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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

テルサに調和、タルキール環境のジェスカイ眼魔!(スタンダード)
タルキールでは同じマナに属し、主義・志・目的などを同じとする者たちが集った勢力が存在する。それらは氏族と呼ばれ、5つの氏族が存在している。龍王らの支配により氏族は消滅したが、精霊龍の力を得て龍王を討つことで再び氏族の時代がやってきた、というのが『タルキール:龍嵐録』の背景世界だ。氏族はそれぞれに雰囲気が異なり、どれも魅力的なものだが……一番人気を決める投票を行うとどの氏族が1位になるだろうか?
多くのプレイヤーのデッキチョイスや趣味趣向から鑑みると、おそらくはジェスカイが1位に輝くのではないかな。万能に何でもこなす白、テクニックの象徴である青、爆発力を持つ赤というカラーリングで組まれたデッキは、どんな相手とも戦える万能なものに仕上がることが多い。少林寺などを彷彿とさせる、山岳地帯にて拳法と魔法を極めている僧侶たちという世界観も独自性が高く、イラストもハイテンションなものが目立つ。このジェスカイ・カラーのデッキの中でも、スタンダードにて人気と実力を兼ね備えたものが……
「ジェスカイ眼魔」である。キーカードは《忌まわしき眼魔》、3マナとは思えない異常な性能の持ち主。これ1枚でゲームに勝てるえげつないクリーチャーだが、その運用にはひと手間かかる。3マナという軽さではあるが、追加コストとして墓地のカード6枚が必要だ。このまわりくどい工程をすっ飛ばすため、青や家の手札を捨てるカードで眼魔を墓地に送り、それを《救いの手》《再稼働》でリアニメイト。最速2ターン目に眼魔が降臨し、戦慄予示で盤面に裏向きクリーチャーを並べながら空から殴る。プレイヤーにとって理想的な展開を突き詰めたデッキだ。
このカラーのデッキに『タルキール:龍嵐録』のカードがジョイン!今回はそのリストの一例をご紹介!
4 《シヴの浅瀬》 2 《アダーカー荒原》 2 《戦場の鍛冶場》 4 《尖塔断の運河》 4 《金属海の沿岸》 4 《感動的な眺望所》 2 《轟音の滝》 -土地(22)- 4 《遠眼鏡のセイレーン》 4 《逸失への恐怖》 4 《忌まわしき眼魔》 4 《蒸気核の学者》 2 《光砕く者、テルサ》 -クリーチャー(18)- |
4 《塔の点火》 2 《氷河の龍狩り》 3 《冬夜の物語》 1 《苦々しい再会》 4 《救いの手》 2 《再稼働》 4 《プロフトの映像記憶》 -呪文(20)- |
2 《灯を追う者、チャンドラ》 3 《邪悪を打ち砕く》 2 《金線の酒杯》 1 《石術の連射》 2 《紅蓮地獄》 2 《呪文貫き》 1 《否認》 2 《除霊用掃除機》 -サイドボード(15)- |
眼魔デッキの真のメインウェポンは《プロフトの映像記憶》だ。眼魔やその他のカードを捨てるための《逸失への恐怖》《蒸気核の学者》などのカードをたっぷりと搭載しているこのデッキ、カードを捨てるだけでなく引くこともまた得意なので、《プロフトの映像記憶》でクリーチャーにたんまりと+1/+1カウンターを置くことが可能だ。《遠眼鏡のセイレーン》ですらデンジャラスすぎる存在へと昇華されるこのエンチャント、相性抜群な新カードを迎えて今後ますます目にする機会が増えそうだ。
その1枚が《光砕く者、テルサ》!ジェスカイではなくマルドゥのメンバーではあるが、このカードは「ジェスカイ眼魔」にとって期待の新戦力。戦場に出た際に手札を最大2枚捨て、その枚数分ドローできる。これでプロフトのカウンター2個分を稼ぐことができ、テルサ本人も速攻を持つためアグレッシブに攻められる。3ターン目に5/5速攻で殴るというルートが誕生したため、墓地対策1枚でデッキが機能不全に……なんてこともなくなるのだ。攻撃時に墓地に7枚以上カードがあった場合は1枚をランダムに追放し、それをプレイできるという特殊なアドバンテージ能力も持つため、これが運良くハマれば大逆転も演出できるだろう。
墓地から唱える、といえばこれまた別の氏族であるティムールが今回担当する調和という能力。これもまた眼魔デッキと相性◎だ。調和コストを支払えば墓地から唱えられる、既存の能力で言えばフラッシュバックと同様の使いまわせるインスタント&ソーサリー。この調和コストに支払うマナは、自身のクリーチャーをタップすることでそのパワー分軽減できる。眼魔はパワー5であるため、簡単にこのコストをミニマムまで軽減してしまえるだろう。《氷河の龍狩り》も《冬夜の物語》も手札を捨てられるものであり、しかもドローだ。なので眼魔とも映像記憶とも噛み合っており……しかも龍狩りはクリーチャー除去も狙える!《冬夜の物語》は3マナで手札が2枚増える!などなど、調和を抜きにしても良い感じの性能。眼魔デッキを彩るアクセントとして、調和呪文を添えてみよう。
最後にこのリストの土地の枚数について……22枚と比較的少ない枚数で構築されている。その理由は、4マナ以上のカードがメイン・サイドを見ても2枚しかない、低コストに寄せた設計であること。3マナ+1マナ、2マナ+2マナというようにせいぜい4マナあれば1ターンに2回アクションが取れるこのデッキにおいて、5・6枚目以降の土地はあまり価値のあるドローにはならない。そのため土地の引き過ぎという事故を避けるためその枚数を減らしてあり、そして各種ドローのおかげで引かなさすぎるという事態も起こりにくい。そんなわけでこの枚数に収まっており、逆に4マナ以降の重めのカードで戦うデッキはもっと枚数を増やすべきであり、もっと軽い1・2マナで固めたデッキは20枚とかでもOKということ。
2・3年以上前のスタンダードでは土地が26枚以上のデッキが当たり前だったが、ここ最近はこのリストのように枚数を抑えたデッキがトレンドであり、それだけ軽量カードが強い環境だということがよくわかる。君のスタンデッキの土地は何枚かな?適切な枚数を見つけ出し、快適なデッキ運用を目指そう!
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