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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

シミック・アグロ:巨大生物好きに刺され!好きなデッキを組もうというお話(スタンダード)

岩SHOW


 マジックプレイヤーから……特に始めて間もないであろう人々から聞かれる質問がある。「どんなデッキを組むべきですか?」これに対しては1つのアンサーしか用意していない。「組むべきデッキなどなくどんなデッキを組んでも良い」と……まあそれは彼ら彼女らが望むアンサーではないのは百も承知ではあるのだけども(笑)。でもそうとしか答えられないのはあるよなぁ。

 「○○ってデッキが強くて楽しくて良いよ」と流行りのデッキを推したところで、それが万人に向いているとは限らない。一番大事なのは「自分が何を好きなのか知る」、これに尽きるね。自分がどういうカードが好きで、どんなコンセプトのデッキに興味が湧くのか。色々とカードリストを読み漁り、デッキリストや各種配信に目を通し、ビビっと来るデッキがあればそれを組んだら良い……

 そういうわけで、自分の直感を信じて組みたくなったデッキを完成させてほしいね!その結果が間違いであることはないと、そう信じている。

 このコラムもこういうデッキを組まないといけない!組むべき!というものではなく、色んなデッキを知ってもらうために書いている。なるべくバラエティ豊かにできるように心がけているのはそういうわけで、競技志向の人には物足りないかもしれないがご了承いただきたい。

 今回は……どんなカード、デッキを好きになってもらおうかな。万人に刺さるモノではなくとも、誰かの新しい価値観の発見を手伝えるように……巨大生物はお好きかな?実在のものでも、現存していないものでも、フィクションでも……とにかく巨大なクリーチャーが姿を現し、闊歩し、暴れ回る光景が好きなら……こんなデッキはどうかな?

William Anderegg - 「シミック・アグロ」
地域チャンピオンシップ予選 3-1-1 / スタンダード (2026年10月19日)[MO] [ARENA]
4 《繁殖池》
4 《花ざかりの開花族》
2 《迷路庭園》
2 《バーシンセー》
14 《森》
1 《島》
-土地(27)-

4 《ラノワールのエルフ》
4 《荒野無頼団の先駆者》
3 《屑鉄撃ち》
4 《量子の謎かけ屋》
2 《原初の飢え、ガルタ》
4 《まどろみのトラッジ》
-クリーチャー(21)-
4 《蛮行の強制》
2 《溶かし歩きの消散》
3 《排撃の変異》
3 《ガラクの蜂起》
-呪文(12)-
3 《魔狼の戦術》
3 《密輸人の驚き》
3 《呪文嵌め》
2 《神出鬼没の狩人、スーラク》
2 《鋭い目の管理者》
2 《沼地のハンター、レザーヘッド》
-サイドボード(15)-
(Melee より引用)

 

 

 スタンダード、緑がベースになっており青を足した、シミックと呼ばれる2色の組み合わせのデッキ。キーカードの1つは《原初の飢え、ガルタ》!この緑の恐竜は、12/12トランプルという他を寄せ付けない圧倒的なサイズの持ち主……マナ総量も圧巻の12だが、このコストは自身の能力によって軽減される。コントロールしているクリーチャーのパワー合計分、不特定マナが軽減されるので、上手くハマれば緑マナ2つだけで唱えることも可能だ。

 この巨大恐竜、遊んでみたいと思わないかい?それを目指すこのリストの工夫として、《まどろみのトラッジ》の採用がある。このトラッジはXマナを含むクリーチャーであり、この手のカードは概ね支払うマナに合わせてサイズが可変するものだが……この植物・ビーストはパワー/タフネスともに6で固定されている。

 ではなんのためのXかというと、軽いコストで唱えた際にデメリットがつくという設計になっているのだ。1マナで6/6などという壊れたサイズをそうやすやすと得られるわけもなく、その倍位はタップ状態で戦場に出て麻痺カウンターが3個置かれてしまう。X~3を引いた数の麻痺カウンターが置かれるので、ジャスト3なら0個でありアンタップで出てきてノーデメリットというわけ。

 すぐに戦闘させたいなら計4マナ、時間がかかっても良いから早く出したいならそれより軽いマナで唱えられるというオプション付きのクリーチャーってところだな。

 そして戦闘に参加できずとも活かす方法があるのであれば、軽いに越したことはない……というわけでガルタのようにパワーを参照するカードとの相性は抜群!このトラッジを絡めれば3ターン目にガルタ降臨も夢じゃない!

 ガルタを何とか対処できても、まどろみが解けて目を覚ましたトラッジが襲い掛かる……そんな緑の巨獣による圧殺にビビっときたのなら……この手のデッキを組みたい候補にノミネートしても良いかもね。

 

 このデッキのもう1つのテーマはパワー4以上。これを参照するカードの姿が見える。《荒野無頼団の先駆者》はパワー4以上の他のクリーチャーが戦場に出れば1ドローをもたらし、自身は戦場に出た時に1マナを加える。計画しておけば後々マナ不要で唱えられるので、一気に畳みかけるような展開をする時の起爆剤的な存在だ。

 先駆者とガルタやトラッジはもちろん相性が良いわけだが、他にも《屑鉄撃ち》と、そして《量子の謎かけ屋》がパワー4以上のクリーチャーとして採用されている。謎かけ屋もワープで唱えることで軽いマナで先駆者でドローでき、謎かけ屋自身もドローをもたらすためデッキは自然と手札切れに強い粘れるものになっている……そこにさらに《ガラクの蜂起》まで加わる。

 このエンチャントもパワー4以上によって誘発してドローさせてくれるエンチャントであり、そしてクリーチャーらにトランプルを持たせるという嬉しいオマケもついている。ガルタ以外の攻撃はブロックでしのがれやすい面々が揃っているだけに、このトランプルのありがたみは勝負の決め手になり得るレベルだぞ。

 そんなわけでこのデッキは《ラノワールのエルフ》の加速からパワー4以上のクリーチャーを最大効率で展開しつつ《排撃の変異》などで相手を妨害し、クリーチャーのパワーで圧殺する……パワフルなものに仕上げられている!

 

 さて、このデッキにおける最新セット『リアリティ・フラクチャー』のカードもチェックしておこう。《蛮行の強制》!2マナでクリーチャーのパワー分のダメージを与える、緑にはよく見られる類の除去呪文だ。

 2マナのインスタントであり扱いやすく、パワー4連中やトラッジ、ガルタを用いれば除去する対象には困らない。このカードはクリーチャーのみならず、プレインズウォーカーを対象に取れることも注目すべきポイント。

 同セットがプレインズウォーカーをテーマとして扱ったことで、同タイプを採用したデッキはスタンダードに激増した。盤面に居座るあのキャラもこのキャラも……インスタント・タイミングでサクッと除去して、ゲームのペースを握らせるな!

 今回は巨大なクリーチャーを展開して対戦することを好むプレイヤーにオススメできる、スタンダードのシミックカラーのパワフルなデッキをピックアップさせていただいた。誰かの心にビビッときていれば幸いだ。その感覚をいつまでも大事にしながら、マジックという底なしのコンテンツを心行くまで味わうべし!組みたいと思ったデッキ、組んでいこうぜ!

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