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開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

トリビアの研究 ― 伝説のクリーチャー

Mark Rosewater
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2020年11月23日

 

 さあ、新しいトリビア・コラムの時間だ。『統率者レジェンズ』を受けて、今回のトリビアは伝説のクリーチャー中心にすることにした。諸君は、30問のうち何問正解できるだろうか。問題を見て解答を考え、記録しておいて後で採点してくれたまえ。(編訳より:日本語版は「解答」ボタンを押すと正解が太字で表示されます。)

 この記事を楽しんでくれた諸君には、過去に2回、マジックの各年について私がリードしたプロジェクトについてのトリビア・コラムをやっていることをお知らせしておこう。

 開始前に1つ注意しておくと、これらの問題はすべて『統率者レジェンズ』現在のものである。

第1問

 『アルファ版』で、カード名には全部で8人の固有名詞が使われていた。それらの8人の中で、伝説のクリーチャーあるいはプレインズウォーカーとしてカード化されているのは何人か。

  1. 5人
  2. 6人
  3. 7人
  4. 8人

 『アルファ版』の、固有名詞を持つ8人のキャラクターとは以下の通り。

 センギア男爵、ミシュラ、ネビニラル、パシャリク・モンス、セラ、ウルザは伝説のクリーチャーやプレインズウォーカーとしてカード化されている。(ウルザは両方。)しかし、チャザックとガイアはまだカード化されていない。

 

第2問

 伝説のクリーチャーが初登場した『レジェンド』(ただし当時はレジェンドというクリーチャー・タイプだった)では、55枚の伝説のクリーチャーが存在していた。それらの伝説のクリーチャーの中で、それ以降にも伝説のクリーチャーあるいはプレインズウォーカーとしてカード化されているのは何人か。

  1. 5人
  2. 6人
  3. 7人
  4. 8人

 『統率者レジェンズ』時点で、アルカデス・サボス、クロミウム、ジェディット・オジャネン、ニコル・ボーラス、パラディア=モルス、ラミレス・ディピエトロ、ヴァエヴィクティス・アスマディの新カードが存在している。ニコル・ボーラスの再登場は一番多く、そのすべてがプレインズウォーカー・カードである。『コンフラックス』『破滅の刻』『基本セット2019』『灯争大戦』でカード化されている。他の4体のエルダー・ドラゴンは、『基本セット2019』で伝説のクリーチャーとしてカード化されている。ジェディット・オジャネンは『次元の混乱』でもうひとつの現実バージョンがあり、そこでは彼は森を見放していない。ラミレス・ディピエトロは『統率者レジェンズ』で幽霊として登場している。

 

第3問

 『レジェンド』のこの55枚の伝説のクリーチャーの中で、その本人以外の関係者である新しい伝説のクリーチャーを作る元になったのは何人か。

  1. 4人
  2. 5人
  3. 6人
  4. 7人

 これまでに、《黒き剣のダッコン》、《Rohgahh of Kher Keep》、《Tetsuo Umezawa》、《Ur-Drago》に言及した伝説のクリーチャーを作ってきた。《ロフガフフの息子、ログラクフ》は『統率者レジェンズ』で登場、黒き剣の持ち主は『未来予知』にもおり、梅澤一族は『神河謀叛』と『ドミナリア』に登場、そしてウル=ドラゴに関連した始祖ドラゴンが(『時のらせん』と『統率者(2017年版)』に)2種類登場している。

 

第4問

 バンドを持つ、あるいは与える、伝説のクリーチャーは何枚か。

  1. いない
  2. 1人
  3. 2人
  4. 3人

 『レジェンド』の《アーイシャ・タナカ》はバンドを持っており、『ホームランド』の《Soraya the Falconer》は鳥にバンドを与える能力を持つ。(もともとは隼だけに与えるものだったが、クリーチャーの大更新の際にすべての鳥系クリーチャー・タイプを鳥に統一したのだ。)

 

第5問

 デザイン中に「いい仲間/Good Buddy」と呼ばれていた伝説のクリーチャーはどれか。

  1. Chandler
  2. Joven
  3. Kaysa
  4. Lord of Tresserhorn

 《Lord of Tresserhorn》は10/4であることから「いい仲間」と呼ばれていた。デザインから提出された時点ではカード名も違い、9/4だったはずだが、『アライアンス』のデベロップ中に、より面白おかしくなるようにと10/4に変更された。そして、その名前も「いい仲間」に変えたのだった。

 

