2024年6月24日
およそ1年に1回、私は諸君のマジック知識を試すトリビア・クイズの記事を好んで書いている。本日は「多いか少ないか」と題し、2つの項目を諸君に示そう。諸君は調べものを一切せずに、1つ目の項目と2つ目の項目のどちらが多いか判断してくれたまえ。
本日のクイズの解答について、いくつか補足しておこう。
- どの問題も『モダンホライゾン3』までを範囲とする。
- 特記のない限り、黒枠のカード(プレイテスト・カードは除く)と銀枠/どんぐりシンボルのカードすべてを含む。
- 両面カードについては、片面のみ当てはまっても両面当てはまっても1枚とカウントする。
- 分割カードや当事者カードなどについては、そのカードの片方が当てはまれば1枚とカウントする。
それではクイズを始めよう!
Q1
- 英語名がMから始まるエキスパンション
- 英語名がSから始まるエキスパンション
Mから始まるエキスパンションより、Sから始まるエキスパンションの方が多い。◯か✕か?
(注:私は「エキスパンション」を、「基本セットやサプリメント・セットを除く印刷されたセット」と定義している。それらは基本的にスタンダードで使用可能なセットだが、スタンダードがまだ存在していないため厳密にはスタンダードで使用可能ではない黎明期のセットも含む。つまり原則的に、『アラビアン・ナイト』から『サンダー・ジャンクションの無法者』までのセットを指す。また、「The」はエキスパンション名に含めないものとする。)
Sから始まるエキスパンションの方が、2つ多い。
Sから始まるエキスパンションは9つ(『Scourge/スカージ』『Stronghold/ストロングホールド』『Scars of Mirrodin/ミラディンの傷跡』『Saviors of Kamigawa/神河救済』『Shadowmoor/シャドウムーア』『Shards of Alara/アラーラの断片』『Shadows over Innistrad/イニストラードを覆う影』『Strixhaven: School of Mages/ストリクスヘイヴン:魔法学院』『Streets of New Capenna/ニューカペナの街角』)で、Mから始まるエキスパンションは7つ(『Mirage/ミラージュ』『Mercadian Masques/メルカディアン・マスクス』『Mirrodin/ミラディン』『Morningtide/モーニングタイド』『Mirrodin Besieged/ミラディン包囲戦』『March of the Machine/機械兵団の進軍』『Murders at Karlov Manor/カルロフ邸殺人事件』)である。
Sから始まるエキスパンションは、Aから始まるエキスパンション(『Arabian Nights/アラビアン・ナイト』『Antiquities/アンティキティー』『Alliances/アライアンス』『Apocalypse/アポカリプス』『Alara Reborn/アラーラ再誕』『Avacyn Restored/アヴァシンの帰還』『Amonkhet/アモンケット』『Aether Revolt/霊気紛争』『Adventures in the Forgotten Realms/フォーゴトン・レルム探訪』)と並び、エキスパンション数第1位だ。
8つで第3位につくのがDである(『The Dark/ザ・ダーク』『Darksteel/ダークスティール』『Dissension/ディセンション』『Dark Ascension/闇の隆盛』『Dominaria/ドミナリア』『Dominaria United/団結のドミナリア』『Dragon's Maze/ドラゴンの迷路』『Dragons of Tarkir/タルキール龍紀伝』)。
Mは第4位だ。
第5位はTで、6つ(『Tempest/テンペスト』『Torment/トーメント』『Time Spiral/時のらせん』『Theros/テーロス』『Throne of Eldraine/エルドレインの王権』『Theros Beyond Death/テーロス還魂記』)。
ちなみにQ、X、Yから始まるエキスパンションはない。
Q2
傭兵であるクリーチャー・カードより、邪術師であるクリーチャー・カードの方が多い。◯か✕か?
