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岩SHOWの「デイリー・デッキ」
食物に忍者に……神河がもたらす新たな力!(ヒストリック)
いよいよ今週末は「神河チャンピオンシップ」だ。
前回のチャンピオンシップの熱気がもう懐かしいレベルだね、あの時には導入される前だったアルケミーが今回のフォーマットに採用されていたりと時の流れを感じざるを得ない。
今回も前回に引き続き、世界中で予選を勝ち抜いたりして権利を獲得したプレイヤーがMTGアリーナで激突する。フォーマットは先述のようにアルケミー、そして前回から引き続いてヒストリックだ。MTGアリーナオリジナルの構築フォーマットの組み合わせは、参加者のデッキ調整を大いに悩ませることだろう。
『神河:輝ける世界』が加わったことでどのようなデッキが出てくるのか、観る側の僕らはそこんところを楽しむわけだが……個人的にはヒストリックが気になるね。
カードプールの広さと、各デッキの完成度が高まっている中で、神河の新カードがどれほど使われるのか? ヒストリックのような環境で活躍するということは、そのカードは今後他のフォーマットでも輝く可能性が高いってことだからね。特にアーティファクトやエンチャント関係のカードで低コストなものは使用される可能性が高いんじゃないかな。
そういうわけで今日は大会直前、新カードを用いたヒストリックのデッキを紹介だ!
2 《血の墓所》 2 《竜髑髏の山頂》 4 《荒廃踏みの小道》 2 《踏み鳴らされる地》 4 《岩山被りの小道》 2 《草むした墓》 4 《闇孔の小道》 2 《耐え抜くもの、母聖樹》 -土地(22)- 4 《大釜の使い魔》 4 《金のガチョウ》 4 《貪欲なるリス》 1 《死の飢えのタイタン、クロクサ》 4 《波乱の悪魔》 -クリーチャー(17)- |
4 《死者の神のお告げ》 4 《魔女のかまど》 4 《鬼流の金床》 4 《厄害のルーン》 4 《パンくずの道標》 1 《ボーラスの城塞》 -呪文(21)- |
1 《戦慄衆の解体者》 1 《フェイに呪われた王、コルヴォルド》 4 《骨の破片》 2 《初子さらい》 4 《自然への回帰》 3 《燃えがら蔦》 -サイドボード(15)- |
まずはヒストリックの王者とも言えるフード系デッキから「ジャンド・フード」のお出ましだ。
前チャンピオンシップでは「ゴルガリ(黒緑)フード」が優勝し、ベストデッキであると広く認知されたわけだが、今週末には新セットの参入でそこに赤を加えた、フード・デッキの元祖とも言えるジャンドが再浮上するかもしれない。
《大釜の使い魔》《魔女のかまど》《金のガチョウ》と食物を生成するカードを軸にし、それらと《パンくずの道標》の組み合わせで常に尽きない手札を補充し続けるのがフード・デッキの中核を成すエンジンだ。
対戦相手の攻撃は使い魔でブロックし、すぐさまかまどで生け贄に。そうやって生成した食物を生け贄に捧げて使い魔を墓地から戦場に戻す……こうやってのらりくらりとかわしながら相手のライフを減らし、パンくずでさらなるパーマネントを獲得する。
赤が絡むとここに《波乱の悪魔》が加わる。
生け贄によって誘発しダメージを飛ばすので、戦場のクリーチャーを薙ぎ倒したり対戦相手のライフを一気に追い詰めたりと、恐るべき火力を披露する砲撃手となってくれる。
上記のリストにはこれに《厄害のルーン》を貼り付けて問答無用の接死砲として破壊の限りを尽くさせるプランを織り込んでいる。
この生け贄メカニズムを用いるデッキに新たに加わったのが《鬼流の金床》だ。
アーティファクトを生け贄に捧げることで相手のライフを吸える攻めの置物である。生け贄に捧げるアーティファクトはガチョウなりかまどなりがいくらでも供給してくれる。
食物をダメージに変換しながらパンくずで次なるカードに繋ぎ……そしてこの金床からは1/1の構築物も飛び出してくる。ブロックに使うもよし、これを各カードで生け贄に捧げちゃってもよし。
ガチャガチャと歯車をかみ合わせるのが好きなプレイヤーであれば、フードデッキの台所に併設して鬼の鍛冶場を設けてみるのがオススメだ。週末にも目撃する可能性はかなり高いんじゃないかな。
2 《島》 1 《沼》 4 《湿った墓》 1 《難破船の湿地》 4 《清水の小道》 4 《閑静な中庭》 1 《花盛りの湿地》 1 《植物の聖域》 1 《目玉の暴君の住処》 -土地(19)- 4 《羽ばたき飛行機械》 4 《千の顔の影》 3 《変わり身ののけ者》 4 《銀毛の達人》 2 《月回路のハッカー》 4 《噛掌の忍者》 4 《裕福な盗人》 4 《巧妙な潜入者》 -クリーチャー(29)- |
4 《致命的な一押し》 3 《呪文貫き》 3 《思考囲い》 2 《湖での水難》 -呪文(12)- |
4 《機械壊しの河童》 2 《月の賢者の養子、ナシ》 2 《魂標ランタン》 1 《墓掘りの檻》 1 《呪文貫き》 1 《思考囲い》 2 《悪意の熟達》 2 《激しい恐怖》 -サイドボード(15)- |
続いては神河の参入でいよいよ形になりそうなデッキ、忍者だ!