第6問

 ウィザーズ社員に関するお約束ネタ2つを組み合わせてデザインされた伝説のクリーチャーはどれか。

  1. 情け知らずのエロン
  2. 伝承の紡ぎ手ハキーム
  3. Phelddagrif
  4. 終末を招く者ショークー

 いずれ、リチャード・ガーフィールド/Richard Garfieldは空飛ぶ紫のカバをデザインするに違いない、という冗談が最初のプレイテスターの間で広まっていた。そこで、『アライアンス』のデザイナー(スカッフ・エイリアス/Skaff Elias、ジム・リン/Jim Lin、デイブ・ペティ/Dave Petty、クリス・ペイジ/Chris Page)はそれをデザインしたのだった。《Phelddagrif》は「ガーフィールド博士/Garfield Ph.D.」のアナグラムである。当時の広報部は、リチャードのことを記事で言及する場合は必ず「リチャード・ガーフィールド博士/Richard Garfield Ph.D.」と書くように主張していた。リチャードはそれに少し不快感を覚えており、他のデザイナーはこれについてリチャードをからかっていたのだ。

 

第7問

 『ミラージュ』の伝説のクリーチャーの中で、元のカード名が長すぎるために短縮されたのはどれか。

  1. 聖なる報復者アズマイラ
  2. 夜のスピリット
  3. 鉤爪のジィーリィーラン
  4. 黄金の羽根ズーベリー

 このカードの元の名前は、「夜魔のスピリット/Spirit of the Nightstalker」だった。これは長すぎるということで、編集中に《夜のスピリット》に短縮されたのだ。

 

第8問

 『テンペスト』の伝説のクリーチャーの中で、そのセットのコードネームをもとにしているのはどれか。

  1. 葉の王エラダムリー
  2. サマイトの癒し手オアリム
  3. 闇の天使セレニア
  4. ヴァティ・イル=ダル

 ウェザーライト・サーガの登場人物である上述のキャラクターたちを命名したのは、マイケル・ライアン/Michael Ryanと私である。《ヴァティ・イル=ダル》は、『テンペスト』のコードネームである「Bhogavati」が元になっている。ボガヴァティとは、ヒンドゥー教や仏教の神話に出てくる毒蛇のいる場所であり、『テンペスト』には、デベロップによって取り除かれたが、最初は濃い毒テーマがあったのだ。なぜ綴りを変えたのかは覚えていない。エラダムリーはマイケルの母親イルマ/Irmaと義父デイル/Daleの名前をもとにしている。(逆順に読む。)オアリムはもともとオアラム/Oramで、これはマロー/Maroの逆順だ。オアリムはもっと重要度の低い乗組員として作られていたので、仮の名前だったのだが、仮につけた名前に我々が慣れて、そのまま使うことになったのだ。オアラムからオアリムにしたのは、元ネタが多少わかりにくいようにするためである。セレニアはマイケルの飼い猫のセレナ/Selenaから取っており、その名前はマイケルがプレイしていたロールプレイングゲームのキャラクターから取ったものであった。

 

第9問

 ウェザーライト号の乗組員の伝説のクリーチャー・カードの中で、『Vanguard』でカード化されたときの効果に合わせてデザインされたのはどれか。

  1. 呪われたクロウヴァクス
  2. 熟達の魔術師アーテイ
  3. 銀のゴーレム、カーン
  4. 猫族の戦士ミリー
/

 『Vanguard』は、店舗でプレイするために作った何年も前の製品である。プレイヤーにゲーム中に使える能力を与え、初期手札枚数や初期ライフ総量を変化させることもある、デッキ外に置いて始めるカードだ。『Vanguard』の第1弾カードは、ウェザーライト・サーガのキャラクターを使うということを知らずにデザインしたものである。その中の1枚が、『アンティキティー』の《ティタニアの歌》をもとにした、アーティファクトをクリーチャー化するカードだった。カーンをそのカードに割り振ったのは、アーティファクトに関係する唯一のウェザーライト・サーガの登場人物だったからである。彼自身がアーティファクトであることに加え、彼はさまざまなアーティファクトであるレガシーの管理者であった。もとの物語上、彼はアーティファクトをクリーチャー化する能力は持っていなかったが、『Vanguard』のカードを気に入っていたので、充分近いと判断したのだ。『ウルザズ・サーガ』でカーンをデザインするにあたって、我々は彼の平和主義を表すために-4/+4能力を与えたが、2つ目の能力が必要だった。彼の『Vanguard』カードは人気だったので、最終的に我々は彼の起動型能力の効果は彼の『Vanguard』のカードを元にすることにしたのだった。