(注:それらのトークンを生成するカードは含まない。カウントされるのは、傭兵や邪術師のクリーチャー・タイプを持つカードのみである。なお、クリーチャー・タイプが変更されたものも含める。)
邪術師の方が多い。41枚もの差がある。
傭兵のクリーチャー・タイプが初めて登場したのは、1995年の『アイスエイジ』に収録された《》だった。
『メルカディアン・マスクス』ブロックでは名前付きでないメカニズムの土台となり、同じセットの「レベル」と対を成す存在として、自身よりマナ総量の少ない他の傭兵を持ってくることができる傭兵が数多く登場した。その後は登場頻度が少なくなり散発的なものになったが、『サンダー・ジャンクションの無法者』では新たなクリーチャー・トークンが登場し、「無法者」の包括にも含まれた。
邪術師のクリーチャー・タイプは、2019年の『エルドレインの王権』まで存在しなかった。傭兵が登場してから実に24年後のことである。
我々は闇の魔法を扱う者を表現するクリーチャー・タイプを必要とし、魔女が多く登場するセットで導入することにした。傭兵からかなり遅れての登場となったものの、それは我々が心から求めていたクリーチャー・タイプであったためその後の5年間で多数使われ、あっという間に傭兵を抜き去ったのだった。
Q3
- 1枚しかカードがないプレインズウォーカー
- チャンドラのプレインズウォーカー・カード
1枚しかカードがないプレインズウォーカーより、チャンドラのプレインズウォーカー・カードの方が少ない。◯か✕か?
(注:片面がプレインズウォーカーであるカードをすべてカウントする。また銀枠や「ダンジョンズ&ドラゴンズ」のキャラクターも含めすべてのプレインズウォーカー・カードをカウントすることにも注意されたし。)
チャンドラのプレインズウォーカー・カードの方が、9枚少ない。
1枚しかカードがないプレインズウォーカーは28体。チャンドラのプレインズウォーカー・カードは19枚だ。
1枚しかカードがないプレインズウォーカーは以下の通り:アミナトゥ、バハムート、B.O.B.、ケイリクス、コメット、ダク、ダッコン、ダブリエル、エリーウィック、エルミンスター、エストリッド、フレイアリーズ、ガフ、ジャレッド、ロルス、ミンスク、モルデンカイネン、ニコ、クイントリウス、セラ、シヴィトリ、ザット、ターシャ、ヴェンセール、ヴロノース、ウィンドグレイス、ゼナゴス、ザリエル。
チャンドラのプレインズウォーカー・カードは以下の通り:《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》。
チャンドラは、19枚と最も多くのカードが作られたプレインズウォーカーである。第2位は15枚でジェイス。第3位は14枚でアジャニ。第4位は13枚でリリアナ。第5位が11枚でニッサだ。
Q4
- 英語名に「Island」という単語が入っているカード
- 英語名に「Mountain」という単語が入っているカード
「Island」が入っているカードより、「Mountain」が入っているカードの方が多い。◯か✕か?
(注:カード名の長さは問わない。その中に「Island」と「Mountain」という単語が表記されているかどうかのみ見る。また、それらの単語が正確に表記されているもののみカウントする。所有格を含め、それらの単語を含む語はカウントされない。)
「Mountain」が入っているカードの方が3枚多い。
カード名に「Mountain」という単語が入っているカードは11枚(《》(Madblind Mountain)、《》(Magnetic Mountain)、《》(Mountain)、《》(Mountain Bandit)、《》(Mountain Goat)、《》、《》、《》(Mountain Valley)、《》(Mountain Yeti)、《》(Snow-Covered Mountain)、《》)で、カード名に「Island」という単語が入っているカードは8枚(《》(Island)、《》(Island Fish Jasconius)、《》、《》(Island Sanctuary)、《》(Moonring Island)、《》(Snow-Covered Island)、《》、《》)である。
カード名に「Island」という単語が入っているカード8枚のうち7枚と、カード名に「Mountain」という単語が入っているカード11枚のうち8枚が、マジック誕生から2年以内に登場しているのはなかなか興味深い。
Q5
- エンチャントのサブタイプ
- 土地のサブタイプ(基本土地のサブタイプは除く)
エンチャントのサブタイプより、土地のサブタイプ(基本土地のサブタイプは除く)の方が少ない。◯か✕か?
