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お知らせ

お知らせ

2021年2月15日 禁止制限告知

Ian Duke
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2021年2月15日

 

告知日:2021年2月15日

ヒストリック
パイオニア
モダン
レガシー
ヴィンテージ
ルール変更

 加えて、古いフォーマットでの相互作用を抑えるため、続唱のルールを更新します。このルールは、Magic Onlineでは2月17日水曜日に実装されます。続唱の新ルールは以下のとおりです。

702.84a 続唱は、続唱を持つ呪文がスタックにある間にのみ機能する誘発型能力である。「続唱/Cascade」は「あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、点数で見たマナ・コストがこの呪文より低い土地でないカードが取り除かれるまで追放する。その点数で見たマナ・コストがその呪文の点数で見たマナ・コストよりも小さいなら、あなたはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。その後、これにより追放されて唱えられなかったすべてのカードを、あなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。」を意味する。

発効日:2021年2月15日

Magic Onlineにおける続唱のルールの発効日: 2021年2月17日

 禁止カード、制限カードのフォーマット別一覧はこちら

フォーマットの変更

 この1年間、パンデミック環境下で高レベルのテーブルトップ・イベントの数が減っていたことから、私たちはローテーションのないフォーマットでの制限禁止リストの変更ペースを落としていました。コミュニティでの最近の議論で、それらのフォーマットのファンの多くはメタゲームが変動することを見たいと考えていることが明らかになりました。今回の変更は、ヒストリック、パイオニア、モダン、レガシー、ヴィンテージの各フォーマットに注目し、そしてプレイ・データとコミュニティの反響を踏まえたものです。

ヒストリック

(ジェイ・パーカー/Jay Parker 記)

 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を軸にしたデッキは、最近ヒストリックで最もプレイされています。他のデッキもその地位を争っていますが、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の揺るぎない支配はこのフォーマットにおいてそれが強すぎることを示しています。このカードが他の広いフォーマットで示していることを例に考えると、このフォーマットの反応を見るためにこのカードを一時停止にする必要はないと思われます。ヒストリックのメタゲームの上位におけるデッキの多様性を高めるため、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》をヒストリックで禁止します。

 《創造の座、オムナス》は現在ヒストリックで一時停止中で、このカードを今解禁するとメタの多様性や影響力が傷つくということがデータから示されています。そのため、《創造の座、オムナス》をヒストリックで禁止します。

パイオニア

 私たちはパイオニアを、最近のスタンダード・フォーマットから最も楽しく、最も強力で、最も象徴的なカードや戦略を集めたものにしたいと考えています。しかしながら、「強力で象徴的」と「圧倒的でつまらない」の間には境界線が存在します。今回の更新では、この境界線を踏み越えていると感じられ、私たちがパイオニアで提供したいプレイ体験を代表するものでない、いくつものカードや戦略に対処しました。

 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》はパイオニアで最も支配的なクリーチャーの1体になっていて、最もよくプレイされていて最も結果を残しているいくつものデッキで中心になっています。結局、私たちは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》のパワーレベルは他のカードや戦略がパイオニアに存在できる境界線を超えていると感じました。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が存在しないほうがメタゲームは楽しく多様性に富んだものになると、プレイデータが示し、コミュニティの反響も支持しています。

 加えて、私たちはこの機会に、スタンダードで望まれる以上の期間残っていたカードである《時を解す者、テフェリー》と《荒野の再生》をパイオニアで禁止することにしました。《時を解す者、テフェリー》を取り除くことには、最もプレイされていて最も勝率の高いデッキの1つであった「ニヴ再誕」デッキのパワーレベルを下げるという利益もあります。抑制していた《時を解す者、テフェリー》がなくなると、《荒野の再生》デッキのメタゲームにおける比率が高まることが危惧されます。そこで、その結果を前もって防ぐことにしました。

 最後に、「Oops! All Spells」デッキ(《欄干のスパイ》、《地底街の密告人》を使って、土地を入れていないライブラリーを削り切るデッキ)の危惧される勝率とメタゲーム比率を調査しています。この戦略には干渉するのが難しいので、自然なメタゲームの力で抑えられることは期待できません。「Oops! All Spells」デッキがメタゲームの大勢を占める状況がパイオニアの最も楽しい状態であるとは考えられません。そこで、《欄干のスパイ》と《地底街の密告人》を禁止します。