 

第10問

 『プロフェシー』には、スペルシェイパーであるレアの伝説のクリーチャーのサイクルが存在した。その中で、『ミラージュ』の物語上で重要な役割を果たしたのは誰か。

  1. 西風の魔道士アレクシー
  2. 心を削るものグリール
  3. 獣たちの女帝ジョルレイル
  4. 獅子将マギータ

 テフェリーが彼の島を時間操作の実験でフェイズ・アウトさせたあと、そのことは3人のウィザードの注意を引くことになった。マンガラ、ケアヴェク、ジョルレイルである。3人はジャムーラ大陸を訪れ、その結果その3人は大戦になった。この対立は、『ミラージュ』の物語の中心になった。

 

第11問

 『インベイジョン』の伝説のクリーチャー《無明の予見者》は誰が変装した姿か。

  1. バリン
  2. アーテイ
  3. ウルザ
  4. ヴォルラス

 彼は、『アルファ版』で2枚のカード名で登場して以来、ウルザのカードを求めるユーザーの声は絶えることがなかった。問題は、ウルザはプレインズウォーカーであり、プレインズウォーカーをカードで表現する方法はまだなかったということである。物語上、ウルザは《無明の予見者》に変装していたので、我々はこれをウルザをカード化する好機だと考えた。問題は、プレイヤーのほとんどは小説を読んでいなかったので、誰もこれがウルザだと気づかず、我々が求めたようなインパクトを与えることもできなかったのである。ウルザは後に『Unstable』でプレインズウォーカー・カードとなり、『モダンホライゾン』では(過去の、プレインズウォーカーになる前の)伝説のクリーチャー・カードにもなった。

 

第12問

 『オデッセイ』の伝説のクリーチャーの中で、全く異なる製品のために提出されたアートを使っているのはどれか。

  1. セファリッドの皇帝アボシャン
  2. アトガトグ
  3. 陰謀団の先手ブレイズ
  4. クローサの庇護者シートン

 《アトガトグ》は、本来、違うデザインで、『Unglued 2』に入る予定だったが、その製品は無期延期されて作られなかった。その決定はかなり遅く下されたので、もうアートの発注が終わっていた。時は流れて『オデッセイ』のデベロップに到る。ランディ・ビューラー/Randy Buehlerが、私に、友好色《エイトグ》のサイクルをセットに入れたいと言ってきたのだ。私はカードのサイクルをデザインし、その中に、すでにアートが存在していた《アトガトグ》のデザインを含めたのだった。

 

第13問

 『オンスロート』ブロックのカードの中で、デザイン中サイクリングを持っていたのはどれか。

  1. 怒りの天使アクローマ
  2. 帰ってきた刃の翼
  3. 現実を彫る者イクシドール
  4. スリヴァーの首領

 『レギオン』のデザイン、デベロップ中に流行っていたジョークの1つが、アクローマに能力を増やし続けるというものだった。サイクリングはブロック内にあったので、しばらくの間、アクローマにサイクリング{2}がついていたのだ。

 

第14問

 書籍『The Moons of Mirrodin』で主役を務めたのは、以下のどの伝説のクリーチャーか。

  1. 鉄のゴーレム、ボッシュ
  2. グリッサ・サンシーカー
  3. メムナーク
  4. ゴブリンの修繕屋スロバッド
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 グリッサは主役だった。ボッシュやスロバッドはその仲間だった。メムナークは彼女の敵だった。

 

第15問

 『神河物語』の伝説のクリーチャーのデザインのうちで、何かを証明するための会議で作られたのはどれか。

  1. 巻物の君、あざみ
  2. 山崎兄弟
  3. 死相の否命
  4. 今田家の猟犬、勇丸

 私は、会議の席上、プレイヤーの心を躍らせるようなバニラの伝説のクリーチャーを作ることはできなかったと伝えられた。そうではないということを証明するため、私は、《今田家の猟犬、勇丸》をデザインしたのだ。そして、それはセットに入ることになった。

 

第16問

 以下の初代『ラヴニカ』の伝説のクリーチャーの中で、二つ名部分(FiremindやQueen of the Golgari)以外の名前(またはその一部)が英単語であるものはどれか。

  1. 腹音鳴らし
  2. 火想者ニヴ=ミゼット
  3. ゴルガリの女王、サヴラ
  4. ティボーとルミア

 《腹音鳴らし》の英語名「Borborygmos」は「腸内でガスが動くことで発生する音」という意味である。

 