(注:「基本土地のサブタイプ」とは、平地、島、沼、山、森を指す。)
土地のサブタイプの方が1つ少ない。
エンチャントには、11種類のサブタイプがある(オーラ、背景、カルトーシュ、事件、クラス、呪い、役割、ルーン、英雄譚、破片、祭殿)。土地のサブタイプは10種類である(洞窟、砂漠、門、棲み家、神座、鉱山、魔力炉、球層、塔、ウルザの)。土地のサブタイプ10種類のうち4つが、マジック史上2つ目のエキスパンションである『アンティキティー』で登場した3枚のカード・サイクル(総称して「ウルザトロン」と呼ばれる、《》、《》、《》の3枚)で使われているのが興味深いところだ。
Q6
- ヨーロッパで開催された世界選手権
- シアトルで開催された世界選手権
ヨーロッパ全域で開催された世界選手権より、シアトルで開催された世界選手権の方が多い。◯か✕か?
(注:世界王者が決まったイベントはすべてカウントしている。)
シアトルで開催された世界選手権の方が1回多い。
シアトルでは7回、ヨーロッパでは6回世界選手権が行われている。
シアトルは1995年、1996年、1997年、1998年の世界選手権で開催地となり、初期の世界選手権を支えた。「世界選手権1995」は、空港近くの「Red Lion Inn」にて行われた(優勝はスイスのアレクサンダー・ブリュメ/Alexander Blumke)。「世界選手権1996」は、レントンのウィザーズ・オブ・ザ・コースト社オフィスにて行われた(優勝はオーストラリアのトム・チャンフェン/Tom Chanpheng)。「世界選手権1997」と「世界選手権1998」は、ワシントン大学そばの「University District」にて行われた(優勝はチェコ共和国のヤコブ・スレマー/Jakub Slemrとアメリカのブライアン・セルデン/Brian Selden)。
その後のおよそ10年間はヨーロッパで3年ごとに世界選手権が行われ、シアトルに追いついた。「世界選手権2000」は、ベルギー・ブリュッセルにて行われた(優勝はアメリカのジョン・フィンケル/Jon Finkel)。「世界選手権2003」は、ドイツ・ベルリンにて行われた(優勝はドイツのダニエル・ジンク/Daniel Zink)。「世界選手権2006」は、フランス・パリで行われた(優勝は日本の三原 槙仁)。「世界選手権2009」は、イタリア・ローマで行われた(優勝はポルトガルのアンドレ・コインブラ/Andre Coimbra)。
シアトルでは2012年に再び世界選手権が開催され、ヨーロッパを引き離した。このときは「プレイヤーズ・チャンピオンシップ」という名前で行われた(優勝は日本の渡辺 雄也)。しかしその後ヨーロッパで世界選手権が2回連続で開催され、シアトルの前に出た。「世界選手権2013」はオランダ・アムステルダムで、「世界選手権2014」はフランス・ニースで行われた(優勝はどちらもイスラエルのシャハール・シェンハー/Shahar Shenhar)。だがその後シアトルでも「PAX West」の会場で「世界選手権2015」と「世界選手権2016」が2回連続で開催され、再びリードを奪ったのだった(優勝はアメリカのセス・マンフィールド/Seth Manfieldとブライアン・ブラウン=デュイン/Brian Braun-Duin)。
Q7
- 『イニストラードを覆う影』収録の手掛かりトークンを生成するカード
- 『イクサラン』収録の宝物トークンを生成するカード
『イニストラードを覆う影』収録の手掛かりトークンを生成するカードより、『イクサラン』収録の宝物トークンを生成するカードの方が少ない。◯か✕か?
(注:トークンの生成手段は問わずカウントしている。また、カウントするのは上記に挙げた2つのセットのみで、それぞれのブロックではない。)
『イクサラン』収録の宝物トークンを生成するカードの方が7枚少ない。
『イニストラードを覆う影』には、手掛かりトークンを生成するカードが25枚収録されている(《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》)。『イクサラン』には、宝物トークンを生成するカードが18枚収録されている(《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》)。この2セットは、それぞれのタイプのアーティファクト・トークンが初めて登場したセットであり、単体で大きなメカニズム的役割を果たすアーティファクト・トークンが初めて登場したのもこれらのセットであった。それが数字に表れている。
Q8
- 少なくとも舞台の一部がドミナリアであるエキスパンション
- 『機械兵団の進軍』のバトルで訪れたドミナリア以外の次元
少なくとも舞台の一部がドミナリアであるエキスパンションより、『機械兵団の進軍』のバトルで訪れたドミナリア以外の次元の方が多い。◯か✕か?
