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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!メーレクでコスト軽減ティーチング(スタンダード)

岩SHOW

師走に突入キタキタキタァ!

 とことんスタンダー道を突き進んできたこの1年。残すところもあと数週……気が付けばあっという間に年末年始なんだろうな。年々時の流れが速く感じるが、それはマジックが……スタンダードが面白いからか?熱中しているといつの間にか時間も経過しているもんな。賢い人、このメカニズムについて簡単に解説してもらえないかな。というわけでスタンダードについてとことん語り、皆でこの道を進んでいこうという当コラム。師走に突入し手も変わらずエネルギッシュにいくぞ!今回はあるカードにフォーカスしたデッキの登場だ。そのカードとは……

 

 《再鍛された研究者、メーレク》!今年最初のセット『カルロフ邸殺人事件』の神話レアだ。採炭されたという名の通り、メーレクというキャラクターは一度破壊されている。彼はイゼット団が人工的に作り上げた生命体であり、熱心な研究者だった。ラヴニカの迷路の謎を解き明かす走者としてデビューした……その直後にラル・ザレックの手によって打倒され、即退場。所謂出オチキャラだったわけだ。そんなメーレクが復活、今はイゼットの研究者であり魔法探偵社との連絡役も兼ねている。

 このメーレクは墓地のインスタント&ソーサリーの合計分のサイズを持ち、各ターン最初に唱えるそれらの呪文のコストを{3}軽減する。これぞイゼットという組織らしいデザインになっている。特に注目すべきはコスト軽減で、似たような能力は数あれど{3}という破格の値はメーレクのセールスポイントと言える。その能力を活かすためにはデッキ構築に工夫が必要なわけで、これまでスタンダードで活躍する姿はなかなかお目にかかれなかったが……今回、メーレクが主役の面白いリストを発見したので、ここで紹介させていただこう!

とことん!メーレク道!
Fujino Hironobu - 「グリクシス・コントロール」
関帝前哨戦スタンダード 準優勝 / スタンダード (2024年11月17日)[MO] [ARENA]
2 《地底の大河
2 《硫黄泉
2 《シヴの浅瀬
2 《グルームレイクの境界
2 《ブレイズマイアの境界
2 《地底街の下水道
2 《大音声の劇場
4 《轟音の滝
4 《噴水港
1 《
1 《
-土地(24)-

3 《再鍛された研究者、メーレク
-クリーチャー(3)-
2 《塔の点火
3 《焦熱の竜火
2 《喉首狙い
4 《シェオルドレッドの勅令
4 《覆い隠し
3 《萎縮させる責め苦
3 《兄弟仲の終焉
1 《代償破
4 《三歩先
3 《推理
3 《神秘の指導
1 《彼方よりの霊感
-呪文(33)-
3 《削剥
1 《兄弟仲の終焉
2 《大群への給餌
1 《萎縮させる責め苦
1 《強迫
4 《否認
3 《ティシャーナの潮縛り
-サイドボード(15)-
晴れる屋 より引用)

 

 

 これは……グリクシス(青黒赤)カラーのコントロールと言ってしまえばそれまでだが……ティーチング!ティーチング・コントロールではないか!ティーチングとは《神秘の指導》のこと。インスタントおよび瞬速を持ったカードをライブラリーから探して手札に加える、サーチ呪文だ。これは単に1枚のカードで1枚のカードを探そうというものではない。フラッシュバック!この能力で墓地から唱えることにより、2枚目のカードを手札に加えられる。合計2枚分の手札になり、時間とマナはかかるが確実にアドバンテージを稼げるという、実に通好みのインスタントだ。

 パウパーなどでマニアに好まれたアーキタイプ、そんなティーチングが『ファウンデーションズ』のStarter Collectionにて《神秘の指導》が再録されたことでスタンダードで組めるようになった!ということでマニア受け抜群なリストが登場だ。《神秘の指導》の弱点であるコストの重さ、それをメーレクで軽減して解消してしまおうというアプローチ……これには思わず拍手だ!カッコいい上にプレイしていて楽しそうで、なんだか「ぼくらが遊びたいスタンダードのデッキ」に求められる成分がみっちり詰まったデッキに感じられるなぁ。

 《神秘の指導》と《彼方よりの霊感》で、《覆い隠し》や《三歩先》などを必要に応じて手札に、それらで相手のアクションを阻害し、機が熟せばメーレク降臨!そのサイズとコスト軽減でゲームを支配するべし。

 

 このデッキの遊び心的な1枚が《代償破》!これはクリーチャーを生け贄に捧げ、そのパワー分のダメージを与えるインスタントだ。もちろんクリーチャーはメーレクのみなので、これをぶん投げる!パワー10のメーレクで攻撃してからこれで投げつけてトータル20点!というような動きで対戦相手をノックアウトするのを狙っているってわけだ。

 マナ総量4というコストの重さも、何度も言うようにメーレクがすべて解決する。相手のターンにこれを構えている時が一番ニヤニヤできそうだ。相手がメーレクに除去を撃ち込んできたところを、これで空ぶらせつつライフを削ったり相手のクリーチャーを巻き添えにしたり……1枚ドローがついているのも《代償破》の良さだね。《彼方よりの霊感》で2回投げつけても気分爽快、勝ち確定の盤面で《神秘の指導》でサーチしてきたところで相手が投了したら、これまた恍惚に浸れる至高のフィニッシュ……ティーチング、なんとも面白そうじゃないか。

 今年もあとわずか、でもそんな限られた時間を有効に使ってこそのスタンダー道だ。さあ、もたもたしているのは勿体ない。今回のリストにビビッときたら、君も自分なりのティーチング・コントロールを組んでみよう!師走もスタンで盛り上がれ!

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