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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
グルールに流派あり。アーティファクトとカウンターに特化したアグロ(スタンダード)
前回は《精鋭射手団の目立ちたがり》を用いたアグロデッキを取り上げた。赤緑2色、グルールと呼ばれるカラーのアグロデッキは、対戦相手が瞬きする隙を見せた瞬間にラッシュを叩き込む!ド派手なカードの登場に湧くグルール界……だがしかし、この色のアグロには全く別の流派も存在する。色が同じ、殴りかかる前のめりな姿勢も同じ。しかし目立ちたがりデッキと比べて、デッキの設計思想は全く異なる……今回はもう一つの流派を紹介しよう。
4《カープルーザンの森》 4《銅線の地溝》 2《落石の谷間》 3《ミシュラの鋳造所》 1《反逆のるつぼ、霜剣山》 2《耐え抜くもの、母聖樹》 2《山》 5《森》 -土地(23)- 4《ジンジャーブルート》 4《鉄の弟子》 4《生歯の子ワーム》 4《クウィリーオンの獣呼び》 2《太陽の執事長、インティ》 2《食事を終わらせるもの、ジンジャー卿》 4《ヴォルダーレンの興奮探し》 2《名もなき都市の歩哨》 4《金脈のハイドラ》 -クリーチャー(30)- |
4《打ち砕かれた尖塔、オゾリス》 3《アガサの魂の大釜》 -呪文(7)- |
3《祭典壊し》 3《魔女跡追いの激情》 2《石術の連射》 2《腐れ花》 2《タミヨウの保管》 3《ウラブラスクの溶鉱炉》 -サイドボード(15)- |
クリーチャーがズラリ30枚!見事なまでのアグロデッキだ。そしてその中のアーティファクト・クリーチャーの比率が高い!現スタンダードのアーティファクトとそれを参照するクリーチャーたちが集結したビートダウンなのだ。
《生歯の子ワーム》はアーティファクトが戦場に出るとライフ1点をもたらす。各ターンの最初の1回では+1/+1カウンターを得るので、後続の機械生物を展開しているだけでグイグイと打点が上昇する。逆に《食事を終わらせるもの、ジンジャー卿》はアーティファクトが墓地に置かれるとサイズアップ。相討ちや除去上等、躊躇せず展開することを肯定してくれる。
このデッキのもう一つのテーマはワームやジンジャー卿が得るその+1/+1カウンター。《鉄の弟子》や《クウィリーオンの獣呼び》などなど、これを乗せるクリーチャーもたっぷり。それらの打点を《打ち砕かれた尖塔、オゾリス》で引き上げる。シンプルだが捻っていない素直なパンチ力が魅力的だ。
《アガサの魂の大釜》も墓地対策であり、同時にカウンターでクリーチャーを育てる要素でもある。これは追放したクリーチャーの起動型能力を、カウンター持ち全員にも共有するという独自のシステムも内包している。定番のコンボは《ジンジャーブルート》との組み合わせだ。ブルートの持つ速攻クリーチャーにしかブロックされなくなる能力、これで相手が鉄壁の盤面を作り上げていてもすり抜けて、カウンターモリモリのクリーチャーで渾身のブローを叩き込め!
このデッキが『サンダー・ジャンクションの無法者』より迎え入れた新戦力は《金脈のハイドラ》!警戒・速攻・トランプル!能力ドカ盛り、驚異の戦闘スペックの持ち主。これはカウンターX個乗って戦場に出るので、オゾリスで打点を盛れる。ナチュラルでカウンター持ちなので、大釜でカウンターを乗せてやらずとも起動型能力を持つことに。そして死亡時には宝物を生成、それでワームなど誘発させて次にも繋がる……と、デッキのベクトルにバチバチに噛み合っている。
《ヴォルダーレンの興奮探し》はクリーチャーをブン投げてダメージを与える能力を、賛助により付与する。オゾリスとの組み合わせも非常に強力、除去にもなる名カードだが……これを大釜で墓地から追放しておいて、ハイドラを降臨させる。1マナだけ残しておいて全力でマナを注ぎ、デカいハイドラで攻撃!ダメージを与えたら興奮探しから継承した能力を起動!これで一気に10点以上ダメージを与えてKO。この結末、体験してみたくならないか?
色が同じ、アグロという大きな括りも同じ。でも採用されているカードは……土地以外に似通ったところがまったくない!スタンダード、奥が深いッッ。さあ、皆も闘志が燃えてきたなら……レッツグルール!
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