第17問

 以下の『時のらせん』の伝説のクリーチャーの中で、フレイバー・テキストに一番最初に登場したのはどれか。

  1. 練達の育種師、エンドレク・サール
  2. 特務魔道士ヤヤ・バラード
  3. 二の足踏みのノリン
  4. サッフィー・エリクスドッター

 《二の足踏みのノリン》が最も古く、最初に登場したのは『アルファ版』の《翡翠像》上である。その後、いくつものセットで登場している。《練達の育種師、エンドレク・サール》が次に古く、『フォールン・エンパイア』でスラルの飼育者としてフレイバー・テキストに登場している。《ヤヤ・バラード》と《サッフィー・エリクスドッター》はどちらも『アイスエイジ』のフレイバー・テキストが初出で、ヤヤは特務魔道士、サッフィーは《ルアゴイフ》の被害者としてだった。

 

第18問

 《包囲の搭、ドラン》は、『ローウィン』のサイクルの中の1枚である。そのサイクルには何枚のカードが含まれるか。

  1. 3枚
  2. 5枚
  3. 6枚
  4. 8枚

 ドランは8枚のサイクルの一部であった。『ローウィン』で扱われている部族は8つあり、それぞれにそのクリーチャー・タイプが存在するすべての色の伝説のクリーチャーが1枚ずつあったのだ。

 

第19問

 以下の初代『ゼンディカー』ブロックの伝説のクリーチャーのうち、他のカードのカード名に最も多く登場しているのはどれか。

  1. カラストリアの血の長、ドラーナ
  2. 堕ちたる者、オブ・ニクシリス
  3. マナの座、オムナス
  4. 無限に廻るもの、ウラモグ

 ウラモグは、合計8枚のカード名に登場している。(《ウラモグの道滅ぼし》《ウラモグの種父》《ウラモグの破壊者》《ウラモグの手先》《絶え間ない飢餓、ウラモグ》《ウラモグの強奪者》《ウラモグの回収者》《ウラモグの失却させるもの》)ドラーナは5枚。(《マラキールの解放者、ドラーナ》《ドラーナの使者》《ドラーナに選ばれし者》《最後の血の長、ドラーナ》《ドラーナの口封じ》)オブ・ニクシリスも5枚。(《解き放たれし者、オブ・ニクシリス》《黒き誓約、オブ・ニクシリス》《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》《憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス》《オブ・ニクシリスの残虐》)オムナスは最少で、3枚である。(《怒りの座、オムナス》《乱動の座、オムナス》《創造の座、オムナス》)

 

第20問

 以下の『ミラディンの傷跡』の伝説のクリーチャーのうち、初代『ミラディン』のカードのフレイバー・テキストで言及されていたものはどれか。

  1. 王の摂政、ケンバ
  2. 大霊堂の王、ゲス
  3. 背教の主導者、エズーリ
  4. 最後のトロール、スラーン

 ゲスは初代『ミラディン』の3枚のフレイバー・テキストに登場している。(《血のやりとり》《大霊堂の信奉者》《囁きの大霊堂》)

 

第21問

 以下の『統率者(2011年版)』の伝説のクリーチャーの中で、ムラガンダ次元で生きているものはどれか。

  1. 精霊の魂、アニマー
  2. 胞子の教祖、ゲイヴ
  3. 擬態の原形質
  4. 歩く墓場、髑髏茨

 『未来予知』の2枚のミライシフト・カードで初登場したムラガンダは、先史時代の次元である。《擬態の原形質》はそこの生物である。

 

第22問

 カードの元ネタの名前でのレア投票(ウィザーズ社員がカードの順位付けをする社内投票)で優勝した結果、その名前で呼ぶわけではないことからその順位付けの妥当性に疑問が挙げられることになった『イニストラード』の伝説のクリーチャーは何か。

  1. 月皇ミケウス
  2. 聖トラフトの霊
  3. 死体生まれのグリムグリン
  4. オリヴィア・ヴォルダーレン

 《オリヴィア・ヴォルダーレン》がレア投票で優勝したが、その時の名前は「ドラキュラ伯爵/Count Dracula」だった。このことから起こった議論により、我々はレア投票を行なう前にもう少し現実的なカード名を付けるという新しい工程を採用した。

 

第23問

 以下の『基本セット2013』の伝説のクリーチャーの中で、シャンダラー次元出身なのはどれか。

  1. 群衆の親分、クレンコ
  2. 熟練の戦術家、オドリック
  3. 空召喚士ターランド
  4. 自然の伝令、イェヴァ

 ターランドはシャンダラー出身である。クレンコとイェヴァはラヴニカ出身である。オドリックはイニストラード出身である。

 