(注:繰り返しになるが、「エキスパンション」とは基本セットやサプリメント・セットを除く印刷されたセットを指す。それらは基本的にスタンダードで使用可能なセットだが、スタンダードがまだ存在していないため厳密にはスタンダードで使用可能ではない黎明期のセットも含む。つまり原則的に、『アラビアン・ナイト』から『サンダー・ジャンクションの無法者』までのセットを指す。ラースを舞台にしたセットもドミナリアを舞台にしたセットとしてカウントする。ラースは最終的にドミナリアと統合された。)
『機械兵団の進軍』のバトルで訪れたドミナリア以外の次元の方が5つ多い
『機械兵団の進軍』のバトルで訪れたドミナリア以外の次元は35(アラーラ、アモンケット、アルケヴィオス、アズゴル、べレノン、エルドレイン、エルガモン、フィオーラ、ゴバカーン、イコリア、イニストラード、イクサラン、カラデシュ、カルドハイム、神河、カーサス、ケイレム、ローウィン、メルカディア、モアグ、ムラガンダ、ニューカペナ、新ファイレクシア、パイルリー、ラヴニカ、レガーサ、セゴビア、シャンダラー、タルキール、テーロス、トルヴァダ、ウルグローサ、ヴリン、キセレクス、ゼンディカー)あり、少なくとも舞台の一部がドミナリアであるエキスパンションは30(『アンティキティー』『レジェンド』『ザ・ダーク』『フォールン・エンパイア』『アライアンス』『ミラージュ』『ヴィジョンズ』『ウェザーライト』『テンペスト』『ストロングホールド』『エクソダス』『ウルザズ・サーガ』『ウルザズ・レガシー』『ウルザズ・デスティニー』『インベイジョン』『プレーンシフト』『アポカリプス』『オデッセイ』『トーメント』『ジャッジメント』『オンスロート』『レギオン』『スカージ』『コールドスナップ』『時のらせん』『次元の混乱』『未来予知』『ドミナリア』『団結のドミナリア』『兄弟戦争』)である。
マジックの最初10年間は、ほとんどのエキスパンションがドミナリアを舞台にしていた。いくつか例外(ラバイア、ウルグローサ、メルカディア)はあるものの、当時のマジックは多元宇宙をほとんど探検していなかったのだ。ドミナリア以外の次元を訪れるようになったのは『ミラディン』からで、それ以降はドミナリアを舞台にするセットの方がわずか(『時のらせん』ブロック、『ドミナリア』、『団結のドミナリア』、『兄弟戦争』)になった。
Q9
白単色のソーサリーより、黒単色のインスタントの方が多い。◯か✕か?
(注:混成カードやモードを持つ両面カード、分割カード、当事者カードを含め、異なる色を含む呪文はカウントしない。同じ色であればモードを持つ両面カードや分割カード、当事者カードもカウントするが、それらは1枚としてカウントする。)
黒単色のインスタントの方が115枚多い。
黒単色のインスタントは現在459枚あり、白単色のソーサリーは344枚である。
ソーサリーの数が多い順に色を並べると、黒、赤、緑、青、白となる。
インスタントの数が多い順に色を並べると、青、白、赤、緑、黒となる。
Q10
- 「親和」のバリエーション
- 「土地渡り」のバリエーション
「親和」のバリエーションより、「土地渡り」のバリエーションの方が少ない。◯か✕か?
(注:カードに「親和(~)」や「~渡り」と書かれた能力を持つカードのみカウントする。)
「土地渡り」のバリエーションの方が5つ少ない
「親和」のバリエーションは16種類(アーティファクト、アーティファクト・クリーチャー、道化師、ダーレク、食物、装備品、森、歴史的なパーマネント、島、山、無法者、平地、プレインズウォーカー、沼、トークン)あり、「土地渡り」のバリエーションは11種類(砂漠、森、島、伝説の土地、山、基本でない土地、平地、氷雪森、氷雪土地、氷雪沼、沼)である。
「土地渡り」は1993年の『アルファ版』、つまりマジックの最初期に登場した。《》を除く基本土地すべてに土地渡りがあり、平地渡りは『レジェンド』までなかった。「親和」が登場したのは、それから10年後の『ミラディン』でのことだった。ほとんどが「親和(アーティファクト)」のものだったが、5種類の基本土地の親和を持つアーティファクト・クリーチャーのサイクルもあった。
Q11
- 11/11のクリーチャー
- 12/12のクリーチャー
11/11のクリーチャーより、12/12のクリーチャーの方が多い。◯か✕か?
