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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!スゥルタイ・コントロールでディグろう(スタンダード)
ディグってるか~い!?
ディグるとは、DJたちがレコード屋さんで大量のレコードの中から「これは」という逸品を探し出すこと。ディグとはdig、「掘る」という意味。文字通り掘り出し物を探し求めるということで、山のように重なり夥しい数が並んだレコードをガサゴソ漁る様はまさしく掘り起こしているかのようだ。ここから転じて、古着屋とか他のジャンルでも掘り出し物を見つけることをディグると表現するようになっている。
マジックにおける「ディグる」とは……これはゲーム中に用いることもできるフレーズになっている。かつてのスタンダード、そうあれはもう10年近く前か。エンド前に「ディグ」という言葉をよく耳にしたものだ。
10年前の『タルキール覇王譚』にて登場した《時を越えた探索》。その英名からディグと呼ばれたこのインスタントはライブラリーの上から7枚見て、その中から2枚を手札に加える。8マナと重いが、探査能力によりマナではなく墓地のカード追放によりコストを支払えるようになっている。最大軽減で青マナ2つだけで唱えられ、そうなるとマナ効率が良いなんてレベルの話じゃない。量と質の両方が得られる超強力カードで、当時のスタンダードには《汚染された三角州》などのフェッチランドも揃っており普通にプレイしているだけで墓地が貯まったのも相まって、当時の青が絡むデッキにとっては……特にコントロール系にとっては、巻き返しを図るための重要な一手だった。
そして10年の時を越え『タルキール:龍嵐録』がスタンダードにやってきた。今セットにはディグを彷彿とさせるカードが収録されている。《ラクシャーサ流取り引き》は4枚見て2枚を手札に加え、残りを墓地に贈る。初代ディグの7枚ほどではないが、それでもインスタントでしっかりとライブラリーを掘って手札を増やせるのは十分に強い。この呪文は青黒緑、スゥルタイ氏族のカラーのコストを持つ。3色必要とは言え3マナ揃えば費用対効果はバツグンだ。
さらにこの呪文の面白いところは不特定マナとの混成マナが設定されているところ。色マナが3種揃わなくとも、代わりに支払うことで唱えられるというプレイヤーに親切な設計だ。このイカした新ディグ、スタンダードで試さない手はないだろう!
というわけでスタンダードという道をとことん一直線!皆で楽しむためのコラム「とことん!スタンダー道!」、今回紹介するのはスゥルタイ・カラーのコントロール!
4 《華やかな宮殿》 4 《花盛りの湿地》 2 《闇滑りの岸》 4 《グルームレイクの境界》 4 《ウィローラッシュの境界》 1 《地底街の下水道》 1 《迷路庭園》 3 《島》 2 《沼》 1 《森》 -土地(26)- |
3 《不気味なガラクタ》 4 《逃げ場なし》 2 《喉首狙い》 1 《勢い挫き》 2 《死人に口無し》 4 《この町は狭すぎる》 1 《暗殺者の戦利品》 1 《緊急の検死》 3 《三歩先》 2 《否認》 4 《豆の木をのぼれ》 4 《ラクシャーサ流取り引き》 1 《オーロラの行進》 2 《完成化した精神、ジェイス》 -呪文(34)- |
2 《除霊用掃除機》 1 《不気味なガラクタ》 2 《受け継ぎし地の開墾》 1 《否認》 1 《食糧補充》 4 《強情なベイロス》 2 《油浸の機械巨人》 2 《奔流川の記念碑》 -サイドボード(15)- |
このデッキは《逃げ場なし》などでクリーチャーを、《暗殺者の戦利品》《緊急の検死》などであらゆるパーマネントを除去、《三歩先》《否認》で打ち消しと、青黒系のコントロールの基本的な構造をしている。これらで相手のリソースを潰しつつ、自分はそれを補充することでアドバンテージ差をつけて、最終的には盤面にパーマネントが土地以外にほぼなくこちらは手札タップリ、という負けようがない状況を作って勝利するのだ。
そんな持久戦タイプのデッキの、スタミナの部分を緑が担っている。《豆の木をのぼれ》!現スタンダードでドローという点でみれば最強の1枚がデッキの心臓だ。これを置いて《死人に口無し》や《この町は狭すぎる》でコントロールしているだけで、手札が一向に減らない。そこに《ラクシャーサ流取り引き》が加わる。このインスタントのマナ総量は、それぞれの混成マナにつきの方をカウントするので6ということになる。3マナしか払っていなくとも、豆の木の誘発を促してくれるというわけで……これで手札を3枚増やしてしかもそのうち2枚は自分で選べるのだから、これを悠々と行える状況になればちょっとやそっとのことでは負けない。この無敵感、たまらない!
デッキの勝ち手段は概ね相手に諦めてもらっての投了だが、しぶとく徹底抗戦の構えを取ってくることだってあるので能動的に勝ちに行く手段ももちろん搭載してある。それが2枚のみに留められた《完成化した精神、ジェイス》。彼の[-X]でXの3倍の切削を行い、対戦相手のライブラリーを削り尽くす。これ1枚ではそうそう落としきれないかもしれないが……そこで新カード《オーロラの行進》!墓地のカードを何でも拾えるので、ジェイスの忠誠度を使い切って拾ってまた全力の[-X]と動いて一気に終わらせにかかれる。10マナあればジェイス→オーロラ→ジェイスで合計30枚の切削が可能で、これが決まれば対戦相手のライブラリーはもう残っていないだろう。
とことん長期戦を戦うデッキにとって、新たなディグと呼べる《ラクシャーサ流取り引き》は待望の1枚。このカードを使うために3色にする価値もあるレベルじゃないだろうか。そんなわけでタルキール環境はまだまだ始まったばかり!ゴールデンウィークも各種イベントでスタンダードを堪能・堪能・大堪能しちゃってね!
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