モダン

 パイオニア同様、モダンでも《自然の怒りのタイタン、ウーロ》はいくつものトップデッキの支配的な常連になっており、他のミッドレンジやコントロール戦略にとって対抗するのが難しいパワーレベルにありました。メタゲームの中に様々なミッドレンジ戦略や他の遅いデッキが存在できる余地を作るため、モダンでも《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を禁止します。

 《自然の怒りのタイタン、ウーロ》に合わせて、ランプやコントロール戦略でよく使われていてゲームプレイのパターンの多様性を引き下げていると思われる土地2枚、《死者の原野》と《神秘の聖域》も抑制します。遅いゲームで反復的で双方向性のないゲームの局面を、これらの土地は比較的小さいデッキ構築上の制約で生み出します。勝利条件に関わる、行ったり来たりするようなゲームプレイややり取りを推進するため、私たちはそれらを取り除くことにしました。

 《猿人の指導霊》は、高速コンボデッキを加速させる前段カードとして注視してきたカードです。モダンのカードプールが広がったので、近年の「Oops! All Spells」や《ゴブリンの放火砲》系デッキ、《ティボルトの計略》デッキの一部など、手札から初期に勝利するコンボを組み上げられるデッキの可能性も出ています。この種類のコンボデッキを全体として低速化し、序盤戦でも対戦相手に対応したプレイの準備をする時間を与えるようにするため、《猿人の指導霊》は禁止します。

 最後に、いくつものフォーマットにおける新しい《ティボルトの計略》デッキについての議論がありますが、私たちはモダンを、これらのデッキが《ティボルトの計略》と続唱との相互作用を経る場合にのみ問題なフォーマットだと考えています。このデッキの全体的な勝率は問題になるものではありませんが、モダンをプレイして面白くないものにするような、ゲームにならないゲームに寄与していると言えます。今回の更新の目標はメタゲームをもっと楽しい場所へ動かすことなので、《ティボルトの計略》デッキがメタゲーム内に残り続けることはその目標に反すると考えられます。そのため、モダンで《ティボルトの計略》を禁止します。

レガシー

 レガシーのバランスには問題は見受けられませんが、デッキ構築やゲームプレイ上で数枚のカードに注目が集まりすぎているというコミュニティからの反響がありました。

 《王冠泥棒、オーコ》は他のフォーマットでは強力なことがわかっていますが、全体のパワーレベルが特に高いレガシーでは、それがメタゲーム内の他の平均的なパワーに落ち着くかどうかを監視していました。時間を経て、《王冠泥棒、オーコ》はメタゲームの大きな部分を占め続け、多様性を落とすことに寄与しているとわかりました。広大なカードプールがあるレガシーでは、とてつもない量のデッキ構築の選択肢があり、そして革新的なデッキ構築と調整による利益が与えられるべきです。そのカードパワーと柔軟性から、《王冠泥棒、オーコ》は想定外の脅威や防御に対してさえ簡単な回答になり、また一般にゲームプレイのパターンをフォーマットの精神に反する方向で均質化させてしまいます。そのため、《王冠泥棒、オーコ》を禁止します。

 「Snowko」のパワーと安定性に寄与しているもう1枚のカードが《アーカムの天測儀》です。伝統的にレガシーでは、デッキビルダーは多くの色を簡単に使える方法を入れるか、《不毛の大地》や《血染めの月》などの妨害に耐えられるマナ基盤を構築するかという選択が求められました。《アーカムの天測儀》は、レガシーのメタゲームでは特に重要な部分である、色の高い柔軟性とマナ妨害への高い耐性の両方を備えたマナ基盤を可能にします。結局、このような耐性を比較的低い投資で得られる少数のデッキの優位は、メタゲームの多様性を低めることを招くと考えられます。

 次に、《戦慄衆の秘儀術師》は、すでに最強付近にある「ティムール・デルバー」などのカードや戦略をさらに強化する形の、強力でゲームを決めるものだとわかっています。《王冠泥棒、オーコ》がなければ、《戦慄衆の秘儀術師》戦略がさらに突出するだけでしょう。結局、私たちに届いたコミュニティの意見は、《戦慄衆の秘儀術師》はゲームプレイの最序盤を決定づけてしまい、対戦相手が即座にそれを除去できるかどうかだけで決まるゲームがあまりにも多くなるというものでした。そのため、《戦慄衆の秘儀術師》を禁止します。