(注:カードに書かれた基本のパワーとタフネスが11/11か12/12のもののみカウントする。)
12/12のクリーチャーの方が4枚多い。
12/12のクリーチャーは11枚(《》《》《》、《》《》《》《》《》《》《》《》)あり、11/11のクリーチャーは7枚(《》《》《》《》《》《》《》)ある。
11/11のクリーチャーが初めて登場したのは、『アイスエイジ』の《》であった。これは『ザ・ダーク』の10/10の《》を超えて、クリーチャーの最大サイズを更新した。その後『ミラージュ』で、《》の11/11を超える12/12の《》が登場したのだった(私がデザインした)。
Q12
- 『イニストラード』の変身するカード
- 『イクサラン:失われし洞窟』 の変身するカード
『イニストラード』の変身するカードより、『イクサラン:失われし洞窟』 の変身するカードの方が少ない。◯か✕か?
(注:両セットの両面カードは、すべて変身する両面カードである。)
『イクサラン:失われし洞窟』 の変身するカードの方が4枚少ない。
『イニストラード』には、変身する両面カードが20枚ある(《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》)。
『イクサラン:失われし洞窟』の変身する両面カードは、16枚ある(《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》《》)。
Q13
- ウェザーライト・サーガで登場したウェザーライト号の乗員でカードになったキャラクター
- 旧ファイレクシアに攻撃を仕掛けたプレインズウォーカー(ウルザを含む)
ウェザーライト・サーガで登場したウェザーライト号の乗員でカードになったキャラクターより、旧ファイレクシアに攻撃を仕掛けたプレインズウォーカーの方が少ない。◯か✕か?
(注:旧ファイレクシアに攻撃を仕掛けたプレインズウォーカーが全員カードになっているわけではない。)
旧ファイレクシアに攻撃を仕掛けたプレインズウォーカーの方が4体少ない。
ウェザーライト・サーガで登場したウェザーライト号の乗員でカードになったキャラクターは13名(クロウヴァクス、アーテイ、ジェラード、ハナ、カーン、ミリー、ムルタニ、オアリム、ロフェロス、シッセイ、スクイー、スターク、ターンガース)で、旧ファイレクシアに攻撃を仕掛けたプレインズウォーカーは「ナイン・タイタンズ」と呼ばれる9名(ボウ・リヴァー、ガフ提督、ダリア、フレイアリーズ、クリスティナ、ウィンドグレイス卿、テイザー、テヴェシュ・ザット、ウルザ)である。
Q14
- プレインズウォーカーvs.プレインズウォーカーの「デュエルデッキ」製品
- 「From the Vault」製品
プレインズウォーカーvs.プレインズウォーカーの「デュエルデッキ」製品より、「From the Vault」製品の方が多い。◯か✕か?
(注:製品名にそのプレインズウォーカー名が入っている「デュエルデッキ」製品をカウントする。デッキにプレインズウォーカー・カードが収録されているだけのものは含めない。)
「From the Vault」製品の方が1つ多い。
「From the Vault」製品は10種類(『Dragons』『Exiled』『Relics』『Legends』『Realms』『Twenty』『Annihilation』『Angels』『Lore』『Transform』)あり、プレインズウォーカーvs.プレインズウォーカーの「デュエルデッキ」製品は9種類(『ジェイス vs. チャンドラ』『Garruk vs. Liliana』『エルズペス vs. テゼレット』『アジャニ vs. ニコル・ボーラス』『ヴェンセール vs. コス』『ソリン vs. ティボルト』『ジェイス vs. ヴラスカ』『エルズペス vs. キオーラ』『ニッサ vs. オブ・ニクシリス』)である。
Q15
- 『レジェンド』収録の伝説のクリーチャー
- 『サンダー・ジャンクションの無法者』収録の伝説のクリーチャー
『レジェンド』収録の伝説のクリーチャーより、『サンダー・ジャンクションの無法者』収録の伝説のクリーチャーの方が少ない。◯か✕か?
