブースター、セット・ブースター、コレクター・ブースターの内容に深く飛び込んだこの記事を楽しんでもらえたなら幸いだ。
もし『イニストラード:真紅の契り』の製品についてもっと詳しく知りたいなら、ハーレス・スナイダー/Harless Snyderの製品紹介の記事と、クレイトン・クロウの『イニストラード:真紅の契り』ブースター・ファンの舞台裏を覗く記事を読むことをおすすめする。もし私に君の思っていることを伝えたいなら、私はいつでもTwitterの @mturian にいる!
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