 最後に、私たちはレガシーでの《自然の怒りのタイタン、ウーロ》の禁止について論じましたが、そのパワーレベルは(ヒストリック、パイオニア、モダンに比べると)レガシーの全体のパワーレベルと変わらないと感じました。レガシーで3~4マナの呪文に求められる水準は高く、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》は競技的であっても支配的ではない選択肢として存在できると考えます。さらに、《王冠泥棒、オーコ》と《アーカムの天測儀》の禁止によって、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が当然に入る既存のデッキのメタゲーム比率は大きく下がることでしょう。

ヴィンテージ

 『イコリア:巨獣の棲処』の発売直後に、《夢の巣のルールス》はヴィンテージで唯一パワーレベルの問題により禁止されました。(相棒メカニズムのため、制限が充分な解決策にならないという特別な事情がありました。)当時、《夢の巣のルールス》を相棒として使うことのパワーレベル的利益が、デッキ構築の制限に比べてあまりにも大きかったのです。しかしながら、それ以降に相棒のルールを変更して必要になった追加のマナは、ヴィンテージのパワーレベルという文脈では高すぎるほどの代償となりました。

 ヴィンテージの精神の重要な側面は、 マジックのカードプールのうち可能な限り多くを使えるようにするというものです。そこで、《夢の巣のルールス》の解禁の実験をしています。これがメタゲームにどんな影響を与えるかを監視し、必要であればこの変更を取り消しますが、《夢の巣のルールス》には新しい相棒ルールのもとでもう一度実力を見せる機会が与えられるべきでしょう。


続唱のルール更新

(マジック・ルール・マネージャー ジェス・ダンクス/Jess Dunks 記)

 モードを持つ両面カードは、あらゆる状況で両方の面がプレイできるというようにデザインされました。例えば、プレイヤーが墓地から呪文を唱えられる効果があれば、そのプレイヤーはどちらの面でもプレイできるということです。しかしながら、特定の条件が示されているときに、その条件に当てはまらない方の面でプレイする、あるいは唱えることができるのは反直観的だという意見が伝わってきました。この混乱と、マナ・コストを支払うことなく呪文を唱えることができてしまうということから、続唱が問題になっています。

 結果として、続唱のルールを更新して、誘発型能力の最後の呪文も続唱を持つ呪文よりも小さい点数で見たマナ・コストを持たなければならないとしました。

 新しい続唱のルールは以下のとおりです。

702.84a 続唱は、続唱を持つ呪文がスタックにある間にのみ機能する誘発型能力である。「続唱/Cascade」は「あなたがこの呪文を唱えたとき、あなたのライブラリーの一番上のカードを、点数で見たマナ・コストがこの呪文より低い土地でないカードが取り除かれるまで追放する。その点数で見たマナ・コストがその呪文の点数で見たマナ・コストよりも小さいなら、あなたはそのカードをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。その後、これにより追放されて唱えられなかったすべてのカードを、あなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。」を意味する。

 例えば、《血編み髪のエルフ》を唱えてライブラリーから《嘘の神、ヴァルキー》を追放した場合、《嘘の神、ヴァルキー》を唱えることはできますが《星界の騙し屋、ティボルト》を唱えることはできません。逆に、《航海の神、コシマ》を追放した場合、両方とも《血編み髪のエルフ》よりも点数で見たマナ・コストが小さいので、《航海の神、コシマ》でも《領界船》でもどちらでも唱えることができます。

 この変更は、両面カードに限るものではありません。これは、『エルドレインの王権』の当事者カードなどの「優先的」特性群を持つものすべてに対する続唱の働きを変更します。 例えば、《血編み髪のエルフ》によって《願いのフェイ》が追放された場合、《願いのフェイ》を唱えることはできますが、《成就》を唱えることはできません。

 最後に、分割カードと続唱の相互作用は変わりません。分割カードの点数で見たマナ・コストは、その半分の点数で見たマナ・コストの合計です。続唱で、続唱を持つ呪文よりも点数で見たマナ・コストが小さい(両方の半分を計算に入れます)、どちらの半分でも、マナ・コストを支払うことなく唱えることができます。

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