(注:『レジェンド』収録のクリーチャーについては、現在伝説に分類されるものをすべてカウントする。『サンダー・ジャンクションの無法者』収録の伝説のクリーチャーについては、メインセットに収録されているもののみカウントする。ボーナスシートや統率者デッキ収録のものは含めない。)
『サンダー・ジャンクションの無法者』収録の伝説のクリーチャーの方が12枚少ない。
マジック3番目のエキスパンションである『レジェンド』は、伝説のパーマネントが初めて登場したセットだった。「伝説の」の特殊タイプは土地には使われていたが、クリーチャーには「レジェンド」のクリーチャー・タイプが使われていた。レジェンドのクリーチャー・タイプが「伝説の」の特殊タイプになったのは、のちの『神河物語』でのことだった。
『レジェンド』には、アンコモン20種類とレア35種類の合計55種類の伝説のクリーチャーが収録されている。「伝説の」の特殊タイプ(当時は「レジェンド」のクリーチャー・タイプ)が導入された他に、『レジェンド』では現在我々が「金色」カードと呼ぶ多色カードも導入された。55種類の伝説のクリーチャーはすべて金色カードであり、このセット収録の金色カードはそれだけである。
一方、『サンダー・ジャンクションの無法者』のメインセット収録の伝説のクリーチャーは、43種類である。
Q16
ターン内のステップより、ゲーム内の領域の方が少ない。◯か✕か?
(注:銀枠カードで参照される領域もカウントすることに注意されたし。)
ゲーム内の領域の方が2つ少ない。
ターンには10のステップがある。開始フェイズのアンタップ・ステップ、アップキープ・ステップ、ドロー・ステップ。戦闘フェイズの戦闘開始ステップ、攻撃クリーチャー指定ステップ、ブロック・クリーチャー指定ステップ、戦闘ダメージ・ステップ、戦闘終了ステップ。そして終了フェイズの終了ステップ、クリンナップ・ステップである。2つのメイン・フェイズにはステップがない。一方ゲーム内の領域は、エターナルで使用できるカードで参照されるものが7つ(戦場、統率、追放、手札、墓地、ライブラリー、スタック)と、『Unhinged』収録の《》で参照される「最悪ゲームから徹底的に永遠に除去領域」がある。
Q17
- 英語名が「Circle of Protection:~」のカード
- 英語名が「Clockwork ~」のカード
「Circle of Protection:~」のカードより、「Clockwork ~」の方が多い。◯か✕か?
(注:~の部分に入るのは1単語のみとする。)
英語名が「Clockwork ~」のカードの方が6枚多い。
「Clockwork」から始まる2単語の名前のカードは14枚(「Clockwork」に続く単語がAvian(《》)、Beast(《》)、Beetle(《》)、Condor(《》)、Dragon(《》)、Drawbridge(《》)、Droid(《》)、Fox(《》)、Gnomes(《》)、Hydra(《》)、Servant(《》)、Steed(《》)、Swarm(《》)、Vorrac(《》))あり、「Circle of Protection」から始まる4単語の名前のカードは8枚(「Circle of Protection」に続く単語がArt(《》)、Artifacts(《》)、Black(《》)、Blue(《》)、Green(《》)、Red(《》)、Shadow(《》)、White(《》))である。
Q18
パワー4の天使より、パワー6のデーモンの方が少ない。◯か✕か?
(注:カードに印刷されているパワーを参照する。4や6になる変数は含めない。)
パワー6のデーモンの方が20枚少ない。
マジック初の天使は『アルファ版』収録の《》であり、そのパワーは4だ。マジック初のデーモンは『アンティキティー』収録の《》であり、そのパワーは6だ。現在、天使は257枚存在し、そのうち74枚がパワー4である。一方デーモンは192枚中54枚がパワー6である。興味深いことに、両者とも全体の割合としては28%前後とほぼ同じである。
Q19
ブロックより、基本セットの方が少ない。◯か✕か?