以前よりヒストリック環境にはいくつか忍者が存在してはいたものの、デッキを組むにはちょっと枚数が足りないかという状況が続いていた。忍者を扱う本家本元の次元が参入したことで、一気に頭数が増えて忍者で固めたデッキが組めると喜んだプレイヤーは少なくないはず。
スタンダードの忍者は忍術と攻撃が通った際の能力がかなり強いので、これを忍術能力のベストフレンドである《羽ばたき飛行機械》で最序盤からサポートするぞという寸法だ。
ブロックされずまた自身も忍者である《変わり身ののけ者》も一級の仕事人だ。これらからねじ込む《噛掌の忍者》は、コンボやコントロールにとって悪夢と呼ぶにふさわしい威力がある。
デッキとしてはクロック・パーミッションと呼ばれるジャンルで、クロックことクリーチャーを展開しながら《思考囲い》《呪文貫き》で相手のプランを妨害するパーミッション戦略を用いる。
そしてそのクリーチャー展開に忍術を用いてトリッキーに立ち回るわけだが、このクロック・パーミッションの弱点はクリーチャーに妨害にと、序盤から積極的に動いていくために手札が切れやすいという点だ。
そこをカバーしてくれるのがドロー付きの忍者たちであり、デッキの完成度を高めている。軽さが魅力の《月回路のハッカー》、そして忍者すべての攻撃にドローのボーナスを付与する《巧妙な潜入者》だ。
潜入者はモダンなどの忍者デッキでも使われるカードで、ここにきて、いよいよその高いポテンシャルをヒストリックで発揮することになりそうだ。
実際にプレイしてみると、忍者が飛び交う中この潜入者でザクザクドローして、ターン終了時には手札を捨てなければならないほどの恩恵をもたらしてくれる。それゆえにこのリストは土地が19枚とかなり切り詰められた形になっているのだろう。《裕福な盗人》もいるので、適切にデッキが回っていればこのような構成でも問題は生じないというわけだな。
ヒストリックには他にも《深き刻の忍者》《骨奪い》《霧組のナーガ》《喉追い》など個性的な忍者がいるので、思い思いの忍者を採用してみてほしいね。
それらを《銀毛の達人》で強化できるようになり、打点が上昇したことも神河の大きな収穫だ。
サイドに潜む《機械壊しの河童》も、ヒストリックの優秀な2色土地群に《閑静な中庭》が加われば問題なく運用可能!
そんなわけで今回は「神河チャンピオンシップ」の観戦に期待を込めてヒストリックのデッキを紹介させてもらった。新カードをふんだんに採用したデッキもあれば、従来のままのデッキも多数ひしめき合っているのがヒストリックという環境だ。
多数あるデッキの中で、頂点に輝くのはどれか? さあ、週末はチャンピオンシップをおうちで楽しもう!
「神河チャンピオンシップ」 日本語版放送ページ・放送日程
日本語版放送出演者
- 実況:石川朋彦(@katuobusi717)
- 実況:ブルナー実久(@mksnake007)
- 実況:海老江邦敬(@kuroebi_games)
- 解説:黒田正城(@masashiro41236)
- 解説:森山真秀(@SakeIzumo)
- and more...
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