第24問

 以下の『ラヴニカへの回帰』の伝説のクリーチャーの中で、ブースター・パックの表紙絵になっているのはどれか。

  1. 至高の審判者、イスペリア
  2. ゴルガリの死者の王、ジャラド
  3. 竜英傑、ニヴ=ミゼット
  4. 暴動の長、ラクドス

 ニヴ=ミゼットは、それらの伝説のクリーチャーの中で唯一『ラヴニカへの回帰』のブースター・パックに描かれていた。また、ジェイスとともに、『ラヴニカへの回帰』のブースター・ボックスにも描かれていた。

 

第25問

 『テーロス』の神々の中で双子なのはどれか。

  1. エイスリオスとフィナックス
  2. エファラとケイラメトラ
  3. イロアスとモーギス
  4. ケラノスとファリカ

 イロアスとモーギスは双子であり、どちらも戦の神であるが、それぞれ別の一面を司っている。

 

第26問

 以下の『タルキール龍紀伝』のメカニズムの中で、『タルキール覇王譚』のカンの別の姿である伝説のクリーチャーが持っていないものはどれか。

  1. 鼓舞
  2. 疾駆
  3. 濫用
  4. 反復

 鼓舞はアナフェンザが持っている。濫用はシディシが持っている。疾駆はズルゴが持っている。(ちなみに、圧倒はスーラクが持っている。)反復はナーセットが持っていたが、このもう1つの時間軸では、彼女は伝説のクリーチャーではなくプレインズウォーカーである。

 

第27問

 以下の『イニストラードを覆う影』ブロックの伝説のクリーチャーの中で、イニストラードを再訪するというコンセプトの提案中に作られたアートをもとにしたものはどれか。

  1. ギトラグの怪物
  2. のたうつ居住区、ハンウィアー
  3. 墓後家蜘蛛、イシュカナ
  4. 不敬の皇子、オーメンダール

 アーティストの1人が、コンセプト提案中に《ギトラグの怪物》を描いており、我々がそれをもとにカードを作ることは誰もがわかっていた。

 

第28問

 『カラデシュ』の伝説のクリーチャーの中で、多元宇宙の存在に気づいているのは誰か。

  1. 豪華の王、ゴンティ
  2. 造命の賢者、オビア・パースリー
  3. 発明の領事、パディーム
  4. 永遠の造り手、ラシュミ

 ラシュミは、次元間をつなぐことができる次元橋を建造した。次元橋はテゼレットに盗まれ、ニコル・ボーラスが『灯争大戦』の計画のために永遠衆をアモンケットからラヴニカに移送する助けとして使われた。

 

第29問

 『統率者(2016年版)』の伝説のクリーチャーの中で、アーティファクトのフレイバー・テキストで、名前を出さずに登場したのが最初だったのは誰か。

  1. 簒奪者、イクラ・シディーキ
  2. メレティスのキナイオスとティロ
  3. 屍錬金術師、ルーデヴィック
  4. 不撓のサスキア

 キナイオスとティロは、『テーロス』の《メレティスの守護者》で初出である。

 

第30問

 『アモンケット』の伝説のクリーチャーの中で、プレイヤーが「これは2/10のコモンのほうがよかった」というジョークを言っていたのはどれか。

  1. 毒物の侍臣、ハパチラ
  2. 蓋世の英雄、ネヘブ
  3. 造反の代弁者、サムト
  4. ナクタムンの侍臣、テムメト

 テムメトはツタンカーメン王をもとにしている。一方、ハパチラはクレオパトラをもとにしている。

 

 さて、それでは正解数を数えてみてくれたまえ。正解数が:

  • 1~9問:マジックのトリビアについて学ぶことはまだまだある。
  • 10~15問:なかなか注意力があるようだ。
  • 16~20問:マジックのトリビアについての能力を見せ始めている。
  • 21~24問:マジック・トリビアの証書を進呈しよう。
  • 25~27問:すばらしい。感銘を受けた。
  • 28~29問:クレイジーなレベルでマジック・トリビアに精通している。
  • 30問:敬服するよ。

君は知っているか

 これらのクイズを楽しんでもらえたなら幸いである。このクイズや、将来のクイズのネタにする話題について何か意見があれば、メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrInstagramTikTok)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 それではまた次回、『統率者レジェンズ』に関する質問にお答えする日にお会いしよう。

 その日まで、あなたがプレイするすべてのゲームがあなたのマジック知識を進化させますように。

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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