(注:ウィザーズが「ブロック」と呼称している一連のセットをブロックとしてカウントする。ブロックを構成するセットは2~4つである。「基本セット」としてカウントするのは、公式発売日が個別に設定されているものとする。)
基本セットの方が4つ少ない。
マジックには25のブロック(アイスエイジ、ミラージュ、ウルザズ・サーガ、メルカディアン・マスクス、インベイジョン、オデッセイ、オンスロート、ミラディン、神河物語、ラヴニカ、時のらせん、ローウィン/シャドウムーア、アラーラの断片、ゼンディカー、ミラディンの傷跡、イニストラード、ラヴニカへの回帰、テーロス、タルキール覇王譚、戦乱のゼンディカー、イニストラードを覆う影、カラデシュ、アモンケット、イクサラン)があり、基本セットは21種類(『アルファ版』『ベータ版』『アンリミテッド』『リバイズド』『第4版』『第5版』『第6版(クラシック)』『第7版』『第8版』『第9版』『第10版』『基本セット2010』『基本セット2011』『基本セット2012』『基本セット2013』『基本セット2014』『基本セット2015』『マジック・オリジン』『基本セット2019』『基本セット2020』『基本セット2021』)ある。『アルファ版』と『ベータ版』はそれぞれ個別の発売日が設定されていた(厳密に言えば同一タイミングではない)ため、個別にカウントした。それらを『リミテッド・エディション』としてカウントするなら、基本セットは20種類ということになる。
Q20
- 「サイクリング」メカニズムを持つカードが少なくとも1枚収録されているスタンダードのエキスパンション
- 「キッカー」メカニズムを持つカードが少なくとも1枚収録されているスタンダードのエキスパンション
「サイクリング」メカニズムを持つカードが少なくとも1枚収録されているスタンダードのエキスパンションより、「キッカー」メカニズムを持つカードが少なくとも1枚収録されているスタンダードのエキスパンションの方が少ない。◯か✕か?
(注:発売当時にスタンダードで使用できたエキスパンションをすべてカウントする。「サイクリング」と「キッカー」それぞれの亜種である「山サイクリング」や「多重キッカー」などもカウントする。キーワード名に「サイクリング」や「キッカー」と書かれたもののみカウントする。)
「キッカー」メカニズムを持つカードが少なくとも1枚収録されているスタンダードのエキスパンションの方が、4つ少ない。
「サイクリング」はもともと、『テンペスト』のデザイン中にリチャード・ガーフィールド/Richard Garfieldがデザインしたメカニズムだった。そのセットにはすでに多くのメカニズムが入っていたため、サイクリングはのちのセットへ押し出され、1998年の『ウルザズ・サーガ』で登場することになった。サイクリングとその亜種は、合計で17のスタンダード・エキスパンションに収録されている(『ウルザズ・サーガ』『ウルザズ・レガシー』『ウルザズ・デスティニー』『オンスロート』『レギオン』『スカージ』『未来予知』『アラーラの断片』『コンフラックス』『アラーラ再誕』『アモンケット』『破滅の刻』『イコリア:巨獣の棲処』『ニューカペナの街角』『機械兵団の進軍』『イクサラン:失われし洞窟』『カルロフ邸殺人事件』)。
「キッカー」が登場したのは、2000年の『インベイジョン』でのことだった。こちらは10のスタンダード・エキスパンションに収録されている(『インベイジョン』『プレーンシフト』『アポカリプス』『次元の混乱』『未来予知』『ゼンディカー』『ワールドウェイク』『ドミナリア』『ゼンディカーの夜明け』『団結のドミナリア』『機械兵団の進軍』)。構造上キッカーに似ているが厳密には「キッカー」メカニズムではないものは、もっと多くある。
「答案を提出してください」
さてそれでは正解数を数えてみてくれたまえ。正解数が:
- 1~9問:マジックのトリビアについて学ぶことはまだまだある。
- 10~11問:なかなか注意力があるようだ。
- 12~13問:マジックのトリビアについての能力を見せ始めている。
- 14~15問:立派なものだ。マジック・トリビアの証書を進呈しよう。
- 16~17問:素晴らしい。感銘を受けた。
- 18~19問:君はマジック・トリビア狂いだ。
- 20問:感服するよ。
今日のトリビア問題を楽しんでもらえたなら幸いである。いつもの通り、今日の記事やマジックのトリビア全体についての諸君の意見を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(X(旧Twitter)、Tumblr、Instagram、TikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、デザインの段階について話す日にお会いしよう。
その日まで、あなたがプレイするマジックのゲームが多くのもので満たされますように。
(Tr. Tetsuya Yabuki)