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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
スライムフットとスクイー、ヒストリックで最強タッグ結成!(ヒストリック)
2023年は新カードが多い!さすがはマジック30年の節目を迎えるだけのことはあるなと、短いスパンでセットがリリースされる様に圧倒されるばかりだ。『機械兵団の進軍:決戦の後に』が出たと思ったら、『指輪物語:中つ国の伝承』がもうリリースを迎える!指輪物語とのコラボセットで、同作を愛する人々もマジックに興味を持ってくれるきっかけになりそうだというだけでも非常に意義のあるセットだね。
「指輪があなたを誘惑する」という新能力、そして神話の世界を生きる伝説のクリーチャーの数々……ロマンあふれる世界へとあなたを誘う新セットは、構築フォーマットであればモダンおよびエターナル・フォーマットで使用可能だ(統率者シンボルのものを除く)。そして紙のカードだけでなく、このセットはMTGアリーナでもリリースされる。スタンダードやエクスプローラーでは使用できないが、アルケミーとヒストリックではこの魅力的なセットがもたらす新たなゲーム体験を味わい尽くすことが可能となっている。
ヒストリックか……しばらくプレイしていなかったな。今どんな環境になっているのだろうか?ちょっと気になったので、スタンダードをプレイし続けたところに気分転換で久しぶりにヒストリックのデッキを作ってプレイ。
アルケミー関連のカードで知らないものがいくつか増えており、未知のマジックに触れるのはなかなか楽しい。そんなエキサイティングなゲームが続く中、ある意外なカードにコテンパンにやられて、深夜だというのに目がハッキリクッキリ覚めてしまった。何だありゃ?あんなに強いカードだったのか?そう、そいつの名は……否、そいつらの名は……。
4 《血の墓所》 4 《踏み鳴らされる地》 4 《草むした墓》 4 《黒割れの崖》 2 《銅線の地溝》 2 《花盛りの湿地》 1 《耐え抜くもの、母聖樹》 4 《変わり谷》 1 《沼》 -土地(26)- 4 《シェオルドレッドの同化者》 4 《税血の収穫者》 4 《波の巨人、クルシアス》 4 《スライムフットとスクイー》 1 《偉大なる統一者、アトラクサ》 -クリーチャー(17)- |
4 《致命的な一押し》 2 《喉首狙い》 1 《削剥》 4 《思考囲い》 2 《コジレックの審問》 4 《鏡割りの寓話》 -呪文(17)- |
1 《湧き出る源、ジェガンサ》(相棒) 4 《強迫》 3 《焦熱の衝動》 1 《削剥》 2 《耐え抜くもの、母聖樹》 1 《殺戮遊戯》 2 《未認可霊柩車》 1 《機械の母、エリシュ・ノーン》 -サイドボード(15)- |
《スライムフットとスクイー》!新旧ウェザーライトの乗組員が共演し、ファイレクシアの軍勢と戦う姿をカード化したものだ。どちらもちっぽけな存在に見えて、ウェザーライトの重要な戦いにおいて活躍した大きなヒーローである。
このカードはファンガスであり、苗木を発生させるスライムフットと、何度死んでも蘇る不死なるスクイーとを上手くまとめた逸品。3マナ3/3+苗木1体という戦場に出ただけで十分にマナ効率の良いクリーチャーで、攻撃まで移れればさらに苗木が増えるというそれだけでも対戦相手にとっては厄介すぎる1枚。さらにこれを破壊なり戦闘で討ち取るなりできたとしても、苗木を生け贄に捧げれば墓地から復活してくる!しかもその際に、自身だけでなく他のクリーチャーも墓地から一緒に戦場に戻すという、変形型のリアニメイト能力を持っている。こいつらはただでさえしぶとい、しぶとすぎるというのに、一緒に戻ってくるオトモダチによってはその瞬間にゲームが終わってしまうという。
兎に角初対面のこのカードにボコボコにされてしまい、気持ちが萎えるどころかこっちもフット&スクイーを使いたい!そんなワクワク感が湧いてきた。そしてヒストリックのデッキを探した結果見つかったのが、今回のこのリスト。
アーキタイプとして分類するなら、これはミッドレンジになる。中速デッキ、攻めも守りもできるタイプのデッキということだ。ヒストリック環境の軽くて強いコントロール手段、《思考囲い》や《致命的な一押し》などを使って相手のゲームプランを思い通りに進めさせない。そして《鏡割りの寓話》《波の巨人、クルシアス》といったマナ加速と手札を寄り望んだ内容に入れ替えてくれる3マナカードを使って、質的なアドバンテージを掌握。有利な状況を維持し続けて勝利を手にする。
この戦い方に《スライムフットとスクイー》もバッチリ噛み合っている。推されている状況であれば苗木や本体で相手の攻撃をブロックして時間稼ぎ、イーブン以上の状況になれば攻撃すればするほど頭数が増えて一気に有利に持っていける。苗木1体さえ残っていれば逆転に繋がる、不死身で希望に満ちたエース格だ。また、3マナの手札入れ替え組で捨て、それを戦場に戻すことで上手くアドバンテージに繋げられれば勝利は目の前だ。
フット&スクイーを戦場に戻す際、一緒に蘇生する味方はどんなカードであっても嬉しいオマケである、だがどうせならより効果の大きい、超ツエーやつを用いたいもの。そこでデッキに1枚、ピン挿しの《偉大なる統一者、アトラクサ》を忍ばせてある。僕が対戦した相手もこの歴代クリーチャーの中でも最強格に当たる化け物を戻し、多大なるアドバンテージを獲得してこちらを打ち負かしてきたのだった。ミッドレンジとしてのデッキ基盤を崩さない、1枚に抑えているところが大人っぽいというか、ナイス自制心。たった1枚であるとはいえ、《波の巨人、クルシアス》で3マナのカードを捨てることで、このアトラクサに確実にアクセスできるように作られているので安心してくださいな。ちょうど《スライムフットとスクイー》のマナ域がそれにあたるというのが構築の妙。よく練られたリストだぜマジで。
アトラクサはリアニメイトするだけでなく、デッキの相棒《湧き出る源、ジェガンサ》を使えば手札から唱えると言うことだって可能だ。隙などないッ、欠片程もッッ。
このリストのヒストリックらしさと言えば、《変わり谷》の存在も忘れちゃいけないな。3色デッキながらこの無色土地を4枚も盛り込んであるのは、言わずもがな《スライムフットとスクイー》との相乗効果を狙ってのチョイス。何せ《変わり谷》は苗木のタイプも持っているからね……これを生け贄に捧げて最強コンビを戦場に戻し、何度でも盤面形勢を諦めない!このゆるぎない信念がドミナリアに勝利を呼び込んだのだろう。ゲーム展開によってはシンプルに土地がクリーチャー化して攻撃してくれるだけで大いに勝利に貢献する《変わり谷》。多色デッキにこれを組み込むというアイディア、皆も試してみては?
堅実な場持ちの良さを誇り、また強大なクリーチャーのリアニメイトも担う《スライムフットとスクイー》。統率者戦用のカードとして作られたが、MTGアリーナではヒストリックで使用可能!『指輪物語:中つ国の伝承』の参入もあるため、今こそヒストリックで遊んでみてはどうかな?興味が湧いたら、レッツプレイ!
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