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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:今こそモダン、ジェスカイ果敢!(モダン)

岩SHOW

 何時でもクールを探している、そんな生き方の人こそがクールだ。というわけでクールを追い求め続けマジックのデッキリストを眺めつづける、そんな時間を共有するコラムの時間がやってきた。金曜の夜は週末の入り口、さあどれだけマジックで遊ぼうか。なんのフォーマットをどこで誰と遊ぶのか、吟味しながら最高にクールな体験を送ってほしいところだ。

 『タルキール:龍嵐録』がリリースされ、どのフォーマットもクールな状況にある。なのでどれも遊んでほしいのだけども……今回はモダンを推しておこう。“近年リリースされたセットのカードでデッキを組んで遊ぶフォーマット”という意味でモダンという名が与えられたが、設立から10年を超えたことでかなりの歴史と厚みのあるフォーマットとなっている。熟成されたモダン環境であるが、それでも最新セットのカードがいくつかこの環境で活躍し、歴史vs最新という構図も出来上がっておりとてもクールな状況となっている。

 では、タルキールの最新カードを迎え入れたモダンのデッキリストをチェックしてみよう。言うまでもなく、クールなやつさ!

BeersSC - 「ジェスカイ果敢」
Magic Online Modern League 5-0 / モダン (2025年4月14日)[MO] [ARENA]
4 《乾燥台地
4 《血染めのぬかるみ
2 《沸騰する小湖
1 《樹木茂る山麓
2 《蒸気孔
2 《聖なる鋳造所
1 《轟音の滝
2 《
-土地(18)-

4 《ドラゴンの怒りの媒介者
4 《僧院の速槍
2 《ジェスカイの道師、ナーセット
-クリーチャー(10)-
4 《溶岩の投げ矢
4 《稲妻
4 《変異原性の成長
4 《ミシュラのガラクタ
4 《表現の反復
4 《魔力変
4 《僧院の結集
4 《コーリ鋼の短刀
-呪文(32)-
4 《記憶への放逐
3 《魔道士封じのトカゲ
2 《倦怠の宝珠
3 《邪悪な熱気
3 《摩耗 // 損耗
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 このデッキは……モダンの果敢アグロ!《僧院の速槍》などの果敢能力、そして《ドラゴンの怒りの媒介者》の諜報能力を、モダンならではの軽量の呪文で誘発させるのがメインの動きだ。果敢を武器にゴリゴリと相手のライフを狙っていくデッキはスタンダードやパイオニアにも存在するが、それらとモダンのものとの決定的な違い。それはマナを必要としない呪文が多数揃っていること。マナコストが{0}の《ミシュラのガラクタ》を筆頭に、マナではなくライフでコストが払える《変異原性の成長》、さらに2マナ払って2マナ加える実質0マナの《魔力変》などなど、バラエティー豊富なラインナップで果敢を誘発せて速槍をパンプアップ、あるいは墓地に4種類以上のタイプを落として媒介者が3/3飛行へと成長し、対戦相手のライフをスピーディーに攻めることが可能だ。

 特に《溶岩の投げ矢》は1マナ1点と効果は薄い呪文だが、フラッシュバックにはマナが要らず土地を生け贄にすればよい。1枚で2回分の呪文に相当するため、これで果敢も諜報も任せろという、見た目によらない強力なパーツだ。

 

 そして果敢デッキと言えば、今最も話題を掻っ攫っているクールなあのカード、《コーリ鋼の短刀》!モダンでもこの装備品は大いに注目されている。同一ターンに2回呪文を唱えることで誘発する疾風能力。その新能力で、この短刀はモンクを生成。果敢を持つクリーチャーであるためデッキとは噛み合っており、そしてこのトークンに短刀を装備させられる。装備しているクリーチャーは速攻とトランプルを持つため、これを得たモンクで即攻撃が可能!先に触れた《溶岩の投げ矢》や《ミシュラのガラクタ》などを使えば、2ターン目に短刀を置いて即疾風達成という動きも可能!これが今モダンで最高にクールな2ターン目だ。

 

 コーリ鋼入り果敢デッキはモダンで流行を巻き起こしているが、このリストはその中でも一際クール。龍嵐録で復活を遂げた氏族、ジェスカイ(青赤白)の要素を強く取り入れたものとなっている。

 《僧院の結集》は3つのモードから1つ選ぶインスタントで、いずれも4マナと考えれば並みの効果ではあるのだが……これもまた実質的に疾風的な能力を持っており、そのターンに既に呪文を唱えていた場合はこれのコストが{2}軽減される。2マナでならこれらの効果はいずれも嬉しいもので、特にクリーチャー2体に+2/+2修整、これを上手く唱えられれば大ダメージは確定だ。

 また《ジェスカイの道師、ナーセット》もとられており、こちらはターン終了時に手札を放棄することでそのターンに唱えた呪文と同じ数だけドローすることができる。毎ターン全力で手札を使い切り、その分補充するという動きが決まれば…脳内物質がドバドバ流れる、クールさの極致へようこそ。

 というわけでジェスカイの力を得て、今モダンで躍動している果敢デッキ。今回は見た目のクールさも重視してジェスカイカラーのリストを取り上げたが、青赤2色のものが主流でそちらもクールなものに仕上げられている。今オススメしたい、過去路現在が交錯するクールなフォーマット、モダン。『タルキール:龍嵐録』のカードを使ってデッキを作ってみてはどうだろうか?それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Learn and master Jeskai!!

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